先日「iPhone ちゃんねる」さんの以下の記事を見て、その反応が気になりました。
・世界のLINE普及率、低すぎワロタw 一方日本は…(現在は記事削除)

この表のデータについて、「日本だけ LINE が流行っててガラパゴス状態」とか、「世界標準の WhatsApp が使われてなくて情弱」とか言っているコメントが目立つのですが、それは各国の状況を理解していないお門違いな意見です。
そこでこの場にて、世界のメッセージアプリの普及の現状を解る範囲で述べてみたいと思います。
まず、世界の多くの国で普及している WhatsApp Messenger というアプリですが、これは SMS の機能を拡張するものです。
SMS は電話番号でも送信できるショートメールですが、絵文字が使えないなど機能が低く、もっと高度なメール機能が発達していた日本では普及しませんでした。
しかし海外では SMS がすでにメジャーだったため、その機能を補完し、チャットのように利用できるこのアプリが普及した訳です。
でも SMS が機能不足で普及しなかった日本では、そんなものシェアが低いのは当たり前です。
Facebook の利用率が低いのは、Facebook は実名公開が基本であり、匿名でのメッセージ送信が一般的な日本には合っていなかったのが大きいのですが、すでに Twitter が普及していたことと、文字数制限の問題もあります。
海外では先に Twitter が普及していましたが、Twitter には 140 文字までという制限があります。
そしてアルファベットで 140 文字では、本当に「つぶやき」しか行えません。
よって「文章」を送りたい人は Facebook に移っていった訳です。
しかし日本には漢字があるため、140 文字あれば相応に文章が書けます。
だから Twitter でも普通にメッセージの送信が可能であり、文字数制限を理由に Facebook に移行する必要があまりなかった訳です。
LINE については、その開発元を左翼の皆さんは意地でも韓国に、右翼の皆さんは意地でも日本にしたいようですが、LINE は韓国に本社がある NHN の日本法人 NHN Japan で、日本人が作成し、韓国のネットワーク技術も利用して運営されているものです。
韓国のソフトウェア開発は「ネットワーク関連の情報リテラシーが非常に高い。しかし新しいものを作るのはすごく苦手」らしいので、日本で作って韓国のネットワーク技術で運営している LINE は、確かに最強の布陣のように思えます。
ともかく、LINE が日本で作られたことは間違いないので、お膝元で普及するのは当たり前です。
しかし韓国ではカカオトークが普及していたため、LINE が入り込む余地はありませんでした。
機能的には似たようなものですから、ユーザーが移行することは考えられません。
中国と台湾で普及している WeChat は「微信」とも呼ばれる、中国製のアプリです。
中国では Twitter や Facebook は当局に規制されていましたから、中国製のものしか普及しないのは当然ですね。
という訳で、それぞれのメッセージアプリのシェアが国ごとに違うのは、普及に至るまでの経緯によるもので、それ以上の理由はありません。
何が便利かは環境によって違う訳で、それはハードだけでなく、ソフトウェアでも一緒ですね。
・世界のLINE普及率、低すぎワロタw 一方日本は…(現在は記事削除)

この表のデータについて、「日本だけ LINE が流行っててガラパゴス状態」とか、「世界標準の WhatsApp が使われてなくて情弱」とか言っているコメントが目立つのですが、それは各国の状況を理解していないお門違いな意見です。
そこでこの場にて、世界のメッセージアプリの普及の現状を解る範囲で述べてみたいと思います。
まず、世界の多くの国で普及している WhatsApp Messenger というアプリですが、これは SMS の機能を拡張するものです。
SMS は電話番号でも送信できるショートメールですが、絵文字が使えないなど機能が低く、もっと高度なメール機能が発達していた日本では普及しませんでした。
しかし海外では SMS がすでにメジャーだったため、その機能を補完し、チャットのように利用できるこのアプリが普及した訳です。
でも SMS が機能不足で普及しなかった日本では、そんなものシェアが低いのは当たり前です。
Facebook の利用率が低いのは、Facebook は実名公開が基本であり、匿名でのメッセージ送信が一般的な日本には合っていなかったのが大きいのですが、すでに Twitter が普及していたことと、文字数制限の問題もあります。
海外では先に Twitter が普及していましたが、Twitter には 140 文字までという制限があります。
そしてアルファベットで 140 文字では、本当に「つぶやき」しか行えません。
よって「文章」を送りたい人は Facebook に移っていった訳です。
しかし日本には漢字があるため、140 文字あれば相応に文章が書けます。
だから Twitter でも普通にメッセージの送信が可能であり、文字数制限を理由に Facebook に移行する必要があまりなかった訳です。
LINE については、その開発元を左翼の皆さんは意地でも韓国に、右翼の皆さんは意地でも日本にしたいようですが、LINE は韓国に本社がある NHN の日本法人 NHN Japan で、日本人が作成し、韓国のネットワーク技術も利用して運営されているものです。
韓国のソフトウェア開発は「ネットワーク関連の情報リテラシーが非常に高い。しかし新しいものを作るのはすごく苦手」らしいので、日本で作って韓国のネットワーク技術で運営している LINE は、確かに最強の布陣のように思えます。
ともかく、LINE が日本で作られたことは間違いないので、お膝元で普及するのは当たり前です。
しかし韓国ではカカオトークが普及していたため、LINE が入り込む余地はありませんでした。
機能的には似たようなものですから、ユーザーが移行することは考えられません。
中国と台湾で普及している WeChat は「微信」とも呼ばれる、中国製のアプリです。
中国では Twitter や Facebook は当局に規制されていましたから、中国製のものしか普及しないのは当然ですね。
という訳で、それぞれのメッセージアプリのシェアが国ごとに違うのは、普及に至るまでの経緯によるもので、それ以上の理由はありません。
何が便利かは環境によって違う訳で、それはハードだけでなく、ソフトウェアでも一緒ですね。