玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

2014年03月

花間集 巻第十 (毛秘書熙震十三首・李秀才珣三十七首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3977

花間集(500首)の全詩をそれぞれ毎日、少しずつ訳注解説している。花間集全詩見ていく。



花間集 巻第十

木蓮001
現在
index作成。ID通りに掲載していく予定。花間集全詩はこのブログだけ。

(毛秘書熙震十三首・李秀才珣三十七首)
2014年3月31日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
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●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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花間集 巻第九 (魏太尉承班十三首・鹿太保虔扆六首・閻處士選八首・尹參卿鶚六首・毛秘書熙震十六首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3972

花間集 巻第九 (太尉承班十三首・鹿太保虔扆六首・處士八首・參卿六首・秘書熙震十六首


2014年3月30日の紀頌之5つのブログ
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花間集
花間集 巻第九 (魏太尉承班十三首・鹿太保虔扆六首・閻處士選八首・尹參卿鶚六首・毛秘書熙震十六首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3972

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花間集 巻第八 (孫少監光憲四十七首・魏太尉承班二首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3967

花間集 巻第八 (孫少監光憲四十七首・魏太尉承班二首)



2014年3月29日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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李白index- 12 《733年開元二十一年33歳 安陸を中心に周辺、小壽山に遊ぶ》李白詩 全詩<李白index- 12> Ⅰ李白詩1083 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3963
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《韓愈(韓退之)全詩 総合案内 散文・上奏・哲学論文》500首 Ⅱ中唐詩 <996>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3964
・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
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Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorブログ廣徳2年764-51 《題桃樹》 ふたたび成都 杜甫<696> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3965 杜甫詩1000-696-964/150015
杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
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●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor花間集 巻第八 (孫少監光憲四十七首・魏太尉承班二首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3967
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毛文錫31首 花間集5巻牛希濟11首 花間集5巻欧陽烱17首 花間集5・6巻和凝20首 花間集6巻顧夐56首 花間集6・7巻孫光憲47首 花間集7・8巻
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花間集
花間集 巻第八 (孫少監光憲四十七首・魏太尉承班二首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3967


     
 花間集卷第八 四十九首 
   
  孫少監光憲四十七首 
 菩薩蠻五首河瀆神二首虞美人二首(虞每人二首) 
 後庭花二首生查子三首臨江仙二首 
 酒泉子三首清平樂二首更漏子二首 
 女冠子二首風流子三首定西番二首 
 河滿子一首玉蝴蝶一首八拍蠻一首 
 竹枝一首思帝鄉一首上行盃二首 
 謁金門一首思越人二首陽柳枝四首 
 望梅花一首漁歌子二首  
     
   
  魏太尉承班二首 
 菩薩蠻二首   
   
     

花間集 巻第八 (孫少監光憲四十七首・魏太尉承班二首)





孫少監光憲四十七首



菩薩蠻
其一
月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。
寒影墮高簷,鉤垂一面簾。
碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。
即此是高唐,掩屏秋夢長。

其二
花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連䆫色。
門外早鶯聲,背樓殘月明。
薄寒籠醉態,依舊鈆華在。
握手送人歸,半拖金縷衣。

其三
小庭花落無人掃,疎香滿地東風老。
春晚信沉沉,天涯何處尋。
曉堂屏六扇,眉共湘山遠。
爭那別離心,近來尤不禁。

其四
青巖碧洞經朝雨,隔花相喚南溪去。
一隻木蘭舡,波平遠浸天。
扣舡驚翡翠,嫩玉擡香臂。
紅日欲沉西,煙中遙解觽。

其五
木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。
銅皷與蠻歌,南人祈賽多。
客帆風正急,茜袖隈牆立。
極浦幾迴頭,煙波無限愁。


河瀆神二首
其一
汾水碧依依,黃雲落葉初飛。
翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。
四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。
小殿沉沉清夜,銀燈飄落香灺。

其二
江上草芊芊,春晚湘妃廟前。
一方柳色楚南天,數行斜鴈聯翩。
獨倚朱欄情不極,魂斷終朝相憶。
兩槳不知消息,遠汀時起鸂鶒。


虞美人二首
其一
紅䆫寂寂無人語,暗澹梨花雨。
繡羅紋地粉新描,博山香炷旋抽條,睡魂銷。
天涯一去無消息,終日長相憶。
交人相憶幾時休?不堪悵觸別離愁,淚還流。

其二
好風微揭簾旌起,金翼鸞相倚。
翠簷愁聽乳禽聲,此時春態暗關情,獨難平。
畫堂流水空相翳,一穗香搖曳。
交人無處寄相思,落花芳艸過前期,沒人知。


後庭花二首
其一
景陽鐘動宮鶯囀,露涼金殿。
輕飇吹起瓊花綻,玉葉如翦。
晚來高閣上,珠簾卷,見墜香千片。
脩蛾慢臉陪雕輦,後庭新宴。

其二
石城依舊空江國,故宮春色。
七尺青絲芳草綠,絕世難得。
玉英凋落盡,更何人識,野棠如織。
只是教人添怨憶,悵望無極。


生查子三首
其一
寂寞掩朱門,正是天將暮。
暗澹小庭中,滴滴梧桐雨。
繡工夫,牽心緒,配盡鴛鴦縷。
待得沒人時,隈倚論私語。

其二
暖日策花驄,嚲鞚垂楊陌。
芳草惹煙青,落絮隨風白。
誰家繡轂動香塵,隱映神仙客。
狂殺玉鞭郎,咫尺音容隔。

其三
金井墮高梧,玉殿籠斜月。
永巷寂無人,斂態愁堪絕。
玉爐寒,香燼滅,還似君恩歇。
翠輦不歸來,幽恨將誰說。


臨江仙二首
其一
霜拍井梧幹葉墮,翠幃雕檻初寒。
薄鈆殘黛稱花冠,含情無語,延佇倚欄干。
杳杳征輪何處去,離愁別恨千般。
不堪心緒正多端,鏡奩長掩,無意對孤鸞。

其二
暮雨淒淒深院閉,燈前凝坐初更。
玉釵低壓鬢雲橫,半垂羅幕,相映燭光明。
終是有心投漢珮,低頭但理秦箏。
鷰雙鸞耦不勝情,只愁明發,將逐楚雲行。


酒泉子三首
其一
空磧無邊,萬里陽關道路。
馬蕭蕭,人去去,隴雲愁。
香貂舊制戎衣窄,胡霜千里白。
綺羅心,魂夢隔,上高樓。

其二
曲檻小樓,正是鶯花二月。
思無憀,愁欲絕,鬱離襟。
展屏空對瀟湘水,眼前千萬里。
淚掩紅,眉斂翠,恨沉沉。

其三
斂態䆫前,裊裊雀釵拋頸。
鷰成雙,鸞對影,耦新知。
玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。
翠連娟,紅縹渺,早粧時。


清平樂二首
其一
愁腸欲斷,正是青春半。
連理分枝鸞失伴,又是一場離散。
掩鏡無語眉低,思隨芳艸凄凄。
憑使東風吹夢,與郎終日東西。

其二
等閑無語,春恨如何去?
終是疎狂留不住,花暗柳濃何處。
盡日目斷魂飛,晚䆫斜界殘暉。
長恨朱門薄暮,繡鞍驄馬空歸。


更漏子二首
其一
聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。
扃繡戶,下珠簾,滿庭噴玉蟾。
人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。
雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

其二
今夜期,來日別,相對秖堪愁絕。
隈粉面,撚瑤簪,無言淚滿襟。
銀箭落,霜華薄,牆外曉雞咿喔。
聽付囑,惡情悰,斷腸西復東。


女冠子二首
其一
蕙風芝露,壇際殘香輕度。
蘂珠宮,苔點分圓碧,桃花踐破紅。
品流巫峽外,名籍紫微中。
真侶墉城會,夢魂通。

其二
澹花瘦玉,依約神仙粧束。
佩瓊文,瑞露通宵貯,幽香盡日焚。
碧紗籠絳節,黃藕冠濃雲。
勿以吹簫伴,不同羣。


風流子三首
其一
茅舍槿籬溪曲,雞犬自南自北。
菰葉長,水葓開,門外春波漲綠。
聽織,聲促,軋軋鳴梭穿屋。

其二
樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。
微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。
無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

其三
金絡玉銜嘶馬,繫向綠楊陰下。
朱戶掩,繡簾垂,曲院水流花謝。
歡罷,歸也,猶在九衢深夜。


定西番二首
其一
鷄祿山前游騎,邊草白,朔天明,馬蹄輕。
鵲面弓離短韔,彎來月欲成。
一隻鳴髇雲外,曉鴻驚。

其二
帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。
遙想漢關萬里,淚縱橫。


河滿子
冠劍不隨君去,江河還共恩深。
歌袖半遮眉黛慘,淚珠旋滴衣襟。
惆悵雲愁雨怨,斷魂何處相尋。


玉蝴蝶
春欲盡,景仍長,滿園花正黃。
粉翅兩悠颺,翩翩過短牆。
鮮飇暖,牽遊伴,飛去立殘芳。
無語對蕭娘,舞衫沉麝香。


八拍蠻
孔雀尾拖金線長,怕人飛起入丁香。
越女沙頭爭拾翠,相呼歸去背斜陽。


竹枝二首
其一
門前春水(竹枝)白蘋花(女兒),岸上無人(竹枝)小艇斜(女兒)。

商女經過(竹枝)江欲暮(女兒),散拋殘食(竹枝)飼神鵶(女兒)。

其二
亂繩千結(竹枝)絆人深(女兒),越羅萬丈(竹枝)表長尋(女兒)。
楊柳在身(竹枝)垂意緒(女兒),藕花落盡(竹枝)見蓮心(女兒)。


思帝鄉
如何?遣情情更多。
永日水堂簾下,斂羞蛾。
六幅羅裙窣地,微行曳碧波。
看盡滿地疎雨,打團荷。


上行盃二首
其一
草草離亭鞍馬,從遠道,此地分衿,燕宋秦吳千萬里。
無辭一醉。野棠開,江艸濕。佇立,沾泣,征騎駸駸。

其二
離棹逡巡欲動,臨極浦,故人相送,去住心情知不共。
金舡滿捧。綺羅愁,絲管咽。迴別,帆影滅,江浪如雪。


謁金門
留不得!留得也應無益。
白紵春衫如雪色,揚州初去日。
輕別離,甘拋擲,江上滿帆風疾。
卻羨彩鴛三十六,孤鸞還一隻。


思越人二首
其一
古臺平,芳艸遠,館娃宮外春深。
翠黛空留千載恨,教人何處相尋。
綺羅無復當時事,露花點滴香淚。
惆悵遙天橫淥水,鴛鴦對對飛起。

其二
渚蓮枯,宮樹老,長洲廢苑蕭條。
想像玉人空處所,月明獨上溪橋。
經春初敗秋風起,紅蘭綠蕙愁死。
一片風流傷心地,魂銷目斷西子。


楊柳枝四首
其一
閶門風暖落花乾,飛遍江城江城雪不寒。
獨有晚來臨水驛,閑人多凭赤欄干。

其二
有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。
恰似有人長點檢,着行排立向春風。

其三
根柢雖然傍濁河,無妨終日近笙歌。
驂驂金帶誰堪比,還共黃鶯不校多。

其四
萬株枯槁怨亡隋,似弔吳臺各自垂。
好是淮陰明月裏,酒樓橫笛不勝吹。


望梅花
數枝開與短牆平,見雪萼紅跗相映,引起誰人邊塞情。
簾外欲三更,吹斷離愁月正明,空聽隔江聲。


漁歌子二首
其一
草芊芊,波漾漾,湖邊艸色連波漲。
沿蓼岸,泊楓汀,天際玉輪初上。
扣舷歌,聯極望,槳聲伊軋知何向。
黃鵲叫,白鷗眠,誰似儂家疏曠。

其二
泛流螢,明又滅,夜涼水冷東灣闊。
風浩浩,笛寥寥,萬頃金波澄澈。
杜若洲,香郁烈,一聲宿鴈霜時節。
經霅水,過松江,盡屬濃家日月。


魏承班二首

魏承班,五代十國前蜀詞人,生卒年不詳。曾官至太尉。


菩薩蠻二首
其一
羅裾薄薄秋波染,眉間畫時山兩點。
相見綺筵時,深情暗共知。
翠翹雲鬢動,斂態彈金鳳。
宴罷入蘭房,邀入解珮璫。

其二
羅衣隱約金泥畫,玳筵一曲當秋夜。
聲戰覷人嬌,雲鬟裊翠翹。
酒醺紅玉輭,眉翠秋山遠。
繡幌麝煙沉,誰人知兩心。


 


 


 


 


 

     
 

花間集 卷第八 四十九首

 
     
     
 孫少監光憲四十七首 
 菩薩蠻五首河瀆神二首虞美人二首(虞每人二首) 
 後庭花二首生查子三首臨江仙二首 
 酒泉子三首清平樂二首更漏子二首 
 女冠子二首風流子三首定西番二首 
 河滿子一首玉蝴蝶一首八拍蠻一首 
 竹枝一首思帝鄉一首上行盃二首 
 謁金門一首思越人二首陽柳枝四首 
 望梅花一首漁歌子二首  
     
 魏太尉承班二首 
 菩薩蠻二首   
     
     

 



 


 


 

花間集 巻第七 (顧太尉敻三十七首・孫少監光憲十三首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3962

花間集 巻第七 (顧太尉三十七首・孫少監光憲十三首)


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花間集
花間集 巻第七 (顧夐【顧太尉
敻】三十七首・孫光憲【孫少監光憲十三首】) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3962

     
 

花間集 第七五十首

 
     
     
 

顧夐【顧太尉敻】三十七首

 
 浣溪紗八首酒泉子七首楊柳枝一首 
 遐方怨一首獻衷心一首應天長一首 
 訴衷情二首荷葉盃九首漁歌子一首 
 臨江仙三首醉公子二首更漏子一首 
     
 

孫光憲【孫少監光憲十三首】十三首

 
 浣溪紗九首河傳四首  
     
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花間集 巻第六 (歐陽舍人炯十三首・和學士凝十三首・顧太尉敻十八首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3957

花間集 巻第六 (歐陽舍人炯十三首・和學士凝十三首・顧太尉十八首)



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花間集
花間集 巻第六 (歐陽舍人炯十三首・和學士凝十三首・顧太尉

十八首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3957


     
 花間集卷第六 五十一首 
     
 歐陽舍人炯十三首 
 子八首 其一子八首 其二子八首 其三 
 子八首 其四子八首 其五子八首 其六 
 子八首 其七子八首 其八獻衷心一首 
 賀明朝二首 其一賀明朝二首 其二江城子一首 
 鳳樓春一首   
   
 和學士凝十三首 
 小重山二首其一小重山二首其二臨江仙二首 其一 
 臨江仙二首其二菩薩蠻一首 其一山花子二首 其一  
  山花子二首 其二河滿子二首 其一河滿子二首 其二 
 薄命女一首 其一望梅花一首天仙子二首 其一 
 天仙子二首 其二春光好二首 其一春光好二首 其二 
 採桑子一首柳枝三首 其一柳枝三首 其二 
 柳枝三首 其三漁父一首 其一  
   
 顧太尉十八首 
 虞美人六首 其一虞美人六首 其二虞美人六首 其三 
 虞美人六首 其四虞美人六首 其五虞美人六首 其六 
 河傳三首 其一河傳三首 其二河傳三首 其三 
 甘州子五首 其一甘州子五首 其二甘州子五首 其三 
 甘州子五首 其四甘州子五首 其五玉樓春四首其一 
 玉樓春四首其二玉樓春四首其三玉樓春四首其四 
   
     

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花間集 巻第五 (張舍人泌四首・毛司徒文錫三十一首・歐陽舍人烱四首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3952

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2014年3月26日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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李白index- 9 《730年開元十八年30歳 安陸から長安に遊ぶ。》李白詩 全詩<李白index- 9> Ⅰ李白詩1080 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3948
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
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《韓愈詩index-14 823年長慶3年 56歳~824年長慶4年 57歳・京兆尹兼御史太夫・夏、病気のため退職。没す。 14首》Ⅱ中唐詩<993> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ394
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor花間集 巻第五 (張舍人泌四首・毛司徒文錫三十一首・歐陽舍人烱四首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3952
薛濤の全詩花間集(1)花間集(2)花間集(3)花間集(4)花間集(5)
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花間集 巻第四 (牛給事嶠二十六首・張舍人泌二十三首)漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3947

2014年3月25日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《韓愈詩index-13 821年長慶元年 54歳~822年長慶2年 55歳  ・兵部侍郎・吏部侍郎に転任。22首》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <992>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3944
・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
index-5 806年39歳 50首の(2)25首index-6[807年~809年 42歳]20首index-7[810年~811年 44歳] 34首index-8 [812年~814年47歳]46首index-9[815年~816年 49歳] 57首index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首
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孟郊張籍    
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杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor花間集 巻第四 (牛給事嶠二十六首・張舍人泌二十三首)漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3947
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花間集 巻第四 (牛給事嶠二十六首・張舍人泌二十三首)

花間集

花間集 巻第四 (牛給事嶠二十六首・張舍人泌二十三首) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3947


花間集卷第四 五十首





          

花間集 卷第四 五十首

 
    
牛嶠 二十七首 
女冠子四首 其一女冠子四首 其二女冠子四首 其三女冠子四首 其四 
夢江南二首 其一夢江南二首 其二感恩多二首 其一感恩多二首 其二 
應天長二首 其一應天長二首 其二更漏子三首 其一更漏子三首 其二 
更漏子三首 其三望江怨一首菩薩蠻七首 其一菩薩蠻七首 其二 
菩薩蠻七首 其三菩薩蠻七首 其四菩薩蠻七首 其五菩薩蠻七首 其六 
菩薩蠻七首 其七酒泉子一首定西番一首玉樓春一首〔未) 
西溪子一首江城子二首 其一江城子二首 其二  
  
張泌二十三首 
浣渓沙十首 其一浣渓沙十首 其二浣渓沙十首 其三浣渓沙十首 其四 
浣渓沙十首 其五浣渓沙十首 其六浣渓沙十首 其七浣渓沙十首 其八 
浣渓沙十首 其九浣渓沙十首 其十臨江仙 一首女冠子一首 
河傳二首之一河傳二首之二 酒泉子二首之一酒泉子二首之二 
子一首思越人一首滿宮花一首柳枝一首 
南歌子三首 其一南歌子三首 其二南歌子三首 其三  
       


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花間集 巻第三 〈韋相莊二十五首・薛侍郎昭蘊十九首・牛給事嶠五首〉 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3942


2014年3月24日の紀頌之5つのブログ
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花間集02
花間集 巻第三 〈韋相莊二十五首・薛侍郎昭蘊十九首・牛給事嶠五首〉 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3942


 


 花間集 巻第三 〈韋相莊二十五首・薛侍郎昭蘊十九首・牛給事嶠五首〉

     
 

花間集 卷第三 五十首

 
     
 韋相莊二十五首 
 謁金門二首 其一謁金門二首 其二江城子 其一 
 江城子二首 其二河傳三首 其一河傳三首 其二 
 河傳三首 其三天仙子五首 其一天仙子五首 其二 
 天仙子五首 其三天仙子五首 其四天仙子五首 其五 
 喜遷鴬二首 其一喜遷鴬二首 其二思帝郷二首 其一 
 思帝鄕二首 其二訴衷情二首 其一訴衷情二首 其二 
 上行杯二首 其一上行杯二首 其二女冠子二首 其一 
 女冠子二首 其二更漏子酒泉子 
 木蘭花小重山  
     
 薛侍郎昭蘊十九首  
 小重山二首 其一小重山二首 其二浣溪紗八首 其一 
 浣溪紗八首 其二浣溪紗八首 其三浣溪紗八首 其四 
 浣溪紗八首 其五浣溪紗八首 其六浣溪紗八首 其七 
 浣溪紗八首 其八謁金門一首離別難一首-#1 
 離別難一首-#2喜遷鶯三首 其一喜遷鶯三首 其二 
 喜遷鶯三首 其三相見歡一首醉公子一首 
 女冠子二首其一女冠子二首其二  
     
 牛給事嶠五首   
 柳枝五首其一(未掲載)柳枝五首其二(未掲載)柳枝五首其三(未掲載) 
 柳枝五首其四(未掲載)柳枝五首其五(未掲載)  
     


花間集


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花間集 巻第二 〈溫助教庭筠十六首・皇甫先輩松十一首・韋相莊二十二首〉 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3937(3/23)

花間集 巻第二 〈溫助教庭筠十六首・皇甫先輩松十一首・韋相莊二十二首〉 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ39373/23



 

 

 

 

 

 


花間集卷第二 四十九首

 

 

溫助教庭筠十六首

 

 

清平樂二首 其一(未掲載)

遐方怨 二首之二 (憑繡檻)

訴衷情

 

 

思帝郷

夢江南 之二

河傳三首 其一

 

 

蕃女怨 之二

荷葉盃 三首 其三

 

 

 

皇甫先輩松十一首

 

 

天仙子二首 (未掲載)

浪濤沙二首 (未掲載)

楊柳枝二首 (未掲載)

 

 

摘得新

夢江南二首 其二

採蓮子二首  其二

 

 

韋相莊二十二首

 

 

浣渓沙 其五 (夜夜相思更漏殘)

菩薩蠻 五

歸國遙 其三

 

 

應天長 二

荷葉杯 其二

清平楽 其四

 

 

望遠行

 

 

 

 

 

 

 

 


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花間集 巻第一 (温庭筠) 溫助教庭筠五十首 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3932

花間集 巻第一 (温庭筠) 溫助教庭筠五十首

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花間集


花間集卷第一 五十首

 


溫助教庭筠五十首

 


 

 

 

 

 

 

花間集卷第一 五十首

 

 

 

 

溫助教庭筠五十首

 

 

 

812頃―870以後)本名は岐、字は飛卿、幷州(山西省大原)の人。初唐の宰相温彦博の子孫にあたるといわれる。年少のころから詩をよくしたが、素行がわるく頽廃遊蕩生活に耽り、歌樓妓館のところに出入して、艶麗な歌曲ばかりつくっていた。進士の試験にも落第をつづけ、官途につくこともできなかった。徐商が裏陽(湖北)の地方長官をしていたとき、採用されて巡官となり、ついで徐商が中央の高官(成通のはじめ尚書省に入る)になったので、さらに任用されようとしたが成らなかった。859年頃に詩名によって特に召されて登用され、国子(大学)助教となった。たが、叙任前に微行中の宣宗に無礼があって罷免され、晩年は流落して終わった。そのため、生歿が未詳である。

 

 

集に撞蘭集三巻、金墨集十巻、漢南其稿十巻があったという。かれは晩唐の詩人として李商隠と相並び、「温李」として名を知られている。音楽に精しく、鼓琴吹笛などを善くし、当時流行しつつあった詞の作家としても韋荘と相並んで「温韋」の称があった。その詞の大部分は超崇祚の編した花間集に収載されている。洗練された綺麗な辞句をもちいた、桃李の花を見るような艶美な作風は花間集一派の詞人を代表するもので、「深美閎約」と批評されているその印象的なうつくしさにおいてほ花間集中、及ぶものがないといってよく、韋荘の綺麗さとよい対照をなしている。王国維が花間集に収載する六十六首のほか他書に散見するものを合せて輯した金荃詞一巻があり、七十首を伝えている。

 

 

花間集卷第一 五十首 温庭筠の詩

 

 

 

 

『菩薩蠻十四』

『更漏子 六』

歸國遙二首 其二

 

 

『酒泉子』四首(四) 

『定西番三首』(三) 

『楊柳枝 之八』

 

 

『南歌子七首』 (七)

河瀆神 三首 其三

女冠子 二首 其二

 

 

『玉胡蝶』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(9)李秀才珣(李珣【りじゅん】)三十九首
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 ■ 李秀才珣(李珣【りじゅん】)三十九首  
 1十巻浣溪紗四首,其一李珣 
 2十巻浣溪紗四首,其二李珣 
 3十巻浣溪紗四首,其三李珣 
 4十巻浣溪紗四首,其四李珣 
 5十巻漁歌子四首,其一李珣 
 6十巻漁歌子四首,其二李珣 
 7十巻漁歌子四首,其三李珣 
 8十巻漁歌子四首,其四李珣 
 9十巻巫山一段雲二首,其一李珣 
 10十巻巫山一段雲二首,其二李珣 
 11十巻臨江仙二首,其一李珣 
 12十巻臨江仙二首,其二李珣 
 13十巻南鄉子十首,其一李珣 
 14十巻南鄉子十首,其二李珣 
 15十巻南鄉子十首,其三李珣 
 16十巻南鄉子十首,其四李珣 
 17十巻南鄉子十首,其五李珣 
 18十巻南鄉子十首,其六李珣 
 19十巻南鄉子十首,其七李珣 
 20十巻南鄉子十首,其八李珣 
 21十巻南鄉子十首,其九李珣 
 22十巻南鄉子十首,其十李珣 
 23十巻女冠子二首,其一李珣 
 24十巻女冠子二首,其二李珣 
 25十巻酒泉子四首,其一李珣 
 26十巻酒泉子四首,其二李珣 
 27十巻酒泉子四首,其三李珣 
 28十巻酒泉子四首,其四李珣 
 29十巻望遠行二首,其一李珣 
 30十巻望遠行二首,其二李珣 
 31十巻菩薩蠻三首,其一李珣 
 32十巻菩薩蠻三首,其二李珣 
 33十巻菩薩蠻三首,其三李珣 
 34十巻西溪子一首,李珣 
 35十巻虞美人一首,李珣 
 36十巻河傳二首,其一李珣 
 37十巻河傳二首,其二李珣 
 38十巻河滿子二首,其一李珣 
 39十巻河滿子二首,其二李珣 
      


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『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(8)毛秘書熙震(毛熙震【もうきしん】)二十九首
 ID作品名作者 
 ■ 毛秘書熙震(毛熙震【もうきしん】)二十九首  
 1九巻浣溪紗七首其一毛熙震 
 2九巻浣溪紗七首其二毛熙震 
 3九巻浣溪紗七首其三毛熙震 
 4九巻浣溪紗七首其四毛熙震 
 5九巻浣溪紗七首其五毛熙震 
 6九巻浣溪紗七首其六毛熙震 
 7九巻浣溪紗七首其七毛熙震 
 8九巻臨江仙二首其一毛熙震 
 9九巻臨江仙二首其二毛熙震 
 10九巻更漏子二首其一毛熙震 
 11九巻更漏子二首其二毛熙震 
 12九巻女冠子二首其一毛熙震 
 13九巻女冠子二首其二毛熙震 
 14九巻清平樂一首毛熙震 
 15九巻南歌子二首其一毛熙震 
 16九巻南歌子二首其二毛熙震 
 17十巻河滿子二首,其一毛熙震 
 18十巻河滿子二首,其二毛熙震 
 19十巻小重山一首,毛熙震 
 20十巻定西番一首,毛熙震 
 21十巻木蘭花一首,毛熙震 
 22十巻後庭花三首,其一毛熙震 
 23十巻後庭花三首,其二毛熙震 
 24十巻後庭花三首,其三毛熙震 
 25十巻酒泉子二首,其一毛熙震 
 26十巻酒泉子二首,其二毛熙震 
 27十巻菩薩蠻三首,其一毛熙震 
 28十巻菩薩蠻三首,其二毛熙震 
 29十巻菩薩蠻三首,其三毛熙震 
      


《 『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(8)毛秘書熙震(毛熙震【もうきしん】)二十九首 》漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3917

《 『花間集』このブログで花間集全詩、訳注解説します。(7)魏承班十五首 鹿虔扆六首 閻選八首 尹鶚六首 》Ⅻ唐五代詞・『花間集』漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3912

《 『花間集』(7)魏承班十五首 鹿虔扆六首 閻選八首 尹鶚六首

2014年3月18日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
曹植(曹子建)詩 65首 index文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固)●古詩十九詩 無名氏(1)漁父辞 屈原『楚辞・九歌』東君 屈原《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内>
●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
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・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
index-5 806年39歳 50首の(2)25首index-6[807年~809年 42歳]20首index-7[810年~811年 44歳] 34首index-8 [812年~814年47歳]46首index-9[815年~816年 49歳] 57首index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首
index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首index-13 821年~822年 55歳 22首index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首韓愈 哲学・儒学「五原」賦・散文・上奏文・碑文など
孟郊張籍    
●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログこれからの杜甫詩 (16)  766年大暦元年 杜甫55歳・春、雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80首  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3910 inDex-16
杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ317 《韓愈『淮西を平らぐの碑』について》  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3911 (03/18)
      
●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor
薛濤の全詩花間集(1)花間集(2)花間集(3)花間集(4)花間集(5)
魚玄機全詩●花間集(6)●花間集(7)●花間集(8)●花間集(9)●花間集(10)
温庭筠66首 花間集1・2巻皇甫松11首 花間集二巻韋莊47首 花間集二巻薛昭蘊19首 花間集三巻牛嶠31首 花間集三・四巻張泌27首 花間集四巻
毛文錫31首 花間集5巻牛希濟11首 花間集5巻欧陽烱17首 花間集5・6巻和凝20首 花間集6巻顧夐56首 花間集6・7巻孫光憲47首 花間集7・8巻
魏承班15首 花間集8・9巻鹿虔扆6首 花間集9巻閻選8首 花間集9巻尹鶚6首 花間集9巻毛熙震29首 花間集9・10巻李珣39首 花間集10巻
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《 『花間集』このブログで花間集全詩、訳注解説します。(7)魏承班十五首 鹿虔扆六首 閻選八首 尹鶚六首 》Ⅻ唐五代詞・『花間集』漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3912

 『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(7)魏承班十五首 鹿虔扆六首 閻選八首 尹鶚六首 
 ID作品名作者 
 ■ 魏太尉承班(魏承班【ぎしょうはん】)十五首  
 1八巻菩薩蠻二首其一魏承班 
 2八巻菩薩蠻二首其二魏承班 
 3九巻滿宮花一首魏承班 
 4九巻木蘭花一首魏承班 
 5九巻玉樓春二首,其一魏承班 
 6九巻玉樓春二首,其二魏承班 
 7九巻訴衷情五首,其一魏承班 
 8九巻訴衷情五首,其二魏承班 
 9九巻訴衷情五首,其三魏承班 
 10九巻訴衷情五首,其四魏承班 
 11九巻訴衷情五首,其五魏承班 
 12九巻生查子二首,其一魏承班 
 13九巻生查子二首,其二魏承班 
 14九巻黃鐘樂一首,魏承班 
 15九巻漁歌子一首魏承班 
      
      
 ID作品名作者 
 ■ 鹿太保虔扆(鹿虔扆【ろくけんい】)六首  
 1九巻臨江仙二首,其一鹿虔扆 
 2九巻臨江仙二首,其二鹿虔扆 
 3九巻女冠子二首,其一鹿虔扆 
 4九巻女冠子二首,其二鹿虔扆 
 5九巻思越人一首,鹿虔扆 
 6九巻虞美人一首,鹿虔扆 
      
      
 ID作品名作者 
 ■ 閻處士選(閻選【えんせん】)八首  
 1九巻虞美人二首,其一閻選 
 2九巻虞美人二首,其二閻選 
 3九巻臨江仙二首,其一閻選 
 4九巻臨江仙二首,其二閻選 
 5九巻浣溪紗一首,閻選 
 6九巻八拍蠻二首,其一閻選 
 7九巻八拍蠻二首,其二閻選 
      
      
 ID作品名作者 
 ■ 尹參卿鶚(尹鶚【いんがく】)六首  
 1九巻臨江仙二首,其一尹鶚 
 2九巻臨江仙二首,其二尹鶚 
 3九巻滿宮花一首,尹鶚 
 4九巻杏園方一首尹鶚 
 5九巻醉公子一首,尹鶚 
 6九巻菩薩蠻一首尹鶚 
      













《 『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(6)孫少監光憲(孫光憲【そんこうけん】)四十七首 》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3907

《 『花間集』 花間集全詩、(6)孫少監光憲(孫光憲【そんこうけん】)四十七首

2014年3月17日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内> Ⅱ李白に影響を与えた詩1071 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3903
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
曹植(曹子建)詩 65首 index文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固)●古詩十九詩 無名氏(1)漁父辞 屈原『楚辞・九歌』東君 屈原《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内>
●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《韓愈詩index-5[806年元和元年 39歳]江陵府参事軍・権知国子博士長安に帰る 50首の(2)25首》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <984>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3904韓愈詩-韓愈詩index-5
・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
index-5 806年39歳 50首の(2)25首index-6[807年~809年 42歳]20首index-7[810年~811年 44歳] 34首index-8 [812年~814年47歳]46首index-9[815年~816年 49歳] 57首index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首
index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首index-13 821年~822年 55歳 22首index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首韓愈 哲学・儒学「五原」賦・散文・上奏文・碑文など
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●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
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●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor《 『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(6)孫少監光憲(孫光憲【そんこうけん】)四十七首 》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3907
薛濤の全詩花間集(1)花間集(2)花間集(3)花間集(4)花間集(5)
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温庭筠66首 花間集1・2巻皇甫松11首 花間集二巻韋莊47首 花間集二巻薛昭蘊19首 花間集三巻牛嶠31首 花間集三・四巻張泌27首 花間集四巻
毛文錫31首 花間集5巻牛希濟11首 花間集5巻欧陽烱17首 花間集5・6巻和凝20首 花間集6巻顧夐56首 花間集6・7巻孫光憲47首 花間集7・8巻
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花間集
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 『花間集』 全詩、(6)孫少監光憲(孫光憲【そんこうけん】)四十七首 
 ID作品名作者 
 ■ 孫少監光憲(孫光憲【そんこうけん】)四十七首  
 1七巻浣溪紗九首,其一孫光憲 
 2七巻浣溪紗九首,其二孫光憲 
 3七巻浣溪紗九首,其三孫光憲 
 4七巻浣溪紗九首,其四孫光憲 
 5七巻浣溪紗九首,其五孫光憲 
 6七巻浣溪紗九首,其六孫光憲 
 7七巻浣溪紗九首,其七孫光憲 
 8七巻浣溪紗九首,其八孫光憲 
 9七巻浣溪紗九首,其九孫光憲 
 10七巻河傳四首,其一孫光憲 
 11七巻河傳四首,其二孫光憲 
 12七巻河傳四首,其三孫光憲 
 13七巻河傳四首,其四孫光憲 
 1八巻菩薩蠻五首,其一孫光憲 
 2八巻菩薩蠻五首,其二孫光憲 
 3八巻菩薩蠻五首,其三孫光憲 
 4八巻菩薩蠻五首,其四孫光憲 
 5八巻菩薩蠻五首,其五孫光憲 
 6八巻河瀆神二首,其一孫光憲 
 7八巻河瀆神二首,其二孫光憲 
 8八巻虞每人二首,其一孫光憲 
 9八巻虞每人二首,其二孫光憲 
 10八巻後庭花二首,其一孫光憲 
 11八巻後庭花二首,其二孫光憲 
 12八巻生查子三首,其一孫光憲 
 13八巻生查子三首,其二孫光憲 
 14八巻生查子三首,其三孫光憲 
 15八巻臨江仙二首,其一孫光憲 
 16八巻臨江仙二首,其二孫光憲 
 17八巻酒泉子三首,其一孫光憲 
 18八巻酒泉子三首,其二孫光憲 
 19八巻酒泉子三首,其三孫光憲 
 20八巻清平樂二首,其一孫光憲 
 21八巻清平樂二首,其二孫光憲 
 22八巻更漏子二首,其一孫光憲 
 23八巻更漏子二首,其二孫光憲 
 24八巻女冠子二首,其一孫光憲 
 25八巻女冠子二首,其二孫光憲 
 26八巻風流子三首,其一孫光憲 
 27八巻風流子三首,其二孫光憲 
 28八巻風流子三首,其三孫光憲 
 29八巻定西番二首,其一孫光憲 
 30八巻定西番二首,其二孫光憲 
 31八巻河滿子一首,孫光憲 
 32八巻玉蝴蝶一首,孫光憲 
 33八巻八拍蠻一首,孫光憲 
 34八巻竹枝一首,孫光憲 
 35八巻思帝鄉一首,孫光憲 
 36八巻上行盃二首,其一孫光憲 
 37八巻上行盃二首,其二孫光憲 
 38八巻謁金門一首,其一孫光憲 
 39八巻思越人二首,其二孫光憲 
 40八巻思越人二首,孫光憲 
 41八巻陽柳枝四首,其一孫光憲 
 42八巻陽柳枝四首,其二孫光憲 
 43八巻陽柳枝四首,其三孫光憲 
 44八巻陽柳枝四首,其四孫光憲 
 45八巻望梅花一首,孫光憲 
 46八巻漁歌子二首,其一孫光憲 
 47八巻漁歌子二首,其二孫光憲 
      


海棠花021




13-18《玉樓春四首其四》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-471-13-(18) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3902

顧夐《玉樓春四首其四》時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

 

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(33) (長安の城郭)-#2 文選 賦<114―(33)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1070 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3898
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
曹植(曹子建)詩 65首 index文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固)●古詩十九詩 無名氏(1)漁父辞 屈原『楚辞・九歌』東君 屈原《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内>
●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 
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・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
index-5 806年39歳 50首の(2)25首index-6[807年~809年 42歳]20首index-7[810年~811年 44歳] 34首index-8 [812年~814年47歳]46首index-9[815年~816年 49歳] 57首index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首
index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首index-13 821年~822年 55歳 22首index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首韓愈 哲学・儒学「五原」賦・散文・上奏文・碑文など
孟郊張籍    
●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログこれまでとこれからの杜甫詩 (14)764年廣徳2年764 杜甫53歳 三月成都へ帰る 100首 《》 ふたたび成都 杜甫<683> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3900 杜甫詩1000-683-inDex-14/15002
杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
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13-18《玉樓春四首其四》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-471-13-(18)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3902

 


玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 木蓮001


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや



其四

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

紫燕00
 


 


『玉樓春四首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

 


(下し文)

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

 


(現代語訳)

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

杏の花0055
 


(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 


其四

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

 


拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

・曲檻 器楽曲を閨で奏でること。

・六扇 矩形の木枠の骨格に用紙または用布を貼ったもので、この細長いパネルを一扇といい、向かって右から第一扇、第二扇と数える。一隻六扇(六曲)が一般的で、各扇を革紐などでつなぎ、一扇ごとに縁をつけていた。

 


春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

・綺 綾の古名で,単色の紋織物をさす。中国では古く戦国時代にすでに〈綺〉の名称があり,《戦国策》鮑彪の注には〈綺は文様のある繒(かとり,上質の平絹)〉とある。また《漢書》地理志の顔師古の注に〈綺は今日いう細かい綾〉とあり,元の《六書故》に,綺は彩糸で文様を織りだした錦に対し,単色で文様をあらわした織物であることが記されている。現存する作例,例えば馬王堆1号漢墓その他の出土例から古代の綺の特色を見ると,ほとんどが平地の経の浮紋織,あるいは平地の経綾の紋織になっている。

四川地方における絹織物

・薦 マコモ植物名。 (1)マコモやわらで織った筵(むしろ) (2)マコモの古名。 「三島江の入江の―をかりにこそ/万葉 2766 (3)「薦被(こもかぶ)(2)」の略。

 


話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

 


鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

・鎮 ① 上に置いて押さえる物。重し。 〘仏〙 古代に法華寺などのいくつかの寺において,三綱の上にあって一寺を統轄する僧職の名称。
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13-17《玉樓春四首 其三》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-470-13-(17) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3897

顧夐《玉樓春四首 其三》 あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

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13-17《玉樓春四首 其三》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-470-13-(17)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3897




玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 木蓮001


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。


『玉樓春四首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

(下し文)

(玉樓春四首其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや。


(現代語訳)

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。


(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)


月皎露華
影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

・皎 月の光が白く見えるさま。また 、白くて清らかなさま。

 

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。
ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。

・博山炉  中国の香炉の一種で,豆(とう)形の火皿に先端のとがった山形の蓋をもつ。承盤をともなうものも多く,これは海中に浮かぶ神山にたとえたとみられ,神仙道との関係がうかがわれる。戦国末期にあらわれ,漢代に盛行し,青銅製品には金象嵌をほどこした華麗なものがある。江南では東晋,南朝代に青磁製のものがみられる。南北朝代には仏教徒も用い,仏像の台座正面や供養者の持物にあらわされた。隋・唐代には山形の蓋が蓮華をかたどった緑釉陶もつくられた。


懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

・篸 本体部分が竹で作られている簪。

・菱花【りょうか】1 ヒシの花。2 《裏面に多くヒシの花を鋳るところから》 金属製の鏡。ここでは菱花鏡をいう。


良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

 

耍壻 婿を手玉に取るというほどの意。耍【し】からかう。もてあそぶ。(1) 操る(2) 発揮する,弄する(3) 《方》遊ぶ (1) ぺらぺらしゃべる.(2) 口先だけうまいことを言う.【婿・壻・聟】むこ. . (親からみて)娘の夫。 . 娘の夫として家に迎える男。 . 結婚する相手の男。は なむこ。

春爛漫の美女007

杏の花01



ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。


月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

13-16《玉樓春四首其二》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-469-13-(16) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3892

顧夐《玉樓春四首其二》今は、香が消え、鳳凰の刺繍の幃の内は寂しさが漂う。誰も来ない高楼の檻の中だけで、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか



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13-16《玉樓春四首其二》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-469-13-(16)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3892

 

 

玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

海棠花021
 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

 

(下し文)

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

(現代語訳)

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

錦雞鳥00
 

(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

 

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

○柳・春・雨・細・風・輕・煙・草・軟 性行為を連想させる語である。柳は男性、雨は女性、柳が揺れ、草が揺れると、仲良かったころの男女を表現するもの。

 

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

○金粉小屏猶半掩 金の白粉は花鈿に使用されたもので、閨の二人の行為を連想させる語である。 花鈿: 仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。半掩:閨の二人の行為をいい、顧夐『甘州子五首其四』「露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。」の「鎮眉心」という表現と同様の意味になる。 鎮眉心:上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

 

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

倚檻 この時代の女性は自分の意志で何処かに行くことはできない。歳を重ねるとその閨だけの生活になってしまう。この二句は、女の寂しい様子をいうものである。

 

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

○恨郎/阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。しかし、もはや、怨みにしか思えない男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。

白芷00
 

13-15《玉樓春四首其一》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-468-13-(15) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3887

顧夐《玉樓春四首其一》それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 


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曉鶯001
 

 

玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

 

其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

tsuki04
 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文) 玉樓春四首

其一

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

 

(下し文)

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

 (現代語訳)

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

野鴨0121
 

(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

 

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

春漏促 春の夜がふけてゆく。漏は水時計。ここでは時間を表す。

颯颯 さーつと風が通り抜ける音。この二句は眠れぬままに過ごす様子をいう。

 

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

鴛被 オシドリ模様の掛け布団。

 

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

惆悵:うらめしい。うらみがましい。

『淸平樂』

野花芳草,  寂寞關山道。

柳吐金絲鶯語早,惆悵香閨暗老。

羅帶悔結同心, 獨凭朱欄思深。

夢覺半床斜月, 小窗風觸鳴琴。

淸平樂 () 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-261-5-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2687


『荷葉杯』

記得那年花下。 深夜。

初識謝娘時。

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

惆悵曉鶯殘月。 相別。

從此隔音塵。

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

荷葉杯 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672


『應天長 之二』韋莊

別来半歳青書絶、一寸離腸千萬結。

難相見。易相別、又是玉楼花似雪。

暗相思、無虚説、惆悵夜来煙月。

想得此時情切、 涙沾紅袖

小樓高閣謝娘家。

暗想玉容何所似、一枝春雪凍梅花、

應天長 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-257-5-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667


『歸國遙』 韋荘

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

南望去程何許、問花花不語。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

歸國遙 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

韋荘『菩薩蠻 一』

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

殘月出門時。美人和涙辭。

琵琶金翠羽。絃上黄鶯語。

勸我早歸家。綠窗人似花。

菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

少年:若者。年若い者。唐詩で「少年」といえば、王維 少年行
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。
李白 17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。
杜甫 少年行

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。
不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。
 
王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

『少年行』 

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。

不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。

少年行 杜甫 蜀中転々 杜甫 <501  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2695 杜甫詩1000-501-733/1500

 

両蛾撰細線 細い翠の眉を肇める。両蛾は蛾の触角に似せて措いた二本の眉。美しい曲線を描いた女性の眉を言う。両の字は眉が左右二本であることから付けられている。贋は集める。ここでは悲しみに眉ねを寄せる、肇めるの意。細線は眉が細く緑色をしていること。

 

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

○帳 蝋燭の明かりを反射させて牀全体を明るくする。夜を迎えるマナーとして、蝋燭が秋だと夜明け前に消えてしまうが、春の夜は日ごとに短くなる。一人待つ女のようすをあらわす語である。紅燭は二人で夜を過ごすためのものであること。
海棠花05
 

13-14《甘州子五首其五》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-467-13-(14) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3882

顧夐《甘州子五首其五》 女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

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13-14《甘州子五首其五》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-467-13-(14)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3882



甘州子五首 其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。
 

 其四

(桃の花のもとで宴会をし、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入る閨を詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

 

其五

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

山枕上,燈背臉波橫。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

 


(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

 


 花蕊夫人006


『甘州子五首其五』 現代語訳と訳註

(本文) 甘州子五首其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。


(下し文)

(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

花間集02

(現代語訳)

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。



(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。


其五

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

紅鑪 女の紅いたたらのような火照った体のことをいう。

調笙 笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる

敲拍 拍子木と鼓も敲れている

玉纖 小金のように輝くような肌。


小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

山枕上,燈背臉波橫。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

臉 (話し言葉に用い;頭の前面,額 からあごまでの部分を指し)顔.





13-13《甘州子五首其四》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-466-13-(13) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3877

顧夐《甘州子五首其四》 露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。


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杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年;乾元二年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
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甘州子五首 其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。
 

 其四

(桃の花のもとで宴会をし、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入る閨を詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

海棠花05
 

 

『甘州子五首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

(下し文)

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

 

(現代語訳)

(桃の花のもとで宴会をし、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入る閨を詠う)

露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。

酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。

花蕊夫人006
 

(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

其四

(桃の花のもとで宴会をし、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入る閨を詠う)

【解説】 桃花の時節、男女の逢瀬を詠う。「小楼 深く」「青瑣に歸り」の語は、二人の出会いが秘められたものであることを暗示し、酔って女の閏に帰った後の静かな情景描写は、酔う前に布団に入り込み、「翠鈿鎮眉心」と合体することを表す

 

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。

○露桃 露井の傍らに植えられた桃。露井は屋根なしの井戸。

○瑤琴 玉を飾った琴。ここは琴の音で「甘州子」を意識させる。

 

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。

○青瑣 青く塗られ連鎖模様の彫刻が施された扉。青い扉は東の扉であることは西の閨を連想させる。

 

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。

○鎮眉心 上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

 花鴨004

13-12《甘州子五首其三》顧太尉敻(顧夐【こけい】)55首 Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-465-13-(12) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3872

顧夐《甘州子五首其三》 男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

 


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 杏の花0055

 

甘州子五首 其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

鸂鶒けいせき001
 

『甘州子五首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

 

(現代語訳)

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。

 

(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

其三

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

 

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

劉阮 劉郎、阮郎 ○劉郎 別れ去る愛しい男。仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。 劉禹錫『再遊玄都觀』「百畝庭中半是苔,桃花淨盡菜花開。種桃道士今何歸,前度劉郞今又來。」○阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。和凝『天仙子二首』其二「洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。流水桃花空斷續。天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」情けの強い男を「潘郎」といい、劉郞、阮郎、檀郎、安仁など色町の女が男をそう呼んだ。

 あと足あと。「蹤跡/先蹤・追蹤」

 

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

 1 打ち解けた心 。真心。よしみ。「款待・款談/交款」2 取り決めの条項。「条款・定款・約款」3 まとまった 金額。「借款」4 金石にくぼませて彫った文字。また、書画に書きつける文字。

韶容 1.清新的光。 2.的容貌。 : 古代曲名。

 

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。
むくげの花01

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顧夐《甘州子五首 其二》 お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。


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甘州子五首

其一

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

山枕上,私語口脂香。

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

 

甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

紫燕00
杏の花0055
 

 

『甘州子五首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

 

 

(下し文)

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

(現代語訳)

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

 

(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

【解説】出会いの時もほかの女から浮気心であった。だから、素晴らしい夜を重ねてても、心配な気持ちは拭い去られなかった。それが現実になって、何処にいるのかわからなくなってしまい、年に一度も来てくれなくなる。何処にいるのか、遠きにある男を思う女性の恨みを詠う。

 

每逢 清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

恨望 将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺める。

足傷神 深く心を傷める。神は心のこと。

 

雲迷 水隔 意中人,寂寞 繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

雲迷 雲は男で、雨が女。『高唐の賦』ここでは、男の浮気心をいう。多雲雨:多情である。雲雨:男女の交情をいう。楚の襄王が巫山で夢に神女と契ったことをいう。神女は朝は巫山の雲となり夕べには雨になるという故事からきている。宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう

寂寞 1 ひっそりとして寂しいさま 。じゃくまく。2 心が満たされず にもの寂しいさま。

しとね【茵/褥】とは。意味や解説。座るときや寝るときに下に敷く物。しきもの。ふとん。

 

山枕上,幾點 淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。
美女画557
 

13-10 《 甘州子五首 其一》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-463-13-(10) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3862

顧夐 甘州子五首 其一》 錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

 

2014年3月8日

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甘州子五首

其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

 

其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

木蓮001
 

 

『甘州子五首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

山枕上,私語口脂香。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

(現代語訳)

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 木蘭00

 

(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

長い夜の共寝の喜びを詠う。末尾、愛しの女のささやく口許から口紅の香りが漂うという表現、夜の濃密な男女の愛の姿を描き出している。

 

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

龍麝 龍涎香と麝香。龍涎は鯨の内分泌物が固まってできた動物性の香料。高貴な香料で大食国(サラセン国)の近海から採れる。麝香は麝香鹿から採れる香料。なお龍を龍脳香と解する説もある。

掩映 屏風全体を掩い映える。

熒煌 きらきらする、輝く。

 

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

禁楼刁斗 宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴。刁斗は鈴。

喜初長 夜の最初の時刻の知らせがあったばかりなのに、一緒にいる夜が長いのが嬉しいという意。

羅薦 うす絹の床敷。

 

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。
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『花間集』河傳十八首についてⅫ唐五代詞・『花間集』Gs-462--() 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3857

『花間集』河傳十八首について

男の旅立ちを見送った後の女性の悲しみを詠う。果てしない水平線の彼方に去ってゆく男の船を描写し、その行先にはたくさんの雁が居るのに、その雁に「雁書」をたくしてくれない。今では私のことを夢見ることもないのか、おんなは夢でどこまで行けばあの人に会えるのかと問いかける。そして、床は冷たくて再び寝付けず、涙で布団の襟を濡らすことを詠む。「夕陽芳草千里、万里」の語は、実景であると同時に、男が帰って来ないのではないかという女の不安を示す。港にある女の館のものがたり。


2014年3月7日

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豆蔻 なつめぐ01


『花間集』河傳十八首についてⅫ唐五代詞・『花間集』Gs-462--()  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3857


花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        


               
               
  1 溫助教庭筠 河傳三首   温庭筠66首 花間集1・2巻    
    河傳三首  温庭筠   二巻    
  59 其一          
    江畔,相喚。   
曉妝仙,仙景箇女採蓮。   
請君莫向那岸邊,少年,好花新滿舡。   
紅袖搖曳逐風暖,垂玉腕,腸向柳絲斷。   
浦南歸,浦北歸,莫知,晚來人已稀。  
    『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812  
  60 其二     二巻    
    湖上,閑望。   
雨蕭蕭,煙浦花橋路遙。   
謝娘翠娥愁不消,終朝,夢魂迷晚潮。   
蕩子天涯歸棹遠,春已晚,鶯語空腸斷。   
若耶溪,溪水西,柳堤,不聞郎馬嘶。   
●未掲載  
  61 其三     二巻    
    同伴,相喚。   
杏花稀,夢裡每愁依違。   
仙客一去鷰已飛,不歸,淚痕空滿衣。   
天際雲鳥引晴遠,春已晚,煙靄渡南苑。   
雪梅香,柳帶長,小娘,轉令人意傷。   
●未掲載  
               
  3 韋相莊 河傳三首   韋莊47首 花間集二巻    
    河傳三首    韋莊    
  26 其一     三巻    
    何處,煙雨,隋堤春暮。   
柳色葱蘢,畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。   
青娥殿腳春粧媚,輕雲裡,綽約司花妓。   
江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。  
    105 河傳 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-286-5-#40  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2977  
  27 其二     三巻    
    春晚,風暖,錦城花滿。   
狂殺遊人,玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。   
翠娥爭勸臨邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。   
歸時煙裏,鐘皷正是黃昏,暗銷魂。  
    106 河傳三首 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982  
  28 其三     三巻    
    錦浦,春女,繡衣金縷。   
霧薄雲輕,花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。   
玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。   
香塵隱映,遙見翠檻紅樓,黛眉愁。  
    107 河傳三首 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-288-5-#42  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2987  
               
  6 張舍人泌 河傳二首   張泌27首 花間集四巻    
               
    河傳二首   張泌    
  13 其一     四巻    
    渺莽雲水,惆悵暮帆,去程迢遞。   
夕陽芳艸,千里萬里,鴈聲無限起。   
夢魂悄斷煙波裡,心如醉。   
相見何處是,錦屏香冷無睡,被頭多少淚。  
    河傳 二首之一 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-350-7-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3297  
  14 其二     四巻    
    紅杏,交枝相映,密密濛濛。   
一庭濃豔倚東風,香融,透簾櫳。   
斜陽似共春光語,蝶爭舞,更引流鶯妬。   
魂銷千片玉樽前,神仙,瑤池醉暮天。  
    河傳 二首之二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-351-7-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3302  
               
  11 顧太尉敻 河傳三首   顧夐56首 花間集6・7巻    
    河傳三首          
    其一
鷰颺,晴景。
小䆫屏暖,鴛鴦交頸。
菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。
繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。
東風,春正濃。
愁紅,淚痕衣上重。  
    其二
曲檻,春晚。
碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,枝繁鶯囀,野蕪似剪。
直是人間到天上,堪遊賞,醉眼疑屏障,對池塘,惜韶光,斷腸為花須盡狂。  
    其三
棹舉,舟去,波光渺渺,不知何處,岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。
天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰說。
倚蘭橈,無憀。
魂消,小爐香欲焦。  
               
  12 孫少監光憲 河傳四首   孫光憲47首 花間集7・8巻    
    河傳四首        
    其一
太平天子,等閑遊戲,疏河千里。
柳如絲,隈倚淥波春水,長淮風不起。
如花殿腳三千女,爭雲雨,何處留人住?
錦帆風,煙際紅,燒空,魂迷大業中。  
    其二
柳拖金縷,着煙籠霧,濛濛落絮。
鳳皇舟上楚女,妙舞,雷喧波上皷。
龍爭虎戰分中土,人無主,桃葉江南渡。
襞花牋,豔思牽。
成篇,官娥相與傳。  
    其三
花落,煙薄,謝家池閣。
寂寞春深,翠蛾輕斂意沉吟。
沾襟,無人知此心。
玉鑪香斷霜灰冷,簾鋪影,梁鷰歸紅杏。
晚來天,空悄然。
孤眠,枕檀雲髻偏。  
    其四   
風颭,波斂。   
團荷閃閃,珠傾露點。   
木蘭舟上,何處吳娃越豔,藕花紅照臉。   
大堤狂殺襄陽客,煙波隔,渺渺湖光白。   
身已歸,心不歸。   
斜暉,遠汀鸂鶒飛。  
               
  15 閻處士選 河傳一首   閻選8首 花間集9巻    
    河傳 一首        
    秋雨,秋雨,無晝無夜,滴滴霏霏。
暗燈涼簟怨分離,妖姬,不勝悲。
西風稍急喧䆫竹,停又續,膩臉懸雙玉。
幾迴邀約鴈來時,違期,鴈歸,人不歸。  
               
  18 李秀才珣 河傳二首   李珣39首 花間集10巻    
   河傳二首  
   其一
去去,何處?迢迢巴楚,山水相連。
朝雲暮雨,依舊十二峯前,猿聲到客舡。
愁腸豈異丁香結?因離別,故國音書絕。
想佳人花下,對明月春風,恨應同。  
   其二
春暮,微雨。送君南浦,愁斂雙蛾。
落花深處,啼鳥似逐離歌,粉檀珠淚和。
臨流更把同心結,情哽咽,後會何時節?
不堪迴首,相望已隔汀洲,艣聲幽。  
               





魚玄機55021

13-9《 河傳三首 其三 》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-461-13-(9) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3852

顧夐《河傳三首其三》 とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

2014年3月6日

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(23)(建章宮〔一〕)#10-2 文選 賦<114―(23)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1060 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3848
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
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《題廣昌館》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <973>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3849韓愈詩-266
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13-9《 河傳三首 其三》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-461-13-(9)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3852

 

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

 

河傳三首 其一

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

鷰颺,晴景。

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

東風,春正濃。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

愁紅,淚痕衣上重。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

河傳三首 其二

(水際近くの娼屋の美しい女も富貴の者の愛妾でしかなく、やがては見向きもされない憐れなものであると詠う)

曲檻,春晚。

折れ曲がり奥まったところの水際の高楼に続く欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

翠に澄み切った緩やかな流れに波紋が細やかに広がり、緑に繁るしだれ柳の枝は柔らかに揺れている。花は露をためていて、杏の花が入り鮮やかに咲き誇る。

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

枝は茂り鶯は囀る。野の蕪はきれいに成長して切りそろえた様に頭を並べる。

直是人間到天上,堪遊賞,

こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。

醉眼疑屏障,對池塘,

富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

れほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

 

(河傳三首 其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

其三

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

棹舉,舟去,

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

波光渺渺,不知何處,

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

倚蘭橈,無憀。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

 

其の三

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いて

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

roudai112
 

 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

(下し文)

其の三

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いてく。

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

 

(現代語訳)

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

 

(訳注)

河傳三首

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。双調五十一字、前段二十五字六句五仄韻、後段二十六字六句五仄韻で、❹❻❷❺❼❸❺❷❺の詞形をとる。

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其三

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

 

棹舉,舟去,

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

 

波光渺渺,不知何處,

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

渺渺 果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。

 

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

依依 依依恋恋をいう。恋い慕うあまり離れられないさま。「依依」は、思い慕って離れにくいさま。 また、木の枝などがしなやかなさまを指す。 「恋恋」は、思い焦がれていつまでもあきらめきれないさま。

鷓鴣 『南越志』「常に日に向ひて飛ぶ。飛びて数ば月に随ふ。蓋し正月の如きは一飛して止む()。霜露を畏れ、早晩出づること稀なり。時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ。古牋に云ふ、偃鼠は河に飲むも腹を満たして止み、鷓鴣は葉を銜ふるも才かに能く身を覆ふとは、此れの謂ひなり。臆前に白円点文有り、多く対ひて啼く、志は常に南に嚮ひ、北に徂くを思はず。」、「鷓鴣は東西に回翔すと雖も、然れども開翅の始め必ず先づ南に翥ぶ」とは、亦胡馬は北に嘶くの義なり。『本草』「鷓鴣は形は母雞に似たり。鳴きて鉤輈格磔と云ふ」と。『嶺表異録』「肉は白くして脆なり。味は雞雉に勝る」と。

「早晩出づること稀なり」とあるのは餌をとる姿が観察されたためだろう。「時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ」とは、シャコの地上で生活し樹上で眠るという習性を指していると考えられるが、陸佃は『荘子』の言を引き、シャコの慎み深さを指していると考えている。ここでは、一羽が鳴きはじめると近くにいるものもすぐにこれに加わるというシャコの習性をいう。

 

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

 

倚蘭橈,無憀。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

蘭橈 お舟。舟の美称。蘭舟。木蘭で作った、かぢ。

『竹枝』  劉禹錫「日出三竿春霧消,江頭蜀客駐蘭橈。憑寄狂夫書一紙,住在成都萬里橋。」(日は 三竿を出で春霧消え,江頭の蜀客 蘭橈を駐む。狂夫に憑りて 書一紙寄す,成都 萬里橋に  住みて在り。)

 

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

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13-8《 河傳三首 其二 》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-460-13-(8) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3847

《河傳三首其二》こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。これほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。


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13-8 河傳三首 其二 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-460-13-(8)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3847

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        
  

 

河傳三首 其一

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

鷰颺,晴景。

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

東風,春正濃。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

愁紅,淚痕衣上重。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

河傳三首 其二

(水際近くの娼屋の美しい女も富貴の者の愛妾でしかなく、やがては見向きもされない憐れなものであると詠う)

曲檻,春晚。

折れ曲がり奥まったところの水際の高楼に続く欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

翠に澄み切った緩やかな流れに波紋が細やかに広がり、緑に繁るしだれ柳の枝は柔らかに揺れている。花は露をためていて、杏の花が入り鮮やかに咲き誇る。
枝繁鶯囀,野蕪似剪。

枝は茂り鶯は囀る。野の蕪はきれいに成長して切りそろえた様に頭を並べる。

直是人間到天上,堪遊賞,

こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。

醉眼疑屏障,對池塘,

富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

これほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

 

(河傳三首 其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其二

曲檻,春晚。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,

醉眼疑屏障,對池塘,

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

 

(下し文)

(其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

(現代語訳)

(水際近くの娼屋の美しい女も富貴の者の愛妾でしかなく、やがては見向きもされない憐れなものであると詠う)

折れ曲がり奥まったところの水際の高楼に続く欄干に晩春の夕闇が迫っている。

翠に澄み切った緩やかな流れに波紋が細やかに広がり、緑に繁るしだれ柳の枝は柔らかに揺れている。花は露をためていて、杏の花が入り鮮やかに咲き誇る。

枝は茂り鶯は囀る。野の蕪はきれいに成長して切りそろえた様に頭を並べる。

こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。

富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。

これほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

 

roudai112
 

(訳注)

河傳三首

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。双調五十一字、前段二十五字六句五仄韻、後段二十六字六句五仄韻で、❹❻❷❺❼❸❺❷❺の詞形をとる。

美女画555
 

其二

(水際近くの娼屋の美しい女も富貴の者の愛妾でしかなく、やがては見向きもされない憐れなものであると詠う)

 

 

曲檻,春晚。

折れ曲がり奥まったところの水際の高楼に続く欄干に晩春の夕闇が迫っている。

 

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

翠に澄み切った緩やかな流れに波紋が細やかに広がり、緑に繁るしだれ柳の枝は柔らかに揺れている。花は露をためていて、杏の花が入り鮮やかに咲き誇る。

○詩題の『河傳』の水際の高楼の盛春から晩春にかけての景色を述べる。この事によって妓女の盛りを過ぎることを連想させる。

 

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

枝は茂り鶯は囀る。野の蕪はきれいに成長して切りそろえた様に頭を並べる。

○此の二句は富貴の男が幾人の女を侍らせていること、春の宴、行楽において美女を並べたことをいう。富貴の者が美人を集めて愛妾にして行く。それをあっせん商売にしているものがいることがうかがえる。

 

直是人間到天上,堪遊賞,

こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。

 

醉眼疑屏障,對池塘,

富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。

 

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

これほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

○韶光 うららかな春の光。また、のどかな春景色。

腸斷 セックスに満たされぬ思いを言う場合に断腸という語になる。心に思うことは別の語。

温庭筠『酒泉子 (一)』

羅帶惹香,猶系別時紅豆。

淚痕新,金縷舊,斷離腸。

一雙嬌燕語雕梁,還是去年時節。

綠陰濃,芳草歇,柳花狂。

『酒泉子』四首(一)温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-21-3-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1700

李商隠『落花』

高閣客竟去、小園花亂飛。

参差連曲陌、迢遞送斜暉。

腸斷未忍掃、眼穿仍欲稀。

芳心向春盡、所得是沾衣。

高閣 客 竟に去る、小園 花 亂飛す。

参差(しんし)として 曲陌に連なり、迢遞として斜暉を送る。

腸斷れて未だ掃うに忍ばず、眼穿てば 仍 稀ならんと欲す。

芳心 春盡くるに向かい、得る所は 是れ 衣を沾すのみ。

落花 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-92
茶苑


花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

13-7《 河傳三首 其一 》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-459-13-(7) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3842

顧夐《 河傳三首 其一 刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。


2014年3月4日

の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(21)(甘泉官)#9-2 文選 賦<114―(21)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1058 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3838
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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13-7 河傳三首 其一 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-459-13-(7)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3842

 

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

河傳三首 其一

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

鷰颺,晴景。

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

東風,春正濃。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

愁紅,淚痕衣上重。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

海棠花05
 

其二

曲檻,春晚。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,

醉眼疑屏障,對池塘,

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

 

其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

杏の花0055
 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其一

鷰颺,晴景。

屏暖,鴛鴦交頸。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

東風,春正濃。

愁紅,淚痕衣上重。

 

(下し文)

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

(現代語訳)

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。

 海棠花021

 

(訳注)

河傳三首

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。双調五十一字、前段二十五字六句五仄韻、後段二十六字六句五仄韻で、2❼❷❼❸❺❷❸❷❺の詞形をとる。

河傳三首 其の一

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

 

鷰颺,晴景。

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

颺 風で舞い上がる.

 

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

 

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

慵 1 なんとなく心が晴れ晴れしない。だるくておっくうである。2 苦しい。つらい。

 

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

○鸂鶒(オシドリに似た水鳥)が描かれている。オスは凛とした様子で岸辺に立ち、メスは地面に伏せている。風に揺れるガマの葉、枯れて萎びた蓮、水面にうっすらと影が映っていることを連想させる。

 

東風,春正濃。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

 

愁紅,淚痕衣上重。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。
海棠花04
 

13-6《 虞美人六首 其六 》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-458-13-(6) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3837

顧夐 虞美人六首 其六 》 貴公子は、艶めかしく良い色気を持っていて、それは飾り珠の花より美しいのであるから、聖女祠の三天といわれる美女であると雖も、そう遅くない時期には別れを告げられるだろう。聖女子は蓮の花の冠を付け、揺れることのないしっかりした感じの簪を付け、額に花鈿を化粧し髪の横に櫛箆を付け、完全な装いをしている、風がヒューと吹くと薄絹の袖が揺れ、緑の黒髪が軽く動く。この輝かしい艶やかな雰囲気は絵にするには難しい。

2014年3月3日の紀頌之5つのブログ
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13-6 虞美人六首 其六 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-458-13-(6)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3837

 

 

虞美人六首 其六

(美しい女子が見初められ、道教の祠で結婚の儀式をするが、将来的には男の浮気で捨てられることを心配して詠う)
少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

貴公子は、艶めかしく良い色気を持っていて、それは飾り珠の花より美しいのであるから、聖女祠の三天といわれる美女であると雖も、そう遅くない時期には別れを告げられるだろう。

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

聖女子は蓮の花の冠を付け、揺れることのないしっかりした感じの簪を付け、額に花鈿を化粧し髪の横に櫛箆を付け、完全な装いをしている、風がヒューと吹くと薄絹の袖が揺れ、緑の黒髪が軽く動く。この輝かしい艶やかな雰囲気は絵にするには難しい。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

少し遅れがちにぷいっとそっぽを向いて腰をうごかし体をしなやかに動かす、唇の横に緑の靨鈿の化粧をし、眉は心配な気持ちをあらわして小さく書かれた。

醮壇風急杏花香。

結婚の儀式の祭壇の前に立つと風が急に吹いて来て杏の花の香りがしてくる。

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

この時仙郷に行く馬車にのくことが出来なかったことは恨みに思うのだ、やっぱりここ訪れたこの人はやがて帰っていく「劉郎」の様な人なのだ。

 

虞美人六首 其の六

少年 豔質にして瓊英に勝れり,早晚 三清に別る。

蓮冠 穩篸 鈿篦橫たえ,飄飄として羅袖 碧雲輕くし,畫 成し難し。

遲遲として少轉し腰身裊【じょう】にし,翠靨【すいよう】 眉心小さきなり。

醮壇【しょうたん】 風急にして杏花香る。

此の時 鸞皇に駕らざるを恨み,劉郎を訪る。

 

 

『虞美人六首 其六』 現代語訳と訳註

(本文)

虞美人六首 其六

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

醮壇風急杏花香。

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

 

(下し文)

虞美人六首 其の六

少年 豔質にして瓊英に勝れり,早晚 三清に別る。

蓮冠 穩篸 鈿篦橫たえ,飄飄として羅袖 碧雲輕くし,畫 成し難し。

遲遲として少轉し腰身裊【じょう】にし,翠靨【すいよう】 眉心小さきなり。

醮壇【しょうたん】 風急にして杏花香る。

此の時 鸞皇に駕らざるを恨み,劉郎を訪る。

 

(現代語訳)

(美しい女子が見初められ、道教の祠で結婚の儀式をするが、将来的には男の浮気で捨てられることを心配して詠う)

貴公子は、艶めかしく良い色気を持っていて、それは飾り珠の花より美しいのであるから、聖女祠の三天といわれる美女であると雖も、そう遅くない時期には別れを告げられるだろう。

聖女子は蓮の花の冠を付け、揺れることのないしっかりした感じの簪を付け、額に花鈿を化粧し髪の横に櫛箆を付け、完全な装いをしている、風がヒューと吹くと薄絹の袖が揺れ、緑の黒髪が軽く動く。この輝かしい艶やかな雰囲気は絵にするには難しい。

少し遅れがちにぷいっとそっぽを向いて腰をうごかし体をしなやかに動かす、唇の横に緑の靨鈿の化粧をし、眉は心配な気持ちをあらわして小さく書かれた。

結婚の儀式の祭壇の前に立つと風が急に吹いて来て杏の花の香りがしてくる。

この時仙郷に行く馬車にのくことが出来なかったことは恨みに思うのだ、やっぱりここ訪れたこの人はやがて帰っていく「劉郎」の様な人なのだ。

 

(訳注)

3 –虞美人六首 其六

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。他の男が手を出せない、美しい女妓、宮女を虞美人としてうたうもの。

 

海棠花022

虞美人六首其

(美しい女子が見初められ、道教の祠で結婚の儀式をするが、将来的には男の浮気で捨てられることを心配して詠う)

 

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

貴公子は、艶めかしく良い色気を持っていて、それは飾り珠の花より美しいのであるから、聖女祠の三天といわれる美女であると雖も、そう遅くない時期には別れを告げられるだろう。

瓊英 玉のように美しい輝くばかりの花。瓊:赤い玉という意味。美しい玉、玉のように美しい、赤い玉、サイコロという意味がある。〔説文解字・巻一〕には「赤玉なり。玉に從ひ聲」とある。[1]〔詩経・衞風・木瓜〕の「之れに報ずるに瓊琚を以ってす」について、〔毛伝〕で「瓊、玉の美なる者なり」と注しており、美しい玉という意味、また瓊のように美しいという修飾語として用いられる。瓊筵・瓊琚・瓊漿・瓊楼玉宇。・英 咲いても実のならないはな。はなぶさ。美しい。優れている。姪よ。芽。めばえ。*瓊花 隋から唐の時代、「瓊花(チウンホア)」は「玉蘂」とも呼ばれ、その芳香のある黄白色の花が愛でられたという。ただ不稔であったために、「聚八仙」という台木に接ぎ木して増やしていたそうだが、やがて元軍の進入とともに絶え、その後は残った台木の「聚八仙」が「瓊花」と呼ばれるようになったという。この花は薛濤らしい花である。

三清(さんせい)は、道教の最高神格のこと。「太元」を神格化 ... 老君)の三柱。 それぞれ道教における天上界の最高天「玉清境」「上清境」「太清境」に住し、この三天のことも「三清」と呼ぶ。道観(道教寺院)にはしばしば「三清殿」と称する三清を祀る建物がある。

 

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

聖女子は蓮の花の冠を付け、揺れることのないしっかりした感じの簪を付け、額に花鈿を化粧し髪の横にへらを付け、完全な装いをしている、風がヒューと吹くと薄絹の袖が揺れ、緑の黒髪が軽く動く。この輝かしい艶やかな雰囲気は絵にするには難しい。

蓮冠 頭巾蓮冠 三元(さんげん)とは、1年の中で上元(じょうげん)・中元(ちゅうげん)・下元(かげん)の3つの日の総称である。

篦の用語解説 - 1 竹・木・象牙(ぞうげ)・金属などを細長く薄く平らに削り、先端を少しとがらせた道具。布や紙に折り目や印をつけ、または物を練ったり塗ったりするのに用いる。2 「篦鮒(へらぶな)」の略。

穩篸  穩:おだやか。揺れ動かない。 篸:かんざし。

鈿 花鈿の用語解説 - 仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

 

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

少し遅れがちにぷいっとそっぽを向いて腰をうごかし体をしなやかに動かす、唇の横に緑の靨鈿の化粧をし、眉は心配な気持ちをあらわして小さく書かれた。

靨とは?名字辞典。 〔笑()(くぼ)の意〕 (1)笑うと、頬にできる小さなくぼみ。 (2)ほくろ。靨鈿のこと。

 

醮壇風急杏花香。

結婚の儀式の祭壇の前に立つと風が急に吹いて来て杏の花の香りがしてくる。

醮壇 仲良くすることを祈願して作醮の時、一番大事な仕事は壇を設けることで、醮壇は外壇と内壇があります。外壇は各方位の祭り場として建てられ、各方位の壇がお互いに競争するので、いつも全力を尽くして華麗で壮観な醮壇を見せてくれる。

醮:酒を飲み干す。結婚の儀式に返杯をしないこと。嫁入りする。道士が祭壇をつくる。

 

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

この時仙郷に行く馬車にのくことが出来なかったことは恨みに思うのだ、やっぱりここ訪れたこの人はやがて帰っていく「劉郎」の様な人なのだ。

鸞の用語解説 - 1 「鸞鳥(らんちょう)」に同じ。2 中国で、天子の馬車の軛(くびき)、または天子の旗などにつけた鈴。音を鸞鳥の鳴き声に擬したものという。皇の用語解説 - [音]コウ(クヮウ)(漢) オウ(ワウ)(呉) [訓]きみ すめらぎ すべらぎ[学習漢字]6年〈コウ〉1 天の偉大な神。造物主。「皇天」2 天子。王。君主。

『詩経』『春秋左氏伝』『論語』などでは「聖天子の出現を待ってこの世に現れる」といわれる瑞獣(瑞鳥)のひとつとされる。

劉郎 別れ去る愛しい男。仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。 

劉禹錫『再遊玄都觀』

百畝庭中半是苔,桃花淨盡菜花開。

種桃道士今何歸,前度劉郞今又來。

再遊玄都觀 本文 劉禹錫 薛濤関連 唐五代詞・宋詩 薛濤-239--#95 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2742

白居易『贈薛濤』

蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。

若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。

贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202

牛嶠『女冠子 其三』

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

青鳥傳心事,寄劉郎

女冠子四首 其三 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-316-5-#57-7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3127

牛嶠『夢江南二首 其二』

紅繡被,兩兩間鴛鴦。

不是鳥中偏愛爾,為緣交頸睡南塘,全勝薄情郎

夢江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142 

○阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142
鸂鶒けいせき001
 

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2014年3月2日

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花間集『虞美人』十四首

毛文錫(毛司徒文錫)

虞美人二首

顧太尉

虞美人六首

孫少監光憲

虞美人(虞每人)二首

鹿太保虔扆

虞美人一首 

閻處士選

虞美人二首

李秀才珣

虞美人一首

 

 

虞美人六首

其一

曉鶯啼破相思夢,簾看金泥鳳。

宿粧猶在酒初醒,翠翹慵整倚雲屏,轉娉婷。

香檀細畫侵桃臉,羅袂輕輕斂。

佳期堪恨再難尋,綠蕪滿院柳成陰,負春心。

(逢えなくても我慢してきた春の心が約束の日にも訪ねてくれず、心も体も満たされず、女の浮気心を目覚めさせることを詠う。)

夜も眠りにつけずうとうととしていると、春を告げに鶯が啼き、あの人と過ごす夢の続きを破られてしまう。起き上がり、寝床を離れて金泥の鳳模様の簾を巻き上げてみる。

寝化粧はそのまま残っていて、酒はいくら飲んでも初めから酔いはしなかった、鏡を見て、翡翠の簪を物憂げの心でなおしてみて、雲母の屏風に寄り添ってみる。どうみてもこれだけ艶めかしさいっぱいなのだ。 

香しき薄紅色の白粉を眉尻から頬にかけてすかしを入れて、桃の花のように優しい顔に化粧をなおした。涙がにじむので薄絹の袂でそっとなんども拭う。

逢瀬の約束の日というのに、再び語り合うことが出来ないという、恨めしき気持ちのまま堪えなければいけないのだ。奥の院の庭一面に草花は生えさきみだれ、やがて柳のはがしげって暗く影を為す季節になろうという、春になればあの人と情を交わし合うという期待はやぶられてしまった、もうその気持ちは失って他の人に思いを寄せることになるのだろうか。

鴛鴦 対浴して銀塘 暖かに、水面 蒲梢 短し。

垂楊 低く払う 麹塵の波、蛟絲 網を結びて 露珠 多く、円荷に滴る。

遙かに思うは 桃葉 呉江の碧ならんこと、便ち是れ 天河 隔つ。

錦鱗紅髭 影 沈沈として、相い思うも 空しく夢の相い尋ぬる 有るのみ、意 任え難し

 

其二

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

(逢えなくて、別れてもなおわすれることもできないでいる、うらむだけでは生きていけないと廣い気持ちになろうと思いなおすと詠う。)

そよ風が簾を揺らしていく、春麗らかな昼下がり時を告げる鐘の音が聞えてくる。閨には鴛鴦の刺繍に牡丹の花が重ねて刺繍している蒲団がかけられている。

とばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝もやがまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になった。だけど、この艶やかさをだれに見せるともないので物憂げな気持ちになってしまう。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、その二朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて池の端にはいっぱいに繁っている。自分の身は清廉なもので枕にも、簟のシーツにもきれいなもので・別れたのに忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。どんなに恨んでみても落ち着いてあの人のことを思い続けよう。

 

(虞美人六首、其の二)

簾觸れ 風送りて 景陽の鐘,鴛の繡の花重るを被う。

曉の幃 初めて卷き 煙濃を冷くし,翠 勻【すくな】く 粉黛す 好く儀容し,嬌やかと慵うくを思う。

起き來りて 語らる無く 朝粧を理【おさめ】る,寶匣 鏡 光を凝【かため】る。

綠荷【ろくか】相い倚り 池塘に滿つ,露清く 枕簟【ちんてん】藕花【ぐうか】の香,悠揚【ゆうよう】を恨む。

 

 

其三

翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。

露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。

小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。

淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、今は何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに籠の中のように高閣がある。

おなじ絲でも紅いれんこんの絲は、その露はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびなくものである。生娘だったころは喘ぎ声を限りに叫んだものだが決して狂ったわけではない。そんなとき、朝が来ても、疲れ果てて朝の化粧なおしをする気になれないものだった。

金糸のおしどりのとばりにお香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。

年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。

(其の三)

翠屏 閑かに掩う 珠箔を垂れ,絲の雨 籠池の閣。

露粘 紅藕 清香に咽び,謝娘 嬌極めて 不成狂,罷朝粧。

小金 鸂鶒 煙細やかに沉み,膩枕 雲髻を堆す。

淺眉 微斂 檀輕やかに炷【くゆら】せ,舊懽れ有る時に夢魂に驚き,多情を悔む。

 

其四

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。

小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

顛狂少年輕離別,辜負春時節。

畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

(貴公子にもてあそばれた女を詠う。)

番いの鳳凰が棲むという梧桐の葉が茂った中で二人過していたというのに、日が西に傾くと閨の薄絹の窓に影を映す。咲きほこっていた花は鶯が春を告げるのをやめてしまうと枯れ始める。(見るもの聞くものすべて厭になってくる)

小さな閨の屏風には春の山が画かれ折れ曲がって立ち、牀には空しく青い山のようにおんなが横たわる、翡翠のとばり、香りの高い白粉をつけ、飾がかがやく香炉には香が消えて久しく寒々としている。ここには二人の同じ境遇の女が集まっている。

女に狂ってあちこちの女に手を出している貴公子は軽い気持ちで別れていく、それを罪悪感のない気持ちでやってしまうのは女にとってこの春の季節に背いた生活を強いていることになる。

うす絹に描かれた赤い袂を泣きぬれた涙の跡が残っている。男を求める思いは消え、話す人も言葉もなく花街の入り口の門に寄り添って佇む。今しも黄昏時になろうとしている。

(其の四)

碧の梧桐 紗の晚を映し,花 鶯聲の懶を謝す。

小屏 屈曲 青山を掩い,翠幃 香粉 玉爐の寒,兩つながらの蛾を攢める。

狂を顛じて少年 離別を輕くし,辜 春の時節に負【そむ】く。

羅に畫く紅の袂 啼痕有り,魂消 語無く閨門に倚り,黃昬ならんと欲す。

 

其五

(美しい時には男は持ち上げてくれるし、そのもとに帰って来るものだが、歳を重ねると見向かれもされないもの、人生はそうしためぐりあわせであると詠う。)

閨春色勞思想,恨共春蕪長。

この閨のまわりにも春の景色が深くなってくるという年増美人の場合でも、起きて思い焦がれ、寝ては夢想して待つのも疲れ果てる。春蕪のように白くてやわらかいその身も、春の日の長いのも共に恨んでしまうことになる。

黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

高麗鶯でさえ愛嬌よく囀って、香しくにおい立つほど優美であっても、汚されてしまうのは美人でもそうである。杏の花さく枝に絵のように美しくても霞がかかれば見えないし、窓を閉めれば見えはしない。

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。

女は愁いのままに立ちつくし、欄干にもたれかかるけれど、二つ並んだ嫦娥が若くかく細腰であれば、柳の影が斜めになり閨の建物の端の方で揺れていることだろう。

玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

色男はここの若い女のもとに帰るけれど、年増の愛妾の家には帰ることはない。こうして人というものは教えられ、思いやる心を持ち、夢見ても、若いしなやかな柳の花を追いかけるものなの。地の果てまで行ってみても同じこと、人生廻り廻るのである。

(其の五)

閨 春色を深くし 思い想うに勞【つか】れ,春と蕪の長きを共に恨む。

黃鸝【こうり】 嬌囀【きょうてん】して 芳妍を泥し,杏枝 畫の如く 輕煙 倚り,前に鏁す。

欄に凭【もた】れ 愁立して雙蛾 細く,柳影 斜にして砌【みぎり】に搖れる。

玉郎 是に還り 家に還らず,人に教えるは 魂夢 楊花を逐い,天涯を繞る。

 

其六

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

醮壇風急杏花香。

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

 

 

『虞美人六首』 現代語訳と訳註

(本文)

其五

深閨春色勞思想,恨共春蕪長。

黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。

玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

 

(下し文)

(其の五)

閨 春色を深くし 思い想うに勞【つか】れ,春と蕪の長きを共に恨む。

黃鸝【こうり】 嬌囀【きょうてん】して 芳妍を泥し,杏枝 畫の如く 輕煙 倚り,前に鏁す

欄に凭【もた】れ 愁立して雙蛾 細く,柳影 斜にして砌【みぎり】に搖れる。

玉郎 是に還り 家に還らず,人に教えるは 魂夢 楊花を逐い,天涯を繞る。

 

 

(現代語訳)

(美しい時には男は持ち上げてくれるし、そのもとに帰って来るものだが、歳を重ねると見向かれもされないもの、人生はそうしためぐりあわせであると詠う。)

この閨のまわりにも春の景色が深くなってくるという年増美人の場合でも、起きて思い焦がれ、寝ては夢想して待つのも疲れ果てる。春蕪のように白くてやわらかいその身も、春の日の長いのも共に恨んでしまうことになる。

高麗鶯でさえ愛嬌よく囀って、香しくにおい立つほど優美であっても、汚されてしまうのは美人でもそうである。杏の花さく枝に絵のように美しくても霞がかかれば見えないし、窓を閉めれば見えはしない。

女は愁いのままに立ちつくし、欄干にもたれかかるけれど、二つ並んだ嫦娥が若くかく細腰であれば、柳の影が斜めになり閨の建物の端の方で揺れていることだろう。

色男はここの若い女のもとに帰るけれど、年増の愛妾の家には帰ることはない。こうして人というものは教えられ、思いやる心を持ち、夢見ても、若いしなやかな柳の花を追いかけるものなの。地の果てまで行ってみても同じこと、人生廻り廻るのである。

 杏の花01

(訳注)

3 –虞美人六首 其五

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。他の男が手を出せない、美しい女妓、宮女を虞美人としてうたうもの。

 

虞美人六首其五

(美しい時には男は持ち上げてくれるし、そのもとに帰って来るものだが、歳を重ねると見向かれもされないもの、人生はそうしためぐりあわせであると詠う。)

 

深閨春色勞思想,恨共春蕪長。

この閨のまわりにも春の景色が深くなってくるという年増美人の場合でも、起きて思い焦がれ、寝ては夢想して待つのも疲れ果てる。春蕪のように白くてやわらかいその身も、春の日の長いのも共に恨んでしまうことになる。

春蕪 春の七草のひとつ「すずな」は「カブ」のことで、春蕪と秋蕪がある。春蕪は皮が薄くてやわらかい。蕪:1 雑草が茂って荒れる。荒れ地。「荒蕪・平蕪」2 粗雑で入り乱れている。「蕪雑・蕪辞」3 野菜の名。カブ。カブラ。「蕪菁(ぶせい)

《「かぶら(蕪)」の女房詞「おかぶ」からかという》アブラナ科の越年草。根は肥大して球形などになり、白のほか赤・黄・紫色もある。根元から出る葉はへら状。春、黄色の十字形の花を総状につける。古く中国から渡来し、野菜として栽培。多くの品種がある。

 

黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

高麗鶯でさえ愛嬌よく囀って、香しくにおい立つほど優美であっても、汚されてしまうのは美人でもそうである。杏の花さく枝に絵のように美しくても霞がかかれば見えないし、窓を閉めれば見えはしない。

黄鸝 高麗鶯。杜甫『大雲寺贊公房四首其一』「黃鸝度結構,紫鴿下罘」(黄鶴結構を度り 紫鵠宋恩より下る。)高麗鶯は屋根、軒裏の野地組のあたりをわたりあるいている、紫色の家鳩は城壁の四隅にある見張り小屋のうさぎ網から庭へおりてくる。

大雲寺贊公房四首其一#2 杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 1652

杜甫『蜀相』

丞相祠堂何處尋,錦官城外柏森森。

映堦碧草自春色,隔葉黄鸝空好音。

三顧頻煩天下計,兩朝開濟老臣心。

出師未捷身先死,長使英雄涙滿襟。

 

嬌囀 あいそよくさえずっている。囀:テン(ten)舞楽で詩句を諷詠すること。

牛嶠『應天長二首其一』

玉樓春望晴煙滅,舞衫斜卷金調

黃鸝嬌囀聲初歇,杏花飄盡攏山雪。

鳳釵低赴節,筵上王孫愁

鴛鴦對㘅羅結,兩情深夜月。

應天長二首 其一 牛嶠 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-322-6-#9 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3157

芳妍 香しくにおい立つほど優美なこと、美しいこと。

鏁 くさり、 とざす

 

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。

女は愁いのままに立ちつくし、欄干にもたれかかるけれど、二つ並んだ嫦娥が若くかく細腰であれば、柳の影が斜めになり閨の建物の端の方で揺れていることだろう。

凭欄 欄干にもたれかかる。

柳影斜搖 性行為の男性のシルエットを比喩するもので、ここでは男性との性行為を思い浮かべている。

 

玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

色男はここの若い女のもとに帰るけれど、年増の愛妾の家には帰ることはない。こうして人というものは教えられ、思いやる心を持ち、夢見ても、若いしなやかな柳の花を追いかけるものなの。地の果てまで行ってみても同じこと、人生廻り廻るのである。

玉郎 きらめき耀く高級官僚。色男。

薛濤『上王尚書』「碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。手持云篆題新榜,十萬人家春日長。」(王尚書にたてまつる。)碧玉の雙幢【そうとう】白玉郎、初めて天帝を辞して 扶桑に下る。手に雲篆【うんてん】を持して 新榜【しんぼう】に題す、十萬の人家 春 日長し。

上王尚書 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-218-84-#78  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2637

天涯 1 空のはて。2 故郷を遠く離れた地。
紫燕00
 

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花間集『虞美人』十四首

毛文錫(毛司徒文錫)

虞美人二首

顧太尉

虞美人六首

孫少監光憲

虞美人(虞每人)二首

鹿太保虔扆

虞美人一首 

閻處士選

虞美人二首

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虞美人一首

 

 

虞美人六首

其一

(逢えなくても我慢してきた春の心が約束の日にも訪ねてくれず、心も体も満たされず、女の浮気心を目覚めさせることを詠う。)

曉鶯啼破相思夢,簾看金泥鳳。

夜も眠りにつけずうとうととしていると、春を告げに鶯が啼き、あの人と過ごす夢の続きを破られてしまう。起き上がり、寝床を離れて金泥の鳳模様の簾を巻き上げてみる。

宿粧猶在酒初醒,翠翹慵整倚雲屏,轉娉婷。

寝化粧はそのまま残っていて、酒はいくら飲んでも初めから酔いはしなかった、鏡を見て、翡翠の簪を物憂げの心でなおしてみて、雲母の屏風に寄り添ってみる。どうみてもこれだけ艶めかしさいっぱいなのだ。 

香檀細畫侵桃臉,羅袂輕輕斂。

香しき薄紅色の白粉を眉尻から頬にかけてすかしを入れて、桃の花のように優しい顔に化粧をなおした。涙がにじむので薄絹の袂でそっとなんども拭う。

佳期堪恨再難尋,綠蕪滿院柳成陰,負春心。

逢瀬の約束の日というのに、再び語り合うことが出来ないという、恨めしき気持ちのまま堪えなければいけないのだ。奥の院の庭一面に草花は生えさきみだれ、やがて柳のはがしげって暗く影を為す季節になろうという、春になればあの人と情を交わし合うという期待はやぶられてしまった、もうその気持ちは失って他の人に思いを寄せることになるのだろうか。

(虞美人六首其の一)

曉の鶯 啼き破りて相いに夢を思い,簾 金泥の鳳を看る。

宿粧 猶お酒 初めの醒る在り,翠翹 慵じて雲屏にる倚を整え,轉た娉婷たり。

香檀 細かに畫き 桃臉を侵し,羅袂 輕輕として斂む。

佳期 恨むに堪え 再び尋ね難き,綠蕪 院に滿ち 柳 陰を成し,春心に負く。 

其二

(逢えなくて、別れてもなおわすれることもできないでいる、うらむだけでは生きていけないと廣い気持ちになろうと思いなおすと詠う。)

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

そよ風が簾を揺らしていく、春麗らかな昼下がり時を告げる鐘の音が聞えてくる。閨には鴛鴦の刺繍に牡丹の花が重ねて刺繍している蒲団がかけられている。

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

とばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝もやがまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になった。だけど、この艶やかさをだれに見せるともないので物憂げな気持ちになってしまう。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、その二朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて池の端にはいっぱいに繁っている。自分の身は清廉なもので枕にも、簟のシーツにもきれいなもので・別れたのに忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。どんなに恨んでみても落ち着いてあの人のことを思い続けよう。

 

(虞美人六首、其の二)

簾觸れ 風送りて 景陽の鐘,鴛の繡の花重るを被う。

曉の幃 初めて卷き 煙濃を冷くし,翠 勻【すくな】く 粉黛す 好く儀容し,嬌やかと慵うくを思う。

起き來りて 語らる無く 朝粧を理【おさめ】る,寶匣 鏡 光を凝【かため】る。

綠荷【ろくか】相い倚り 池塘に滿つ,露清く 枕簟【ちんてん】藕花【ぐうか】の香,悠揚【ゆうよう】を恨む。

其三

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、今は何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに籠の中のように高閣がある。

露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。

おなじ絲でも紅いれんこんの絲は、その露はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびなくものである。生娘だったころは喘ぎ声を限りに叫んだものだが決して狂ったわけではない。そんなとき、朝が来ても、疲れ果てて朝の化粧なおしをする気になれないものだった。

小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。

金糸のおしどりのとばりにお香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。

淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。

年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。

(其の三)

翠屏 閑かに掩う 珠箔を垂れ,絲の雨 籠池の閣。

露粘 紅藕 清香に咽び,謝娘 嬌極めて 不成狂,罷朝粧。

小金 鸂鶒 煙細やかに沉み,膩枕 雲髻を堆す。

淺眉 微斂 檀輕やかに炷【くゆら】せ,舊懽れ有る時に夢魂に驚き,多情を悔む。
 

其四

其四

(貴公子にもてあそばれた女を詠う。)

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。

番いの鳳凰が棲むという梧桐の葉が茂った中で二人過していたというのに、日が西に傾くと閨の薄絹の窓に影を映す。咲きほこっていた花は鶯が春を告げるのをやめてしまうと枯れ始める。(見るもの聞くものすべて厭になってくる)

小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

小さな閨の屏風には春の山が画かれ折れ曲がって立ち、牀には空しく青い山のようにおんなが横たわる、翡翠のとばり、香りの高い白粉をつけ、飾がかがやく香炉には香が消えて久しく寒々としている。ここには二人の同じ境遇の女が集まっている。

顛狂少年輕離別,辜負春時節。

女に狂ってあちこちの女に手を出している貴公子は軽い気持ちで別れていく、それを罪悪感のない気持ちでやってしまうのは女にとってこの春の季節に背いた生活を強いていることになる。

畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

うす絹に描かれた赤い袂を泣きぬれた涙の跡が残っている。男を求める思いは消え、話す人も言葉もなく花街の入り口の門に寄り添って佇む。今しも黄昏時になろうとしている。

(其の四)

碧の梧桐 紗の晚を映し,花 鶯聲の懶を謝す。

小屏 屈曲 青山を掩い,翠幃 香粉 玉爐の寒,兩つながらの蛾を攢める。

狂を顛じて少年 離別を輕くし,辜 春の時節に負【そむ】く。

羅に畫く紅の袂 啼痕有り,魂消 語無く閨門に倚り,黃昬ならんと欲す。

 

其五

深閨春色勞思想,恨共春蕪長。

黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。

玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

 

其六

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

醮壇風急杏花香。

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

 

 

『虞美人六首』 現代語訳と訳註

(本文) 虞美人六首

其四

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。

小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

顛狂少年輕離別,辜負春時節。

畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

 杏の花01

(下し文)

(其の四)

碧の梧桐 紗晚をし,花 鶯聲の懶を謝す。

小屏 屈曲 青山を掩い,翠幃 香粉 玉爐の寒,兩つながらの蛾を攢める。

狂を顛じて少年 離別を輕くし,辜 春の時節に負【そむ】く。

羅に畫く紅の袂 啼痕有り,魂消 語無く閨門に倚り,黃昬ならんと欲す。

 

(現代語訳)

(貴公子にもてあそばれた女を詠う。)

番いの鳳凰が棲むという梧桐の葉が茂った中で二人過していたというのに、日が西に傾くと閨の薄絹の窓に影を映す。咲きほこっていた花は鶯が春を告げるのをやめてしまうと枯れ始める。(見るもの聞くものすべて厭になってくる)

小さな閨の屏風には春の山が画かれ折れ曲がって立ち、牀には空しく青い山のようにおんなが横たわる、翡翠のとばり、香りの高い白粉をつけ、飾がかがやく香炉には香が消えて久しく寒々としている。ここには二人の同じ境遇の女が集まっている。

女に狂ってあちこちの女に手を出している貴公子は軽い気持ちで別れていく、それを罪悪感のない気持ちでやってしまうのは女にとってこの春の季節に背いた生活を強いていることになる。

うす絹に描かれた赤い袂を泣きぬれた涙の跡が残っている。男を求める思いは消え、話す人も言葉もなく花街の入り口の門に寄り添って佇む。今しも黄昏時になろうとしている。

 蜀の山50055

 

(訳注)

3 -4 虞美人六首 其四

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。他の男が手を出せない、美しい女妓、宮女を虞美人としてうたうもの。

 

虞美人六首其四

(貴公子にもてあそばれた女を詠う。)詩の初めに、「碧梧桐」は詩詞で凋落を意味する語で、同様に「紗」:さびい閨、「花謝」:花が凋む、「鶯聲懶」:鶯が啼かなくなる―春が終わる、「掩青山」:春の山に被われる―女は横になっているだけ。「玉爐寒」:香炉にお香を焚かない。-人が来ない。「兩蛾攢」:同じ境遇の女が二人。「顛狂少年」:色ボケ、好き勝手なことをする貴公子。「輕離別」「辜」「負春時節」「有啼痕」「魂消」「無語」「倚閨門」「欲黃昬」とすべての語が妓女が女として生きていくのが嫌になったという語で作られた悲しい詞である。閨怨詩の五句のテキストである。

 

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。

番いの鳳凰が棲むという梧桐の葉が茂った中で二人過していたというのに、日が西に傾くと閨の薄絹の窓に影を映す。咲きほこっていた花は鶯が春を告げるのをやめてしまうと枯れ始める。(見るもの聞くものすべて厭になってくる)

梧桐 梧桐の葉に棲む鳳凰のつがい。鳳凰は梧桐の木に棲むとされる。『詩経』大雅・巻阿に「鳳凰鳴けり、彼の高岡に。梧桐生ぜり、彼の朝陽に」。その鄭玄の箋に「鳳凰の性は、梧桐に非ざれは棲まず。竹の実に非ざれは食わず」。

・梧桐 こどう 立秋の日に初めて葉を落とす。大きな葉を一閒一枚落としてゆく青桐は凋落を象徴するもの。特に井戸の辺の梧桐は砧聲と共に秋の詩には欠かせない。李煜「采桑子其二」李煜「烏夜啼」温庭筠「更漏子」李白「贈舎人弟台卿江南之」李賀「十二月楽詞」などおおくある。玄宗と楊貴妃を喩える場合もある。

 

 

小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

小さな閨の屏風には春の山が画かれ折れ曲がって立ち、牀には空しく青い山のようにおんなが横たわる、翡翠のとばり、香りの高い白粉をつけ、飾がかがやく香炉には香が消えて久しく寒々としている。ここには二人の同じ境遇の女が集まっている。

攢 []集める,集めまとめる攒钱金を集める. []群がる,密集する.

青山 ここでの山は女性が横たわった姿を言い、青いは若いことを示す。若い女性が何もすることがなくて、ただ横になっているだけのようすをいう。

 

顛狂少年輕離別,辜負春時節。

女に狂ってあちこちの女に手を出している貴公子は軽い気持ちで別れていく、それを罪悪感のない気持ちでやってしまうのは女にとってこの春の季節に背いた生活を強いていることになる。

顛狂 気が狂う。動作が落ち着かないことの喩え。顛:てっぺん。物の先端。逆さになる。ひっくり返る。杜甫『句漫興九首、其五』「腸斷春江欲盡頭,杖藜徐步立芳洲。顛狂柳絮隨風去,輕薄桃花逐水流。」(腸斷 春江 盡きんと欲するの頭【ほと】り,藜【あかざ】に杖して徐【おもむろ】に步み芳洲に立つ。顛狂 柳絮 風に隨って去り,輕薄 桃花 水流に逐う。)

少年 ・少年 貴族の子弟が酒屋において傲慢に酒を貪ったさまをうたう。(762)宝応元年、杜甫51歳の成都での作品。李白や、王維の同名の作品は楽府、音楽に合わせて歌うように詩を読むものであるが、杜甫のこの詩は七言絶句の形式の歌行である。同種の『貧孝行』がある。唐詩で「少年」といえば、

王維 『少年行』
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。 
李白17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。

 王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

杜甫 少年行 

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。

不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。

少年行 杜甫 蜀中転々 杜甫 <501>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2695 杜甫詩1000-501-733/1500

韓愈『遊城南十六首:嘲少年』

直把春償酒,都將命乞花。

祗知閒信馬,不覺誤隨車。

(城南に遊ぶ十六首:少年を嘲る)

直【ただち】に春を把って酒を償【つぐな】い、都【すべ】て命を將って花を乞【あた】う。

祗だ知る 閑に馬に信【まか】するを、覚えず 誤って車に随ふを。

遊城南十六首:嘲少年 韓愈(韓退之) <182>Ⅱ中唐詩793 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2949

 

辜 (1) 罪无辜罪のない.(2) [](好意・期待などを)無にする,背く

 

畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

うす絹に描かれた赤い袂を泣きぬれた涙の跡が残っている。男を求める思いは消え、話す人も言葉もなく花街の入り口の門に寄り添って佇む。今しも黄昏時になろうとしている。
美女画55101道観
 

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