商山早行 温庭筠 




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商山早行 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-52-5-#  花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1824


商山早行
晨起動征鐸、客行悲故郷。
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。
雞聲茅店月、人迹板橋霜。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
槲葉落山路、枳花明驛牆。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。)
(商山【しょうざん】の早行)
晨【あした】に起きて征鐸【せいたく】を動かし、客行【きゃくこう】故郷を悲しむ。
鶏声【けいせい】茅店【ぼうてん】の月、人跡【じんせき】板橋【ばんきょう】の霜。
槲葉【こくよう】山路【さんろ】に落ち、枳花【きか】駅牆【えきしょう】に明らかなり。
因【よ】りて思う杜陵【とりょう】の夢、鳧雁【ふがん】回塘【かいとう】に満つるを。




『商山早行』 現代語訳と訳註

枳殻の花00
(本文)
晨起動征鐸、客行悲故郷。
雞聲茅店月、人迹板橋霜。
槲葉落山路、枳花明驛牆。
因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。








(下し文) (商山【しょうざん】の早行)
晨【あした】に起きて征鐸【せいたく】を動かし、客行【きゃくこう】故郷を悲しむ。
鶏声【けいせい】茅店【ぼうてん】の月、人跡【じんせき】板橋【ばんきょう】の霜。
槲葉【こくよう】山路【さんろ】に落ち、枳花【きか】駅牆【えきしょう】に明らかなり。
因【よ】りて思う杜陵【とりょう】の夢、鳧雁【ふがん】回塘【かいとう】に満つるを。


(現代語訳)
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。))


(訳注)
商山早行

『商山の早行』は、山の宿場の早朝の旅立ちをこの宿場まで別れを惜しんできた女の側から詠った五言律詩である。長安の東南に位置する藍田の旅籠であろうと思う。


晨起動征鐸、客行悲故郷。
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。


雞聲茅店月、人迹板橋霜。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
・雞聲 夜通し起きていたことを意味する語である。
・茅店月 月は女性を意味するということもあるが、ここに言う月は、有明の月 (残る月・朝月・夜明けの月・有明). 残月、有明けの月は別れを意味する陰暦20日の月である。


槲葉落山路、枳花明驛牆。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
・槲葉 槲の葉っぱには邪気除けの意味があり別れにつきもののもので、秋に枯れた葉が春までついたまま、新芽が出るまでは落葉しない。
・枳花 胸を痛めて居ることを示す花。片思いの花。春を示す。


因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。))
・鳧雁 . かもとかり。水鳥で鴨も雁もツガイでいること