和友人次韻 魚玄機  

2013年2月24日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集宿桐廬江寄廣陵舊遊 孟浩然 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 1976 (02/24)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性和友人次韻 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-86-22  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1977
 
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和友人次韻 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-86-22   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1977

卷804_17 【和友人次韻】魚玄機


和友人次韻
友人が返詩したものに合わせて作る詩。
何事能銷旅館愁,紅箋開處見銀鉤。
旅に出て何事も期待できない旅館の愁いを消しさってくれるものがあります。それは私が贈った詩箋にお返しの詩を見ることでそれは新月の期待をみるものであり、素晴らしい書の跡を見るとその旅館は開かれた場所になるのです。
蓬山雨灑千峰小,嶰谷風吹萬葉秋。
蓬莱山から雨雲が降り注がれ、天下の峰々にこぬか雨が降ります。崑崙山の北谷の嶰谷には吹く風に、木々の葉はすべて黄ばんで秋になります。
字字朝看輕碧玉,篇篇夜誦在衾裯。
あなたの詩は、一字一句、エメラルド色の宝石が軽く見えるほどのものです。その詩篇を何遍もみています。夜になれば、御布団の中で口遊むのです。
欲將香匣收藏卻,且惜時吟在手頭。
香の小箱にしまっておこうと思うのですが、収めてないのです。なぜかというと、片時も手から離さないもので、今も手にもって吟じているからなのです。
(友人の次韻に和す)
何事か 能く旋館の愁を銷さん、紅箋 開く處 銀鉤を見る。
蓬山 雨灑いで千峯 小く、嶰谷 風吹いて萬葉 秋なり。
字字 朝に看ては碧玉を軽んじ、篇篇 夜誦しては衾裯に在り。
香匣を將て 収蔵卻せんと欲するも、且く 時を惜んで 吟じて手頭に在り。



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『和友人次韻』 現代語訳と訳註
(本文)

何事能銷旅館愁,紅箋開處見銀鉤。
蓬山雨灑千峰小,嶰谷風吹萬葉秋。
字字朝看輕碧玉,篇篇夜誦在衾裯。
欲將香匣收藏卻,且惜時吟在手頭。


(下し文)
(友人の次韻に和す)
何事か 能く旋館の愁を銷さん、紅箋 開く處 銀鉤を見る。
蓬山 雨灑いで千峯 小く、嶰谷 風吹いて萬葉 秋なり。
字字 朝に看ては碧玉を軽んじ、篇篇 夜誦しては衾裯に在り。
香匣を將て 収蔵卻せんと欲するも、且く 時を惜んで 吟じて手頭に在り。


(現代語訳)
(友人が返詩したものに合わせて作る詩。)
旅に出て何事も期待できない旅館の愁いを消しさってくれるものがあります。それは私が贈った詩箋にお返しの詩を見ることでそれは新月の期待をみるものであり、素晴らしい書の跡を見るとその旅館は開かれた場所になるのです。
蓬莱山から雨雲が降り注がれ、天下の峰々にこぬか雨が降ります。崑崙山の北谷の嶰谷には吹く風に、木々の葉はすべて黄ばんで秋になります。
あなたの詩は、一字一句、エメラルド色の宝石が軽く見えるほどのものです。その詩篇を何遍もみています。夜になれば、御布団の中で口遊むのです。
香の小箱にしまっておこうと思うのですが、収めてないのです。なぜかというと、片時も手から離さないもので、今も手にもって吟じているからなのです。


(訳注)
和友人次韻

友人が返詩したものに合わせて作る詩。
魚玄機の初期の作品である。詩を見せ合い作り合いをしていたころのものであろう。頭の中で旅を回らし、わずかな経験、書による知識で作られたものである。


何事能銷旅館愁,紅箋開處見銀鉤。
旅に出て何事も期待できない旅館の愁いを消しさってくれるものがあります。それは私が贈った詩箋にお返しの詩を見ることでそれは新月の期待をみるものであり、素晴らしい書の跡を見るとその旅館は開かれた場所になるのです。
・旅館愁 旅籠での宿泊に異性のいない寂しさ、故郷を思う愁い。単なる郷愁だけではない。
・紅箋 花街の女性用の短冊、詩䇳。
・銀鉤 書法の草書体の強く太く書かれた書。 1 銀の鉤(かぎ)。銀製の釣り針。また、銀製のすだれかけ。 2 書の筆法の一。また、巧みな書の形容。 3 新月をたとえていう語。


蓬山雨灑千峰小,嶰谷風吹萬葉秋。
蓬莱山から雨雲が降り注がれ、天下の峰々にこぬか雨が降ります。崑崙山の北谷の嶰谷には吹く風に、木々の葉はすべて黄ばんで秋になります。
・蓬山 東海中にある、三山の一つ。蓬莱山・瀛州山・方丈山の神仙の住むという山。
・嶰谷 崑崙山北谷名まえである。「漢書」の律暦志「昔、黄帝使伶伦自大夏之西, 崑崙之阴,取竹於嶰谷,生其窍厚均者,断两节而吹之,以为黄鐘之管。」昔、黄帝が崑崙山の北谷の嶰谷の竹をとって、笛をつくらせたとある。
・萬葉 すべての木の葉。


字字朝看輕碧玉,篇篇夜誦在衾裯。
あなたの詩は、一字一句、エメラルド色の宝石が軽く見えるほどのものです。その詩篇を何遍もみています。夜になれば、御布団の中で口遊むのです。
碧玉 エメラルド色の玉。
・衾裯 よぎ。ふすま。夜具。衾はひとえのよぎである。


欲將香匣收藏卻,且惜時吟在手頭。
香の小箱にしまっておこうと思うのですが、収めてないのです。なぜかというと、片時も手から離さないもので、今も手にもって吟じているからなのです。
香匣 香はお香。香をいれる小箱。単に美しい箱、大切なものを入れる小箱。
收藏卻 大事に収納する。