2021年12月22~24日 快晴
朝の観測 東の山巨石群へ
12月22日(水)冬至の日、朝 7時30分集合。
今年も積雪に見舞われることなく、東の山巨石群 への登山観測が行われました。
早朝は霧が深く快晴の予兆、気温も 2~ 3度と例年ほどの冷え込みはなくスムーズに出発を迎えました。
スタート時刻 7時40分。
今年は 5組(計12名)の参加者+スタッフ 3名、合計15名での登山観測です。参加者は 東京・大阪・愛知など県外から 5名、県内 7名の方々とスタッフ徳田と杉阪氏、他1名。13名が女性でした。3組は前夜泊で、金山の宿、七福山(しちふくざん)さんに 2組(計 6名)、民泊 花緑里(はなみどり)さんに 1組でした。七福山さんは調査開始当初よりお世話になっている民宿で、花緑里さんは巨石群にほど近いふたつの新しい宿なので、近年のオープンに伴い巨石群に見える方々も最近よく利用されてます。


集合場所の下の巨石群(岩屋岩蔭遺跡巨石群と線刻石のある巨石群)から真東に見える山(東の山と命名)を、山のふもとからほぼ直線で登ります。何度も書いていますが道なき急な道なので、参加者の方々には事前に、登山道を歩くわけではないことを伝えなければなりません。

今年はいつもより人数が多く15名なので、先頭と後尾で頂上までの到達時刻が異なりました。今年は先頭の足が早く、頂上でもまだ日が昇る前に着いてしまいました。頂上から東側へ少し下がったところに東の山巨石群はあります。全員が巨石群へ到着したのは 8時25分頃。なので 45分間の登山でした。暑くて途中で上着を脱ぐパターンが多いのですが、山の頂上は風が強いので調節は各自要注意です。今年も太陽が見えるまでの待機中は冷たい風が吹き、やや応えましたね。BBCの取材の時を思い出しました。あの時も寒かった~。
下の写真中央に人が貼りついている長さ 9メートルの巨石が、冬至の朝日を観測する石です。北西の奥に観測スペースがあります。

さっそく順番に観測スタンバイを体験。巨石の端に直角のスペースがあります。
そこに座って観測します。



この石の線上から太陽が昇ります。
冬至の前後 1週間~10日くらいは冬至の日とほぼ同じ光の観測ができます。
参加者の皆さん縄文人気分を味わい チョーたのしー!! が聞こえます。

今年も太陽は石の線上から昇ってきましたが、写真がないので、昨年の谷中雄三氏の写真を拝借します。こんな感じで観測できます。
この太陽位置は、日ごとに左側(東)へ移動していきます。

【撮影:谷中雄三氏】2020年12月21日 8時58分 昨年のブログ
他の巨石の説明も終えたあと下山です。

この日は来た道を戻りながら、夏至の朝日を観る巨石に立ち寄り、皆無事下山することができました。

保井戸へ抜けるの林道に出たら、あとは楽に下の巨石群まで10分くらい。

あ~あの山登ったんだ~! 満足感でいっぱい。今年も何よりも皆無事でよかったです。
10時11分。
私たちは当たり前のように「カレンダー」を使用していますし、当たり前のように「カレンダー」が存在している世の中に生きています。なのでそれがそもそも…なんてことは考えずに生きているかもしれません。では、古代はどうか…!? 特定の場所から太陽の往来を見ていれば、それが周期的な動きをしていることに気づきます。そして自然界のサイクルとの関わり。これがやがて今でいう「暦(カレンダー)」という概念にいきつくのだと思います。これは人間思考の自然の成り行きと考えます。
天文学者 渡辺敏夫先生は、『暦入門-暦のすべて』(雄山閣,1994年)の中で、次のように述べています。「暦とは日を数えるものが暦であり、時の流れを数える方法が暦法である。暦法というものは数を離れては存在しない。」また、暦の発生について、「およそ暦は人類文化のなかでも、もっとも早く発生する性質のものである。大自然の環境に順応して自然を利用し存続を維持するためには暦なる概念が必要であった。」と述べています。
日中の観測 岩屋岩蔭遺跡巨石群
東の山巨石群から戻ったのが、10時14分。車道はまだ日陰です。
岩屋岩蔭遺跡巨石群を見あげると、陽が射しはじめた頃。

下の写真は岩屋岩蔭遺跡巨石群を上から見たところ。といっても、県道86号からの景観。写真は翌23日の10時56分。


右の石は、冬期120日間の山から昇る太陽光が射しこみ、中央は同期の南中する太陽光、左も同期の山へ沈む太陽光が射しこみます。いずれも冬の太陽光を、日中をとおし射しこむ角度で座っています。


夕刻の観測 線刻石のある巨石群
午後 2時20分からは、団体客のツアーガイドがありました。
クラブツーリズムで東京駅発 13名のお客様。【歴史への旅】『紺野洋子ナビゲーター同行 冬至に見学!古代より時を刻みつづける 金山巨石群 へ岐阜・愛知の巨石を訪ねて 3日間』というツアーです。前にも春分の頃のスポット光体験ができる時期に企画していただき雨天となってしまいましたが、今回は冬期の沈む太陽光をご覧いただくことができました。

左の巨石の隙間に、午後16時すぎ、太陽光は沈みます。

それは太陽が山へ沈む直前に起こります。

午後 4時 4分。この写真は翌日24日の、より光が強いとき。


筋骨ガイドの岡戸さんもおふたりのお客様を連れて夕刻の光を観に、下呂市観光課の富永さんもお客さんを連れての見学。

ナビゲーターの紺野洋子氏にお会いするのは今回 2回目。添乗員さんは常に変わるので、同じナビゲーターの方が全体像をお話しいただけるのは、こちらにとってはありがたい企画です。少々お値段が高いツアーでも、関心あるテーマの満足度をターゲットにしているのはいいですね。クラツーさんの企画はいろいろありますが、このようなツアーが増えることを今後期待したいと思います。
金山巨石群リサーチセンターのある飛騨街道金山宿を歩く「筋骨めぐり」にも、コロナ禍を通過して団体のバスツアーが少しずつ増えてきました。観光地でも屋外ツアーとはいえ、そしてワクチン接種が進むとはいえ、できるだけ今しばらくマスクの着用はよろしくお願いしたいと思います。
ひとまず今年も、冬の区切りを体験した観測でした。私にとっては巨石群で観測を始めて24回目の観測となりました。太陽と共に生きている実感ありますね。
冬はまだあと60日間続きます。
金山巨石群リサーチセンター 徳田紫穂
☞ 冬至の観測 ガイドブック P.26, 42,43, 36
朝の観測 東の山巨石群へ
12月22日(水)冬至の日、朝 7時30分集合。
今年も積雪に見舞われることなく、東の山巨石群 への登山観測が行われました。
早朝は霧が深く快晴の予兆、気温も 2~ 3度と例年ほどの冷え込みはなくスムーズに出発を迎えました。
スタート時刻 7時40分。
今年は 5組(計12名)の参加者+スタッフ 3名、合計15名での登山観測です。参加者は 東京・大阪・愛知など県外から 5名、県内 7名の方々とスタッフ徳田と杉阪氏、他1名。13名が女性でした。3組は前夜泊で、金山の宿、七福山(しちふくざん)さんに 2組(計 6名)、民泊 花緑里(はなみどり)さんに 1組でした。七福山さんは調査開始当初よりお世話になっている民宿で、花緑里さんは巨石群にほど近いふたつの新しい宿なので、近年のオープンに伴い巨石群に見える方々も最近よく利用されてます。


集合場所の下の巨石群(岩屋岩蔭遺跡巨石群と線刻石のある巨石群)から真東に見える山(東の山と命名)を、山のふもとからほぼ直線で登ります。何度も書いていますが道なき急な道なので、参加者の方々には事前に、登山道を歩くわけではないことを伝えなければなりません。

今年はいつもより人数が多く15名なので、先頭と後尾で頂上までの到達時刻が異なりました。今年は先頭の足が早く、頂上でもまだ日が昇る前に着いてしまいました。頂上から東側へ少し下がったところに東の山巨石群はあります。全員が巨石群へ到着したのは 8時25分頃。なので 45分間の登山でした。暑くて途中で上着を脱ぐパターンが多いのですが、山の頂上は風が強いので調節は各自要注意です。今年も太陽が見えるまでの待機中は冷たい風が吹き、やや応えましたね。BBCの取材の時を思い出しました。あの時も寒かった~。
下の写真中央に人が貼りついている長さ 9メートルの巨石が、冬至の朝日を観測する石です。北西の奥に観測スペースがあります。

さっそく順番に観測スタンバイを体験。巨石の端に直角のスペースがあります。
そこに座って観測します。



この石の線上から太陽が昇ります。
冬至の前後 1週間~10日くらいは冬至の日とほぼ同じ光の観測ができます。
参加者の皆さん縄文人気分を味わい チョーたのしー!! が聞こえます。

今年も太陽は石の線上から昇ってきましたが、写真がないので、昨年の谷中雄三氏の写真を拝借します。こんな感じで観測できます。
この太陽位置は、日ごとに左側(東)へ移動していきます。

【撮影:谷中雄三氏】2020年12月21日 8時58分 昨年のブログ
他の巨石の説明も終えたあと下山です。

この日は来た道を戻りながら、夏至の朝日を観る巨石に立ち寄り、皆無事下山することができました。

保井戸へ抜けるの林道に出たら、あとは楽に下の巨石群まで10分くらい。

あ~あの山登ったんだ~! 満足感でいっぱい。今年も何よりも皆無事でよかったです。
10時11分。
私たちは当たり前のように「カレンダー」を使用していますし、当たり前のように「カレンダー」が存在している世の中に生きています。なのでそれがそもそも…なんてことは考えずに生きているかもしれません。では、古代はどうか…!? 特定の場所から太陽の往来を見ていれば、それが周期的な動きをしていることに気づきます。そして自然界のサイクルとの関わり。これがやがて今でいう「暦(カレンダー)」という概念にいきつくのだと思います。これは人間思考の自然の成り行きと考えます。
天文学者 渡辺敏夫先生は、『暦入門-暦のすべて』(雄山閣,1994年)の中で、次のように述べています。「暦とは日を数えるものが暦であり、時の流れを数える方法が暦法である。暦法というものは数を離れては存在しない。」また、暦の発生について、「およそ暦は人類文化のなかでも、もっとも早く発生する性質のものである。大自然の環境に順応して自然を利用し存続を維持するためには暦なる概念が必要であった。」と述べています。
日中の観測 岩屋岩蔭遺跡巨石群
東の山巨石群から戻ったのが、10時14分。車道はまだ日陰です。

岩屋岩蔭遺跡巨石群を見あげると、陽が射しはじめた頃。

下の写真は岩屋岩蔭遺跡巨石群を上から見たところ。といっても、県道86号からの景観。写真は翌23日の10時56分。


右の石は、冬期120日間の山から昇る太陽光が射しこみ、中央は同期の南中する太陽光、左も同期の山へ沈む太陽光が射しこみます。いずれも冬の太陽光を、日中をとおし射しこむ角度で座っています。


夕刻の観測 線刻石のある巨石群
午後 2時20分からは、団体客のツアーガイドがありました。
クラブツーリズムで東京駅発 13名のお客様。【歴史への旅】『紺野洋子ナビゲーター同行 冬至に見学!古代より時を刻みつづける 金山巨石群 へ岐阜・愛知の巨石を訪ねて 3日間』というツアーです。前にも春分の頃のスポット光体験ができる時期に企画していただき雨天となってしまいましたが、今回は冬期の沈む太陽光をご覧いただくことができました。

左の巨石の隙間に、午後16時すぎ、太陽光は沈みます。

それは太陽が山へ沈む直前に起こります。

午後 4時 4分。この写真は翌日24日の、より光が強いとき。


筋骨ガイドの岡戸さんもおふたりのお客様を連れて夕刻の光を観に、下呂市観光課の富永さんもお客さんを連れての見学。

ナビゲーターの紺野洋子氏にお会いするのは今回 2回目。添乗員さんは常に変わるので、同じナビゲーターの方が全体像をお話しいただけるのは、こちらにとってはありがたい企画です。少々お値段が高いツアーでも、関心あるテーマの満足度をターゲットにしているのはいいですね。クラツーさんの企画はいろいろありますが、このようなツアーが増えることを今後期待したいと思います。
金山巨石群リサーチセンターのある飛騨街道金山宿を歩く「筋骨めぐり」にも、コロナ禍を通過して団体のバスツアーが少しずつ増えてきました。観光地でも屋外ツアーとはいえ、そしてワクチン接種が進むとはいえ、できるだけ今しばらくマスクの着用はよろしくお願いしたいと思います。
ひとまず今年も、冬の区切りを体験した観測でした。私にとっては巨石群で観測を始めて24回目の観測となりました。太陽と共に生きている実感ありますね。
冬はまだあと60日間続きます。
金山巨石群リサーチセンター 徳田紫穂
☞ 冬至の観測 ガイドブック P.26, 42,43, 36
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