薛濤 月 
新月から三日月の「生魄」は明るく光る所は鉤のように小さいがその影の部分に生きる力がある。漢の班婕妤の『怨歌行』に詠うようにきれいなまるい扇でも秋になれば棄てられるという、だからいまもっと愛してください。


2013年4月18日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

月 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-140-12-#5   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2247



魄依鉤樣小,扇逐漢機團。 
新月から三日月の「生魄」は明るく光る所は鉤のように小さいがその影の部分に生きる力がある。漢の班婕妤の『怨歌行』に詠うようにきれいなまるい扇でも秋になれば棄てられるという、だからいまもっと愛してください。
細影將圓質,人間幾處看。

細い月影がやがては真ん丸に成長してゆきます。そしてまた「生魄」が成長します。人間世界も、このように陰と陽が成長し合っているものでさまざまなところでさまざまな思いをこめて仰ぎ見ているのでしょう。

(月)
魄は鉤樣【こうよう】小きに依り,扇は漢機團きを逐う。 
細き影は將に圓質なり,人間 幾處に看る。

三日月01








『月』 現代語訳と訳註
(本文)

魄依鉤樣小,扇逐漢機團。 
細影將圓質,人間幾處看。


(下し文) (月)
魄は鉤樣【こうよう】小きに依り,扇は漢機團きを逐う。 
細き影は將に圓質なり,人間 幾處に看る。


(現代語訳)
新月から三日月の「生魄」は明るく光る所は鉤のように小さいがその影の部分に生きる力がある。漢の班婕妤の『怨歌行』に詠うようにきれいなまるい扇でも秋になれば棄てられるという、だからいまもっと愛してください。
細い月影がやがては真ん丸に成長してゆきます。そしてまた「生魄」が成長します。人間世界も、このように陰と陽が成長し合っているものでさまざまなところでさまざまな思いをこめて仰ぎ見ているのでしょう。

上弦の月






(訳注)
(月)

さまざまな角度から月を詠じたものというだけでなく、満月が良いのではなく、月の陰の部分にこそ力があるもの、生き歳いきるものその力をもって生きるべきであるというもの。この詩を単にいろんな月がありますという解釈をしているのは、女性蔑視の軽薄な文学である。


魄依鉤樣小,扇逐漢機團。 
新月から三日月の「生魄」は明るく光る所は鉤のように小さいがその影の部分に生きる力がある。漢の班婕妤の『怨歌行』に詠うようにきれいなまるい扇でも秋になれば棄てられるという、だからいまもっと愛してください。。
・魄 月魄。三日月の陰の部分を月の生魄といい、この部分に生れる力、たましいを感じたのである。精神をつかさどる陽の気を魂(こん)というのに対し、肉体をつかさどるという陰の霊気。1 人の肉体に宿り、活力を生み出すもの。たましい。「気魄・魂魄」
2 月のかげの部分。「生魄」
3 落ちぶれる。「落魄」。
・鉤樣 鉤は、簾をまきあげてかける金具。形は鉤形。鎌のような形。三日月。
57moon・扇 中国古代の扇は、開くとうちわ型になった。
・漢機 漢代の機。漢の班婕妤
怨歌行  
新裂齊紈素,皎潔如霜雪。
裁爲合歡扇,團團似明月。
出入君懷袖,動搖微風發。
常恐秋節至,涼風奪炎熱。
棄捐篋笥中,恩情中道絶。
(新たらしい斉の国産の白練り絹を裂いている、それは純白、潔白で穢れない清い白さは、霜や雪のようだ。
裁断して、両面から張り合わせの扇を作っている。丸くしてまるで満月のようです。
でもいつもこころに恐れていることがあるのは秋の季節が来ることなのです。秋の清々しい風は、わが君の情熱を奪って涼しくしてしまうのです。
そうすると、屑籠の中に投げ捨てられてしまうことになります。わが君、帝王の寵愛が途中で絶えてしまうことになるのです。)
第二句はこれ基づいてよんだもの。怨歌行 班婕妤(倢伃) 漢詩<111>玉台新詠集 女性詩547 漢文委員会kannuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1458


細影將圓質,人間幾處看。
細い月影がやがては真ん丸に成長してゆきます。そしてまた「生魄」が成長します。人間世界も、このように陰と陽が成長し合っているものでさまざまなところでさまざまな思いをこめて仰ぎ見ているのでしょう。
・細影 月の細い形。初月近くをいう。陰と陽が成長することを云う。薛濤は明るい部分だけ月と云っているのではないのである。班婕妤を引用した意味はこの点にある。
・質 満月と新月。どちらも本来の姿である。
・幾處 何か処で、であるが、反語的用法で、いたるところでの意。