亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2025年10月

本日は、“理念”について考えてみたいと思います。

 

経営理念は、経営者の『熱い思い』と言っていいものです。

 

よって経営者は、どんな理念をもってもよく、

その理念に従って行動したとき、

その経営者は“自分らしい経営”が実現できているといえるものです。

 

以前、企業再生・再建業務をメインでやっていた頃でも、

私は経営理念の策定を最優先させていました。

 

経営者からすれば、

「何でこんなお金にならないものに時間をかけなければならないのか」

と、疑問に感じられていたと思います。

 

現に「こんなことを教えてもらうために金を払ってるんじゃない」と

お叱りの言葉をいただいたこともありました。

 

それでも私は、

「確かに、経営理念で飯を食うことはできません。

でも、経営理念なくしてまともな経営はできません」

と突っぱね、時間をかけて必要性をお伝えし、

何とか策定していただくようにしていました。

 

数年後、お叱りをいただいた方のおひとりから、

次のような言葉をいただきました。

 

「経営者の思いが、会社経営のパワーの源になっていること、

今はよく理解できます。

 

当時の私は、理念の重みが理解できていませんでしたが、

いまだに当時策定した理念に惚れ込んでいます。

 

おかげさまで、今こうしていられるのは、

本当に理念の重みの証だと思います」

 

思いが純化されればされるほど、思いは強くなっていき、

思いの実現へと導いていくのです。

 

そして最も純化された言葉が経営理念です。

 

私がコンサルタントとなって36年と6か月、

一貫してお伝えしてきたのが経営理念の大切さです。

 

ぜひ経営理念の大切さを、改めて考えていただければと思います。

 

本日60歳の誕生日を迎えた私は、

今月末で名南経営を定年退職致します。

 

長きに亘るご精読、誠にありがとうございました。

皆様のますますのご発展、ご多幸を心より祈念致しまして、

締めの挨拶とさせていただきます。

 

ありがとうございました。

 

本日は、“副業”について考えてみたいと思います。

 

先日、副業の是非についての質問がありました。

みなさんはどうお考えですか?

 

もちろん、副業によって本業に支障を来すようではいけませんから、

一定の歯止めは必要だとは思います。

 

しかし私は、積極的とは言わないまでも、

割と寛容な立場をとっています。

 

そもそも規則で縛らなくても、今の仕事に誇りをもち、

収入的にもしっかり満たされ、

イキイキ・ワクワク・ドキドキ働けていれば、

「他で働きたい」という気持ちは持たないはずです。

 

問題は、「副業をしたい」というその動機です。

 

もし、

「お金がないから」

が理由であれば、現在の給与水準を見直す必要があるかもしれません。

 

一方で、

「今の仕事を活かすためのスキルを身につけたい」

ということであれば、喜ばしいことです。

 

それが研修レベルでは身につかないようなものであれば、

やはりそれを本業としている会社に修行に出た方が早いでしょう。

 

そのような場合は、その気持ちそのものを嬉しく思うと共に、

副業という範囲に留めずに、

出向や派遣などの選択肢も検討されていいのではないかと思います。

 

また、

「社長の気持ちをもっと理解したい」

と、起業レベルの副業を考えているとしたら、とても頼もしいですね。

 

内容によっては企業内起業を考えてもいいかもしれません。

 

いずれにしろ、副業の話が出てきたら、頭から否定するのではなく、

その理由をきちんと確かめてみてください。

 

その上で、ダメなものはダメ、反省すべきは反省し、

サポートすることが好ましいのであれば必要な支援を実施する、

そういう姿勢が大切なのだと思います。

 

但し、特に個人的な事情である場合、

ある人には許可を出し、他の人にはダメを出す、

という矛盾が生じてはいけません。

 

その辺の線引きは、一時の情に流されず、きちんとしておく必要があります。

それもまた、自分の考えを整理する機会にしていただければと思います。

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