本日は、“所信”について考えてみたいと思います。
所信とは、その字の通り、「信ずるところ」を
意味します。
2月も残り2日となり、4月の年度初めに向けて
所信表明の原稿を考えておられる方も多いのでは
ないでしょうか。
トップによる所信表明は、組織にとって、
とても大切なイベントです。
それは、トップ自身の強烈な動機付けになると同時に、
トップと組織構成員とのコミュニケーションの
スタート地点でもあるからです。
一方、所信表明は、年度始めに限られた行事ではありません。
自らの信じるところを組織に浸透させようとするには、
相当の時間が必要であり、とても年1回では事足りません。
毎日の朝礼の場や、都度行われる会議の場など、
ことあるごとに伝え続けることが肝要です。
また、事業承継において最も大切な所信表明の場は、
社長就任披露の場です。
社員の方々、またお客様や仕入先、協力会社の方々などに、
新社長の「信じるところ」をお伝えすることで、
社内外の思いを一つにし、
新たな代表を「支えていこう」「共に成長していこう」という
機運を生み出す最高・最良の場となります。
「事業承継対策の立て方・進め方」(日本実業出版)
でも書かせていただいておりますが、
好ましい事業承継の実現のため、
社長就任披露の場は必ず設けていただきたいと思います。
いずれにしろ所信表明は、組織運営において非常に重要
かつ価値あるものです。
ぜひ多くの機会を設けていただければと思います。
