薛濤 《春郊游眺寄孫處士二首 其一》薔薇の花を間直に見るために、じっと立ちどまって、頭を低くして向かうのです。この愛すべき花の香りは南国の零陵香の匂いを着物にしみませているのににています。


2013年6月14日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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春郊游眺寄孫處士二首 其一 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-196-62-#56   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2527


56春郊游眺寄孫處士二首 之一 
低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。
  
57春郊游眺寄孫處士二首 之二
今朝縱目玩芳菲,夾纈籠裙繡地衣。
滿袖滿頭兼手把,教人識是看花歸。


春郊游眺寄孫處士二首 之一 
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの一。)
低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
薔薇の花を間直に見るために、じっと立ちどまって、頭を低くして向かうのです。この愛すべき花の香りは南国の零陵香の匂いを着物にしみませているのににています。
何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。
春の行楽に、こんなにも素敵な匂いをかいだり、いろんなことをすることができるのを、碧渓の孫さまは楽しんでおられるでしょうか。孫様はお忙しいお方です、秋に百舌鳥が東に飛去れば、春には燕が西へ飛んでゆくように、あちらこちらと飛びまわっていらっしゃるおひとです。



『春郊游眺寄孫處士二首』 現代語訳と訳註
百舌鳥02(本文)
 之一 
低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。


(下し文)
(春郊 游眺【ゆうちょう】孫處士に寄す二首之一)
低頭 久立 薔薇に向う,零陵に似たるは香りて衣を惹くよりも愛す。
何事ぞ碧雞の孫處士,伯勞 東に去り燕西に飛ぶ。


(現代語訳)
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの一。)
薔薇の花を間直に見るために、じっと立ちどまって、頭を低くして向かうのです。この愛すべき花の香りは南国の零陵香の匂いを着物にしみませているのににています。
春の行楽に、こんなにも素敵な匂いをかいだり、いろんなことをすることができるのを、碧渓の孫さまは楽しんでおられるでしょうか。孫様はお忙しいお方です、秋に百舌鳥が東に飛去れば、春には燕が西へ飛んでゆくように、あちらこちらと飛びまわっていらっしゃるおひとです。


(訳注)
春郊游眺寄孫處士二首 之一 
春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの一。
・孫庭土がいかなる人であるかは、今ではわからない。作者が春の郊外を散策し、花を欒しんで歸ってから、そのことを孫處土に、書き迭ったもの。
・春郊 春の郊外。
・遊眺 眺め遊ぶ。春の行楽の中でのバラの花を見ることを云う。
・處士 官吏でなく民間人。


低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
薔薇の花を間直に見るために、じっと立ちどまって、頭を低くして向かうのです。この愛すべき花の香りは南国の零陵香の匂いを着物にしみませているのににています。
・低頭 「こうべをたれて」とも読む。薔薇の花の位置が低いので、下を向いての意。低は「たれる」とよむ。
・久立(きゅうりつ) 長い間じっと立っていること。薔薇を愛して立ち去りがたいわけ。
・薔薇 ばら。
・零陵香 零陵は今の五嶺山脈であり、そこをこえて、広西省桂林地方の名。この地方に産する香草木。


何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。
春の行楽に、こんなにも素敵な匂いをかいだり、いろんなことをすることができるのを、碧渓の孫さまは楽しんでおられるでしょうか。孫様はお忙しいお方です、秋に百舌鳥が東に飛去れば、春には燕が西へ飛んでゆくように、あちらこちらと飛びまわっていらっしゃるおひとです。
・何事 どうしたわけであろうか。とんでもないことだの意。
・碧渓 安徽省を西北に流れて桐江に入る河。孫の故郷のあたりをいう。
・伯勞 燕雀目モズ科。やや大型の生餌を捕食するところから猛禽扱いをされている。季節 秋。