本日は、“報酬”について考えてみたいと思います。

 

「社長たるもの、役員報酬を3,000万円は取らない

といけない」

 

これは、私が知るある社長様の言葉です。

 

「役員報酬で3,000万円払えない程度の利益しか

出せない経営者は、経営者として失格。」

「社長が1,000万円で満足していたら、社員に夢を

見させられない。そんな会社は魅力がない」

 

と言い切るその社長の会社では、1割の社員の年収

1,000万円を超えているそうです。

 

会社の魅力は給与だけではありませんが、動機付け

のひとつの要因であるとの考えは、確かに一理ある

と思います。

 

理由は異なりますが、私もオーナー経営者の場合、

年俸3,000万円以上には賛成です。

 

私の考える3,000万円の内訳は、1,000万円が生活費、

1,000万円が緊急性を要する資金需要に対応するため

の一時金、そして最後に金融機関からの借り入れが

ままならなくなってきたときの備えとして、「何か
あるとき以外は決して手をつけてはいけない」保険
的な積立金です。

 

すぐ会社の資産を売却しなければならないとしたら、
手元にいくら残るのかを考えてみてください。

 

急な換金となった場合、なかなか希望通りとはいか
ないでしょう。

 

実際に、貸借対照表上の金額をかなり下回ることが
多いものです。

 

たとえば土地ひとつとっても、今すぐに売ろうとすれ

ば、なかなか言い値では売れません。

 

景気の良いときに買ったものであったらなおさらです。

ともすると「半値八掛け二割引」となってしまうこと
覚悟しなければなりません。

 

さらに、換金できた金額と負債の額と比較してみて

ください。

 

もしマイナスが生じたとしたら、その差額は誰が負担

するのでしょうか。当然連帯保証人たる経営者です。

 

だからこそ経営者は、そのリスクに備えた貯蓄をして

おく必要があるのです。これが最後の1,000万円の意味
です。

 

今すぐに上げることは難しいとしても、役員報酬に
対する考え方については、中期的視点をもって、検討
していただければと思います。