2012年09月17日

リッチドラマ、プアドラマ

「リッチマン、プアウーマン」が本日(9月17日)最終回を迎える。

名残惜しい気持ちでいっぱい。

なんか久々に楽しく見れたなあ、月9。

小栗旬さんは立派だなあ、
まっすぐな恋愛ドラマをちゃんと演じきったのだもの。
(最終回は今晩だけど、きっと、堂々とまっすぐに演じきる気がする)。

お仕事ドラマと男の友情ドラマも絡めてはあるけど、
主人公とヒロインが、ツンデレ関係で、反発しながらも、いい感じっていう
流れは王道ですよね。

実は今までこういう正当派なラブストーリーやってないんじゃないかな?

正当派ラブストーリーの金字塔「花より男子」の花沢類は、
結局は、当て馬的な(言葉が悪いが)存在だもんね。

今回の日向徹は、
かっこよくて、お金持ちで、才能があって、
繊細で、過去のトラウマがあって、どSで、
途中、転落があって、復活して、って、
女子の好きなものばかりでできてる、
デザート盛り合わせのようなキャラでした。


盛り合わせと言えば、
このドラマ、出演者たちの過去の出演作を思わせる要素もたくさん、
脚本家の安達奈緒子さんの細やかさに感動して見てました。

まあ、勝手にこっちが、過去作と重ねてこじつけてしまってる部分も
あるかもだけど、ドラマ好きの妄想と思っていただければ。

まず、主人公の行きつけの禅寺。これは「ムサシ」を思い出しました。
そして、日向の会社での傍若無人さとカリスマ性は「カリギュラ」。
安岡の名前をいっこうに覚えないところは、「髑髏城の七人」に、
小栗くんの役とは直接関係ないけど、
三五が名前を覚えてもらってなくて、名札をつけてるネタがあるんですよね。
それにそもそも、小栗さんには「貧乏男子ボンビーメン」という主演ドラマ
(奥様山田優さんとの出会いとなった記念すべきドラマ)があります。
プアマンってことですものね、これ。

それから、
日向のビジネスパートーナー朝比奈が東大生なのは、
井浦新さんが三島由紀夫を演じたことがあるから(「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」)
かなあとか。
で、だんだん狂っていく感じは「平清盛」の崇徳院。
刑務所に入ってしまったとことは、「モリのアサガオ」(いまは亡きテレ東の月10ドラマ)
を思わせます。

石原さとみさん演じる真琴が、やたら日向に尽くしていて、
でも、ほかの女性(燿子)のほうが日向となんだか気が合ってる気がして、
不安になってしまう、というのは「組曲虐殺」。

大学で実験やってるとこは、過去の月9出演作『ヴォイス〜命なき者の声〜』。


IT会社の話が「ソーシャルネットワーク」、
プアウーマンのシンデレラストーリーは「プリティウーマン」と、
洋画の要素も盛り込みつつ、
俳優たちにアテ書きしているようなとこがいっぱい。

そんなところも楽しめたドラマでありました。


日向の名台詞「巻き込むぞ、いいな」は、
「SPEC」の当麻だと以前ブログに書きましたが、
当麻役の戸田恵梨香さんは、安達さんの月9デビュー作
「大事なことはすべて君が教えてくれた」のヒロインでした。


あれですね、
きっと、こんなふうに、ファン心をくすぐる、
いろんな萌え要素盛り込みまくってるところが、
人気のひとつだったのではないでしょうか。


かつての月9は、バブルな感じで、
恋愛や生活におけるキラキラをすごく大事にしていて、
つまり、とことんリッチなドラマだったんですよね。

ところが、いまや、不況になって、物理的にリッチには描けなくなってしまって。
映像美や衣装や小物で派手に見せることにも限界が。。。
(今回は、リッチなオフィスなど、久々にキラキラ感もアップしてましたが)

といって、時代なんで、って、
節約したドラマじゃ心が騒がない。
心が騒がないドラマを、プアドラマと呼びたい。

じゃあ、どこで満足感を出すかっていったら、
脚本に立ち返るしかないんじゃないかと思うんです。

俳優の長台詞、おもしろいやりとり、わかる人にわかるくすぐりエピソード、
などなどネタをとことん詰め込んだ脚本で、キャラを大いに楽しむ。

もちろん俳優も、それに応えていろんな芝居ができる芸達者たちだったから、
成立したことです。


それでいて、
芯の部分は王道ラブストーリーっていうのも肝。

なんだかんだ言っても、
ドキドキ、キュンキュンしたいものなんでしょうね、みんな。

石原さとみさんが、ものすごく明快に、
どじっ子だけど恋に一途な女の子の気持ちを演じたことも
よかったのだと思います。

小栗さんは、相手の芝居を鏡のように受けていくタイプの俳優なので、
王道の王子様キャラの顔になってた。
一方で、井浦さんとのシーンは、ちょっと複雑な陰影を出しているんですね。
だから、わかりやす過ぎもせず、いい塩梅になった。


デザート盛り合わせなのは、日向だけでなく、
すべてにおいて、盛り合わせなリッチドラマを、ありがとうございました!


最終回、9月17日(月)21時!


















































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