2018年 4月20日(金)~22日(日)
この時期の観測は、金山巨石群の太陽カレンダーでいう「夏至から約60日前の観測」。下の「再現館」で示す、夏から冬を 4つに分ける節目の時期で、夏の始まりを告げる光の観測 ともいえます。(同時に夏の終わりを告げる光の観測と同じです)
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下の全景は県道86号線から撮ったもの。木に遮られていますが、左の「岩屋岩蔭遺跡巨石群」と右側には「再現館」がみえます。その奥に「線刻石のある巨石群」があります。巨石群全体を南の上部(86号)から見た景観です。朝 6時54分。上の山から光が当たり始めました。太陽が昇るに従い光はドンドンと下がってきます。

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夏の観測は「線刻石のある巨石群」がメインです。線刻石から太陽が昇る位置を見ると、ちょうど「東の山巨石群」のある東の山から昇ってきます。7時すぎ。
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と同時にまず「岩屋岩蔭遺跡巨石群」へ光が当たり始めます。
線刻石のある位置よりもやや高い位置にあるからです。

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するとまもなく線刻石の、下の洞くつへ光が射し込み始めます。7時20頃。
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ひとつひとつの石に光が当たり始めます。
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陽が射す前はやや肌寒いとはいえ、太陽が顔を出すと、すでに夏の空気を感じますね。
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今日は右、小林氏も観測です。TVの取材もありまして。
6月28日放映 の 
NHK BSプレミアム「コズミックフロント★ネクスト」“宇宙街紀行(ミニコーナー)”で紹介されます。
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ガイドブック p.30 の朝の観測》
7時30分頃~。正面の石が「線刻石」で右の上部に「線刻と楕円形の痕跡(ガイドブック表紙)」が彫られています。右が北で、左が南。つまり東側から見ています。この平面に映り込む影の位置に注目です。
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上が 4月21日、下が22日。当然ながらほぼ同じ位置に影が丸く映り込んでいます。
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影は向かいに座る C石の影。左の上部カーブになったところの影が向かいの平面に映り込んでいるわけです。
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そのとき、正面の下の洞くつに、朝日はまだ射し込んでいない状態です。
洞くつ入口の右端から左上へと大きく影がのびています。これが夏の始まりです(洞くつがまだ影で覆われている状態)。この先徐々に、東の空で昇る太陽位置は北側へと移動していきます。それに伴い影の位置は左側へと移動していきますからこの先徐々に洞くつ内を朝日が照らすようになります。そして夏至の頃になると、完全に洞くつ内が光で満たされ(ガイドブックp.30上)、影は洞くつ入口の左端から平面に影をおとします。そして60日後、8月20日頃になると、再び洞くつは影で覆われ、夏の120日間が終了したことを知るのです。

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右上の洞くつ内にある三角状の石面部分。光が当たっているボコボコした部分の加工痕がよくわかります。この中央下の三角面の観測は来月5月21日~。午後12時50分頃。
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ガイドブックp.31 の観測を経て、小林氏の撮影、引き続き徳田の撮影が続きました。
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今年は新緑も早く進んでいます。すでにGW並みの明るさです。

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《昼の観測》
昼に近づくと、今度は「岩屋岩蔭遺跡巨石群」に夏の始まりを告げる時期の、光が射し込まなくなる時期の観測です。11時30分頃。

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太陽高度が高くなる夏の始まりに、こちらの巨石群へ光は射し込まなくなります。こちらの巨石群は冬期120日間がメインですから。
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隙間から光が下に落ちます。小さな円形のスポット光、直径 4cmくらいでしょうか。(春分から30日経過した)この時期は、光の位置の1日の移動が約 2cm。何本も見える線が 1日ごとの光の移動を表しています。この日のスポット光が射し込む時間は 80分くらい。
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やっとここらで休憩タイム。響きわたるトリの声やそよぐ風が心地よい季節になりました。イカルが三羽行ったり来たりしていましたね。
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巨石群のウワミズザクラが房フサです。今、あちこちで咲いていますね。藤の花も今満開。
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《ガイドブック p.40の夕刻の観測》
夕刻、「岩屋岩蔭遺跡巨石群」内で。南向きに覆いかぶさる上の石Fと西向きに開く下の石Gの隙間へ射し込む光です。光がもう巨石群内へ入らなくなる時期の観測。つまりここへ 光が入らなくなると夏の始まりです。
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15時47分。まだ少し早い。
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16時17分。この隙間奥に据えてある石も関係していると考えられます。
この先太陽の沈む位置は、右側(北側)へ移動していきますから、もうここへ光は入らなくなるわけです。すると毎年この時期に現れ始めるコウモリたちが徐々に増えてきます。すでに 1頭はこの日挨拶に姿を現してくれました。

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こうやって夏の始まりの儀式のようなものでしょうか、観測を終えて、夏を実感していく時期に突入します。今回、朝・昼・夕とそれぞれの光を体験していただいた方には、「岩屋岩蔭遺跡巨石群」と「線刻石のある巨石群」がうまく役割分担がなされていることを実感していただけたのではないかと思います。入れ替わり、です。夏が始まると岩屋岩蔭はクローズに入り、線刻巨石群はオープンの時期。

次の第 2弾の書籍に詳しく載せていますが、これが金山太陽カレンダーのシステムであり、調和でもあります。知れば知るほど奥深く、機能的な設計がなされた3か所の巨石群(金山巨石群)であります。