亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2022年07月

本日は、“変化”について考えてみたいと思います。

 

ときに、ほんの数年前まで業界の常識だったものが、

法律が変わった、ないしはその運用が厳格化された

などによって、俄かに「グレーになった」といった

というケースがあります。

 

企業側からすれば、「今までよしとされてきたことが、

いきなりダメだと言われても困る」と感じても、致し

方がないことかもしれません。

 

しかし法律は法律です。

 

中には、「法律が間違っている」などと勝手な解釈を

して、平気で法令違反をする人がいます。

 

これは就業規則や社内ルールなどにおいても同じです。

 

私はそのような人に対して、

 

「嫌なら変えろ。変えるまでは守れ」

 

とお伝えします。

 

そのような人に限って、文句を言うばかりで、自ら

変える努力をしようとはしませんから、結局は守る

しかなくなるのですが・・・

 

話を戻して、先のケースにおいては、グレーな内容に

どう法的な根拠を持たせるか、ではなく、あくまでも

ホワイトを追求する姿勢が必要です。

 

結果的には同じゴールに辿り着くのかもしれませんが、

前者のアプローチの場合は、どうしても心のどこかに

後ろめたさが残るものですし、嘘に嘘を重ねる結果にも

なりかねません。

 

逆に後者の場合は、法的な根拠をきちんと示しながら、

毅然とした態度を保持することができるでしょう。

 

仮に指摘を受け、改善を求められても、法的根拠を

前提として構成している以上、どう変更するかも明確

です。

 

そもそも業界の常識というものは、世の中の非常識で

あることが意外に多いものです。

 

そのような変化があった場合には、それを機に、ある

べき姿に立ち返り、抜本的な見直しを図る姿勢が大切

なのだと思います。

前回に引き続き、今回も“評価”について考えてみたい

と思います。

 

もう一つ、中堅・中小企業に見られる、あまり好ましく

ない評価の特徴として、説明力を高めるための“見える化”

ができていないことが挙げられます。

 

特に、男気のある社長ほど、「頑張った」「よくやった」

という超主観ワードで評価する傾向にあるものです。

 

これは明らかにNGで、期待を数値や行動で客観的に

評価できる環境を整える必要があります。

 

なぜならば、何をすれば評価されるのかがわからないの

であれば、地図も持たせずに、未開の地に放り出すよう

な無謀な冒険に旅立たせるのと変わりはありません。

 

そもそも、本来は評価などしなくても、

 

「働くことそのものが喜びである」

 

ことが理想です。

 

しかしその“喜び”の山に登ったことがない者に

 

「登頂の喜びを感じろ」

 

というのは無理な注文です。

 

だから、

 

「当社は何を以って社会に貢献しようとするのか?」

「その貢献に対して、社員にどのような役割と成果

を求めるのか?」

「結果として社員にどのような喜びを感じてもらおう

としているのか?」

 

などを明確にし、その登頂ルートを示し、現在地点を

的確に指摘する、それが人事制度の根幹でなければいけ

ません。

 

いずれにしろ評価制度は、評価することそのものには

価値はありません。

 

社員の人生が素晴らしいものになって欲しいと心から願い、

成長を期待し、どうすればより一層の成長が実現するのか、

その方向性を指し示すことにこそ、意義があります。

 

既に評価制度を持たれている会社は、そのような視点で

制度の見直しを、またまだない会社では、そのような

視点での制度設計をお勧めします。

 

 

このページのトップヘ