亡くなったご主人の後を継いで社長になられた女性にお会いしました。
名刺交換させていただいた時から底抜けに明るく、そのような生い立ち
の方とは、とても信じられませんでした。

 

「こう見えても最初の内は落ち込んでたんですよ。でもいくら悲しんでも
何も変わらないことに気が付いて・・・」

 

「髪の毛も染め、ピアスも開け、ネイルもばっちり決めて、まず外面から
変えていったの」と大きく口を開けて笑いながら仰る。「まるで別人に
なったよう」との言葉に、相当の覚悟を持たれての自己革新だったのだと
感じました。

 

しかし自分の外見は変えることはできても、会社は何も変わっていない。
それどころか社員さんとは全く話が噛み合わず、何もかもが思ったように
進まない。社員さんは自分が正しいと思うことは全否定。文句ばかりで
何も行動を起こしてはくれない・・・

 

そんな時に取り組んだのが「理念作りだった」と仰います。

 

ご主人が日頃仰っていたこと、自分が大切だと思うこと、周囲の人たちから
大事だと教えられたことなどを書き出し、その中から「これだ!」と思える
ものを明確にされた。それからは、その「理念」の意義と価値を社員さんに
ことあるごとにお伝えになった。

 

最初の内はぶつかることも多かったそうですが、お互いの意見をぶつけ合い、
微修正を繰り返す中で、お互いが納得できるものができたのだとか。

 

「理念が明確になって、本当に楽になりました。だって「それは○○(理念の
キーワード)になってるの?」っていうだけで伝わっちゃうんだもの」

 

とても簡単におっしゃるのですが、そのプロセスでは大変なご苦労があった
ものと推察されます。

 

しかし「理念ができると楽になる」というのは確かだと思います。

 

理念とは「経営者の熱い思い」。これが浸透し、全社員が実践できるように
なれば、これほど強い会社はない。本当にそう思います。

 

私ども名南コンサルティングネットワークには“自利利他”という理念があり
ます。この理念を隅々まで浸透させ、現実のものとする。何よりも大切にして
いきたいと、改めて感じることができた出会いとなりました。