薛濤 《聽僧吹蘆管》 
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。




2013年5月12日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩晩春 韓愈(韓退之) <116>Ⅱ中唐詩675 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2359
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集枯楠(枯柟) 五言古詩 成都5-(30) 杜甫 <478-#1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2360 
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性聽僧吹蘆管 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-163-35-#28  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2362
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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聽僧吹蘆管 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-163-35-#28   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2362



聽僧吹蘆管
僧侶の蘆管を吹くをききて
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し、繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。

お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。

僧の蘆管を吹くを聴く
曉蟬 鳴咽し 暮鶯愁い、言語 殿勤 十指頭。
梵書を閲むを罷めて、勞か一弄すれば、散じて 金磬に隨って清秋に泥む。


『聽僧吹蘆管』 現代語訳と訳註
(本文)
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。


(下し文)
(僧の蘆管を吹くを聴く)
曉蟬 鳴咽し 暮鶯愁い、言語 殿勤 十指頭。
梵書を閲むを罷めて、勞か一弄すれば、散じて 金磬に隨って清秋に泥む。


(現代語訳)
僧侶の蘆管を吹くをききて
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。


(訳注)
聽僧吹蘆管

僧侶の蘆管を吹くをききて
・蘆管 あしぶえ。(1)葦の葉を巻いて作った草ぶえ。 (2)葦の茎で作った、たて笛。


曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
・曉蟬(ぎようぜん) あけがたに鳴くせみ。
・鳴咽(おえつ) すすりあげるように泣く。むせびなく。
・暮鴬(はおう) 膚彦謙の詩句に 「暮鴬嘩叫、芳時を惜む」とあるように、暮春の鶯。
・愁 春が終ろうとしているのを悲しむ意。
・言語 ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようだとたとえたわけ。
・殷勤 ていねい、ゆきとどく。くりかえしくりかえしつづいてゆく笛の音をいう。


罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。
・梵書 仏書。お経。
・一弄 弄ほここではふえを吹くこと。
・散 ふえの音が空中に散ってゆく。みごとな文字の駆使である。
・金磬 寺の鐘の音と帯板の音、磐は石板でできていて、つるしてあって、これを木槌で叩く。
・泥 渋滞する。じっと溶け入っている。
・清秋(せいしゅう) すみきった秋の気。