2018年 21519

“金山巨石群の「縄文」太陽観測ガイド” p.50,51の観測です。
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巨石群はまだ少し積雪がありますが、陽射しは日ごとに暖かくなってきましたね。

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それもそのはず、「再現館(さいげんかん)」で見る太陽高度を見てみると、現在はすでに冬から夏までの 4分の 1上昇した時期だからです。それが冬至の60日前と60日後に当たります。今回は60日後ですから、冬の終わりの時期ということになります。

ちなみに「再現」しているのは、今回の観測でもある下の図左の F石の傾斜とその観測のしくみを再現しています。
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「岩屋岩蔭遺跡巨石群」Eと Fの隙間から射し込む 昼の太陽スポット光 が、ある「石面」にフィットするとき、冬の120日間が終了したことを知らせる光の観測です。その期間が 215日から19日までの 5日間。
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一方、夏の光を観測する「線刻石のある巨石群」は、雪解け水が柱となって石に凍りついています。

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こちらの巨石群は、山へ沈む直前の 夕刻の太陽光 が Bと B’の間に冬の120日間射し込みます。今回の観測ではその期間の最終となります。
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昼のスポット光観測

は巨石群の中で。
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今年は 5日間、いずれも観測できる天候となりましたが 215日はややくもりがち。16日は小林氏の解説も聞けた若いカップルらが見学に。写真では小林氏が「石面」に当たる光の説明をしているところです。17日は阪急交通社タクシーツアーのお客様17名で、ツアー開始と同時に太陽が出てきたので、ラッキーなことに石面の中央に当たる光を観賞「うわぁ~ほんとだ~」。18日はよく晴れ、ガイドブックを買っていただいた方々が本を片手に見学。そのうちひとりは昨年から常連さんの仲間入り。19日はいつもスタッフとしてお手伝いいただいている愛知と東京の方々その他数名と。
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今回は光を並べて見比べてみましょう。

すべて、右の写真をタテに見ていくと、その違いがわかります。手前が南方向で Eと Fの隙間から射し込む、ほぼ同じ時刻の光です。

214日 (5日間が始まる前日)

14日はまだ F石の傾斜に光が当たっています。
スポット光全体が石面に乗っかったとはみなしません。
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光が石面の上のラインにぴったりくるのが15日。16日はわずかに下がっています。
つまり太陽の位置は上がったことがわかるわけです。

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5日間のうちの 4日目。石面の下のラインに近づきます。

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5日目。下のラインにぴったりフィットします。このとき、昨年の1023日と同じ太陽高度となります。つまり1023日から219日までを数えると、その日数は119日。およそ120日として、年間の 3分の1の期間に相当する「冬期」が終了したことになります。

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2月22日(5日間のあと)

光は石面から外れて、明日から手前に移動していきます。
石面に光が当たっている(乗っかっている)とはみなしません。
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これが古代人の太陽観測。119日間がわかれば、その中間で「冬至の日」を決定できるわけです。冬至の頃だけの観測では、冬至の日は決定できません。山間部ならではのスポット光を利用した優れた観測です。この意味がわかれば、金山巨石群の太陽観測が、世界唯一のものであることも理解できるでしょう。もちろん、ここで太陽観測をしていた古代人が考案した「冬至の日」の決定です。
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夕刻の太陽光観測

午後 435分頃になると、太陽は西の山へ沈みます。そのとき「線刻石のある巨石群」にある Bと B’間へ沈みます。この観測は冬期120日間ありますが、今回はその最後。ウッスラ雲がかかり、クリアではありませんでしたが、ふたつめの写真に見るように、中央に光が見えます。この光はこの先夏に向かって右側(北側)へ移動していくため、もうこの巨石間へ光が入らなくなるわけです。
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そしてこの時期からおよそ30日が経過した春分の頃には、今度は岩蔭遺跡巨石群の Eと F間の隙間へ沈む太陽光が観測されます。よく目にする下の写真ですね(写真は 9月の秋分の頃)。
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それまでの間に訪れる 227日(火)28日(水)は、岩蔭遺跡巨石群へ射し込む閏年を知るスポット光観測 があります。金山巨石群の閏日に当たる観測は来年 2019年の1015日 ですが、同じ太陽高度でありながら、その違いを比較するための観測です。時刻は午前10時頃

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杉の花粉も飛ぶ準備が整ってきました。
春の訪れとともに、花粉と戦う時期の訪れでもあります。