魚玄機 迎李近仁員外
この詩も客に対してそのお誘いの詩である。技巧を用いて作っており、貰った相手も嬉しい気持ちになることであったろう。

2013年3月25日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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卷804_43 【迎李近仁員外】魚玄機




迎李近仁員外
(李近仁員外さまを迎える。)
今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。
今朝の良い時刻に、喜鵲の聲を開きました。ゆうべも、燈芯に花がさいてよい前兆があり、そのともし火に拝したのです。
焚香出戶迎潘嶽,不羨牽牛織女家。
そして、部屋に香を焚いて、今の潘岳であるあなたさまをおむかえするのです。こんなわけでこの家にお迎えできるのでわたしは牽牛星と織女星をうらやむことはないのです。
(李近仁員外を迎ふ)
今日喜時に 喜鵲【きしゃく】を聞き、昨宵 燈下に 燈花を拜す。
香を焚いて 戸を出で 潘岳を迎ふ、牽牛織女の家を 羨まず。


『迎李近仁員外』 現代語訳と訳註
魚玄機888(本文)
迎李近仁員外
今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。
焚香出戶迎潘嶽,不羨牽牛織女家。


(下し文)
(李近仁員外を迎ふ)
今日喜時に 喜鵲【きしゃく】を聞き、昨宵 燈下に 燈花を拜す。
香を焚いて 戸を出で 潘岳を迎ふ、牽牛織女の家を 羨まず。


(現代語訳)
(李近仁員外さまを迎える。)
今朝の良い時刻に、喜鵲の聲を開きました。ゆうべも、燈芯に花がさいてよい前兆があり、そのともし火に拝したのです。
そして、部屋に香を焚いて、今の潘岳であるあなたさまをおむかえするのです。こんなわけでこの家にお迎えできるのでわたしは牽牛星と織女星をうらやむことはないのです。


(訳注)
迎李近仁員外

李近仁員外さまを迎える。
この詩も客に対してそのお誘いの詩である。技巧を用いて作っており、貰った相手も嬉しい気持ちになることであったろう。
魚玄機が宮島に員外(いんがい) 唐代に始まった名目だけの官吏で、権力者にとり入って賄賂によって得たものが多い。富貴のものが金によってその地位を得ていたものが多い職責であった。李近仁についてもその中の一人で、官の管轄の娼屋に來るお客の一人であったのだ。

妓女(ぎじょ)は、中国における遊女もしくは芸妓のこと。娼妓、娼女という呼称もある。歌や舞、数々の技芸で人々を喜ばせ、時には宴席の接待を取り持つこともあった。娼婦を指すこともある。また、道教の寺観にも娼婦に近い巫女がいた。この時代において、女性が男性と対等にできる唯一の場所であった。
もともとは国家による強制的な徴発と戦時獲得奴隷が主な供給源だったと考えられるが、罪人の一族を籍没(身分を落とし、官の所有とする制度)する方法が加わった。また、民間では人身売買による供給が一般的であった。(1.宮妓 2.家妓 3.営妓、4.官妓、5.民妓、6.道妓
魚玄機は小さいころにあずけられた4官妓であった。
中央政府の道教観や州府の管轄に置かれた。実際は、妓楼や酒楼は個別に運営されており、唐代・長安の北里、明代・南京の旧院は、その代表的な色町である。唐代の天宝年間以降に彼女らを題材にして、多くの士大夫が詩文にうたい、妓女となじんだという記録が盛んになる。唐代はその活動は最大なものであった。
唐代女流詩人の魚玄機、明代の陳円円、李香君、柳如是が有名。


今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。
今朝の良い時刻に、喜鵲の聲を開きました。ゆうべも、燈芯に花がさいてよい前兆があり、そのともし火に拝したのです。
・喜時 鵲が朝鳴くとその日よい事があるという俗信があった。朝をいう。
・喜鵲 鵲はかささぎの一種。杜甫も『畫鶻行』詩に、「烏鵲滿樛枝,軒然恐其出」(烏鵲樛枝に満つ 軒然として其の出でんことを恐る)と詠っている。魚玄機『暮春即事』で「鵠語」かさきざのなく声。朝、かさきざが騒がしく鳴くとその日よいことがある吉兆であるといわれる。道観の名前にも使われる。
暮春即事
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
・昨宵 昨夜。
・燈火(とうか) 燈心の余感がむすんで花の形となるとこれを燈花といい、これもよいことのある前兆として拝んだ風習がある。漢代にはこの燈花を占うようなことも行なわれた。


焚香出戶迎潘嶽,不羨牽牛織女家。
そして、部屋に香を焚いて、今の潘岳であるあなたさまをおむかえするのです。こんなわけでこの家にお迎えできるのでわたしは牽牛星と織女星をうらやむことはないのです。
・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。
魚玄機『和新及第悼亡詩二首 其一』
仙籍人間不久留,片時已過十經秋。
鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。
朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。
彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987