亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2024年02月

本日は、“所信”について考えてみたいと思います。

 

所信とは、その字の通り、「信ずるところ」を

意味します。

 

2月も残り2日となり、4月の年度初めに向けて

所信表明の原稿を考えておられる方も多いのでは

ないでしょうか。

 

トップによる所信表明は、組織にとって、

とても大切なイベントです。

 

それは、トップ自身の強烈な動機付けになると同時に、

トップと組織構成員とのコミュニケーションの

スタート地点でもあるからです。

 

一方、所信表明は、年度始めに限られた行事ではありません。

 

自らの信じるところを組織に浸透させようとするには、

相当の時間が必要であり、とても年1回では事足りません。

 

毎日の朝礼の場や、都度行われる会議の場など、

ことあるごとに伝え続けることが肝要です。

 

また、事業承継において最も大切な所信表明の場は、

社長就任披露の場です。

 

社員の方々、またお客様や仕入先、協力会社の方々などに、

新社長の「信じるところ」をお伝えすることで、

社内外の思いを一つにし、

新たな代表を「支えていこう」「共に成長していこう」という

機運を生み出す最高・最良の場となります。

 

「事業承継対策の立て方・進め方」(日本実業出版)

 

でも書かせていただいておりますが、

好ましい事業承継の実現のため、

社長就任披露の場は必ず設けていただきたいと思います。

 

いずれにしろ所信表明は、組織運営において非常に重要

かつ価値あるものです。

 

ぜひ多くの機会を設けていただければと思います。

本日は、“会議”について考えたいと思います。

 

活気のある会議というものには、

いくつかの共通点があると思います。

 

第一に、

「現地・現場で起こっていることに基づいている」

ことです。

 

そして、現状認識を徹底的に共有することが大切なのです。

机上の空論では議論を深めることはできませんし、

現状に対して共通の認識を得ることは難しいものです。

実際に起こっていることをお互いに知り合うことによって、

議論の土台というものができるのです。

 

第二に、

「人の意見を否定しない」

ことです。

 

もちろん、理解できないことや

受け入れ難い意見も出されることがあります。

その際、

「お前は間違っている」

というスタンスで対応すれば、

議論が深まらないどころか、

互いに禍根を残す結果にもなりかねません。

 

「間違っている」のではなく、

「ただ違っている」だけと捉え、

なぜその違いが出てくるのかを
掘り下げていくことが大切です。

そこに、それまで自分が気付いていなかった視点を

得ることもできるかもしれません。

 

そして最後に、

「人の意見に便乗する」

ことです。

 

「それだったらこんなこともできる」

「じゃあ、こんなこともいいんじゃない?」

などと、どんどん膨らませていくことによって、

新たな気づきやアイディアを得ることができるものです。

 

最終的には収斂させていくとしても、

まずは一つのテーマに対して

「これ以上出てこない!」というところまで

広げていくことが大切です。

 

いずれにしろ、

現場主義・現物主義で、

かつ人の意見を尊重しつつ、

議論そのものを楽しみながら行うことが大切なのだと思います。

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