暮春即事 魚玄機
年を取ってきた芸妓のことをのべる。春も終わろうとしているのに年増の芸子にはお客もなじみもなくなってしまってどうしようもなくなる。同じ女としてのべたたものである。

2013年3月17日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩陌上桑行 古詩・漢の無名氏 魏詩<55-#5> 女性詩706 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2078
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原毀 韓愈(韓退之) <119-#2>Ⅱ中唐詩619 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2079
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集落日 杜甫 <427>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2080 杜甫詩1000-427-610/1500落日 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 22)
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集七里瀬 謝霊運<16> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2081 (03/17)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性暮春即事 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-107-42-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2082
 
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

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卷804_35 【暮春即事】魚玄機



暮春即事
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
その女は路地の奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。

(暮春即事)
深巷 窮門 侶儔【りょちゅう】少き,阮郎 唯だ夢中に留まる有るのみ。
香 羅綺を飄えす 誰家の席,風 歌聲を送る 何處の樓。
街 近く 鼓鼙【こへい】曉睡【ぎょうすい】喧【かますび】しく,庭 閑か 鵲語【じゃくご】春愁を亂す。
安くんぞ能く 人間の事を 追逐せん、萬里 身は同じ 繋がざる舟に。


wakaba002『暮春即事』 現代語訳と訳註
(本文)
暮春即事
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。


(下し文)
深巷 窮門 侶儔【りょちゅう】少き,阮郎 唯だ夢中に留まる有るのみ。
香 羅綺を飄えす 誰家の席,風 歌聲を送る 何處の樓。
街 近く 鼓鼙【こへい】曉睡【ぎょうすい】喧【かますび】しく,庭 閑か 鵲語【じゃくご】春愁を亂す。
安くんぞ能く 人間の事を 追逐せん、萬里 身は同じ 繋がざる舟に。


(現代語訳)
その女は路地の奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。


(訳注)
暮春即事

・暮春 年を取ってきた芸妓のことをのべる。花街で、かこわれた女にとって年を取ることは堪えがたいこととして、多くの詩人に取り上げられている。李商隠は「無題」として、蝉その他、この類いの詩を二十首以上も読んでいる。

燕臺詩四首 其二 夏#1 李商隠130 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集150- 130-1

無題(幽人不倦賞) 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-91

無題(何處哀筝随急管) 李商隠21

・即事 その場の事柄、目の前のけしき・ようすを即興で詩にしたもの。
杜甫『即事』
聞道花門破,和親事卻非。
人憐漢公主,生得渡河歸。
秋思拋雲髻,腰肢勝寶衣。
群凶猶索戰,回首意多違。

即事 杜甫 <290> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1337 杜甫詩 700- 410

杜甫『草堂即事』
荒村建子月,獨樹老夫家。雪裡江船渡,風前竹徑斜。
寒魚依密藻,宿鷺起圓沙。蜀酒禁愁得,無錢何處賒?


深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
その女はろじの奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
・深巻 人通りの少ないちまた。
・窮門 貧乏な家。
・侶儔 とも。伴侶。なかま。ともがら。
・阮郎 花街では桃源郷を花街とし、宮女に逢うことから、男性を呼ぶ場合阮肇の故事をもじってこう呼ぶ。『幽明録』にある民話では、漢の明帝の永平5年(62年)に剡県で、劉晨と阮肇が天台山で宮女に出会い、村へ帰ると七代後の子孫が住んでいた。この変形で「仙女の洞窟」という民話では、劉晨と阮肇が山で迷い込んだ洞窟で仙女が碁を打っていた。村へ帰ると4、500年が過ぎており、洞窟に戻ると扉が閉じていて、二人は頭を壁に打ちつけて死んでしまった。天はこれを哀れんで、二人を幸運の神と悪運の神に任命した。
魚玄機『聞李端公垂釣回寄贈』
無限荷香染暑衣,阮郎何處弄船歸。
自慚不及鴛鴦侶,猶得雙雙近釣磯。

聞李端公垂釣回寄贈 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-94-30-# 卷804_23 【聞李端公垂釣回寄贈】魚玄機  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2017


香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
・羅綺 薄物の美しい衣裳。


街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
・街 巷に対してこれはメインストリート。大街。表通り。
・鼓鼙 鼓はつづみ。鼙は軍鼓。軍鼓は夜が明けるとたたき始める
・曉睡 朝のねむり。夜寝つけなくて、明け方にうとうととすること。
・鵠語 かさきざのなく声。朝、かさきざが騒がしく鳴くとその日よいことがある吉兆であるといわれる。
・春愁 春のものさびしさ。「阮郎唯有夢中留」に対する思い。


安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。
・迫逐(ついちく) おっかける。
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