訴衷情 温庭筠

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『訴衷情』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-48-1-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1808



訴衷情
鶯語花舞春晝午,雨霏微。
金帶枕,宮錦,鳳凰帷。
柳弱蝶交飛,依依。
遼陽音信稀,夢中歸。

夜が明けると鶯が鳴いている、花が風に舞い散りゆく、春雨の日はもう真昼を過ぎる。それでも細かなそぼふる雨は涙雨なのです。
今夜もただひとり金帯の枕をあてて、錦のしとねをしきます。鳳凰の模様がえがかれた垂絹がたれると、さびしさがますのです。
柳は風になよなよと枝をからませ、蝶は花へととびかう、ああ、柳のように、蝶のようにあの人と春を過ごしたい。
あの人は帰ってこれないという遙か先の遼陽にいってしまった、もう手紙も噂話さえもおとずれは稀になっている。いまは夢の中にあの人は帰ってきてくれる。

鶯語り花舞う春の晝午,雨は霏微【ひび】たり。
金帶の枕,錦なる宮に,鳳凰の帷【たれきぬ】。
柳弱らかく蝶 交り飛ぶ,依を依とする。
遼陽 音信 稀れなり,夢中にして歸る。

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『訴衷情』 現代語訳と訳註
(本文)
訴衷情
鶯語花舞春晝午,雨霏微。
金帶枕,宮錦,鳳凰帷。
柳弱蝶交飛,依依。
遼陽音信稀,夢中歸。


(下し文)
鶯語り花舞う春の晝午,雨は霏微【ひび】たり。
金帶の枕,錦なる宮に,鳳凰の帷【たれきぬ】。
柳弱らかく蝶 交り飛ぶ,依を依とする。
遼陽 音信 稀れなり,夢中にして歸る。


(現代語訳)
夜が明けると鶯が鳴いている、花が風に舞い散りゆく、春雨の日はもう真昼を過ぎる。それでも細かなそぼふる雨は涙雨なのです。
今夜もただひとり金帯の枕をあてて、錦のしとねをしきます。鳳凰の模様がえがかれた垂絹がたれると、さびしさがますのです。
柳は風になよなよと枝をからませ、蝶は花へととびかう、ああ、柳のように、蝶のようにあの人と春を過ごしたい。
あの人は帰ってこれないという遙か先の遼陽にいってしまった、もう手紙も噂話さえもおとずれは稀になっている。いまは夢の中にあの人は帰ってきてくれる。


(訳注)
訴衷情

単調三十三字、十一句五灰韻
六平韻(詞譜二)。


鶯語花舞春晝午,雨霏微。
夜が明けると鶯が鳴いている、花が風に舞い散りゆく、春雨の日はもう真昼を過ぎる。それでも細かなそぼふる雨は涙雨なのです。
・この二句は朝からそぼ降る雨が夕方まで続くことを云う。この句によって寂しさの表現を強調することになっている。


金帶枕,宮錦,鳳凰帷。
今夜もただひとり金帯の枕をあてて、錦のしとねをしきます。鳳凰の模様がえがかれた垂絹がたれると、さびしさがますのです。
・金帶枕 金の編み込みの帯のついた枕である。金鏤枕と同じであろう。黄金をちりばめた枕。曹植「洛神の賦」(『文選』巻一九)の李善の注が引く「記」 に、「東阿王(曹植)朝に入り、帝(文帝=曹丕)は植に甄后の玉銭金帯枕を示す」。


柳弱蝶交飛,依依。
柳は風になよなよと枝をからませ、蝶は花へととびかう、ああ、柳のように、蝶のようにあの人と春を過ごしたい。
・柳 蝶 どちらも男性を意味する語で、女性を意味するのは楊柳、花が女性を示す。
・依依 依依はそれぞれ柳に依りと蝶に依りが私が生かされるということである。


遼陽音信稀,夢中歸。
あの人は帰ってこれないという遙か先の遼陽にいってしまった、もう手紙も噂話さえもおとずれは稀になっている。いまは夢の中にあの人は帰ってきてくれる。
・遼陽 今、遼寧省洛陽県西南にあたる地名、古くから征夫の行ったところとして詩詞にあらわれる。行ったきりで帰ってこないことの喩え。