本日は、“評価”について考えてみたいと思います。
中堅・中小企業の経営者の方々からよくお聞きする
内容に、「評価制度を導入したけど逆効果だった」と
いうものがあります。
その理由はさまざまですが、総じて、大企業が導入
しているようなものは、うまくいってないようです。
端的に言えば、抽象的な評価項目を設定し、5段階
程度の評点を付け、その総合点で評価を決めると
いった制度です。
残念ながら、そのような仕組みは、社員一人ひとりの
顔が見える中小企業には、不向きです。
「評価項目に応じて点数をつけてみたが、合計して
みると納得できない。だから鉛筆なめなめで修正する
が、その時点で説明がつかなくなってしまう」
という結果に陥りやすいのです。
実は、中堅・中小企業には、最初から「鉛筆なめなめ」
にした方が馴染むものです。
実際に、社員一人ひとりの顔が見えていますから、実は
もうどう評価をするかは決めていることが多いものです。
だったらその腹づもりを起点としたアプローチの方が
有効です。
「なぜその点数なのか」「なぜそう思えるのか」を追求
するのです。
そして、その内容から彼、彼女に期待することは何かを
明らかにしてきちんと伝える。
そういうスタイルの方が、中堅・中小企業には明らかに
マッチしています。
安易に制度に頼ろうとせず、ご自身の曇りなき目で見極め、
彼らの成長を心から願って、明日への期待を込めて、一人
ひとり丁寧に評価する。
そういう姿勢が大切なのだと思います。
