冬夜寄溫飛卿 魚玄機


2013年2月20日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩贈白馬王彪 其四 曹植(曹子建) 魏詩<43>文選 贈答二 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1953
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集
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●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く
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謝靈運詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー
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孟浩然の詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。李商隠詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
 




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卷804_14 【冬夜寄溫飛卿】魚玄機



冬夜寄溫飛卿
苦思搜詩燈下吟,不眠長夜怕寒衾。
女性が詞を作るにはその表現に苦労します。自分の気持ちを適格に表現できるだけではいけないので字句を求めて、燈火の下で、吟じては修正するのです。冬の夜長、詩の語句を吟じると眠れずふとんにはいっても、寒さにふるえることもあるのです。
滿庭木葉愁風起,透幌紗窗惜月沈。
庭一面に木の葉が落ちています。さびしい風の音をたてて吹きぬけると木の葉が舞い踊ります。寝所のカーテンの透けて見える向こうには、薄絹を張った窓に月影がさしこんで、やがてその月も沈んでしまうので、この美しい光景を惜しむのです。
疏散未閑終遂願,盛衰空見本來心。
人には別れというものがあり、わたしもまだ、その別れがおさまったわけもないのですが、願いどおりの道土の生活に入ることができています。妻として楽しく暮らしていたころにはわからなかった、しかし空虚な生活で自分の本来の心を見出したのです。
幽棲莫定梧桐處,暮雀啾啾空繞林。
げる所には住んではいけないのです。夕暮れの雀はチュッチュッと鳴いて空しく林を廻って自分の巣へ帰っていくのです。(再び、妻になろうなんて思いません。道観に入って修行するのがこれからの生き方でしょう。)

(冬夜、温飛卿に寄す)
苦思 詩を捜して燈下に吟じ、不眠の長夜 寒衾を怕る。
滿庭の木葉 愁風 起き,透幌の紗窗 惜月 沈む。
疏散 未だ閑ならざるも 終に願いを遂ぐ,盛衰 空しく見る本來の心。
幽棲 定まる莫れ梧桐の處,暮雀 啾啾 空しく林を繞る。


美女画55101道観




















『冬夜寄溫飛卿』 現代語訳と訳註
(本文)
冬夜寄溫飛卿
苦思搜詩燈下吟,不眠長夜怕寒衾。
滿庭木葉愁風起,透幌紗窗惜月沈。
疏散未閑終遂願,盛衰空見本來心。
幽棲莫定梧桐處,暮雀啾啾空繞林。


(下し文)
(冬夜、温飛卿に寄す)
苦思 詩を捜して燈下に吟じ、不眠の長夜 寒衾を怕る。
滿庭の木葉 愁風 起き,透幌の紗窗 惜月 沈む。
疏散 未だ閑ならざるも 終に願いを遂ぐ,盛衰 空しく見る本來の心。
幽棲 定まる莫れ梧桐の處,暮雀 啾啾 空しく林を繞る。


(現代語訳)
女性が詞を作るにはその表現に苦労します。自分の気持ちを適格に表現できるだけではいけないので字句を求めて、燈火の下で、吟じては修正するのです。冬の夜長、詩の語句を吟じると眠れずふとんにはいっても、寒さにふるえることもあるのです。
庭一面に木の葉が落ちています。さびしい風の音をたてて吹きぬけると木の葉が舞い踊ります。寝所のカーテンの透けて見える向こうには、薄絹を張った窓に月影がさしこんで、やがてその月も沈んでしまうので、この美しい光景を惜しむのです。
人には別れというものがあり、わたしもまだ、その別れがおさまったわけもないのですが、願いどおりの道土の生活に入ることができています。妻として楽しく暮らしていたころにはわからなかった、しかし空虚な生活で自分の本来の心を見出したのです。
げる所には住んではいけないのです。夕暮れの雀はチュッチュッと鳴いて空しく林を廻って自分の巣へ帰っていくのです。(再び、妻になろうなんて思いません。道観に入って修行するのがこれからの生き方でしょう。)


(訳注)
冬夜寄溫飛卿

・温飛卿 温庭筠、初名は岐。魚玄機の詩才を認め、都にあったころはしたしく指導した、当時の代表的詩人。このブログに60首程度掲載している。


苦思搜詩燈下吟,不眠長夜怕寒衾。
女性が詞を作るにはその表現に苦労します。自分の気持ちを適格に表現できるだけではいけないので字句を求めて、燈火の下で、吟じては修正するのです。冬の夜長、詩の語句を吟じると眠れずふとんにはいっても、寒さにふるえることもあるのです。
・苦思 魚玄機の詩は他の女性の詩とは異なる。芸妓としても語句も、詩風も異なっている。それは評価される場合と逆に批判もあったはずで、その面において温庭筠に相談を持ちかけたのではあるまいか。
・捜詩 女性の詩は韻重視のものが多く、律詩は少ない。韻と対句、女性として生意気でなく、優しそうな意味と優しそうな言葉を捜す。律詩における対句七言律詩は男性詩人であっても難しいので作品は少ない。


滿庭木葉愁風起,透幌紗窗惜月沈。
庭一面に木の葉が落ちています。さびしい風の音をたてて吹きぬけると木の葉が舞い踊ります。寝所のカーテンの透けて見える向こうには、薄絹を張った窓に月影がさしこんで、やがてその月も沈んでしまうので、この美しい光景を惜しむのです。
・幌 とばり、たれぎぬ。帷帳。
・紗窗 紗はうすぎぬ。きわめて軽く薄い織物。それをはった窓。


疏散未閑終遂願,盛衰空見本來心。
人には別れというものがあり、わたしもまだ、その別れがおさまったわけもないのですが、願いどおりの道土の生活に入ることができています。妻として楽しく暮らしていたころにはわからなかった、しかし空虚な生活で自分の本来の心を見出したのです。
・疏散 疏はうとんぜられること。散はわかれること。
・盛衰 李億の妻として楽しく暮らしていたころのこと。


幽棲莫定梧桐處,暮雀啾啾空繞林。
今は、人里離れた静かなところで鳳凰の住む梧桐のしげる所には住んではいけないのです。夕暮れの雀はチュッチュッと鳴いて空しく林を廻って自分の巣へ帰っていくのです。(再び、妻になろうなんて思いません。道観に入って修行するのがこれからの生き方でしょう。)
・幽棲 人里離れた静かなところ。道観の咸宜観のこと。
・梧桐 あおぎりの葉が茂ること。つがいの鳳凰が住むところとされる。「古朗月行」 #2 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集 265350「蟾蜍蝕圓影、大明夜已殘。 羿昔落九烏、天人清且安。陰精此淪惑、去去不足觀。 憂來其如何、淒愴摧心肝。」(蟾蜍(せんじょ)は 円影を蝕し、大明 夜已に残く。羿(げい)は昔 九鳥を落とし、天人 清く且つ安し。陰精(いんせい) 此に淪惑(りんわく)、去去 観るに足らず。憂 來りて 其れ如何、悽愴(せいそう) 心肝を摧(くだ)く。)
月の中にはヒキガエルがすんでいて、月のまるい影を食べている。月明かりが大きく照らさている夜があり、欠けてしまって夜の明りがのこる。大むかし十個の太陽があっって、日が定まらず困っていたので、弓の名手の羿が、九羽のカラスを射落すことによって、天は清らかに、人びとは安らかになった。天道には、陰と陽があり、陰の象徴である月の梧桐から追い出され后妃を殺し、沈みきって蜀まで迷い逃げた。叛乱軍は衰えるところなく時は、しだいに都を見るかげもないものにして行った。この先行きに対し、憂いのおこるのをどうしたらよいのであろう。この国のことを考えるにつけ、いたみかなしみがとめどなく、わたしの心をこなごなにする。