玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

2013年09月

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

荷葉盃 三首 其一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-304-5-#58  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3067

温庭筠 荷葉盃 三首 其一一粒の露の玉は寒くて凍えそうなのも緩んできた。池には小波が広がる。ため池には蓮がいっぱいに溢れている。

 

2013年9月30日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

荷葉盃 三首 其一 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-304-5-#58   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3067

 

 

荷葉杯 其一

(秋になって夜の採蓮に出た乙女たちの恋しい男を思いやることを詠う)その一

一點露珠凝冷,波影,滿池塘。

一粒の露の玉は寒くて凍えそうなのも緩んできた。池には小波が広がる。ため池には蓮がいっぱいに溢れている。

綠莖紅艷兩相亂,腸斷,水風涼。

みどりの肉太の茎があり、紅く妖艶な花があり二つながら合い乱れている。そんな蓮を見ると女の腸がちぎれるほどにいたむ、水面を抜けてくる風は涼しく現実に戻してくれる。

荷葉杯【かようはい】 其一

一點 露珠 凝冷たり,波影あり,池塘に滿つ。

綠莖 紅艷にして 兩つながら相い亂れ,腸斷つ,水風の涼。
其二

(秋になって夜の採蓮に出た乙女たちの恋しい男を思いやることを詠う)

鏡水夜來秋月,如雪。採蓮時,

鏡のような水面に映る秋の夜の月は、雪のように輝き庭を照らす。

小娘紅粉對寒浪。惆悵,正思惟。

蓮を採る時、寒くなり始めた中、装いした乙女たちはその顔を冷たい水に差し向けている。

胸を痛め、怨みを思い、それでもまだ、あなたのことを思う。

其の二

鏡水 夜來の秋月,雪の如し。採蓮の時,

小娘【しょうじょう】の紅粉 寒浪に對す。惆悵として,正に思惟す。
其三

楚女欲歸南浦,朝雨,濕愁紅。

小船搖漾入花裏,波起,隔西風。

采蓮004
 

 

『荷葉杯』三首其一 現代語訳と訳註

(本文)

荷葉杯 其一

一點露珠凝冷,波影,滿池塘。

綠莖紅艷兩相亂,腸斷,水風涼。

 

 

(下し文)

荷葉杯【かようはい】 其一

一點 露珠 凝冷たり,波影あり,池塘に滿つ。

綠莖 紅艷にして 兩つながら相い亂れ,腸斷つ,水風の涼。


 

(現代語訳)

(秋になって夜の採蓮に出た乙女たちの恋しい男を思いやることを詠う)その一

一粒の露の玉は寒くて凍えそうなのも緩んできた。池には小波が広がる。ため池には蓮がいっぱいに溢れている。

みどりの肉太の茎があり、紅く妖艶な花があり二つながら合い乱れている。そんな蓮を見ると女の腸がちぎれるほどにいたむ、水面を抜けてくる風は涼しく現実に戻してくれる。

 

 

(訳注)

荷葉杯 其一

(秋になって夜の採蓮に出た乙女たちの恋しい男を思いやることを詠う)その一

唐の教坊の曲名。『花間集」一には十四首所収。温庭筠の作は三百収められている。単調二十三字、六句四仄韻二平韻で、❻❷/③❼/❷③の詞形をとる。

094荷葉杯 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-279-5-#33  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2942

荷葉杯 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

 

點 露珠 凝冷,波影,滿 池塘。

一粒の露の玉は寒くて凍えそうなのも緩んできた。池には小波が広がる。ため池には蓮がいっぱいに溢れている。

・池塘 いけ。池は円く、塘は四角いのをさす。謝靈運『登池上樓』「池塘生春草,園柳變鳴禽。」登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  詩集 395 kanbuniinkai紀 頌之漢詩ブログ1002

 

綠莖 紅艷 兩相亂,腸斷,水風涼。

みどりの肉太の茎があり、紅く妖艶な花があり二つながら合い乱れている。そんな蓮を見ると女の腸がちぎれるほどにいたむ、水面を抜けてくる風は涼しく現実に戻してくれる。

・綠莖 けい【茎〔莖〕】[漢字項目]とは。意味や解説。[常用漢字][音]ケイ(慣)[訓]くき〈ケイ〉1 植物のくき。「花茎・塊茎・球茎・根茎・地下茎」2 男根。「陰茎・包茎」〈くき(ぐき)〉「歯茎・水茎」[難読]芋茎(ずいき)
DCF00004

思帝郷 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-303-5-#57  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3062

温庭筠《思帝郷》もう若くないということなのでしょうか、今の私にとっては、もう春が終わろうとしていて、それでも、これからは、後漢の阮郎のように「家に帰らざる」ということだけがあるということなのでしょうか。

 

2013年9月29日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 思帝郷 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-303-5-#57  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3062
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

思帝郷 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-303-5-#57   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3062

 

 

思帝郷

(一途に思う女心の詩)
花花、満枝紅似霞

花、花が咲いてる、枝一面の紅は朝や夕暮れにかすみがかかるのに似ています。

羅袖画簾腸断、阜香車

薄絹の袖に、画模様の車の帳に、どれもみなつがいの画ばかりで腸が断ち切られるようにうずくのです。

廻面共入閑語、戦箆金鳳斜。

車を停め、顔振り背けるようにして冷静に人と語らってみたけれど、斜めに挿せるカンザシの金の鳳凰はゆらゆら揺れる。

唯有阮郎春尽、不帰家。

もう若くないということなのでしょうか、今の私にとっては、もう春が終わろうとしていて、それでも、これからは、後漢の阮郎のように「家に帰らざる」ということだけがあるということなのでしょうか。

 

(思帝郷)

花花、満枝 紅 霞に似たり。

羅袖 画簾 腸 断ゆ、香車を早め。

 

面を遅らして 人と共に閑かに語る、戦える箆 金鳳 斜めなり。

唯だ阮郎の 春 尽きるも、「家に帰らざる」有り。

魚玄機が宮島に
 

 

『思帝郷』 現代語訳と訳註

(本文)

思帝郷

花花、満枝紅似霞

 

羅袖画簾腸断、阜香車。

廻面共入閑語、戦箆金鳳斜。

 

唯有阮郎春尽、不帰家。

 

 

(下し文)

(思帝郷)

花花、満枝 紅 霞に似たり。

 

羅袖 画簾 腸 断ゆ、香車を早め。

面を遅らして 人と共に閑かに語る、戦える箆 金鳳 斜めなり。

 

唯だ阮郎の 春 尽きるも、「家に帰らざる」有り。

 

 

(現代語訳)

(一途に思う女心の詩)

花、花が咲いてる、枝一面の紅は朝や夕暮れにかすみがかかるのに似ています。

薄絹の袖に、画模様の車の帳に、どれもみなつがいの画ばかりで腸が断ち切られるようにうずくのです。

車を停め、顔振り背けるようにして冷静に人と語らってみたけれど、斜めに挿せるカンザシの金の鳳凰はゆらゆら揺れる。

もう若くないということなのでしょうか、今の私にとっては、もう春が終わろうとしていて、それでも、これからは、後漢の阮郎のように「家に帰らざる」ということだけがあるということなのでしょうか。

 

 

(訳注)

思帝郷

(一途に思う女心の詩)

唐の教坊の曲名。『花間集』には四首所収で温庭筠籍の作は一首、韋荘は二首、顧夐が一首収められている。単調三十六字、八句五平韻で、②⑤6③6⑤6③の詞形をと

115 思帝郷 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-289-5-#43  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2992

思帝鄕  韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-263-5-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2697

 

花花、満枝紅似霞。

花、花が咲いてる、枝一面の紅は朝や夕暮れにかすみがかかるのに似ています。

○霞 夕焼けや朝焼け。朝や夕暮れにかすみがかかるさま。

 

羅袖画簾腸断、阜香車。

薄絹の袖に、画模様の車の帳に、どれもみなつがいの画ばかりで腸が断ち切られるようにうずくのです。

○羅袖画簾腸断 着物の袖を見ても、草の帳を見ても、夫婦、つがいの画ばかりで、別れ去って久しく帰らぬ愛しい男に対して、思い焦がれる胸の思いと情事の思いが悶々とすることで腸が断ち切られるようにうずくこと。

○卓香車 車を停める。卓は停める。香車は香しい車、車の美称。

 

 

廻面共入閑語、戦箆金鳳斜。

車を停め、顔振り背けるようにして冷静に人と語らってみたけれど、斜めに挿せるカンザシの金の鳳凰はゆらゆら揺れる。

○戦箆金鳳斜 髪に斜めに挿した哲の金の鳳凰飾りが揺れる。戦は揺れ動く。箆はここではカンザシ。

 

 

唯有阮郎春尽、不帰家。

もう若くないということなのでしょうか、今の私にとっては、もう春が終わろうとしていて、それでも、これからは、後漢の阮郎のように「家に帰らざる」ということだけがあるということなのでしょうか。

○阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。

 

 

【解説】

 春が尽きても遠い旅に出て帰らぬ男を思う女の情を詠う。女は待つことしか選択肢がない時代の歌である。第二.句、着物の袖と車の帳の画模様が胸を引き裂くのは、着物の袖や帳に、男女和合の象徴である番の鳥の絵模様があしらわれていたことによる。続く句は、知人の車を認めたのであろう、車を停めて、髪に斜めに挿した智の金の鳳の飾り括らしながら、何の屈託もないかのように語り合うさまを述べる。最後の「もう若くないということなのでしょうか、今の私にとっては、もう春が終わろうとしていて、家に帰らぬ愛しの人だけ」と言うのは、はた目には幸せそうに見えながら、実は孤蘭を守る口々に、腸が引き千切られるほどの思いをしていることを訴え、もうあきらめなければならないのかということである。
花蕊夫人006
 

蕃女怨 之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-302-5-#56  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3057

《蕃女怨 之二》九連の環、こがねに飾った矢じり、弓、もう何年も征伐の戦いをしてきた。奇麗な絵が描かれた高楼にはあれだけ恨みに思っていたことと離別した女が空しくしていた錦の屏風の向こうにいる春を告げる杏の花のように可憐な赤い花のようにいる。

 

2013年9月28日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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司馬相如 《子虚賦》(22)#9-2 文選 賦<109-#9-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩901 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3053
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《庭楸》韓愈(韓退之) 194-#1Ⅱ中唐詩 <814>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3054韓愈詩-194-#1
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 蕃女怨 之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-302-5-#56  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3057
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

蕃女怨 之二 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-302-5-#56   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3057

 

 

蕃女怨二首 其一

(北の辺境にいる男を思う女の気持ちを詠う。)

萬枝香雪開已遍,細雨雙鷰。

春の盛りになると枝という枝咲き薫る一面の白い花(あの人のいる北の国境にも咲いている)春の細雨が降る中そろいの番の燕が飛び交う。

鈿蟬箏,金雀扇,畫梁相見。

螺鈿の琴は蝉模様、扇は金の雀の絵柄で幸せな時をうかがわせる。絵が描かれた梁上に今、燕と顔合わせる。

鴈門消息不歸來,又飛迴。

雁門関からの音信が帰って來ることはなく、雁はそのまま北へむかい帰り飛んでゆく。

 

其二

(北の辺境にいる男が帰って來る知らせがあった女の気持ちを詠う。)

磧南沙上驚鴈起,飛雪千里。

河の中洲北側は石や砂の多い所で砂地のところで雁が起き上がり驚いた。雪深い所から千里も飛んできた。

玉連環,金鏃箭,年年征戰。

九連の環、こがねに飾った矢じり、弓、もう何年も征伐の戦いをしてきた。

畫樓離恨錦屏空,杏花紅。

奇麗な絵が描かれた高楼にはあれだけ恨みに思っていたことと離別した女が空しくしていた錦の屏風の向こうにいる春を告げる杏の花のように可憐な赤い花のようにいる。

 

蕃女怨【はんじょえん】二首

其一

萬枝の香雪 開きて已に遍ねく,細雨 雙鷰【そうえん】あり。

鈿蟬の箏,金雀の扇,畫梁 相い見ゆ。

鴈門の消息 歸り來たらず,又 飛びて迴る。

 

其二

磧南【せきなん】の沙上 驚ける鴈は起つ,飛雪 千里。

玉の連環,金の鏃箭【ぞくせん】,年年の征戰。

畫樓の離恨【りこん】錦屏【きんぺい】空,杏花【きょうか】紅。

鸕鶿001
 

 

『蕃女怨二首』 現代語訳と訳註

(本文)

其二

磧南沙上驚鴈起,飛雪千里。

玉連環,金鏃箭,年年征戰。

畫樓離恨錦屏空,杏花紅。

 

 

(下し文)

其二

磧南【せきなん】の沙上 驚ける鴈は起つ,飛雪 千里。

玉の連環,金の鏃箭【ぞくせん】,年年の征戰。

畫樓の離恨【りこん】錦屏【きんぺい】空,杏花【きょうか】紅。

 

 

(現代語訳)

(北の辺境にいる男が帰って來る知らせがあった女の気持ちを詠う。)

河の中洲北側は石や砂の多い所で砂地のところで雁が起き上がり驚いた。雪深い所から千里も飛んできた。

九連の環、こがねに飾った矢じり、弓、もう何年も征伐の戦いをしてきた。

奇麗な絵が描かれた高楼にはあれだけ恨みに思っていたことと離別した女が空しくしていた錦の屏風の向こうにいる春を告げる杏の花のように可憐な赤い花のようにいる。

 

 

(訳注)

其二

(北の辺境にいる男が帰って來る知らせがあった女の気持ちを詠う。)

 

磧南沙上驚鴈起,飛雪千里。

河の中洲北側は石や砂の多い所で砂地のところで雁が起き上がり驚いた。雪深い所から千里も飛んできた。

・磧南沙上 川の流れに沿う平地で、ふだんは水の流れていない、石や砂の多い所。北の砂漠を連想させ、雁は雁書で書簡が届くこと。

 

玉連環,金鏃箭,年年征戰。

九連の環、こがねに飾った矢じり、弓、もう何年も征伐の戦いをしてきた。

・玉連環 もっとも古い種類の知恵の輪と考えられている。 『戦国策』には、「秦の昭王が斉国に玉連環を贈った」という記述が出てくる。確証はないがこの「玉連環」が、「九連環」と同種のものであるといわれている。

・金鏃箭 金:鏃やじり。箭:1 武器・狩猟具の一。弓の弦(つる)につがえ、距離を隔てた目的物を射るもの。木または竹で作った棒状のもので、一方の端に羽をつけ、他方の端に鏃(やじり)をつける。「―をつがえる」2 木材や石など、かたいもの

 

畫樓離恨錦屏空,杏花紅。

奇麗な絵が描かれた高楼にはあれだけ恨みに思っていたことと離別した女が空しくしていた錦の屏風の向こうにいる春を告げる杏の花のように可憐な赤い花のようにいる。

・離恨 別離の悲しみ。人と別れるつらさ。

・杏花 アンズはバラ科の喬木(きょうぼく)で、原産地は中国。リンゴやモモに似た白または薄ピンクの花を咲かせ、春の訪れを告げるようすは可憐(かれん)で、詩にもうたわれているほど。
海棠花022
 

蕃女怨 之一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-301-5-#55  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3052

温庭筠 《蕃女怨二首》其一 春の盛りになると枝という枝咲き薫る一面の白い花(あの人のいる北の国境にも咲いている)春の細雨が降る中そろいの番の燕が飛び交う。

 

2013年9月27日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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蕃女怨 之一 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-301-5-#55   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3052

 

 

蕃女怨二首

其一

(北の辺境にいる男を思う女の気持ちを詠う。)

萬枝香雪開已遍,細雨雙鷰。

春の盛りになると枝という枝咲き薫る一面の白い花(あの人のいる北の国境にも咲いている)春の細雨が降る中そろいの番の燕が飛び交う。

鈿蟬箏,金雀扇,畫梁相見。

螺鈿の琴は蝉模様、扇は金の雀の絵柄で幸せな時をうかがわせる。絵が描かれた梁上に今、燕と顔合わせる。

鴈門消息不歸來,又飛迴。

雁門関からの音信が帰って來ることはなく、雁はそのまま北へむかい帰り飛んでゆく。

 

其二

磧南沙上驚鴈起,飛雪千里。

玉連環,金鏃箭,年年征戰。

畫樓離恨錦屏空,杏花紅。

 

 

蕃女怨【はんじょえん】二首

其一

萬枝の香雪 開きて已に遍ねく,細雨 雙鷰【そうえん】あり。

鈿蟬の箏,金雀の扇,畫梁 相い見ゆ。

鴈門の消息 歸り來たらず,又 飛びて迴る。

 

其二

磧南【せきなん】の沙上 驚ける鴈は起つ,飛雪 千里。

玉の連環,金の鏃箭【ぞくせん】,年年の征戰。

畫樓の離恨【りこん】錦屏【きんぺい】空,杏花【きょうか】紅。


鬢毛01鬢毛01

 

『蕃女怨二首』 現代語訳と訳註

(本文)

蕃女怨二首

其一

萬枝香雪開已遍,細雨雙鷰。

鈿蟬箏,金雀扇,畫梁相見。

鴈門消息不歸來,又飛迴。

 

 

(下し文)

蕃女怨【はんじょえん】二首

其一

萬枝の香雪 開きて已に遍ねく,細雨 雙鷰【そうえん】あり。

鈿蟬の箏,金雀の扇,畫梁 相い見ゆ。

鴈門の消息 歸り來たらず,又 飛びて迴る。

 

 

(現代語訳)

(北の辺境にいる男を思う女の気持ちを詠う。)

春の盛りになると枝という枝咲き薫る一面の白い花(あの人のいる北の国境にも咲いている)春の細雨が降る中そろいの番の燕が飛び交う。

螺鈿の琴は蝉模様、扇は金の雀の絵柄で幸せな時をうかがわせる。絵が描かれた梁上に今、燕と顔合わせる。

雁門関からの音信が帰って來ることはなく、雁はそのまま北へむかい帰り飛んでゆく。

 

 

(訳注)

蕃女怨二首 其一

(北の辺境にいる男を思う女の気持ちを詠う。)

温庭筠の創始の曲と言われ、『花間集』には温庭筠の二首のみ所収。単調三十一字、七句四仄韻●二平韻○で、❼❹3❸❹⑦③の詞形をとる。

 

萬枝香雪開已遍,細雨雙鷰。

春の盛りになると枝という枝咲き薫る一面の白い花(あの人のいる北の国境にも咲いている)春の細雨が降る中そろいの番の燕が飛び交う。

○香雪 梨や杏の白く香しい花を指す。

 

鈿蟬箏,金雀扇,畫梁相見。

螺鈿の琴は蝉模様、扇は金の雀の絵柄で幸せな時をうかがわせる。絵が描かれた梁上に今、燕と顔合わせる。

〇鈿蟬箏 蟬の鈿蟬飾りの琴。

○金雀屈 金泥で描いた雀の絵のある扇。

 

鴈門消息不歸來,又飛迴。

雁門関からの音信が帰って來ることはなく、雁はそのまま北へむかい帰り飛んでゆく。

○雁門消息木帰來 雁門にいる男からの便りのないこと。雁門は今の山西省の雁門関の西の雁門山。雁は秋にここを発って南に渡ると考えられていた。

○又飛迴 ここでは今年の春、雁がまた北へ帰って行くこと。女は夫への便りを手紙の使者である雁に託したい。しかし雁は女性のことなどお構いなしに無情にも飛び帰って行く、といった意味合い。いずれにしても、女への思いが伝わってこないことを云う。

 

 

≪解説≫ 

北の辺境にいる男を思う女の気持ちを詠う。第二句の番の燕は、女の孤独を際立たせる。末句、雁書もないまま、雁がまた帰ってゆくという言葉の背景には、雁はあの人のいる雁門山へと帰って行くのに、私はあの人のもとに行くこともできず、いつ帰るとも知れぬあの人の帰りを、ただ一人空しく待つしかないのだという。なお「鈿蟬の箏、金雀の扇、画梁に相い見る」 の三句、立派な琴や扇も梁上の番の燕には及ばない、ということもある。つまり.思う男が帰らねば、どんな宝も私にとっては価値がないという。
木蓮000

歸國遙二首 其一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-300-5-#54  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3047

温庭筠《歸國遙二首 其一》竹細工のカンザシ、飛び交い交差するそして、菊の花の咲くころにも寵愛され、最高級のうす絹を着ていてそして春水の綺麗な水が流れている時にも愛されています。
 

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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

歸國遙二首 其一 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-300-5-#54   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3047

 

 

歸國遙二首

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の一

其一

香玉,翠鳳寶釵垂菉簌

匂い玉がある、翡翠、鳳凰、宝石の着いたカンザシ、さらさらと揺れて音のなかにいます。

鈿筐交勝金粟,越羅春水淥。

竹細工のカンザシ、飛び交い交差するそして、菊の花の咲くころにも寵愛され、最高級のうす絹を着ていてそして春水の綺麗な水が流れている時にも愛されています。

畫堂照簾殘燭,夢餘更漏促。

奇麗な絵が描かれた奥座敷、簾に日が当たり、そして、夜が白む蝋燭の火が残りわずかな頃まで、夢を見るのも少しの時間で、長い夜も速く進んでいるのです。

謝娘無限心曲,曉屏山斷續。

若くて美しい女性にとっては限りがないし思うが儘に物事は進むのです。夜明けに閨の屏風に朝日が当たるころには女性が横たわり続いていた行為は終わっていたのです。

 

其一

香の玉,翠鳳 寶の釵【かんざし】 菉 垂れて簌【ふる】える。

鈿筐 交勝し 金粟,越羅 春水淥す。

畫堂 簾を照らし 燭殘り,夢餘 更漏促し。

謝娘 無限 心の曲,曉屏 山 斷續たり。

 

其二

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

 

其二

雙の臉【ほお】,小鳳 戰【ふる】える蓖【かんざし】金 颭【きら】めきて豔【なまめ】かし。

舞衣 力無く 風 斂り,藕絲【ぐうし】秋色に染まる。

 

錦帳 繡幃 斜めに掩い,露珠 曉簟【ぎょうてん】清し。

粉心 黃蘂【こうずい】の花靨【かよう】,黛眉【たいび】山 兩點たり。

 

 DCF00104

 

 

『歸國遙二首』 現代語訳と訳註

(本文)

歸國遙二首

其一

香玉,翠鳳寶釵垂菉簌

鈿筐交勝金粟,越羅春水淥。

畫堂照簾殘燭,夢餘更漏促。

謝娘無限心曲,曉屏山斷續。

 

 

 

(下し文)

其一

香の玉,翠鳳 寶の釵【かんざし】 菉 垂れて簌【ふる】える。

鈿筐 交勝し 金粟,越羅 春水淥す。

畫堂 簾を照らし 燭殘り,夢餘 更漏促し。

謝娘 無限 心の曲,曉屏 山 斷續たり。

 

 

(現代語訳)

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の一

匂い玉がある、翡翠、鳳凰、宝石の着いたカンザシ、さらさらと揺れて音のなかにいます。

竹細工のカンザシ、飛び交い交差するそして、菊の花の咲くころにも寵愛され、最高級のうす絹を着ていてそして春水の綺麗な水が流れている時にも愛されています。

奇麗な絵が描かれた奥座敷、簾に日が当たり、そして、夜が白む蝋燭の火が残りわずかな頃まで、夢を見るのも少しの時間で、長い夜も速く進んでいるのです。

若くて美しい女性にとっては限りがないし思うが儘に物事は進むのです。夜明けに閨の屏風に朝日が当たるころには女性が横たわり続いていた行為は終わっていたのです。

 

 

(訳注)

歸國遙二首其一

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の一

・帰国遙 草調四十二字、前段二十字四句四灰韻、後段二十二四句四灰韻(詞譜四)。❷❼❻❺/❻❺❻❺の詞形をとる。愛され続けている女を詠う。

 

香玉,翠鳳寶釵垂菉簌。

匂い玉がある、翡翠、鳳凰、宝石の着いたカンザシ、さらさらと揺れて音のなかにいます。

・香玉 匂い玉

・寶 大事なもの、有用なもの。

・菉簌 菉:草の名。こぶなぐさ。かりやす。イネ科の一年草。茎・葉を黄色の染料とする。簌簌とは。簌簌 susu[](1) 葉が落ちる音叶簌簌响木の葉がさらさらと音をたてる.(2) 涙がはらはら落ちる様子.

 

 

鈿筐交勝金粟,越羅春水淥。

竹細工のカンザシ、飛び交い交差するそして、菊の花の咲くころにも寵愛され、最高級のうす絹を着ていてそして春水の綺麗な水が流れている時にも愛されています。

・鈿 かんざし。

・筐 目を細かく編んだ竹かご。堅間(かたま)。勝間(かつま)

・金粟 金粟花は「菊の花」の別の表現・

・越羅 越の国の羅(薄い絹織物)は蜀の錦とならぶ名品とされた。閨で着る。

 

畫堂照簾殘燭,夢餘更漏促。

奇麗な絵が描かれた奥座敷、簾に日が当たり、そして、夜が白む蝋燭の火が残りわずかな頃まで、夢を見るのも少しの時間で、長い夜も速く進んでいるのです。

・更漏促 夜の時間の長いのが早く感じることを言う。更漏は水時計。更漏長、更漏殘

 

謝娘無限心曲,曉屏山斷續。

若くて美しい女性にとっては限りがないし思うが儘に物事は進むのです。夜明けに閨の屏風に朝日が当たるころには女性が横たわり続いていた行為は終わっていたのです。

・謝娘:「あの女性」の意。固有名詞ではあるが、詞では、若くて美しい女性を指す。乙女。マドンナ。 

・心曲 心に思うことのすべて。

・山 女性が横たわった姿を云う。

 pla024

歸國遙二首 其二 温庭筠 <65> ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-299-5-#53  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3042

温庭筠歸國遙二首 其二 情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

 

2013年9月25日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 
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 Ⅰ李商隠150首

 

歸國遙二首 其二 温庭筠 <65> Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-299-5-#53   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3042

 

 

歸國遙二首

 其二

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

 

(其の二)

雙の臉【ほお】,小鳳 戰【ふる】える蓖【かんざし】金 颭【きら】めきて豔【なまめ】かし。

舞衣 力無く 風 斂り,藕絲【ぐうし】秋色に染まる。

 

錦帳 繡幃 斜めに掩い,露珠 曉簟【ぎょうてん】清し。

粉心 黃蘂【こうずい】の花靨【かよう】,黛眉【たいび】山 兩點たり。

 

 

其一

香玉,翠鳳寶釵垂菉簌

鈿筐交勝金粟,越羅春水淥。

畫堂照簾殘燭,夢餘更漏促。

謝娘無限心曲,曉屏山斷續。

 

其一

香の玉,翠鳳 寶る釵【かんざし】 菉 垂れて簌【ふる】える。

鈿筐 交勝し 金粟,越羅 春水淥す。

畫堂 簾を照らし 燭殘り,夢餘 更漏促し。

謝娘 無限 心の曲,曉屏 山 斷續たり。

花と張0104
 

 

『歸國遙二首』 現代語訳と訳註

(本文) 其二

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

 

 

(下し文)

(其の二)

雙の臉【ほお】,小鳳 戰【ふる】える蓖【かんざし】金 颭【きら】めきて豔【なまめ】かし。

舞衣 力無く 風 斂り,藕絲【ぐうし】秋色に染まる。

 

錦帳 繡幃 斜めに掩い,露珠 曉簟【ぎょうてん】清し。

粉心 黃蘂【こうずい】の花靨【かよう】,黛眉【たいび】山 兩點たり。

 

 

(現代語訳)

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

 

 

(訳注)

歸國遙二首其二

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

・帰国遙 草調四十二字、前段二十字四句四灰韻、後段二十二四句四灰韻(詞譜四)。❷❼❻❺/❻❺❻❺の詞形をとる。

前段、舞っている女の描写をズームアップしてその艶めかしさをうたい、後段ではその夜の閨を、そして夜明けを詠う。情事、性については全く触れてはいない。

 

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

・雙臉 静かに舞う女の両の頬。

・小鳳 細かいところまできれいな鳳凰模様。

・蓖 目の細かい櫛。

・颭豔 舞いを舞っている女のさまをえがく。櫛や、カンザシが細かく揺れ、その金細工が艶めかしく揺れ動く、そして、情事を連想させるものである。

 

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

・風斂 舞いによっておこる風がおさまる。同時に性行為が終わったということを連想させる。

・藕絲 蓮根からとれる糸。そのよぅな細くて軽い繊維の衣服をいう。体の線がよく出て、宮女が閨に着る。

・秋色染 白うす絹が踊りによってか、情交によってか肌に汗をかいて肌に密着し、衣の絹の色が枯れ葉の色に変わる。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

・錦帳繡幃斜掩 情事が終わった閨の描写。

・露珠清曉簟 そしてその時の目線は閨の簟越の外の景色を描写する。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている朝露に光が当たりかがやく。

 

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

・粉心黃蘂花靨 粉心黃蘂は額の中心に黄色い化粧をぬること。花靨は可愛らしい女性のえくぼ。

・黛眉遠山綠 みどりの山は、晩春の山、遠い山の稜線は女の体であり、一人その体を持て余すことを云う。

菩薩蠻 十二

雨晴夜台玲日,萬枝香紅絲拂。

閑夢憶金堂,滿庭萱草長。

繡簾垂簌,眉黛遠山綠

春水渡溪橋,憑欄魂欲消。

『菩薩蠻十二』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-12-12-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1664
海棠花05
 

120上行杯 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-298-5-#52  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3037

韋荘上行杯 其二 一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

 

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
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女性詩人 
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上行杯二首

其一

芳草灞陵春岸。柳煙深,滿樓弦管。

長安の別れは若草が香る灞陵の川の春の岸にある。柳も鬱蒼と煙り、高殿には楽の音が満ちわたる。

一曲離聲腸寸斷。

一節の別れの歌に帰りの遅いあの人を思い出し、腸は断ち切られる思いになる。

今日送君千萬,紅縷玉盤金鏤盞。

この日はるか千里万里の地、旅行く君を見送る、鱠盛る大血と金縁の杯をそえる。

須勸、珍重意,莫辭滿。

よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

(其の一)

芳草 蘭陵の春岸、柳煙深く、滿樓の弦管。

一曲の離聾に腸は寸断さる。

 

今日君を千萬に送る、紅縷の玉盤に 金鐘の蓋。

須らく勸むべし、意を珍重せよ、滿つるを辞することなかれ。

 

 

其二

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

迢遞去程千萬裏。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

須愧,珍重意,莫辭醉。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

(其の二)

白馬に玉の鞭と金の轡、少年郎は 離別容易ならんも。

迢遞たる去程は千萬裏。

 

惆悵ことならん異郷の雲と水とに、一杯を勸和して涙和りに勘む。

須らくづべし、意を珍重せよ、酔うことをするなかれ。

 

 

『上行杯二首』現代語訳と訳註

(本文)

上行杯二首 其二

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

迢遞去程千萬裏。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

須愧,珍重意,莫辭醉。

 

 

(下し文)

(其の二)

白馬に玉の鞭と金の轡、少年郎は 離別容易ならんも。

迢遞たる去程は千萬裏。

 

惆悵ことならん異郷の雲と水とに、一杯を勸和して涙和りに勘む。

須らくづべし、意を珍重せよ、酔うことをするなかれ。

 

 

(現代語訳)

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

 

(訳注)

上行杯二首 其二

唐の教坊の曲名。『花間集』には四首所収。韋荘の作は二首収められている。双調四十一字、前段二十字四句三仄韻、後段二十一字五句四仄韻で、❻3❹❼/❻❼❷3❸の詞形をとる。

 

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

 

迢遞去程千萬裏。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

・迢遞 遙遠的樣子。指路途遙遠。遙かに遠い。遠くに隔たる。遙か高く遠くに。

 

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

惆悵 恨み嘆くこと。うらめしい。うらみがましい。

・雲水 1 雲が定めなく行き、水が流れてやまないように、一所にとどまらない自由な人。また、そのような境涯。2 行方を定めないで諸国を行脚する修行の僧。雲水僧。雲衲(うんのう)

 

須愧,珍重意,莫辭醉。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

〇珍重意 私の心を酌んで。

119上行杯 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-297-5-#51  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3032

韋荘上行杯 其一 よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

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http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩  
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  
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謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 
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 Ⅰ李商隠150首

 

119上行杯 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-297-5-#51   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3032

 

 

上行杯二首

其一

芳草灞陵春岸。柳煙深,滿樓弦管。

長安の別れは若草が香る灞陵の川の春の岸にある。柳も鬱蒼と煙り、高殿には楽の音が満ちわたる。

一曲離聲腸寸斷。

一節の別れの歌に帰りの遅いあの人を思い出し、腸は断ち切られる思いになる。

今日送君千萬,紅縷玉盤金鏤盞。

この日はるか千里万里の地、旅行く君を見送る、鱠盛る大血と金縁の杯をそえる。

須勸、珍重意,莫辭滿。

よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

其二

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

迢遞去程千萬裏。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

須愧,珍重意,莫辭醉。

 

(其の一)

芳草 蘭陵の春岸、柳煙深く、滿樓の弦管。

一曲の離聾に腸は寸断さる。

 

今日君を千萬に送る、紅縷の玉盤に 金鐘の蓋。

須らく勸むべし、意を珍重せよ、滿つるを辞することなかれ。

 

(其の二)

白馬に玉の鞭と金の轡、少年郎は 離別容易ならんも。

迢遞たる去程は千萬裏。

 

惆悵ことならん異郷の雲と水とに、一杯を勸和して涙和りに勘む。

須らくづべし、意を珍重せよ、酔うことをするなかれ。

 

 

『上行杯二首』現代語訳と訳註

(本文)

上行杯二首 其一

芳草灞陵春岸。柳煙深,滿樓弦管。

一曲離聲腸寸斷。

今日送君千萬,紅縷玉盤金鏤盞。

須勸、珍重意,莫辭滿。

 

(下し文)

(其の一)

芳草 蘭陵の春岸、柳煙深く、滿樓の弦管。

一曲の離聾に腸は寸断さる。

 

今日君を千萬に送る、紅縷の玉盤に 金鐘の蓋。

須らく勸むべし、意を珍重せよ、滿つるを辞することなかれ。

 

 

(現代語訳)

長安の別れは若草が香る灞陵の川の春の岸にある。柳も鬱蒼と煙り、高殿には楽の音が満ちわたる。

一節の別れの歌に帰りの遅いあの人を思い出し、腸は断ち切られる思いになる。

この日はるか千里万里の地、旅行く君を見送る、鱠盛る大血と金縁の杯をそえる。

よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

魚玄機55021
 

(訳注)

上行杯二首 其一

唐の教坊の曲名。『花間集』には四首所収。韋荘の作は二首収められている。双調四十一字、前段二十字四句三仄韻、後段二十一字五句四仄韻で、❻3❹❼/❻❼❷3❸の詞形をとる。

 

 

芳草灞陵春岸。柳煙深,滿樓弦管。

長安の別れは若草が香る灞陵の川の春の岸にある。柳も鬱蒼と煙り、高殿には楽の音が満ちわたる。

○灞陵 朝陵とも記す。漢の文帝の陵墓。唐の都長安の東にあり、近くを滻水が流れ、川には滻が架かり、古来から送別の地とされてきた。○灞陵亭 長安東の正門たる春明門からここまでに滻水に架かる橋をわたってくるのであるが、㶚水にかかる橋のたもとにあった亭である。ここを過ぎるとしばらくは、宿場町があるだけである。長の別れを惜しみ、一夜、酒を酌み交わすのである。また、娼屋の様なものもあったようだ。㶚水の堤には楊柳があり、柳を折って旅の安全を願ったのである。 ○灞水流 長安の東を流れる川は終南山を水源にした滻水と驪山、藍田の方角から流れてくるこの㶚水が北流して合流し渭水に灌ぐのである。㶚水、滻水の二俣川。

李白『灞陵行送別』

送君灞陵亭。 灞水流浩浩。

上有無花之古樹。 下有傷心之春草。

我向秦人問路歧。 云是王粲南登之古道。

古道連綿走西京。 紫闕落日浮云生。

正當今夕斷腸處。 驪歌愁不忍聽。

灞陵亭で君を送る、灞水の流れはひろびろとうららかにながれている。

まだ早春で、頭上には花のない古木がある、足元には心を痛めるような芽生え始めた春草が生えている

土地の人に向かって東洛陽方面と南はどこへと分かれ道のことを尋ねた。こちらの道は建安の七子の王粲が「南登」と歌った古道はこれで漢水まで続くのだといった。

もう一方の古道は、洛陽から連綿と続いて長安にはしっている。その紫の天子の御門のうちでは夕日が落ちて宮女たちのよろこびが生じているのだろう。

まさに今夜わたしは別れてひとりの夜、断腸のもだえ聲のあるところ、女が主人恋しさに唄う歌は、聞くに堪えない。

灞陵行送別 李白:Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白139

 

一曲離聲腸寸斷。

一節の別れの歌に帰りの遅いあの人を思い出し、腸は断ち切られる思いになる。

○離声 別離の曲、歌。

 

今日送君千萬,紅縷玉盤金鏤盞。

この日はるか千里万里の地、旅行く君を見送る、鱠盛る大血と金縁の杯をそえる。

〇千万 千山里。

〇紅縷 糸のように細く切った紅色の鱠。

 

須勸、珍重意,莫辭滿。

よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

〇珍重意 私の心を酌んで。
嘉陵江111111
 

104 江城子 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-296-5-#50  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3027

江城子 其二 奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

 

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女性詩人
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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
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Ⅰ李商隠150首

 

104 江城子 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-296-5-#50   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3027

 

 

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

江城子二首 其二

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

 

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

 yayoipl05

 

『江城子二首』現代語訳と訳註

(本文) 其二

江城子二首 其二

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

 

 

(下し文)

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

 

 

(現代語訳)

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

 

 

(訳注)

江城子二首 其二

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

 

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

・髻鬟 髻【もとどり】:《「本取り」の意》髪を頭の上に集めて束ねた所。また、その髪。たぶさ。鬟:頭頂で左右に分け,それぞれ耳のわきで輪をつくって束ねた結い方。びずら。びんずら。

・狼藉 通史『史記 滑稽列伝』による漢語である。 「藉」には「敷く」や「踏む」「雑」などの意味があり、狼藉は狼が寝るために敷いた草の乱れた様子から、物が散らかっている様子を意味した。

・蘭房 女性の美しい寝室。また、美人の閨房(けいぼう)

檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

『和新及第悼亡詩二首 其一』

仙籍人間不久留,片時已過十經秋。

鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。

朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。

彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987

 

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

・角聲 胡笳の角笛

・星斗 星辰(せいしん)

・漸 ① しだいに。だんだん。「漸減・漸次・漸進・漸漸・漸増」 少しずつ進む。

・微茫 景色などがぼんやりしてはっきりしないさま。

60moon
 

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

・月殘 月がまだ上にあるが少し傾き始めたくらいであるから、真夜中過ぎというところか。

・淚千行 涙がとめどなく流れることを云う。この場合百行といわない。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。
58moon

103 江城子 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

韋荘《江城子 其一》 男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

 

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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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103 江城子 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

 

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

江城子二首 其二

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

 

 

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

美女004
 

 

『江城子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

江城子二首 其一

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

朱唇未動,先覺口脂香。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

 

 

(下し文)

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

 

(現代語訳)

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

 

(訳注)

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)

またの名を江神子、春意遠、水晶簾と言う。「花間集』 には七首所収。韋荘の作は二首収められている。単調三十五字、八句五平韻で、7③③/4⑤/73③の詞形をとる。

女が愛する男と床をともにするさまを詠う。ここには差恥に顔を赤らめるような初心な女の姿は全く見られず、積極的で、愛一途に生きる女の姿が描かれている。

 

 

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

○恩重 女にかける男の愛情が深いこと。

○嬌多 女が艶めかしく男に接すること。女が男に甘える形で男の愛に応えることを言う。

○漏更長 更漏長に同じ。夜の時間の長いことを言う。更漏は水時計。

○解鴛駕 オシドリたちは帯を解く。ここは、詩の内容から鴛鴦の刺繍の帯ではなく、鴛鴦の男女が衣服を脱ぐと解すべきである。

 

 

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

○口脂香 口紅が香る。

 

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

○潘郎 晋の詩人播岳。潘岳は美男子であったために、後に美男子の代名詞、女性にとっての愛人を意味するようになった。薛濤『別李郎中』「花落梧桐鳳別凰,想登秦嶺更淒涼。安仁縱有詩將賦,一半音詞雜悼亡。」

別李郎中 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-214-80-#74  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

では潘岳の安仁と呼んでいる。

潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。
魚玄機『和新及第悼亡詩二首 其一』 
仙籍人間不久留,片時已過十經秋。
鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。
朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。
彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987

 

魚玄機『迎李近仁員外』

今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。

焚香出迎潘嶽,不羨牽牛織女家。

李近仁員外 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-115-50-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2122
pla026
 

114 喜遷鴬 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-294-5-#48  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3017

喜遷鴬 其二長安の街は朝早くから太鼓の音が鳴り響き、人々も早くから動きにぎわうのである。宮中の正門はひらかれ、宮中では人を探し回るほどの騒ぎだ。

 

2013年9月20日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

114  喜遷鴬 其二 韋荘 Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-294-5-#48   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3017

 

 

喜遷鶯二首 其一

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

霓旌絳節一群群,引見玉華君。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人は洶洶【きょうきょう】として、鼓は鼕鼕【とうとう】たり。襟袖【きんしゅう】五更の風。

大羅天の上 月 朦朧【もうろう】たり、馬に騎して 虚空に上る。

 

香は衣に満ち、雲は路に満つ、鸞鳳 身を繞りて 飛び舞う。

霓旌【げいせい】絳節【こうせつ】一群群、立華君に引見せらる。

 

喜遷鶯二首 其二

街鼓動,禁城開,天上探人

長安の街は朝早くから太鼓の音が鳴り響き、人々も早くから動きにぎわうのである。宮中の正門はひらかれ、宮中では人を探し回るほどの騒ぎだ。

鳳銜金膀出雲來,平地一聲雷。

金沙の入った袋を鳳凰が口に銜え雲の合間から飛んできた。平地には祝福の号砲のような雷が鳴り響く。

鶯已遷,龍已化,一夜滿城車馬。

春を告げる鶯は既にもう帰っていて、龍は既に化身されてお席に着かれた。その夜は長安城には溢れるほどの車馬でいっぱいなのだ

家家樓上簇神仙,爭看鶴冲天。

どの家でも、高楼の上には仙郷の様子を見ようと群がって見ている。そこに鶴というべき科挙合格者が天に登るかのように宮中の御殿に昇っていくのをみんな爭ってみるのである。

 

喜遷鶯二首 其二

街は鼓動し,禁城 開く,天上 人を探して回る

鳳は金膀を銜へ 雲より出でて來り,平地 一聲の雷。

鶯は已に遷り,龍 已に化す,一夜 滿城の車馬。

家家 樓上 神仙に簇【むらが】り,爭って鶴の天に冲【のぼ】るをる。

 木蓮001

 

『喜遷鶯二首』 現代語訳と訳註

(本文)

喜遷鶯二首 其二

街鼓動,禁城開,天上探人

鳳銜金膀出雲來,平地一聲雷。

鶯已遷,龍已化,一夜滿城車馬。

家家樓上簇神仙,爭看鶴冲天。

 

 

(下し文)

喜遷鶯二首 其二

街は鼓動し,禁城 開く,天上 人を探して回る

鳳は金膀を銜へ 雲より出でて來り,平地 一聲の雷。

鶯は已に遷り,龍 已に化す,一夜 滿城の車馬。

家家 樓上 神仙に簇【むらが】り,爭って鶴の天に冲【のぼ】るをる。

 

 

(現代語訳)

長安の街は朝早くから太鼓の音が鳴り響き、人々も早くから動きにぎわうのである。宮中の正門はひらかれ、宮中では人を探し回るほどの騒ぎだ。

金沙の入った袋を鳳凰が口に銜え雲の合間から飛んできた。平地には祝福の号砲のような雷が鳴り響く。

春を告げる鶯は既にもう帰っていて、龍は既に化身されてお席に着かれた。その夜は長安城には溢れるほどの車馬でいっぱいなのだ

どの家でも、高楼の上には仙郷の様子を見ようと群がって見ている。そこに鶴というべき科挙合格者が天に登るかのように宮中の御殿に昇っていくのをみんな爭ってみるのである。

 

 

(訳注)

喜遷鶯二首 其二

またの名を喜選鶯令、鶴冲天、鶴冲霽、燕帰来、燕帰梁、早梅芳、春光好などという。“花間集」には韋荘の詩二首収められている。双調四十七字、前段二十三字五句五平韻、後段二十四字五句二仄韻二平韻で、3③⑤⑦⑤/3❸❻⑦⑤の詞形をとっている。

科挙の試験に合格し、喜びを歌にしたもの。『喜遷鶯二首』其一、『題酒家』「酒綠花紅客愛詩,落花春岸酒家旗。尋思避世爲逋客,不醉長醒也是癡。」題酒家 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-278-5-#32  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2937

長安春

長安二月多香塵、六街車馬聲鈴凛。

家家楼上如花人、千枝萬枝紅艶新。

簾間笑語自相問、何人占得長安春。

長安春色本無主、古来盡屬紅樓女。

如今無奈杏園人、駿馬輕車擁将去。

長安春 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-269-5-#23  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2892

 

街鼓動,禁城開,天上探人

長安の街は朝早くから太鼓の音が鳴り響き、人々も早くから動きにぎわうのである。宮中の正門はひらかれ、宮中では人を探し回るほどの騒ぎだ。

鼓動 大鼓の音と人声の騒がしいという其一の言い回しである。『喜遷鶯二首 其一』「人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。」

禁城 天子の居城。皇居。宮城。

 

鳳銜金膀出雲來,平地一聲雷。

金沙の入った袋を鳳凰が口に銜え雲の合間から飛んできた。平地には祝福の号砲のような雷が鳴り響く。

・鳳銜金膀 「金沙の入った袋を鳳凰が口に銜え」天子のお出ましの表現である。

 

鶯已遷,龍已化,一夜滿城車馬。

春を告げる鶯は既にもう帰っていて、龍は既に化身されてお席に着かれた。その夜は長安城には溢れるほどの車馬でいっぱいなのだ

 

家家樓上簇神仙,爭看鶴冲天。

どの家でも、高楼の上には仙郷の様子を見ようと群がって見ている。そこに鶴というべき科挙合格者が天に登るかのように宮中の御殿に昇っていくのをみんな爭ってみるのである。

『長安春』「家家楼上如花人、千枝萬枝紅艶新。」では楼上から長安に咲いた花を詠うもので、この詩では神仙を宮中に喩えている。

 

 

 

当時、長安は人口120万にを超す世界最大級の都市であった。

7世紀に建立された大雁塔は古き良き長安の姿を今も残す。

この詩の杏園は大雁塔の皆々あった庭園である。

春、都では官僚になるための試験、科挙に合格した者たちの祝宴が開かれる。

 

貴族たちの家々は合格者に解放され、無礼講。

 

庭の花を競い、酒を競い、華やかな歌舞に宮廷料理、宴は賑やかに行われる。

 

科挙に合格した者だけがわが世の春を謳歌するのだ。

この日だけは、華やかな高殿の若き乙女たちも主役の座を譲ってくれる。

 

この試験のために全国から若者が集まってくる。

 

何年もかかってやっと合格するもの、どうしても及第しないもの悲喜こもごもの日なのだが、この詩は長安のにぎわいを詠った有名な詩である。

作者韋荘も合格した一人だが、合格後しばらくして唐王朝は滅亡している。

この詩は、絢爛たる輝きを見せた長安最後の姿かもしれない。

 

 

 

参考

喜遷鶯三首  薛昭蘊

其一

殘蟾落,曉鐘鳴,羽化覺身輕。

乍無春睡有餘酲,杏苑雪初晴。

紫陌長,襟袖冷,不是人間風景。

看塵土似前生,休羨穀中鶯。

 

其二

金門曉,玉京春,駿馬驟輕塵。

樺煙深處白衫新,認得化龍身。

九陌喧,千戶啟,滿袖桂香風細。

杏園歡宴曲江濱,自此占芳辰。

 

其三

清明節,雨晴天,得意正當年。

馬驕泥軟錦連乾,香袖半籠鞭。

花色融,人竟賞,儘是繡鞍朱鞅。

日斜無計更留連,歸路草和煙。

botan00
 

113 喜遷鴬 其一 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-293-5-#47  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3012

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喜遷鶯二首 其一

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

霓旌絳節一群群,引見玉華君。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人は洶洶【きょうきょう】として、鼓は鼕鼕【とうとう】たり。襟袖【きんしゅう】五更の風。

大羅天の上 月 朦朧【もうろう】たり、馬に騎して 虚空に上る。

 

香は衣に満ち、雲は路に満つ、鸞鳳 身を繞りて 飛び舞う。

霓旌【げいせい】絳節【こうせつ】一群群、立華君に引見せらる。 


喜遷鶯二首
 其二

街鼓動,禁城開,天上探人

鳳銜金榜出雲來,平地一聲雷。

鶯已遷,龍已化,一夜滿城車馬。

家家樓上簇神仙,爭看鶴沖天。

海棠花05

 

『喜遷鶯二首』 現代語訳と訳註

(本文)

喜遷鶯二首 其一

人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

霓旌絳節一群群,引見玉華君。

 

(下し文)

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人は洶洶【きょうきょう】として、鼓は鼕鼕【とうとう】たり。襟袖【きんしゅう】五更の風。

大羅天の上 月 朦朧【もうろう】たり、馬に騎して 虚空に上る。

 

香は衣に満ち、雲は路に満つ、鸞鳳 身を繞りて 飛び舞う。

霓旌【げいせい】絳節【こうせつ】一群群、立華君に引見せらる。

 

(現代語訳)

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

 

 

(訳注)

喜遷鶯二首 其一

またの名を喜選鶯令、鶴冲天、鶴冲霽、燕帰来、燕帰梁、早梅芳、春光好などという。“花間集」には韋荘の詩二首収められている。双調四十七字、前段二十三字五句五平韻、後段二十四字五句二仄韻二平韻で、③③⑤⑦⑤/3❸❻⑦⑤の詞形をとっている。

科挙の試験に合格し、朝まだき、天子にお目見えするさまを、道教の神、玉華君にお目見えするさまを借りて詠うもので率直な表現をしている。前段は、天子に拝謁に向かう騎馬の行列の鳴り物入りの賑やかなきま、襟や袖を吹き過ぎる夜明けの風の模様、五更の空の様子などを描写する。後段は、参内する科挙の合格者の騎馬の列、それを導く儀仗隊の盛んなさま、合格者の豪華な着衣などを描写した後、いよいよ天子に拝謁するさまを述べる。韋荘は科挙の試験に幾たびも失敗を重ね、晩年、五十九歳になって初めて合格した。この詞には、その歓びのさまが言葉の端々に表れている。後段最後の「玉華君に引見せらる」の句は、科挙の合格者が、天子直々の試験、殿試験を受けることを言ったものである。

『喜遷鶯二首』其一、『題酒家』「酒綠花紅客愛詩,落花春岸酒家旗。尋思避世爲逋客,不醉長醒也是癡。」題酒家 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-278-5-#32  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2937

長安の春

長安二月多香塵、六街車馬聲鈴凛。

家家楼上如花人、千枝萬枝紅艶新。

簾間笑語自相問、何人占得長安春。

長安春色本無主、古来盡屬紅樓女。

如今無奈杏園人、駿馬輕車擁将去。

長安春 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-269-5-#23  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2892 


人洶洶,鼓冬冬,襟袖五更風。

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

○洶洶 人声の騒がしいさま。

○鼕鼕 大鼓の音の擬音語。どんどん。

○襟袖有更風 襟や袖のあたりを吹き過ぎてゆく明け方の風。五更は夜明け近い時刻。夜明け前に朝廷に整列するためいえをはやくでて、この句からは、作者が科挙に合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風を切ってゆくさまが窺える。

 

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

〇大羅天 道家の説く最高の人。ここでは宮中を喩える。
○上虚空 宮中に上ることをいう。

 

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

○雲満路 宮中に参内する合格者の騎馬や、それを導く儀仗隊の人々が道に溢れること、雲は彼らの足元から舞い上がる土埃を喩える。なお、道端に居並ぶ宮女のこと、あるいは車馬の盛んなさまということでもある。

○鸞鳳繞身飛舞 身に着けた衣服に鸞や鳳の舞う姿が刺繍されているこという。

 

霓族絳節一群群,引見玉華君。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

○霓旌絳節 儀仗隊が手にする五色や紅の旗指物。

○玉華君 道教の上帝。ここでは天子を喩える。
華山000
 

118 訴衷情 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-292-5-#46  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3007

訴衷情 其二 鴛鴦のように過したものが七夕の橋渡になり今はそれも隔たることになった。春ははるか遠くになってしまった。うす絹の上衣、香をたくこともなく消え行ってしまった。あれだけ寵愛によって栄華を誇ったものも今や落ちてしまった。

 

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訴衷情二首 其二

碧沼紅芳煙雨靜,倚蘭橈。

春も深まり緑に染まる池の周りには赤い花や薫り高い花が咲き、カスミが靄になり細雨に変わり静かに時が過ぎていく。そして蘭の大きな弱くなった樹に倚りかかる。

垂玉佩,交帶,嫋纖腰。

朝が来ると朝賀の儀に佩び玉が垂れ整列する。其の後でもう閨で交わる。妖艶な細腰は寵愛されていたのである。

鴛夢隔星橋,迢迢,越羅香暗銷,墜花翹。

鴛鴦のように過したものが七夕の橋渡になり今はそれも隔たることになった。春ははるか遠くになってしまった。うす絹の上衣、香をたくこともなく消え行ってしまった。あれだけ寵愛によって栄華を誇ったものも今や落ちてしまった。

 

(訴衷情【そちゅうじょう】二首其の二)

碧沼の紅き芳に煙雨静かに、蘭橈に倚れば。

玉佩び垂れ、帯交る、嫋【しなや】かに纖【ほそ】き腰鴛夢は星橋を隔てて、迢迢たり、越羅の香は暗【ひそ】かに銷え、花翹 墜つ。

DCF00026
 

 

『訴衷情二首 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

訴衷情二首 其二

碧沼紅芳煙雨靜,倚蘭橈。

垂玉佩,交帶,嫋纖腰。

鴛夢隔星橋,迢迢,越羅香暗銷,墜花翹。

 

 

(下し文)

(訴衷情【そちゅうじょう】二首其の二)

碧沼の紅き芳に煙雨静かに、蘭橈【らんじょう】に倚れば。

玉佩【ぎょくはい】垂れ、帯交る、嫋【しなや】かに纖【ほそ】き腰。

鴛夢は星橋を隔てて、迢迢たり、越羅の香は暗【ひそ】かに銷え、花翹 墜つ。

 

 

(現代語訳)

春も深まり緑に染まる池の周りには赤い花や薫り高い花が咲き、カスミが靄になり細雨に変わり静かに時が過ぎていく。そして蘭の大きな弱くなった樹に倚りかかる。

朝が来ると朝賀の儀に佩び玉が垂れ整列する。其の後でもう閨で交わる。妖艶な細腰は寵愛されていたのである。

鴛鴦のように過したものが七夕の橋渡になり今はそれも隔たることになった。春ははるか遠くになってしまった。うす絹の上衣、香をたくこともなく消え行ってしまった。あれだけ寵愛によって栄華を誇ったものも今や落ちてしまった。

 

 

(訳注)

訴衷情二首 其二

(宮妓の女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う二首の其の二。)

唐教坊曲、『花間集』には韋荘の作が二首収められている。単調三十三字、九句六平韻二仄韻で、⑦③❸❷③⑤②⑤③の詞形をとる。

 

碧沼紅芳煙雨靜,倚蘭橈。

春も深まり緑に染まる池の周りには赤い花や薫り高い花が咲き、カスミが靄になり細雨に変わり静かに時が過ぎていく。そして蘭の大きな弱くなった樹に倚りかかる。

・蘭橈 蘭の曲った木。くじく。よわまった蘭の花。

 

垂玉佩,交帶,嫋纖腰。

朝が来ると朝賀の儀に佩び玉が垂れ整列する。其の後でもう閨で交わる。妖艶な細腰は寵愛されていたのである。

・玉佩【ぎょくはい】礼服(らいふく)の付属具の一。即位・大嘗会・朝賀の儀式に、三位以上の臣下が腰に帯びた装身具。5色の玉を貫いた5本の組糸を金銅の花形の金具につないで足先に垂らし、沓(くつ)先にあたって鳴るようにしたもの。佩()び物。

 

鴛夢隔星橋,迢迢,越羅香暗銷,墜花翹。

鴛鴦のように過したものが七夕の橋渡になり今はそれも隔たることになった。春ははるか遠くになってしまった。うす絹の上衣、香をたくこともなく消え行ってしまった。あれだけ寵愛によって栄華を誇ったものも今や落ちてしまった。

・鴛夢 何時もツガイの鴛鴦のように過していたのが今や夢の中にしかない。

・星橋 七夕のように牽牛と織姫でさえ年に一度は銀河をわたって夜を過ごすというものである。李商隱『七夕』詩「鸞扇斜分鳳幄開,星橋橫過雀飛。」

・羅 羅は絡み織を用いた、目の粗い絹織物の一種。もともと羅とは鳥や小動物などを捕獲するための網を意味する言葉だったが、絹で織った網のような薄物を指す言葉にもなった。宮妓が夜天子が閨に來るのを待つ時の上に着る体のラインが透けて見える衣服を云う。

・翹 ①鳥の尾羽のように、高くかかげる。つまだてる。つま先だって背を高くする。②特に秀でた人。また、特にすぐれているさま。ぬきんでる。翹楚【ぎょうそ】大勢の中でとびぬけてすぐれていること。また、その人。

「楚」は、特に丈の高い木。『詩経、周南・漢広』「翹翹錯薪、言刈其楚(翹翹と錯れる薪の、言は其の楚を刈らん)」とある。
花蕊夫人006
 

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(女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う二首の其の一。)蝋燭も燃え尽き、残り香も消えても未だ帳を巻き上げられずにいる、今しがた夢から目覚めて驚き現実に戻される。

 

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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。    
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html    
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html    
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 

 

117訴衷情 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-291-5-#45   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3002

 

春を謳歌して男と酒を酌み交わし舞を舞って見せるのに、男のいないために舞衣を着ることもなく塵が積もることになった。今年も春を無意味に過ごすことになって詩う。

 

訴衷情二首 其一

燭燼香殘簾半卷,夢初驚。

花欲謝,深夜,月朧明。

何處按歌聲?輕輕,舞衣塵暗生,負春情。

 

訴衷情二首 其二

碧沼紅芳煙雨靜,倚蘭橈。

垂玉佩,交帶,嫋纖腰。

鴛夢隔星橋,迢迢,越羅香暗銷,墜花翹。

 

 60moon

訴衷情二首 其一

(女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う二首の其の一。)

燭燼香殘簾半卷,夢初驚。

蝋燭も燃え尽き、残り香も消えても未だ帳を巻き上げられずにいる、今しがた夢から目覚めて驚き現実に戻される。

花欲謝,深夜,月朧明。

花はもう散りかけ凋み始める、そして夜はふけて、月はおぼろにあかるい。

何處按歌聲?輕輕,舞衣塵暗生,負春情。

何処から聞こえてくるのだろう、調べに乗せて歌を歌う、声はすずしく軽やかに。こちらを見ると舞衣に知らぬ間に塵が積もり、春がきているというのにいつもと同じ一日を過ごすのである。

(訴衷情【そちゅうじょう】二首其の一)

燭 燼【も】え 香 残り 簾 半ば捲かれて 夢初めて驚む。

花も謝【しぼ】まんと欲す、深き夜、月朧に明かく。

何處よりぞ 按歌の聾の軽軽たる、舞衣は塵 暗【ひそ】かに生じて春の情に負【そむ】く。

 

『訴衷情二首 其一』 現代語訳と訳註

(本文)

訴衷情二首 其一

燭燼香殘簾半卷,夢初驚。

花欲謝,深夜,月朧明。

何處按歌聲?輕輕,舞衣塵暗生,負春情。

 

 

(下し文)

(訴衷情【そちゅうじょう】二首其の一)

燭 燼【も】え 香 残り 簾 半ば捲かれて 夢初めて驚む。

花も謝【しぼ】まんと欲す、深き夜、月朧に明かく。

何處よりぞ 按歌の聾の軽軽たる、舞衣は塵 暗【ひそ】かに生じて春の情に負【そむ】く。

 

 

(現代語訳)

(女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う二首の其の一。)

蝋燭も燃え尽き、残り香も消えても未だ帳を巻き上げられずにいる、今しがた夢から目覚めて驚き現実に戻される。

花はもう散りかけ凋み始める、そして夜はふけて、月はおぼろにあかるい。

何処から聞こえてくるのだろう、調べに乗せて歌を歌う、声はすずしく軽やかに。こちらを見ると舞衣に知らぬ間に塵が積もり、春がきているというのにいつもと同じ一日を過ごすのである。

 

 

(訳注)

訴衷情二首 其一

(女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う二首の其の一。)

唐教坊曲、『花間集』には韋荘の作が二首収められている。単調三十三字、九句六平韻二仄韻で、7③❸❷③⑤②⑤③の詞形をとる。

夜半、夢より覚めた後の女盛りを過ぎた女の孤独な心情を詠う。夜ふけにはっと夢から覚めると、どこからか楽の音に合わせて歌う軽やかな声が流れてくる。そういえば、近頃は禁に合わせて舞を舞ったり歌を歌ったりすることもなく、舞の衣裳にはいつしか塵が積もってしまった。私は、あたらこの美しい春に背いて空しく日を送っている

 

燭燼香殘簾半卷,夢初驚。

蝋燭も燃え尽き、残り香も消えても未だ帳を巻き上げられずにいる、今しがた夢から目覚めて驚き現実に戻される。

○燭燼香殘 蝋燭が燃え尽き、香炉の香が消えた。残は損なわれる、さびれる。

○夢初驚 今夢が覚めたばかり。

 

花欲謝,深夜,月朧明。

花はもう散りかけ凋み始める、そして夜はふけて、月はおぼろにあかるい。

○欲謝 今にも散りそうだ。欲は今にも~しそうだ、の意。謝の字、底本では樹に作るが四部叢刊本に拠って改めた。

 

何處按歌聲?輕輕,舞衣塵暗生,負春情。

何処から聞こえてくるのだろう、調べに乗せて歌を歌う、声はすずしく軽やかに。こちらを見ると舞衣に知らぬ間に塵が積もり、春がきているというのにいつもと同じ一日を過ごすのである。

○按歌聲 楽器に合わせて歌う歌声。按はリズムに合わせて楽器を弾く

○舞衣塵暗生 舞衣に知らぬ問に塵が積もる。本句は舞を舞うことのない月日が久しく続いていることと同時に、女が長く孤独な状況に置かれていることを示す。

○負春情 美しい春に背く。誰に声を掛けられることもなく無為のうちに春を過ごすことを言う。
DCF00109
 

126 小重山 韋荘 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-290-5-#44  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2997

韋荘《小重山 天子の寵愛を失って昭陽殿に蟄居されて以来、春が過ぎまた春が過ぎ、秋の寒々とした独り寝で、時を知らせる音を聞く長き夜、帝の情け夢に見る。

 

2013年9月16日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 

 

126 小重山 韋荘 Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-290-5-#44   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2997

 

 

小重山(小重山)

一閉昭陽春又春,夜寒宮漏永,夢君恩。

天子の寵愛を失って昭陽殿に蟄居されて以来、春が過ぎまた春が過ぎ、秋の寒々とした独り寝で、時を知らせる音を聞く長き夜、帝の情け夢に見る。

臥思陳事暗消魂,羅衣濕,紅袂有啼痕。

床台に横になり栄華の日々を思い偲んでいると、それでもなおという魂は消え失せてしまう。流す涙に薄絹の衣濡れ、紅の裳裾には涙の跡が消え残る。

 

歌吹隔重閽,繞庭芳草綠,倚長門。

宮中の重なる門に隔てられ、彼方より洩れ聞こえる楽の音や歌の声だけ、庭一面に春の芳しい草青くのび、長門に独り身を寄す。

萬般惆悵向誰論?凝情立,宮殿欲黃昏。

種々の愁い悲しむことを語るべき人もいない、思いふけるだけでただ佇めば、宮廷にもう黄昏が迫る。

yayoipl05

 

(小重山【しょうちょうざん】)

一たび昭陽に閉ざされ 春 又た春,夜 寒く 宮漏 永くして,君の恩 夢む。

臥して陳事を思い 暗に魂 消ゆ,羅衣 濕し,紅袂【こうべい】啼痕 有り。

 

歌吹 重閽を隔て,庭を繞れば 芳草 綠なり,長門に倚る。

萬般の惆悵 誰に向いて論ぜん?情を凝らして立てば,宮殿 黃昏ならんと欲す。

 

 

『小重山』 現代語訳と訳註

(本文)

小重山

一閉昭陽春又春,夜寒宮漏永,夢君恩。

臥思陳事暗消魂,羅衣濕,紅袂有啼痕。

 

歌吹隔重閽,繞庭芳草綠,倚長門。

萬般惆悵向誰論?凝情立,宮殿欲黃昏。

 

 

(下し文)

(小重山【しょうちょうざん】)

一たび昭陽に閉ざされ 春 又た春,夜 寒く 宮漏 永くして,君の恩 夢む。

臥して陳事を思い 暗に魂 消ゆ,羅衣 濕し,紅袂【こうべい】啼痕 有り。

 

歌吹 重閽を隔て,庭を繞れば 芳草 綠なり,長門に倚る。

萬般の惆悵 誰に向いて論ぜん?情を凝らして立てば,宮殿 黃昏ならんと欲す。

 

 

(現代語訳)

(小重山)

天子の寵愛を失って昭陽殿に蟄居されて以来、春が過ぎまた春が過ぎ、秋の寒々とした独り寝で、時を知らせる音を聞く長き夜、帝の情け夢に見る。

床台に横になり栄華の日々を思い偲んでいると、それでもなおという魂は消え失せてしまう。流す涙に薄絹の衣濡れ、紅の裳裾には涙の跡が消え残る。

宮中の重なる門に隔てられ、彼方より洩れ聞こえる楽の音や歌の声だけ、庭一面に春の芳しい草青くのび、長門に独り身を寄す。

種々の愁い悲しむことを語るべき人もいない、思いふけるだけでただ佇めば、宮廷にもう黄昏が迫る。

 

 

(訳注)

小重山

天子の寵愛を失った宮妓が宮廷の片隅の昭陽殿に蟄居され、春を過すのを重ねて嘆く様子を詠ったもの。特に後段は、重なる門の中の宮殿から聞こえて来る音楽、歌声と、春草はびこる庭のさま、夕暮れ等を通して、言い尽くせぬ胸中の悲しい思いを訴える。

『花間集』には六首所収されているが、韋荘の作は一首収められている。双調五十八字、前段三十字六句四平韻、後段二十八字六句四平韻で、⑦5③⑦3⑤/⑤5③⑦3⑤の詞形をとる。

 

 

一閉昭陽春又春,夜寒宮漏永,夢君恩。

天子の寵愛を失って昭陽殿に蟄居されて以来、春が過ぎまた春が過ぎ、秋の寒々とした独り寝で、時を知らせる音を聞く長き夜、帝の情け夢に見る。

○昭陽 漢の宮殿の名。

○宮漏永 夜が長いこと。宮漏は宮中の水時計。

○君恩 天子の恩寵。

 

臥思陳事暗消魂,羅衣濕,紅袂有啼痕。

床台に横になり栄華の日々を思い偲んでいると、それでもなおという魂は消え失せてしまう。流す涙に薄絹の衣濡れ、紅の裳裾には涙の跡が消え残る。

 

歌吹隔重閽,繞庭芳草綠,倚長門。

宮中の重なる門に隔てられ、彼方より洩れ聞こえる楽の音や歌の声だけ、庭一面に春の芳しい草青くのび、長門に独り身を寄す。

○重閽 幾重にも重なる門。ここでは幽閉された官女の居場所が昭陽殿の奥深くであることを言う。

○長門 前漢の武帝の時の宮殿の名。武帝の寵愛を久った陳皇后は長門宮に留め置かれた。ここでは、天子の寵愛を失った宮女が幽閉された居所を漢の長門宵になぞらえる。

 

萬般惆悵向誰論?凝情立,宮殿欲黃昏。

種々の愁い悲しむことを語るべき人もいない、思いふけるだけでただ佇めば、宮廷にもう黄昏が迫る。

○万般惆悵 さまざまな悲しみ。

○凝情 思いに耽る。

○欲黄昏 もう少しで夕暮れになる。欲は今にも~しそうだ、の意。
花蕊夫人006
 

115 思帝郷 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-289-5-#43  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2992

思帝郷 其一女も年増になって來ると愚痴も言い尽くしてしまうし、下世話な世でおこる女の儚さと高貴なところでの女の一生は全く異なった二つの心情があるということがいまさらにわかるというものだ。


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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性LiveDoor115 思帝郷 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-289-5-#43  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2992
 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。    
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html    
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html    
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 

 

115 思帝郷 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-289-5-#43   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2992

 

 

思帝二首 其一

(帝都の女の郷で思うこと)

雲髻墜,鳳釵垂,

雲型の髷の髻がくずれ落ち掛けている。鳳凰のかんざしはそのまま垂れている。

髻墜釵垂無力,枕函欹。

もとどりが落ち、カンザシがかろうじてついているということはもう何もする気が無く無気力な状態なのだ、枕の箱も壊れかけている。

翡翠屏深月落,漏依依。

翡翠の屏風には部屋の奥深い所にあり、月が落ちかかってそこにまで影を指していて、五更の時をもう間もなく告げるであろう。

盡人間天上,兩心知。

女も年増になって來ると愚痴も言い尽くしてしまうし、下世話な世でおこる女の儚さと高貴なところでの女の一生は全く異なった二つの心情があるということがいまさらにわかるというものだ。

 

(思帝【していきょう】二首 其の一)

雲髻 墜ち,鳳釵 垂る,

髻 墜ち 釵 垂れて力無く,枕函 欹【かたむ】く。

翡翠【ひすい】の屏は深く月落つるも,漏は依依たり。

【い】い盡くす 人間【じんかん】と天上を,兩つの心 知る。

 

 

『思帝二首 其一 現代語訳と訳註

(本文)

思帝二首 其一

雲髻墜,鳳釵垂,

髻墜釵垂無力,枕函欹。

翡翠屏深月落,漏依依。

盡人間天上,兩心知。

 

 

(下し文)

(思帝【していきょう】二首 其の一)

雲髻 墜ち,鳳釵 垂る,

髻 墜ち 釵 垂れて力無く,枕函 欹【かたむ】く。

翡翠【ひすい】の屏は深く月落つるも,漏は依依たり。

【い】い盡くす 人間【じんかん】と天上を,兩つの心 知る。

 

 

(現代語訳)

(帝都の女の郷で思うこと)

雲型の髷の髻がくずれ落ち掛けている。鳳凰のかんざしはそのまま垂れている。

もとどりが落ち、カンザシがかろうじてついているということはもう何もする気が無く無気力な状態なのだ、枕の箱も壊れかけている。

翡翠の屏風には部屋の奥深い所にあり、月が落ちかかってそこにまで影を指していて、五更の時をもう間もなく告げるであろう。

女も年増になって來ると愚痴も言い尽くしてしまうし、下世話な世でおこる女の儚さと高貴なところでの女の一生は全く異なった二つの心情があるということがいまさらにわかるというものだ。

 

 

(訳注)

思帝二首 其一

(帝都の女の郷で思うこと)

年増になって見向きもされず身だしなみも崩れたまま。

唐の教坊の曲名。花間集に韋荘の詩は二首収められている。単調三十三字、八句五平韻、③③666③の詞形をとる。
思帝鄕二首 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-263-5-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2697

雲髻墜,鳳釵垂, 
雲型の髷の髻がくずれ落ち掛けている。鳳凰のかんざしはそのまま垂れている。

・雲髻 女性の髪が雲の形のように大きなものとしていた。大きいほど高貴であった。これを雲鬢とするテキストがあるが、それでは三国志の「関羽」の顔がイメージされ意味が限定され通らない。756年ウイグルの王女が粛宗の妾になる際に、ウイグル国王に嫁いだ姫君の髪型が有名。

『即事』

聞道花門破,和親事卻非。

人憐漢公主,生得渡河歸。

秋思雲髻,腰肢勝寶衣。

群凶猶索戰,回首意多違。

即事 杜甫 <290> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1337 杜甫詩 700- 410

・鳳釵 鳳凰のかんざし。通常、つがいの物を云い、ここではそのの片方が壊れて垂れ下がっていることを云う。

雲髻001
 

髻墜釵垂無力,枕函欹。

もとどりが落ち、カンザシがかろうじてついているということはもう何もする気が無く無気力な状態なのだ、枕の箱も壊れかけている。

・枕函 箱型のまくら。

・欹 傾斜していること。はこがたのぶぶんがこわれかけている。

 

翡翠屏深月落,漏依依。

翡翠の屏風には部屋の奥深い所にあり、月が落ちかかってそこにまで影を指していて、五更の時をもう間もなく告げるであろう。

漏 五更の時をつげる

・依依 名残惜しく離れにくいさま。

 

盡人間天上,兩心知。

女も年増になって來ると愚痴も言い尽くしてしまうし、下世話な世でおこる女の儚さと高貴なところでの女の一生は全く異なった二つの心情があるということがいまさらにわかるというものだ。

盡 女も年増になって來ると愚痴も言い尽くしてしまうこと。

・人間天上 下世話な世でおこる女の儚さと高貴なところでの女の一生。

・兩心 二つの心情。

 野鴨0111

107 河傳三首 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-288-5-#42  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2987

韋莊《河傳 其三》玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

 




 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

 

河傳三首

河傳其一・・・・・105

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花妓。

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】に春妝【しゅんしょう】して媚【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

 

河傳其二・・・・・106

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

 

河傳其三・・・・・107

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。


玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

 

錦の浦に,春の女が,繡衣【しゅうい】金縷【きんい】を,霧 薄く 雲 輕く。

花 深く 柳 暗く,時節は正に是れ清明,雨 初めて晴る。

 

玉鞭 魂は斷ゆ 煙霞の路,鶯鶯の語,一望す 巫山の雨。

香塵 隱映し,遙かに見る 翠の檻【てすり】紅摟を,黛に 眉に 愁う。

 

 木蓮001

『河傳其三』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其三・・・・・107

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 

(下し文)

錦の浦に,春の女が,繡衣【しゅうい】金縷【きんい】を,霧 薄く 雲 輕く。

花 深く 柳 暗く,時節は正に是れ清明,雨 初めて晴る。

 

玉鞭 魂は斷ゆ 煙霞の路,鶯鶯の語,一望す 巫山の雨。

香塵 隱映し,遙かに見る 翠の檻【てすり】紅摟を,黛に 眉に 愁う。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

 

 

(訳注)

河傳其三

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

○錦浦 錦江のほとり。錦江は錦城(今の四川省成都)を流れる川の名であり、流れが緩やかであり、淵が多くあり、その場所が船着き場となっていた。。

○繍衣金線 金糸で刺繍された衣服。

○霧薄雲軽 霧や雲が薄く淡く懸かる。本四字は、いずれの注釈書も衣服を形容すると解しているが、「繡衣」の形容をする意味がないのであり、誤りである。ここは「錦浦,春女」いる場所の状況をいうものである。

 

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。

○清明 春分から数えて十五日目。二十四節気の一つ。現在の四月四、五日頃。

 

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

○玉鞭 玉で飾った鞭。ここではその鞭を手にした馬上の男を指す。

〇巫山雨 男女の情交を指す。楚の懐丁が高唐に遊び夢の中で巫山の神女と情空父わした故事に華つく。

『望遠行』「欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西不忍別君後、却入旧香閏。」雲雨は男女の情交を指す。宋玉の「高唐の賦」の序に拠れば、楚の懐王は高唐に遊び、巫山の神女と夢の中で情を交わした。神女は別れに当たり 「私は巫山の南、高く険しい所におり、朝には雲となり暮れには雨となって、朝な朝な夕な夕なに、陽台の下におります」と言い残し去ったと言う。以来、雲.雨の語は男女の情交を指すようになった。

 

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

〇香塵 一般的には春になって、表土が溶け乾燥し、行き交う車馬、人の動きが冬と違う様子を云うが、ここでは行楽に①お香をたく。②春霞。③花がちり、④柳絮が飛ぶ様子をいうものである。そこにはやがて道路も乾燥し砂塵が舞い立つようになるのが春である。
柳絮01
 


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107 河傳三首 其三 韋荘  Ⅹ

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
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106 河傳三首 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982

河傳三首 其二春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

 

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    

 

106河傳二首 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        
 

河傳三首

河傳其一

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】春妝【しゅんしょう】して【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

河傳其三

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 DCF00055

 

 

『河傳三首』其二 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其二

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

 

 

 

(下し文)

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

 

 

(訳注)

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

 

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

○遊人 野山に出て遊ぶ人。ばくち打ち。風来坊。

 

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

・玉鞭:立派な乗馬用のむち。人が乗馬したことを表す。 

韋莊『古別離』

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

古別離 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-277-5-#31  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2932

・金勒 勒はくつわ。上に玉字を使ったので、こちらでは金字を用いたもの。

薛濤『贈段校書』

公子翩翩校書,玉弓金勒紫綃裾。

玄成莫便驕名譽,文采風流定不知。

馳驟 馬に乗って駆けまわる。早足で走り抜ける。

贈段校書 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-220-86-#80  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2647

・良晨 太陽がふるいたってのぼるあさ。生気に満ちた早朝の意に用いる。 とき。早朝、鶏がときを告げること。ここでは、前日の夜に逢瀬を過ごしたことを前提に良い夜明けを迎えたことを云う。

 

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

・翠娥 翠は若く美しい娥は艶めかしい女。選ばれた女。青娥 靑は若く美しい、娥は艶めかしい女。選ばれた女。・嫦娥:月世界に棲むといわれる仙女。姮娥 『准南子』に「翠、不死の薬を西王母に請ふ。その妻檀紙、これを病みて月官に奔る」とみえる。・誇蛾 恒蛾、嫦娥、常娥、娥娥 蛾娥など 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。常蛾の詩1. 道教の影響 2. 芸妓について 3. 李商隠 12 嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。

・邛酒 酒場で献身的に働く女性が注いでくれるお酒うぃうが司馬相如と卓文君の逸話に基づく。駆け落ちした司馬相如とてした卓文君は自分の所有物を売り払い、臨卭の街に酒場を開いた。そこで、卓文君は自らホステスとして働き、司馬相如は上半身裸で召使いのようにして働いた。

・纖纖 ほっそりとしているさま。かぼそいさま。 「纖纖たる細腰に軽綺の長裾を曳き/佳人之奇遇)」 

杜甫『句漫興九首』其八 

舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖

人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。

絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500

 

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

・鐘鼓 時を告げる鐘や太鼓。

韋莊『更漏子』.

鐘鼓寒,樓閣暝,月照古銅金井。

深院閉,小樓空,落花香露紅。

煙柳重,春霧薄,燈背水窗高閣。

閑倚,暗沾衣,待郎郎不歸。

韋莊『更漏子』2

星鬥稀,鍾鼓歇,簾外曉殘月
蘭露重,柳風斜,滿庭堆落花。
虛閣上,倚欄望,還似去年惆
春欲暮,思無窮,舊歡如夢中。

123 更漏子 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-282-5-#36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2957

・銷魂 ①驚きや悲しみのために気力が失せること。 ②夢中になること。我を忘れること。

杜甫『送裴五赴東川』

故人亦流落,高義動乾坤。

何日通燕塞,相看老蜀門。

東行應暫別,北望苦銷魂

凜凜悲秋意,非君誰與論?

送裴五赴東川 成都5-(9) 杜甫 462  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2255 杜甫詩1000-462-645/1500
白鬚草01 

105 河傳三首 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-286-5-#40  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2977

韋荘《河傳 其一》 何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

 

2013年9月12日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

105 河傳三首 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-286-5-#40   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2977

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        
 

河傳三首

河傳其一

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

 

河傳其二

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

 

河傳其三

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 

河傳其一

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

 

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】春妝【しゅんしょう】して【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

魚玄機55021 

 












『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其一

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

 

 

(下し文)

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】春妝【しゅんしょう】して【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

 

 

(訳注)

河傳其一

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

河傳

湖上,閑望。

雨蕭蕭,煙浦花橋路遙。

謝娘翠蛾愁不消,終朝,夢魂迷晚潮。

蕩子天涯歸棹遠,春已晚,語空腸斷。

若耶溪,溪水西。

柳堤,不聞郎馬嘶。

(河傳)

湖の上り,閑かに望む。

雨 蕭蕭として,煙める浦に花橋の路遙なり。

娘 翠蛾を謝するは愁い消さず,終に朝なり,夢魂は晚の潮に迷う。

蕩子は天涯にあり棹して歸るは遠く,春 已に晚く,鶯語 空しく腸斷す。

若耶溪,溪水の西。

柳の堤,郎の馬嘶くも聞えず。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

 

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

○隋堤 隋の煬帝が、黄河と長江を結ぶために開いた運河の堤。煬帝はこの堤に柳を植えさせた。

○葱寵 草木の青々と茂るさま。

 

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

○畫橈 彩色を施した棹や櫂、楫などの船具。

○金縷 ここではの金糸の房飾りを指す。

 

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

○青娥 靑は若く美しい、娥は艶めかしい女。選ばれた女。

○殿/殿脚 殿脚女。煬帝が船で江都に向かう際、船を引くために選び集めた女性。煬帝は詔を出して大型の船を造らせ、江に浮かべて淮河に沿って下り、呉や越で民間の十五、六歳の少女五百人を選び殿女と呼んで、羊とともに引き船をさせたと言う。

○綽約 たおやかなさま。

○司花妓 煬帝は江都に向かう際、洛陽の人から迎輦花を献じられたので、御者の袁宝児にそれを持たせて司花女と呼んだと言う。

 

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

○江都 煬帝の行宮の置かれた所。今の江蘇省揚州。

○宮闕 宮城の門の両側に建てられた楼門。ここでは宮殿全体をあらわす意。

○准清淮 江淮地帯。長江と淮河に挟まれた地帯。ここで揚州二帯を指す。地図参照。

○迷樓 煬帝は行宮に楼閣を建て、仙人をこの楼閣に遊ばせたならば真の仙人でもきっと迷うことであろうと言い、迷倭と名付けたと言われている。

 toujidaimapsoshu

 

≪解説≫

隋の煬帝が開いた運河の堤について詠う。京杭大運河(けいこうだいうんが)は、中国の北京から杭州までを結ぶ、総延長2500キロメートルに及ぶ大運河である。途中で、黄河と揚子江を横断している。戦国時代より部分的には開削されてきたが、隋の文帝と煬帝がこれを整備した。完成は610年。運河建設は人民に負担を強いて隋末の反乱の原因となったが、運河によって政治の中心地華北と経済の中心地江南、さらに軍事上の要地涿郡が結合して、中国統一の基盤が整備された。この運河は、その後の歴代王朝でもおおいに活用され、現在も中国の大動脈として利用されている。

 

この詩は運河建設は人民に負担を強いて隋末の反乱の原因となった隋堤を訪れての懐古の情を詠う。前段は、冒頭から人の意表を突いて「何処ぞ」と問いを発して煬帝の遺跡のありかを尋ね、第二句以下は、煬帝が船団を仕立てて江都揚州に向かうさまを述べる。後段も前段を引き継ぎ、最初の三句で船団の模様について述べ、船を牽くために選ばれた江南の少女たち、花を手にした花司の女官を思い描き、続く最後の三句では、現実に返り、煬帝の行宮、江郡の宮殿の迷樓は今も江淮の清らかな月の光に包まれ、人を愁いに誘わずにはいないと言い、権力者の滅亡につながった、民への負担、強引な手法の象徴としての「青娥」「殿」「春妝媚」「司花妓」というものを並び立て憐れを誘っている。この詩は、煬帝が、現実から逃避して酒色にふける生活を送り、皇帝としての統治能力は失われたことを連想させ、批判めいたことを一切述べているわけではないが充分に理解させるものである。

100 望遠行 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-285-5-#39  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2972

韋荘望遠行別れをしようというころ、言葉なくこの部屋の絵屏風に身を寄せるだけで、恨みを抱き人知れず心悲しむだけなのです。折しも豪邸の謝家のような庭の樹に錦鶏は時を告げます、名残の月は田舎の町の城壁にまさに落ちています。

 

2013年9月11日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor 644 《絕句》 蜀中転々 杜甫 <549>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2970 杜甫詩1000-549-788/1500
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304    
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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html    
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。    
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

100 望遠行 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-285-5-#39   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2972

 

 

望遠行

(あの人のことを遠くに望む歌)

欲別無言倚屏、含恨暗傷情。

別れをしようというころ、言葉なくこの部屋の絵屏風に身を寄せるだけで、恨みを抱き人知れず心悲しむだけなのです。

謝家庭樹錦鶏鳴、残月落城。

折しも豪邸の謝家のような庭の樹に錦鶏は時を告げます、名残の月は田舎の町の城壁にまさに落ちています。

美女004 

人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。

あの人は去ってゆこうとしています、馬はしきりに声高く鳴いています。花が咲く前のエンジュの大樹か千里にわたって植わっている堤がながくつづいています。

出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。

この門を出てしまえば旅路の道に若草茂るし、女の人もいるというものです。巫山の神女と夢の中で情を交わしたように睦まじくした仲も別れてはたちまち東と西にはなれてしまうのです。

不忍別君後、却入旧香閏。

忍ぶことができないことはこのひとが去った後は、このひとと過ごした閏に入るだけなのですが、それがつらいことなのです。

 

(望遠行)

別れんと欲して 言 無く 画屏に倚る、恨みを含みて 暗に情を傷ましむ。

謝家の庭樹 錦鶏 鳴き、残月 辺城に落つ。

 

人 別れんと欲し、馬 頻に嘶く、緑槐 千里の艮堤。

門を出づれば 芳草 路に妻萎たり、雲雨 別れてより來 東西なり易し。

忍びず 君と別れし後、却って旧の香閨に入るに。

 槐002

 












『望遠行』 現代語訳と訳註

(本文)

望遠行

欲別無言倚屏、含恨暗傷情。

謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。

 

人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。

出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。

不忍別君後、却入旧香閏。

 

(下し文)

(望遠行)

別れんと欲して 言 無く 画屏に倚る、恨みを含みて 暗に情を傷ましむ。

謝家の庭樹 錦鶏 鳴き、残月 辺城に落つ。

 

人 別れんと欲し、馬 頻に嘶く、緑槐 千里の艮堤。

門を出づれば 芳草 路に妻萎たり、雲雨 別れてより來 東西なり易し。

忍びず 君と別れし後、却って旧の香閨に入るに。

 

 

(現代語訳)

(あの人のことを遠くに望む歌)

別れをしようというころ、言葉なくこの部屋の絵屏風に身を寄せるだけで、恨みを抱き人知れず心悲しむだけなのです。

折しも豪邸の謝家のような庭の樹に錦鶏は時を告げます、名残の月は田舎の町の城壁にまさに落ちています。

あの人は去ってゆこうとしています、馬はしきりに声高く鳴いています。花が咲く前のエンジュの大樹か千里にわたって植わっている堤がながくつづいています。

この門を出てしまえば旅路の道に若草茂るし、女の人もいるというものです。巫山の神女と夢の中で情を交わしたように睦まじくした仲も別れてはたちまち東と西にはなれてしまうのです。

忍ぶことができないことはこのひとが去った後は、このひとと過ごした閏に入るだけなのですが、それがつらいことなのです。

 

 

(訳注)

望遠行

(あの人のことを遠くに望む歌)

『花間集』には一首所収。喜荘の作は一首収められている。双調六十字、前段二十四字四句四平韻、後段三十六字七句五平韻の詞形をとる。

明け方の別れに際し、男を見送る女の情を詠う。後段第四旬、道は春の若草に覆われているとは、旅立った男がすぐには帰って兼ぬであろう懸念が込められている。最後の二句では 「あなたを見送った後は、これまであなたとともに過ごしてきた閏に入る気にはとてもなれない」 と別離の悲しみを嘆く。「雲雨」の語については注参照

 

 

欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。

別れをしようというころ、言葉なくこの部屋の絵屏風に身を寄せるだけで、恨みを抱き人知れず心悲しむだけなのです。

○欲別 今まさに別れようとする。欲は今にも~しそうだ、の意。

 

謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。

折しも豪邸の謝家のような庭の樹に錦鶏は時を告げます、名残の月は田舎の町の城壁にまさに落ちています。

○謝家 美女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。

○錦鶏鳴 錦鶏が崎を吾げる。錦鶏は雉に似た烏。金鷄とも言う。

○辺城 田舎町の城壁。古代、中国の村や町の多くは城壁に囲まれていた。

 

人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。

あの人は去ってゆこうとしています、馬はしきりに声高く鳴いています。花が咲く前のエンジュの大樹か千里にわたって植わっている堤がながくつづいています。

○槐 マメ科の落葉高木。葉は羽状複葉で、小葉は長卵形。夏に、黄白色の小花が群生して咲き、くびれたさやのある実がなる。中国の原産。庭木や街路樹とし、木材は建築・器具などに用いる。花・実は薬用。きふじ。玉樹。槐樹

 

出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。

この門を出てしまえば旅路の道に若草茂るし、女の人もいるというものです。巫山の神女と夢の中で情を交わしたように睦まじくした仲も別れてはたちまち東と西にはなれてしまうのです。

○芳草路萋萋 旅立った男が旅先で春草(女)に心奪われて帰って来ないことを。『楚辞』招隠士第十二「王孫遊兮不歸、春草生兮萋萋。」(王孫 遊びて歸らず、春草 生じて萋萋たり。)

○雲雨別來易東西 愛し合ってきた睦まじい男女の仲も、一たび別れとなれば、たちまち東西に遠く離れ離れになってしまうことを言う。雲雨は男女の情交を指す。宋玉の「高唐の賦」の序に拠れば、楚の懐王は高唐に遊び、巫山の神女と夢の中で情を交わした。神女は別れに当たり 「私は巫山の南、高く険しい所におり、朝には雲となり暮れには雨となって、朝な朝な夕な夕なに、陽台の下におります」と言い残し去ったと言う。以来、雲.雨の語は男女の情交を指すようになった。

 

不忍別君後、却入旧香閏。

忍ぶことができないことはこのひとが去った後は、このひとと過ごした閏に入るだけなのですが、それがつらいことなのです。

○不忍別君後、却入旧香閏 あなたと別れた後は、とても辛くてあなたとともに過ごした閏に戻る気になれない、の意。
槐001 

091 歸國遙 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-284-5-#38  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2967

韋荘《歸國遙 其三》 あれほど待ち望んでいた春が終わろうとしている。この春、蝶がつがいで戯れ、蜂は花から花へ遊んで廻っていましたが、わたしにもそんな花咲き爛漫な生活があったのです。豪邸の池のほとりの楼閣に住んでいても、日が西に傾くようにお相手にされなくなってしまう、あるいは柳の枝が揺れもつれ合うようだったものが、金の糸で結びあっていたものが解き放たれたのです。

 

2013年9月10日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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091 歸國遙 其三 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-284-5-#38   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2967

 

 

歸國遙 其三

(ここがよかったので歸えるべき故郷が遠い その3

春欲晩、 戯蝶遊蜂花爛熳。

あれほど待ち望んでいた春が終わろうとしている。この春、蝶がつがいで戯れ、蜂は花から花へ遊んで廻っていましたが、わたしにもそんな花咲き爛漫な生活があったのです。

日落謝家池館、柳絲金縷断。

豪邸の池のほとりの楼閣に住んでいても、日が西に傾くようにお相手にされなくなってしまう、あるいは柳の枝が揺れもつれ合うようだったものが、金の糸で結びあっていたものが解き放たれたのです。

 美女004

睡覺綠鬟風乱、畫屏雲雨散。

眠りから覚めると緑の雲鬟が風に吹かれて乱れている。立派な絵が描かれた屏風には雲に雨が降り注ぐのだけが目立って見えてしまう。

閒倚博山長歎、涙流沾皓腕。

 博山爐に静かに寄りかかって長い溜息をつくのです。涙が流れてこの白いう手に滴り落ちて濡らしました。(きっとあの人は私のことを思い出してきっと帰って來ると信じています。)

 

(歸える國は遙か 其の三)

春晩れんとし、戯蝶 遊蜂 花爛漫たり。

日は謝家の池館に落ち、柳絲の金縷も断たる。

睡より覚むれば緑鬟の風に乱れ、画屏に雲雨散る。

閒かに博山に倚りて長歎すれば、涙流れて皓き腕を沾らす。

 

 

『歸國遙 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

歸國遙 其三

春欲晩、 戯蝶遊蜂花爛熳。

日落謝家池館、柳絲金縷断。

 

睡覺綠鬟風乱、畫屏雲雨散。

閒倚博山長歎、涙流沾皓腕。

 

 

(下し文)このような詩の場合読みかなを付けないほうが良いと思う。漢字の雰囲気を味わう。

(歸える國は遙か 其の三)

春晩れんとし、戯蝶 遊蜂 花爛漫たり。

日は謝家の池館に落ち、柳絲の金縷も断たる。

睡より覚むれば緑鬟の風に乱れ、画屏に雲雨散る。

閒かに博山に倚りて長歎すれば、涙流れて皓き腕を沾らす。

 

 

(現代語訳)

(ここがよかったので歸えるべき故郷が遠い その3

あれほど待ち望んでいた春が終わろうとしている。この春、蝶がつがいで戯れ、蜂は花から花へ遊んで廻っていましたが、わたしにもそんな花咲き爛漫な生活があったのです。

豪邸の池のほとりの楼閣に住んでいても、日が西に傾くようにお相手にされなくなってしまう、あるいは柳の枝が揺れもつれ合うようだったものが、金の糸で結びあっていたものが解き放たれたのです。

眠りから覚めると緑の雲鬟が風に吹かれて乱れている。立派な絵が描かれた屏風には雲に雨が降り注ぐのだけが目立って見えてしまう。

博山爐に静かに寄りかかって長い溜息をつくのです。涙が流れてこの白いう手に滴り落ちて濡らしました。(きっとあの人は私のことを思い出してきっと帰って來ると信じています。)

 

 

(訳注)

千畳敷0010歸國遙 三

(ここがよかったので歸えるべき故郷が遠い その3

・帰国遙 草調四十三字、前後段各四句四灰韻(詞譜四)。

 

<前段>

春欲晩、 戯蝶遊蜂花爛熳。

あれほど待ち望んでいた春が終わろうとしている。この春、蝶がつがいで戯れ、蜂は花から花へ遊んで廻っていましたが、わたしにもそんな花さき爛漫な生活があったのです。

 

日落謝家池館、柳絲金縷断。

豪邸の池のほとりの楼閣に住んでいても、日が西に傾くようにお相手にされなくなってしまう、あるいは柳の枝が揺れもつれ合うようだったものが、金の糸で結びあっていたものが解き放たれたのです。

・謝家 美女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。ここでは温庭筠『更漏子』などと同じ一般的なもの綺麗な娘を囲うこと。

柳絲長,春雨細,花外漏聲迢遞。

驚寒雁,起城烏,畫屏金遮

香霧薄,透簾幕,惆悵謝家池閣

紅燭背,繡簾垂,夢長君不知。

更漏子 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-15-15-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1676

・金縷:金糸の(刺繍)。・金縷 針金状の金の撚糸で綴り合わせる。韋莊『清平楽』「何處遊女,蜀國多雲雨。雲解有情花解語,窣地綉羅金縷。   妝成不整金鈿。含羞待月鞦韆。」温庭筠『楊柳枝』(之二)「金縷毵毵碧瓦溝,六宮眉黛惹香愁。晚來更帶龍池雨,半拂欄杆半入樓。

楊柳枝 之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-58-11-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1848

温庭筠『定西番 二』「海燕欲飛調羽,萱草綠,杏花紅,隔簾櫳。雙翠霞金縷,一枝春豔濃。樓上月明三五,瑣窗中。住在綠槐陰裏,門臨春水橋邊。」

 

 

 

<後段>

睡覺綠鬟風乱、畫屏雲雨散。

眠りから覚めると緑の雲鬟が風に吹かれて乱れている。立派な絵が描かれた屏風には雲に雨が降り注ぐのだけが目立って見えてしまう。

・鬟【カン】あげまきに結った髪。転じて、その髪を結った少女・小間使い。 「あげまき」とは、古代の少年の髪の結い方で、 頭髪を左右に分けて頭上に巻きあげ、角状に両輪をつくったもの。雲というと大人の女性。ここでは緑の黒髪であるから子供の髪ではない。

 

閒倚博山長歎、涙流沾皓腕。

博山爐に静かに寄りかかって長い溜息をつくのです。涙が流れてこの白いう手に滴り落ちて濡らしました。(きっとあの人は私のことを思い出してきっと帰って來ると信じています。)

・博山・博山爐 仙山のかたちをした香炉のこと。「博山」という仙山のかたちをした香炉かんたんにいえば、山の形をした香炉である。博山は、山東省にある山の名。炉の形は山形をしているが、下の盤に湯を入れ、それに蒸されて、上にある香が煙になって昇るように仕掛けたものらしい。

李白 「楊叛兒」

君歌楊叛兒、妾勸新豐酒。

何許最關人、烏啼白門柳。

烏啼隱楊花、君醉留妾家。

博山爐中沈香火、雙煙一氣凌紫霞。

099清平楽 其四 韋荘 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-283-5-#37 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2962

韋荘清平楽 其四鴬が啼いて春を告げてくれたと思ったら、もう春の月も10