亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2023年08月

本日は、“採用”について考えてみたいと思います。

 

採用に対する考え方には諸々あり、どれが正解と

いうことではありません。

 

先日も、ある会合でお会いした二人の社長から、

「迷ったら入れない」「迷ったら入れる」という、

まったく反対の見解が出されていました。

 

採用に関する考え方は、トップの個性による違い

が大きいといえるでしょう。

 

一方で、面接をするたびに

 

「わずかな時間で見極めるのは本当に難しい」

 

と感じます。

 

だからこそ採用活動においては、何度も時間を取り、

互いにできるだけ迷いのない状態を実現することが

大切です。

 

そして「もうここでいい!」「もうお前でいい!」と、

互いがいい意味での“諦め感”をもてるようにしたい

ものです。

 

そのためにも、面接段階においては、

 

「性悪説で臨む」

 

ことをおすすめします。

 

採用活動とは、「よい人を採る活動」ではなく、

 

「入れてはいけない人を入れない活動」

 

との認識が必要です。

 

よって、面談においては、よい点を探しながらも、
欠点を炙り出すことも大切です。

 

具体的には、履歴書などに記載された内容を鵜呑み
にせず、そこに書かれた内容が本当かどうか、完全
に疑ってかかります。

 

「具体的にはどのように実施されたのですか?」

「なぜやろうと思ったのですか?」

「苦労された点はどこですか?」

「問題やトラブルをどうやって乗り越えられたの
 ですか?」

 

などと、どんどん掘り下げていくのです。

 

そのように掘り下げていきますと、徐々に実態が
明らかになり、本当のこと、盛られていること、
嘘だったことなどが整理されてくるものです。

 

盛りや嘘が悪いとはいえません。入りたい会社の
面接なのですから、多少はあって当然でしょう。

 

問題はその内容が「許せるか、許せないか」に
あります。

 

とことん炙り出した上で、

 

「その欠点を受け入れることができるか?
  許すことができるか?」

 

と自問します。この問いに「YES」の回答が
出たら大丈夫。

 

もしその欠点が顔を出したとしても、

 

「YESを出した自分の責任」

 

ですから、納得ずくで指導することができるでしょう。

 

しかし、そうでなかったら、「やっぱりだめだったか」

となってしまう可能性が高まります。

 

その失望感の中では、育成の意欲も失われてしまい
ます。

 

採用活動とは、「入れてはいけない人を入れない」
活動と認識し、面接においては『性“悪”説』で両目を
見開いて臨む。

 

しかし、一旦採用したら『性“善”説』で片目をつむって
指導する。そういう姿勢が必要なのだと思います。

本日は、“面談”について考えてみたいと思います。

 

面談にはさまざまな目的がありますが、特に留意

していただきたいのが、“モチベーションアップ”

に繋がるものにすることであり、面談対象者の

さらなる成長への原動力となる場にすることに

あります。

 

その目的実現のために、『自己申告書』の活用を

おすすめします。

 

具体的には、

 

「成果の実現度」「業務の遂行度」「能力の向上度」

 

3つの視点で、自分の状況を定性的・定量的に

整理させ、7段階評価で自己採点してもらいます。

 

これに上司評価を加えた上で面談するのですが、

それぞれの評価結果が高いか低いかは別にして、

「自己評価≒上司評価」

の場合は、とてもスムーズな面談が実現できます。

 

また

「自己評価<上司評価」

の場合は、それだけでモチベーションアップに

繋がりやすい状態にあるといえます。評価する

側にとって、「ありがたい面談」といってもいい

でしょう。

 

残念ながらその逆の

「自己評価>上司評価」

の場合は大変です。まずは評価の擦り合わせから

行わなければなりません。困難な面談といえる

でしょう。

 

しかしそれでも、面談終了後にはモチベーションが

上がっている状態を作らなければなりません。

 

その上で、今後の期待を伝え、更なる成長の道標を

示し、その実現の決意を口にしてもらうまでにする

ことがゴールとなります。

 

いずれにしろ、面談の目的はモチベーションアップ

にあると心得て、個別面談の実施をおすすめします。

本日は、“学び”について考えてみたいと思います。

 

先週、経営者・後継者・経営幹部を対象とした、

それぞれ10カ月に亘る2つの研修の“修了式”に

立ち会わせていただきました。

 

修了式と言われる行事において、私が一番大好き

なのが“決意表明”の時間です。

 

受講生全員が、講座で学んだこと、気づいたこと、

決意したことを発表されるのですが、その発表

内容に、学んだ期間の苦労と喜びが溢れ、修了後
の活躍に対する確信を得ることができるのです。

 

特に、私自身が講師を務めた研修においては、
その喜びはひとしおです。

 

彼らが異口同音に口にするのは、3つのポイントに

なります。

 

それは、

 

・全く知らなかった経営のセオリーを学べたこと

・実践をすることで気付いたこと

・仲間と一緒に学び、実践したことで、より一層
 の学びと気づきを得たこと

 

です。

 

講座内容は、どの研修においても常に新しい技術や

視点が生まれてきますから、それらは取り入れて

いきますが、その本質は、大きく変わるものでは

ありません。

 

先日も、ある研修を10年前に卒業された方から、

 

「今まさに、学んだことの大切さを噛み締めています」

 

との言葉をいただきました。何よりも嬉しい言葉です。

 

10年変わることのない本質を学んでいただき、それに

基づく百戦錬磨の実践を通じて本物の気付きを得て

いただく、これこそがまさに私たちが提供したい内容

です。

 

その上に、共に学んだ仲間がいます。

 

この仲間は、生涯支え合い、気づき合い、成長し合う、

最高・最良のブレーンとなることでしょう。

 

ぜひそのような交友を深めていっていただきたいと

思っています。

 

いずれにしても、人は常に学び続けなければなりません。

 

そして、学んだことを素直に実践することで、多くの

気付きを得、そのことによって周囲の方々をより一層

幸せにすることができるようになる。

 

それがまた、自分自身の人生の幸せとなるのです。

 

是非皆さんも学びの機会を持ち続けてください。

 

そして自らを成長させ続けていっていただければと

思います。

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