歩合給の導入

1 給与のシステムについて、固定給から歩合給に変更することはできるでしょう

か。歩合給への変更が「不利益変更」にあたるかが、問題になります。

2 そもそも、歩合給は、労働時間で成果を判断することが困難な職種(営業職な

ど)で採用される賃金形態で、売上高や契約高などに対する一定の比率で支払わ

れる賃金のことをいいます。

  たしかに、仕事の成果が出た場合には、固定給だった場合に比べて給与の支給

額が高額になります。

  しかし、売上が上がらない等の理由で、固定給だった場合に比べて支給される

賃金額の減少のリスクがあります。

  したがって、就業規則を変更することにより歩合制を導入することは、「不利

益変更」にあたります。

3 とはいえ、不利益変更に該当する場合に一切許されないわけではありません。

変更の必要性、変更内容の合理性があれば、不利益変更も許されます。

  歩合給について見ると、頑張って成果をあげた人が応分の報酬を受けることで

仕事の生産性を高めていく必要があるし、労働者の側から見ても、やる気・モチ

ベーションが上がるので、歩合給の導入の必要性はあると考えられます。

  そこで、歩合の比率が常識的に考えて合理的であり、従業員にも周知して多数

の従業員から賛同を得ているという場合には、歩合給の導入が認められると考え

られるのです。