夏日山居 魚玄機


2013年3月16日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩陌上桑行 古詩・漢の無名氏 漢詩<55-#4> 女性詩705 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2073
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原毀 韓愈(韓退之) <119-#1>Ⅱ中唐詩618 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2074
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集可惜 (惜しむ可し)杜甫 <426>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2075 杜甫詩1000-426-609/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集初往新安桐盧口 謝霊運<15> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2076 (03/16)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性夏日山居 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-106-41-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2077
 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

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卷804_34 【夏日山居】魚玄機


夏日山居
移得仙居此地來,花叢自遍不曾栽。
道女の住居を移したが、そこには一面に花さく場所である。しかしそれはわざわざここにきて植えたのではなく、自然にそうした土地なので、いっそううれしく趣きがある。
庭前亞樹張衣桁,坐上新泉泛酒杯。
庭の木の横枝は、自然に衣桁のかわりをつとめてくれるし、坐っている座席の近くに、小さな泉がわいている。それはまったく小さくてちょうど杯に酒をみたしたようである。
軒檻暗傳深竹徑,綺羅長擁亂書堆。
軒下のらんかんの奥は、深い竹の小みちに通じているし、部屋のなかの美しい衣裳の下は乱雑に積み重ねた書物が置きっぱなしにしたままなのだ。
閑乘畫舫吟明月,信任輕風吹卻回。
ひまにまかせて、畫舫で舟遊びをする。明月の下では詩を吟じる。もうこれからは軽く吹いてくる風に、すべてを任せて、生活をしていくのである
(夏日山居)
仙居を移し得て此の地に来る、花叢 自ら偏く曾て栽ゑず。
庭前の亞樹は衣を張るの桁、坐上の新泉は酒を浮ぶるの杯。
軒檻暗に傳く深竹径、綺羅 長に擁す亂書堆。
閑に畫舫に乘って明月に吟じ,信任するは輕風 吹いて卻回【きゃくかい】す。


嘉陵江111111
『夏日山居』 現代語訳と訳註
(本文)
夏日山居
移得仙居此地來,花叢自遍不曾栽。
庭前亞樹張衣桁,坐上新泉泛酒杯。
軒檻暗傳深竹徑,綺羅長擁亂書堆。
閑乘畫舫吟明月,信任輕風吹卻回。


(下し文)
仙居を移し得て此の地に来る、花叢 自ら偏く曾て栽ゑず。
庭前の亞樹は衣を張るの桁、坐上の新泉は酒を浮ぶるの杯。
軒檻暗に傳く深竹径、綺羅 長に擁す亂書堆。
閑に畫舫に乘って明月に吟じ,信任するは輕風 吹いて卻回【きゃくかい】す。


(現代語訳)
道女の住居を移したが、そこには一面に花さく場所である。しかしそれはわざわざここにきて植えたのではなく、自然にそうした土地なので、いっそううれしく趣きがある。
庭の木の横枝は、自然に衣桁のかわりをつとめてくれるし、坐っている座席の近くに、小さな泉がわいている。それはまったく小さくてちょうど杯に酒をみたしたようである。
軒下のらんかんの奥は、深い竹の小みちに通じているし、部屋のなかの美しい衣裳の下は乱雑に積み重ねた書物が置きっぱなしにしたままなのだ。
ひまにまかせて、畫舫で舟遊びをする。明月の下では詩を吟じる。もうこれからは軽く吹いてくる風に、すべてを任せて、生活をしていくのである。


(訳注)
夏日山居
愛衰えるにおよんで山に入り、西京の咸宜觀に隷して女遺士となる」と見えている。山は都の長安に在った。
宋・孫光憲『北夢瑣言
唐女道魚玄機字蕙蘭,甚有才思。
鹹通中,為李憶補闕執箕帚,
後愛衰,下山隸咸宜觀為女道士。

魚元機は晩唐の女道士であり、字を蕙蘭という。とても才能思想の持ち主である、
咸通元年、李億補闕の妻妾として仕えることとなる。

しかし、その後、夫李億の愛衰へ他の女のもとにいった、魚玄機は山を下り、咸宜観に隷して女道士となる。
北夢瑣言 孫光憲  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-67-3-# 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1884


移得仙居此地來,花叢自遍不曾栽。
道女の住居を移したが、そこには一面に花さく場所である。しかしそれはわざわざここにきて植えたのではなく、自然にそうした土地なので、いっそううれしく趣きがある。
・此地 ここ。おそらくそれは長安での移盾ではあるまい。女性に逢いを選べる時代ではなく、男に愛が衰えるとあとは一定のお金で済ますのである。旅の途中で捨てるとことはないはずである。


庭前亞樹張衣桁,坐上新泉泛酒杯。
庭の木の横枝は、自然に衣桁のかわりをつとめてくれるし、坐っている座席の近くに、小さな泉がわいている。それはまったく小さくてちょうど杯に酒をみたしたようである。
・花叢 花のくさむら。
・亞樹 亜字型にたった枝の出ている木。横に枝の出ている木。
・桁 衣桁。


軒檻暗傳深竹徑,綺羅長擁亂書堆。
軒下のらんかんの奥は、深い竹の小みちに通じているし、部屋のなかの美しい衣裳の下は乱雑に積み重ねた書物が置きっぱなしにしたままなのだ。
・軒檻 軒の下にある手すり。
・探竹裡 こんもりと竹を植えた間の暗い小みち。
・綺羅 美しい着物。
・書堆 積みかさねた書物。


閑乘畫舫吟明月,信任輕風吹卻回。
ひまにまかせて、畫舫で舟遊びをする。明月の下では詩を吟じる。もうこれからは軽く吹いてくる風に、すべてを任せて、生活をしていくのである。
・畫舫 湖や川のよどみに浮かべ、遊びの用に当てるきれいな舟。
・卻回 あともどりする。へさきの向きをかえる。
・信任 すっかりまかせる。
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