勤務地限定社員の解雇

1 特定の勤務地を限定して採用される労働者がいます。その特定された勤務の場

所において仕事がなくなり、事務所が閉鎖されるという場合、勤務地が特定され

た従業員を解雇することができるのでしょうか。

2 そもそも、勤務場所を特定して採用した労働者を転勤させるためには、労働者

の個別の合意が必要です。(会社側が一方的に転勤を命令することはできません

)勤務地が限定されて採用されている労働者は、一方的に転勤を命令されないメ

リットがあるかわりに、勤務場所で仕事がなくなった場合には整理解雇されるリスクを抱えていることになります。

3 もっとも、整理解雇になるくらいだったら、転勤してでもいいから仕事を続け

たいという労働者もいるでしょう。裁判例を見ても、他の事業場への転勤の可能

性の検討を求めています。つまり、特定の勤務地で仕事がなくなった場合、労働

者に、転勤して勤め続けるか、整理解雇に応じて退職するか打診をします。

 労働者が、転勤による雇用の継続を希望し、かつその労働者を受け入れる事業

場があれば、転勤して勤務を続けることになります。

 他方、労働者が、転勤を希望せず整理解雇に応じるという場合には、退職金の

上乗せや再就職のあっせん等の対応をすることになるのです。