もうほとんど見ている人はいないであろう、このブログ・・・
そこでひっそりと、ブリ観(Britannia 観光案内所)の閉鎖の経緯を書いておこうと思います。

これは以前から公開してくれと要望があったものですが、私は UO のサービスが終了するまで公表するつもりはありませんでした。
ただ、この件は「オンラインゲームの運営」における、今後の教訓になる事例だと思っているため、いずれは公開するつもりではありました。

そして現在、日本の UO 運営元であった EAJ(EA の日本支社)が閉鎖され、UO の日本公式サイトもなくなり、その開発を引き継いでいた Mythic も閉鎖され、UO の運営自体が別の会社に移っています。
そしてブリ観閉鎖にまつわる件に関わっていた方々や、関連のグループも、すでに活動を終えています。

よって、この場にその文章を置いておきたいと思います。

なお、この文章は今書いたものではありません。
ブリ観は 2004 年の冬に更新を停止、2005 年の夏に正式に終了しましたが、その終了直後、つまり閉鎖した当時に、当時掲示板の管理を行ってくれていた「副管理人」さん達に、事情を説明するために書いたものです。
つまり後年になって当時を振り返って書いた回顧録ではありません。

ただ、「後になって解った事実」もあるため、その部分については注釈を入れています
また、解りにくい部分への追記と、誤字脱字の修正は行っています。
登場する個人名(UO のキャラ名)は、伏せ字にしていますのでご了承下さい。

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【例の一件と、ブリ観の更新停止に至るまでの経緯】

事の発端は今から1年以上も前(2004年夏)のことです・・・

内装サイト Rosy Note の ++++ さんが、内装の本を執筆し、メディアワークス社より出版を行いました。
この本はかなり好評で、++++ さんとそのグループはさらに次の本の出版を考えたようです。

そして、その次の本はプレイヤーの「イベント活動」をテーマにしたものにしよう、と考えました。
そして彼らは、そのための相談や情報の収集などを行う、連絡用の掲示板を設置します。
この掲示板は ID とパスワードで管理された完全な内輪のもので、その中で「こんなイベントが行われていた」とか「こんなことがあったようだ」といった情報の収集と、実際にどんな本にするかの相談が行われていました。
仲間内だけのクローズドな掲示板ですから、好き勝手な事も書かれていたようです。

そして騒ぎは、ある人がこの掲示板を見てしまったことから始まります・・・
ギルド「**** ****」の **** さんです。
**** さんは(当時の)UO のコミュニティーの取りまとめ役であり、ユーザーと日本の UO 運営側をつなぐ「UOJC」の(その時点の)リーダーでもありました。
活発に様々なイベント活動を行っており、EAJ の UO 運営陣とも関係が深く、当時の UO において非常に重要だった方の一人です。

※UOJC は UO の代表的なコミュニティーが集まって設立された、UO をもっと盛り上げていくためのユーザーグループでした。
創始者は別の方ですが、その方は様々な事情
で休止され(これも結構シャレになってない一件。某詐欺師が関わってたりとか)、今回の件の方が後任となっていました。

しかし、その彼女が、どういうルートでその掲示板の中身を見たのかは知りませんが・・・
掲示板の内容を見て怒ります!

彼女が自分で考案して実施したイベントの内容がその掲示板の中に複数あり、さらに ++++ さんが「イベントのアイデアなどは UO の副次的なものなので、法的には著作権はなく、連絡を取る必要もないだろう」というようなコメントを書き込んでいたからです。

まだ本はどういう形になるか相談中の段階だったようですが、少なくとも **** さんはその内容を見て「彼らが人のイベントのアイデアをパクって本を出版し、一儲けしようとしている!」と考えたようです。

そして、それに反対しようとしたのですが・・・ その方法が問題でした。
彼女は、他の多くの UO コミュニティーの代表者の方や、著名なサイト管理者の方々に協力を求め、「UO コミュニティーの団体による出版抗議行動」を行おうとしたのです。
もちろんそんなことをすれば、多数の UO コミュニティーを巻き込んだ、コミュニティ同士の大きな対立となり、大騒動に発展してしまいます!

**** さんは例のクローズドの掲示板の内容をコピーし、コミュニティの代表者の方やサイト管理者の方々に「こういう事実があります!」と訴え、協力を求めていきます。

※もちろん ID とパスワードで保護されている掲示板の内容を、勝手にコピーして配布するのは違法です。

その最初の段階で協力を求められた一人が・・・ 私です。
私は以前から **** さんとは、イベントのお知らせや UOJC 活動の宣伝など、いろいろな事でやり取りをしていました。

私も掲示板の内容、特に ++++ さんの例のコメントの部分を見て「この考え方はまずいな」と思いましたが・・・
しかし **** さんが各コミュニティに協力を訴え、集団で抗議活動をしようとしている事については、もっと「これはマズイ!」と思いました。
しかも **** さんのメールの内容はかなり感情的で、冷静さを欠いている事が明らかにわかるものであり・・・ 言うなれば「バーサーク」している文面になっていました。

そのためとりあえず、「まず冷静になってください。 いたずらに事を大きくするような行動は控えて下さい。 このままではタダでは済まなくなります」と訴えます。
しかし **** さんの返答は「このような本が出版されてはコミュニティ活動は無意味になる。 どんな事があっても「筋」は通さなければならない。 私はどうなってもかまわない。」と言うものでした。

内装コミュニティの代表で、本を出版できるノウハウとバイタリティを持つ ++++ さんに倒れて欲しくはありませんでしたが、UO コミュニティーと UOJC の代表的存在である **** さんが倒れてしまうのは、もっと避けなければいけない事です。
ですので、その **** さんの返答は、私にとっては最悪なものでした。

その後も、私はメールで説得を続けましたが・・・ 
**** さんは自分の主張を繰り返すばかりで、こちらの意見を聞いてくれる様子は全くありません。

結局、私も説得をあきらめ、「申し訳ないですが協力は出来ません。この件については「中立」で行かせてもらいます。 どうか事を大きくしないでください。 表面上で争うことは避けてください。 **** さんと直接対決するようなことはやめてください」とお願いして、最初のメールのやり取りを終えました。

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その後、**** さんは私のお願いを聞いてくれていたようです。
表立っての抗議活動は行わず、++++ さんと直接争う事もしませんでした。

※ただ、後になって考えてみれば、ここで「表だって争うな」と言ったために、水面下のドロドロした話になってしまったことも否めません。
もっとも、表舞台で戦争するのが良いとも言えませんが。


しかし、彼女はその後も各コミュニティや、様々なサイト管理者の方へ協力願いを出し続けていたため、水面下では多くの方がこの件を知ることになります。
(**** さんは 30 以上のコミュニティを率いて活動を行っていると語っていたため、この時期に彼女が各所に出した連絡メールは最低でも 30 以上はあったと思われます)

そして、それだけ知る人が多くなれば、たとえ秘密にしていても当然どこからか情報は漏れる訳で・・・
誰かのリークによって、この件が 2ch や匿名掲示板(ウザスレ)などへ伝わることとなります。
もちろん2ちゃんねらーは、喜んでこれに飛びつきます。
(誰かが Rosy Note(本の出版側。UO 内装サイトとそのグループ)を非難する内容を書いた(ゲーム内の)本を、ムーンゲート周辺でバラ撒いたのが発端と言われているようですが、これが事実であるかどうかは解りません。 ただ、**** さんの一派の誰かがリークしたことは確かであり、その内容は **** さん側に立った、一方的なものだったようです)

※ 2ch が関わるきっかけとなったこの「ビラ」の一件は、本当にあったかどうか、最後まで確認できていません。 ビラが撒かれた Asuka ブリティンのムーンゲートのすぐ横に、リアル知人のお店があって、その知人とお店にベンダーを置いていた方々に聞いてみたのですが、誰もそんなものは見ていない、聞いた事もないと言っていました。 無論、彼らも 24 時間 UO に張り付いていた訳ではありませんが・・・

2ch やウザスレ等には、例の掲示板の内容(実際にはオリジナルの掲示板の一部を **** さんが抜粋したものの、さらにコピー)は伝わりましたが、それ以上のことは何も伝わっていませんでした。
しかし足りない情報を、彼らは勝手な憶測・推測で補い、彼らの言うところの派手な「祭り」が始まる事になります。

一方、ウザスレや 2ch でこの件が大きな騒ぎになっていた頃、すでに **** さんは多くの UO コミュニティー&サイト管理者による出版反対派グループを率い、次の段階に入っていました。
グループはこの時点で **** さんによると「30 以上の UO コミュニティーの団体」となっていたようで、そのグループメンバーの「連名」という形で、出版を予定しているメディアワークス社との交渉に入ったのです。

当初の **** さんの主張は、決して無理なものではありませんでした。
それは、
1「発案者を蔑ろにする発言の撤回」(例の掲示板のコメントのことのようです)
2「発案者に掲載願いを出すこと」
3「参考にしたサイトのリンク一覧を掲載すること」
などです。

1については、内輪のパスワード付き掲示板の書き込みに対して謝罪要求をするのはどうだろうと思いますが・・・ 2や3は道理に適っていますね。

しかし、メディアワークス側も反論を行います。
掲示板の内容はあくまでパスワードで保護された、内輪のクローズドなものであり、しかもそこに書かれていたものを全てパクる予定だった訳ではない。
そもそも最初からパクリで本を作ろうと考えている事は全くなく、必要な掲載願いは出し、リンクも掲載するつもりでいる、というものです。

で、両者の交渉は、その後どういう経緯や、やりとりを辿ったのかは解りませんが・・・
結果的に平行線のまま、決着は付かなかったようです。

ただ、後にメディアワークスの担当者の方がメールで「**** さんは自分の主張を繰り返すばかりで、こちらの話を聞いてくれる様子がない」と嘆いていました。
これは私が最初に **** さんを説得しようとして感じた事と全く一緒の内容だったので・・・
おそらく **** さんは、最初に私とやり取りした時と同じ調子で、交渉も行っていたのだと思われます。

そして議論が平行線になったために、ついに **** さんは大きな行動に出てしまいます。
メディアワークス社の上層部(社長)に直接訴えのメールを出し、さらに EAJ に「コミュニティの連名」という形で抗議のメールを出し始めます!

そしてこの頃には **** さんは、「裁判も辞さない」という構えを取り始めました。
こうしてこの件は、UO コミュニティ対メーカー/出版社の問題に発展していきます。

**** さんとしては、一担当者と話をしてもラチがあかないので、会社単位の問題にしようと考えたようですが、それは私が一番恐れていた最悪の展開でした。
(以後、この問題で **** さんの側は、訴訟を前提として動くことになります。 後で知った事ですが、そのために EAJ の内部でもこの件はかなり問題視されることになったようです)

その後、メディアワークス側は顧問弁護士と相談し、交渉しても相手がまともに話を聞いてくれないことと、法的には問題がないため裁判になっても大丈夫だろうということで、その後の交渉を断念して無視を決め、そのまま出版に向けて動いていくことになります。
これには **** さんがパスワードと ID で保護された掲示板(の内容の一部)を、誰にでも見える形で無断転載し、周囲に知らせて回ったことが「ハイテク犯罪対策法」に触れる行為であるため、裁判になっても負けることはないだろういうのもあったようです。

一方、EAJ(当時の UO 運営元。EA の日本支社)は UO コミュニティも出版社側も無視する事はできませんから、双方に色よい返事を行っていたようです。
この件で一番とばっちりを受けたのは、間違いなく EAJ の UO 運営陣でしょう。
ただ、結果的に本に「公式」のライセンスと、SunSword(当時の UO 運営の代表者)の推薦を与えていることが、一つの回答であるかも知れません。

一方、**** さんのグループはメディアワークス社からの反応がなくなったため、さらに憤りを感じることになったようです。
また EAJ に対しても、思うように事が動いていなかったため、不信感を募らせていったようです。

こうして、本は出版へと向かっていくことになります・・・

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文字数制限があるため、その2に続きます。