白居易 贈薛濤 全唐詩 巻462  


2013年4月10日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩聖皇篇 曹植 魏詩<66-#1> 女性詩730 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2198
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩九辯 第五段-#4 宋玉  <00-#14>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 643 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2199
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集立石壁招提精舎 謝霊運<40> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2201 (04/10)
●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202
 
 ■今週の人気記事(漢詩の5ブログ各部門)
 ■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex

安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202  


贈薛濤
蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。
あなたが臨む峨眉山までには山々が連綿として続いており、仙女の住むところには虹が出ているでしょう。劉禹錫、元稹からあなたのことは聞いていて彼らのようにあなたと唱和したいと思うのですが何せ現在の所、左遷の身であり、身動きが取れないのです。
若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。

ここ剡中の渓谷にいって、天姥山の天上の仙女には簡単にあうことができるのですが、春風さえもあの絶景の武陵源の渓谷を隔ててその地まで届くことは容易ではないのです。
蛾眉の山勢 雲霓【うんげい】に接【つづ】き,劉郎【りゅうろう】を逐んと欲するも北路【ほくろ】に迷う。
若【いか】んぞ 剡中【せんちゅう】の容易に到るが似きならん,春風 猶お隔つ 武陵の溪。

天台山 瓊臺


















『贈薛濤』 現代語訳と訳註
(本文)
贈薛濤
蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。
若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。


(下し文)
蛾眉の山勢 雲霓【うんげい】に接【つづ】き,劉郎【りゅうろう】を逐んと欲するも北路【ほくろ】に迷う。
若【いか】んぞ 剡中【せんちゅう】の容易に到るが似きならん,春風 猶お隔つ 武陵の溪。


(現代語訳)
あなたが臨む峨眉山までには山々が連綿として続いており、仙女の住むところには虹が出ているでしょう。劉禹錫、元稹からあなたのことは聞いていて彼らのようにあなたと唱和したいと思うのですが何せ現在の所、左遷の身であり、身動きが取れないのです。
ここ剡中の渓谷にいって、天姥山の天上の仙女には簡単にあうことができるのですが、春風さえもあの絶景の武陵源の渓谷を隔ててその地まで届くことは容易ではないのです。


(訳注)
峨眉山003贈薛濤

この詩には、「張爲の主客圖を見て」という自註がついている。張爲の生卒の年はあきらかでないが、その自作の詩のうちに、「大中十二年、薄となり、長沙に遊ぶ」と自註したものがあり、その年は、白居易の死後十一年、薛濤のの死後二十七年にあたる。彼は江南の人であるから、白居易が江南にいたころ、張爲はよほど若くしてその「詩人主客圖の稿を見せたものであろう。白居易はかねて元稹から薛濤の詩才について聞いていたところへ、はしなくも「主客圖」を見て、その「堂に升る」位置に薛濤の名を見いだし、触発されてこの詩を作ったものと思われる。詩意は、かねてから、ぜひ一度は合いたいと思っていたが、あまりにも遠い四川のことなので、とても合えそうもないことをなげき、彼女を仙女になぞらえて詠じたものである。


蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。
あなたが臨む峨眉山までには山々が連綿として続いており、仙女の住むところには虹が出ているでしょう。劉禹錫、元稹からあなたのことは聞いていて彼らのようにあなたと唱和したいと思うのですが何せ現在の所、左遷の身であり、身動きが取れないのです。
・蛾眉山 道教の本山がある。剡中、天姥山も道教の本山がある。薛濤を蜀の仙女と云っているので仙女伝説くくりで詠っているもの。
・雲霓 雲と虹。または、虹。蜀には雨が多いことを連想させる。蜀、→雲霓、→雨、→仙女。
・劉郎 劉禹錫、元稹などの白居易のグループから薛等の噂を聞き及んでいたこと。
・北路迷 左遷された江州から中央朝廷に帰る道、少し自由に行動することが出来ないことを云う。。


若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。
ここ剡中の渓谷にいって、天姥山の天上の仙女には簡単にあうことができるのですが、春風さえもあの絶景の武陵源の渓谷を隔ててその地まで届くことは容易ではないのです。
・剡中 浙江省嵊県。・天姥 山の名。浙江省新昌県の南部にある、主峰「撥雲尖」は標高817m。『太平寰宇記』(江南道八「越州、剡県」所引)の『後呉録』によれば、この山に登ると天姥(天上の老女)の歌う声が聞こえる、と伝えられる。謝靈運「登臨海嶠發疆中作,與從弟惠連,可見羊何共和之。 」暝投剡中宿,明登天姥岑。
・武陵 武陵源(ぶりょうげん)は、湖南省張家界市にある、張家界森林公園、索渓谷自然保護区、天子山自然保護区などの地域からなる自然保護区の総称。1992年より、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録。