唐・蜀 韋莊 《菩薩蠻 四》 わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

 

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菩薩蠻 四 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-250-5-#4   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2632

 

 菩薩蠻 四

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

珍重主人心,  酒深情亦深。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

 

(菩薩蛮)

君に勸む 今夜 須【すべか】らく沈醉すべし,樽前に 明朝の事を話す莫れ。

珍重す主人の心, 酒深くして情も亦た 深し。

 

須【すべか)らく 春漏の短きを愁ふべし,金杯に滿ちたるを訴ふる莫れ。

酒に遇【あ】えば 且【しば】らく呵呵【かか】たれ,人生能【よ】く幾何【いくばく】かある?

 

 

 

『』 現代語訳と訳註

(本文)

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

珍重主人心,  酒深情亦深。

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

 

 

(下し文)

(菩薩蛮)

君に勸む 今夜 須【すべか】らく沈醉すべし,樽前に 明朝の事を話す莫れ。

珍重す主人の心, 酒深くして情も亦た 深し。

 

須【すべか)らく 春漏の短きを愁ふべし,金杯に滿ちたるを訴ふる莫れ。

酒に遇【あ】えば 且【しば】らく呵呵【かか】たれ,人生能【よ】く幾何【いくばく】かある?

 

 

(現代語訳)

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

 

茶苑












(
訳注)

菩薩蠻 其四

詞牌の一。詞の形式名。双調 四十四字。換韻。詳しくは 「構成について」を参照。この詞は、『花間集』韋荘の『菩薩蛮』其四。

 

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

・勸君:あなたにお勧める。魏・曹操の『短歌行』に「對酒當歌,人生幾何。譬如朝露,去日苦多。慨當以慷,憂思難忘。何以解憂,唯有杜康。」とある。 

・須:すべきである。すべからく…べし。 

・沈醉:酔いつぶれる。ひどく酔う。

・樽:酒杯。酒を謂う。=尊。 ・莫話:言うな。言いなさるな。 ・莫-:…なかれ。また、なし。禁止、否定の辞。ここは、前者の意で、禁止。 ・明朝事:明日の(煩わしい)こと。将来の事。今を楽しもう、ということ。

 

 

珍重主人心,  酒深情亦深。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

・珍重:珍しいものとして大切にする。ありがたいことである。 

・主人心:もてなす側の人の思い。ホスト側の配慮。

・酒深:酒の量が豊かにあること。 ・深:多い。盛んである。 ・情:思いも深い。 ・亦:…もまた。酒が深いだけでなく、情もまた深いこと。

 

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

・須:…すべきである。必ず。まさしく。すべからく(…べし)。 ・愁:かなしむ。うれえる。 

・春漏短:春の宵は時間の経つのが速い。日ごとに日が長くなる。 

・漏:水時計。漏刻。

・莫訴:言うな。言ってくるな。うったえるな。 

・訴:(…に)述べる。訴える。言う。話しかける。

 

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

・遇:出逢う。いきあたる。 

・且:しばらく。しばし。短時間を表す。 

・呵呵:大声で笑う。笑い声。ハハハハ。擬声語。

・幾何:いくばく。どれほど。
miyajima594