薛濤 《江亭餞別》 今、夜の帷がおりるなかに、緑の澄み切った沼があり、赤ちゃけたような色の河岸の土が、萬物みな静かに眠っている。ここでお見送りしたのは、范さま、汪さま、そしてそのおつれの幷州の太守の李さまのお三方でした。


 

2013年6月13日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩酬藍田崔丞立之詠雪見寄 韓愈(韓退之) <144-#2>Ⅱ中唐詩708 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2524
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性江亭餞別 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-195-61-#55  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2522
 
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江亭餞別 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-195-61-#55   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2522


江亭餞別
(岷江の畔の亭でのお見送り)
綠沼紅泥物象幽,范汪兼倅李并州。 
今、夜の帷がおりるなかに、緑の澄み切った沼があり、赤ちゃけたような色の河岸の土が、萬物みな静かに眠っている。ここでお見送りしたのは、范さま、汪さま、そしてそのおつれの幷州の太守の李さまのお三方でした。
離亭急管四更後,不見車公心獨愁。 
ここ成都の次の駅の亭では、にぎやかな音楽が奏でられて、もう四更を過ぎてしまった。みなさまはもうご出發されてて、車も見えなくなり、わたくしひとりさびしい思いでいるのです。


『江亭餞別』 現代語訳と訳註
(本文)
江亭餞別
綠沼紅泥物象幽,范汪兼倅李并州。 
離亭急管四更後,不見車公心獨愁。 


(下し文)
江亭餞別
綠沼【りょくしょう】紅泥【こうでい】物象 幽なり,范・汪 兼ねて倅【さい】す 李幷州。
離亭 急管して 四更後にす,車の公を見ず心 獨り愁う。 


(現代語訳)
(岷江の畔の亭でのお見送り)
今、夜の帷がおりるなかに、緑の澄み切った沼があり、赤ちゃけたような色の河岸の土が、萬物みな静かに眠っている。ここでお見送りしたのは、范さま、汪さま、そしてそのおつれの幷州の太守の李さまのお三方でした。
ここ成都の次の駅の亭では、にぎやかな音楽が奏でられて、もう四更を過ぎてしまった。みなさまはもうご出發されてて、車も見えなくなり、わたくしひとりさびしい思いでいるのです。


美女画55101道観



















(訳注)
江亭餞別

(岷江の畔の亭でのお見送り)
・江亭(こうてい) 川辺のちん。亭はあずまや。五里ごとの駅亭がある。成都からのその出発点の亭であろうか。
・餞別 酒宴を催して人を見送ること。


綠沼紅泥物象幽,范汪兼倅李幷州。 
今、夜の帷がおりるなかに、緑の澄み切った沼があり、赤ちゃけたような色の河岸の土が、萬物みな静かに眠っている。ここでお見送りしたのは、范さま、汪さま、そしてそのおつれの幷州の太守の李さまのお三方でした。
・縁沼 沼であるがここでは淵、入江になっているところで津であろうか。
・物象 物のかたち。あたりすべてのものが。
・幽 ひっそりと奥淡い感じ。隠棲の場所。
・范・汪・李 いずれも今旅立っていった人たちの姓。誰に当てたらよいか、はっきりしない。いずれも西川節度使の幕下であった人々であろうか。李だけは幷州とあるから、井州の太守になって赴任した人であろう。幷州は山西省にある。
・倅 副武の意。李幷州が滝と在の副えであって、一段と位がひくいのであろう。


離亭急管四更後,不見車公心獨愁。 
ここ成都の次の駅の亭では、にぎやかな音楽が奏でられて、もう四更を過ぎてしまった。みなさまはもうご出發されてて、車も見えなくなり、わたくしひとりさびしい思いでいるのです。
・離亭 次の駅の亭。
・急管 管はふえ。ふえでその他の楽器をも代表させたもの。急はその高調子のせまっていること。
・四更 夜の午前二時ごろ。
・公車 貴い地位お方の乗車。