名言集

2015年01月30日

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 「何顔隠してんだよみっともねえ
  堂々としてろ!!


  そんなに恥ずかしい打ち方をしたのなら
  うちの部から出ていけよ。」

               -久保貴子『咲-saki-』

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1、久保貴子という人物
長野県の麻雀名門校・風越女子を率いるコーチ。自身も風越出身。
部員に対して厳しくあたり、時には平手打ちをするなど体罰も辞さない。
特に、2年生にして大将を務める池田華菜に対しては容赦ない。

2、池田華菜という人物
部員80人を誇る風越女子で麻雀部内ランキング2位。
1年生のときから大将を務める。

前年度、龍門渕高校の天江衣に対して倍満を振込み、それまで連続して長野代表となっていた風越を敗退させてしまい、以来、そのことを久保コーチから厳しく叱責されていた。そして、池田自身も天江衣に対する雪辱を誓っていた。

天江衣との再戦において、逆転はほぼ不可能というところまで追いつめられるも、最後まで諦めずに勝負を続けた。しかし、結果としては、清澄高校の宮永咲の超人的雀力の前に敗退。

3、今日のその時
大将戦を戦った後、池田は「次は負けないし」と言って笑顔で試合会場を後にする。
久保コーチが池田華菜とあったとき、池田は顔を隠して歩いていた。


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「何 顔隠してんだよ みっともねえ 堂々としてろ!!」

顔を見せた池田の顔は、涙でグシャグシャになっていた。
1年前に敗北して以来、ずっと雪辱を誓ってきたのに、敗退してしまったから。今年で卒業してしまうキャプテンにも、応援してくれた他の部員にも会わせる顔がない。

そんな池田を見て、久保コーチは言い放った。


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「そんなに恥ずかしい打ち方をしたのなら、
 うちの部から出て行けよ。」

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池田は、麻雀部に残って頑張ることを表明する。
久保コーチはそれを聞いて、「親御さんには連絡してあるから、今日はホテルで休め」と言い残し、その場を後にする。

4、コメント
イーピンブチギレバイオレンスおばさんである久保コーチ。
部員に体罰を加えるというアレな人だが、このシーンは熱くて好き。

敗北した池田に対して、堂々としてろと姿勢を正させ、結果を叱責することをしなかったその対応は、厳しさの中に愛が感じられる。作者である小林リッツの、勝負ごとに対する哲学も垣間見える。

ここで、久保コーチが池田を励ますような言葉をかけてはだめだったのだ。久保コーチから「お前は頑張った」などと声をかけては、池田華菜の成長は止まってしまうかもしれない。

ここでは、久保コーチが厳しい問いかけをしたことが重要である。池田は自分の麻雀が風越の大将にふさわしいものだったかどうかの答えを自分自身で考えた。そして、池田自身に池田を認めさせたのだ。

このシーンはかなり好きなシーンで、ロースクールエピソードにこのシーンのパロディを入れる構想はあった。


「そんなに恥ずかしい答案を書いたのなら

 うちのローを出ていけよ。」


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2014年08月30日

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 「今の若い者達を呼んで来い。

     わかるように話してやる。」


               ー犬養毅

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5・15事件における、犬養の「話せばわかる」という言葉は余りにも有名な言葉である。ただ、この言葉だけを抜き出すと、単なる命乞いにしか聞こえず、深みのある言葉には思われない。「今日の名言」では、この言葉を取り上げてみよう。

前提知識として、5・15事件について、軽くおさらいをしておこう。

5・15事件は、1932年に起きた、海軍の青年将校による武力反乱(テロ)である。

細かい人間関係は置いておくとして、5・15事件の目的は、東京を混乱に陥れ戒厳令をしかざるを得なくし、その間に軍閥内閣を樹立することであった。犬養毅が暗殺の対象となったのは、犬飼が海外版図拡大に反対、具体的には満州国建国に反対という持論を持っていた(犬飼は、中国とは友好関係を保とうとする立場だった)ことが理由であると考えられている。

犬養についても、軽く前提知識を確認しておこう。
犬養毅は、「大隈門下の三傑」の一人であり、同時に、慶應義塾で福沢諭吉に学んだ人物でもある。政治的立場は、細かい話は置いておくとして、護憲派(それは、犬養毅が「立憲」政友会に所属していたことからもうかがわれる)である。
そして、非常に弁が立つ人間であり、何事につけても話し合いで解決しようとするタイプであった。


5・15事件当日。

警備を射殺して犬養官邸に入ってきた青年将校は、まず犬養を見るなり拳銃の引き金を引いた。それは、青年将校が「上」からそのように言われていたからである。

「犬養は、言葉巧みなやつだから、お前たちなんか簡単に言いくるめられてしまう。

だから、

話は聞かないですぐに殺せ。」

と。


しかし、その拳銃は、偶然にも不発であった。

出会い頭に拳銃の引き金を引かれた犬養は、そのことには動じず、「そんなところに立っていては話もできん。こっちに来い」と言って青年将校らを客間に通した。その際、靴履のまま上がろうとした青年将校らに対し、「人の家に靴履で上がるとは何事か」と一喝している。

犬養の覇気に当てられた青年将校らは、そのまま客間にゾロゾロとついていってしまった。そして犬養に対し、「われわれが何故きたかわかるだろう。何か言いたいことがあれば言え。」と問を発した。

それが既に、犬飼の術中である。

青年将校の言葉に対し、犬養が答えようと身を乗り出した時になって漸く、青年将校の一人が「話は聞かないで殺せ」と言われていたことを思い出した。そもそも、客間に案内されて、言い分を聞こうとしている、この状況自体がおかしいということに、漸く気がついたのだ。

そのことに気がついた将校は、「問答無用、撃て!」と叫んだ。
そして、その言葉によって我に帰った別の将校により犬養は撃たれた。

その後、女中のテルが駆けつけた時は、犬飼の意識ははっきりしていた。


そして、テルに放ったのが今日の名言である。



「あの若い者達を呼んで来い。


   わかるように話してやる。」




この言葉をどう捉えるかは、人によって色々あって良いと思うので、俺も多くは語らないが・・・ひとつ、感じるのは、当時の政治家達の「覚悟」である。知ってのとおり、幕末から、明治、大正、そして昭和に入ってからも、幾人もの政治家が暗殺された。
優れた能力を持ち、トップに立って自分の意見を主張していく政治家たちは、「自分も殺される可能性は多いにある」と考えていたはずである。だって、多くの先人達が殺されているんだから。自分だけ例外とは、思わないだろう。

その政治家たちの「覚悟」には、目眩すら覚える程である。
この時代、こういった人材がポンポンと出てきたのは、やはり日本がそれだけ危機にあったからだろう。危機は英雄を産む土壌となり、危機の解決によって英雄は英雄として完成する。そういうものだ。



























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2012年11月03日

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おまたせー
ん?どした?
あれか?ジャージの子とその仲間か?

ジャージの子がさ、棚からパンを取るとき見えたんだよ。凄いマメ・・・
ありゃあ相当打ってる。

ま、心配しなさんな

私は小3の頃から豆すらできない。

・・・ニワカは相手にならんよ!

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1、前提知識
「ニワカは相手にならんよ」とは、麻雀漫画咲―saki-阿知賀編において、
名門・晩生高校のエース小走やえ(小走先輩)が放った神台詞である。

この世界では、麻雀が最も国民的人気のある競技であり、毎年全国大会が開かれる。
主人公たち=ジャージの子とその仲間は、奈良県代表となることを目指すが、奈良県には
9年連続で代表を務める王者・晩成高校が存在する。
その晩成の代表を務める小走先輩が、自身に対する絶対の自信を見せた台詞。

2、解説
①「おまたせー」
僅かな描写しかないが、小走先輩は頼りになる先輩として後輩から慕われているようである。
そんな小走先輩は、決して先輩だからと威張るのではなく、自分でコンビニにパンを買いに行き、
待たせている後輩がいるからと小走で駆け寄り「おまたせー」と一声かける。
垣根を作らない小走先輩の人柄の良さがにじみ出ている。

②ん?どした?
まだ何も言っていないにもかかわらず、後輩がいつもと様子が違うのを瞬時に察知し、何か心配事でもあるのかと探りを入れる。後輩に対する気遣い、圧倒的な女子力が、わずか4文字で表されている。これでは後輩から頼られるのも当然だろう。

③あれか?ジャージの子とその仲間か?
もはや夜神月ですら素足で逃げ出すほどの洞察力・推察力である。
後輩の異変に気づくどころか、その原因まで既に看破している。

④ジャージの子がさ、パンを取るときたまたま見えたんだよぉ。凄いマメ・・・
ごめん、夜神月は素足で逃げるどころじゃなく、失神するレベルだったわ・・・。
指のまめという通常気がつかないハズのものまで見抜く観察力と、それが後輩の不安の原因と見抜く考察力。脱帽だ。

⑤ありゃあ、相当打ってる。
真の強者は、相手を過小評価したりはしない。
小走先輩は、主人公の努力を、並みのものではない、とちゃんと評価している。


⑥ま、心配しなさんな。私は小3の頃からマメすらできない。
マメは、普段やっていないことをやっている場合にできる。
逆を言えば、日頃から猛烈なトレーニングをしていた場合には、マメはできない。小走先輩は、主人公たちがこなしてきた地獄の特訓メニューを、「当然のように」毎日こなしてきたわけである。

⑦ニワカは相手にならんよ!
マメができるような、普段たいして練習していない者に、負けるわけがない。
幼い頃から厳しい自己研鑽をしてきた、「努力」と「実力」に対する自信を表すとともに、
不安がる後輩たちを安心させるセリフである。小走先輩の魅力が詰め込まれた言葉だ

⑧オマケ:お見せしよう。王者のうちしゅぢを!
県大会で、主人公たちと当たった際放った台詞。
9年連続優勝、そしてそんな晩成のエースであるが故に言える言葉である。
そして、王者の威厳を示しつつも、舌っ足らずな声優の未熟さ可愛さを示している。

3、講評
(1)小走り先輩の不幸な結末
実は、この話には「オチ」がある。
冒頭動画でしめすとおり、小走先輩の名言→EDで一気に話を盛り上げておきながら、次の回において小走先輩は東一局で主人公チーム・先鋒の松美クロに倍満を和了られ、(リーチをかけていたため)いきなり9000点マイナスを食らっているのだ。結局、県大会において小走先輩が画面に出たのは1分に満たなかった・・・。

一応弁解しておくと、小走先輩は収支+15400であり、最初に―9000喰らったあとに24400点稼いでいる。いきなりドラ麻雀炸裂というゲンナリする展開があったにもかかわらずこの成績を上げているというのは、小走先輩の確かな実力を示すものだろう。


(2)努力の権化小走先輩
咲‐saki-は、能力麻雀漫画である。
小走先輩と当たった松美クロは、簡単に言えばドラが集まるという能力(ドラゴンロード)を有している。(その他、示ドラを使用できない」「ドラが数牌なら前後の順子が作れない」「常に五筒は2枚、五索と五萬は3枚までしか使えない」といった妨害効果があり、点を稼ぎにくくなっている)
そんな松美クロと当たりながら、ー9000を喰らったあと+15400に持っていった小走先輩はやはり相当な実力者なのである。

小走先輩は、咲には数少ない「無能力者」である。
台詞から考えるに、超能力が横行する咲の世界を、並外れた「努力」で戦ってきた人なのである。
もちろん、同じ無能力者には、「最強の無能力者」愛宕 洋榎や、「優れた対応能力」を持つ加治木といったキャラクターもいるが、前者はやはり「天才」と呼ばれる人種であろう。また、後者はそもそも麻雀を始めた時期は遅い。
そんな作中で、やはり努力賞を与えるべき無能力者といったら、やはり小走先輩なのだ。

そんな血の滲むような努力をしてきたと言える小走先輩が、ドラゴンロードという異能の前に隠れてしまう・・・咲は、そんな切なさを感じさせてくれる作品なのである。


4、改変ネタ
基本書を買うとき見えたんだよ
凄いマメ・・・ありゃあ相当書いてる
まぁ心配しなさんな。私は大1の頃からマメすらできない
ニワカは相手にならんよ!

野菜売り場で見たんだよ
凄い豆・・・ありゃあ相当良い肥料使ってる
まぁ心配しなさんな。うちは昭和3年から有機栽培している
ニワカは相手にならんよ!


メールボックスを開いたとき見えたんだよ
凄いメール件数・・・ありゃあ相当彼女とラブラブ
まぁ心配してください。私は小3の頃から友達すらできない
コミュ障は相手にされんよ!



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2011年07月13日

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  今使わずに、いつ使うのだ?

             -クシャナ殿下『風の谷のナウシカ』


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名言カテゴリが本当に要らない子すぎるから、たまにはスポットを当てようね。

日本で万人受けするアニメのトップと言えばジブリとディズニーであり、この二つで少し話す事が出来れば、女の子を喜ばせるなんて簡単だ。まぁどうでも良い事だが・・・。そんなことよりは、7月14日より施行が決まっている「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」について語りたいが、そんな法女(歴女的なアレ)はいないので仕方がない。


ジブリ作品については、俺は殆どDVDで揃えているが、数々の名言の中で「最も印象に残っている」のはクシャナ殿下(何故か殿下と言わずにいられない)のこの台詞である。


―まだ早すぎます!


   「今使わずにいつ使うのだ?」


王蟲(超巨大な虫)の大群が押し寄せてきたのに対し、クシャナ殿下は「7日間で世界を焼きつくした兵器」たる巨神兵を使おうとする。参謀であるクロトワはまだ巨神兵が完全に復活していないのに動かすべきではない・・・と諫言するが、それを一蹴した時の台詞。

小学生の時は、ばかだなぁと思っていたが、
今思えば、クシャナ殿下のこの判断力は素晴らしい。

映画版のクシャナ殿下は、風の谷に自分の国をつくると言う野心があり、その際独立のための切り札として手に入れたのが巨神兵だった。つまり、クシャナ殿下がずっと温めてきた計画の要なのである。その巨神兵が、まだ十分に育つ前に使ッてしまえば、せっかくの兵器も「使い捨て」になる事は必至。普通の人はそこに葛藤が生まれるはずなのだ。

しかしクシャナ殿下は違う。

「死んでは元も子も無い」ということで、全くの迷いも無く巨神兵を使用する事を決断する。皆で生き残るために。王蟲を退けるために。

ナウシカが度を過ぎた理想家であり、「王蟲の群れに1人で突っ込む」というクレイジーな行動に走ったのに対して(結果オーライだったけど)、クシャナ殿下はより現実的な手段で生き延びようとしたのだ。ポジションとしては悪役だけどね。


生きるという第一の目的をはっきりと意識し、そのためには王道楽土建設の要となる手段も平気で切り捨てる。この判断力の良さは、まさに「理想の上司」に必要な力だろう。


この時のクシャナ殿下の言葉は、俺も心の中でよく呟く言葉だ。
つまり、使うか温存するか、やるかやらないか等に迷った時・・・
「自分にとって一番大事なものは何か?」を考えた上でこの台詞を使うのだ。


例えば飲み会に行ってお金を使うかどうか悩んでいる時。
「今(金を)使わないで、いつ使うのだ?」(人付き合いに金は惜しまない)

もー勉強したくなーいとなった時
「今踏ん張らなくていつ踏ん張るのだ?」

冷蔵庫に入れてあるレッドブル大を使うか悩んでいる時
「今使わずに、いつ使うのだ?」(明日レポート提出)



今やらなきゃいけない事をやるために、踏ん切りをつける時、この言葉は大きな勇気をくれる。皆も、この言葉を使いたくなるようなギリギリの局面を迎える事がかならずあるはずだ。
その時は、そっと口にしてみよう。

「今使わずに、いつ使うのだ?」



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