本日は、“理念”について考えてみたいと思います。
経営理念は、経営者の『熱い思い』と言っていいものです。
よって経営者は、どんな理念をもってもよく、
その理念に従って行動したとき、
その経営者は“自分らしい経営”が実現できているといえるものです。
以前、企業再生・再建業務をメインでやっていた頃でも、
私は経営理念の策定を最優先させていました。
経営者からすれば、
「何でこんなお金にならないものに時間をかけなければならないのか」
と、疑問に感じられていたと思います。
現に「こんなことを教えてもらうために金を払ってるんじゃない」と
お叱りの言葉をいただいたこともありました。
それでも私は、
「確かに、経営理念で飯を食うことはできません。
でも、経営理念なくしてまともな経営はできません」
と突っぱね、時間をかけて必要性をお伝えし、
何とか策定していただくようにしていました。
数年後、お叱りをいただいた方のおひとりから、
次のような言葉をいただきました。
「経営者の思いが、会社経営のパワーの源になっていること、
今はよく理解できます。
当時の私は、理念の重みが理解できていませんでしたが、
いまだに当時策定した理念に惚れ込んでいます。
おかげさまで、今こうしていられるのは、
本当に理念の重みの証だと思います」
思いが純化されればされるほど、思いは強くなっていき、
思いの実現へと導いていくのです。
そして最も純化された言葉が経営理念です。
私がコンサルタントとなって36年と6か月、
一貫してお伝えしてきたのが経営理念の大切さです。
ぜひ経営理念の大切さを、改めて考えていただければと思います。
本日60歳の誕生日を迎えた私は、
今月末で名南経営を定年退職致します。
長きに亘るご精読、誠にありがとうございました。
皆様のますますのご発展、ご多幸を心より祈念致しまして、
締めの挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。
