浣溪沙 其一(淸曉妝成寒食天)韋莊 ボタン花がほころんだばかりの枝を指で摘して数える。日が高くなってくると、なおかつ、朱色の欄干に寄り添って遠くを見つめて物思うのです。


2013年8月21日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 
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浣溪沙 其一(淸曉妝成寒食天)韋莊 Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-264-5-#18 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2867

 

 

浣溪沙

淸曉妝成寒食天,柳球斜嫋間花鈿

早朝に置きだし化粧をやり直す、今日は清明節の一日なのです。柳絮が柳球になってが花鈿のところを左右になまめかしくゆらゆらと揺れ動いている。

捲簾直出畫堂前。

すだれを巻き上げると直ちに美しく彩色してある建物の前に出てみたのです。

 

指點牡丹初綻朶,日高猶自凭朱欄,

ボタン花がほころんだばかりの枝を指で摘して数える。日が高くなってくると、なおかつ、朱色の欄干に寄り添って遠くを見つめて物思うのです。

含顰不語恨春殘。

寂しくて眉をひそめて、移ろいゆく春の名残を惜しんで臨み、だけど、恨み言を口にすることができないのです。

 

浣溪沙

淸曉 妝成す 寒食の天に,柳球斜めに 嫋【じょう】として  花鈿を 間す,

簾を捲き 直ちに出づ  畫堂の 前。

 

指 點【さ】す牡丹の初めて綻【ほころ】べる朶【えだ】を,

日 高くして 猶ほも自ら  朱欄に 凭【よ】り,

顰【ひん】を含むも 語らず  春殘を恨むを。

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『浣溪沙』 現代語訳と訳註

(本文)

淸曉妝成寒食天,柳球斜嫋間花鈿,捲簾直出畫堂前。 指點牡丹初綻朶,日高猶自凭朱欄,含顰不語恨春殘。

 

 

(下し文)

浣溪沙

淸曉 妝成す 寒食の天に,柳球斜めに 嫋【じょう】として  花鈿を 間す,

簾を捲き 直ちに出づ  畫堂の 前。

 

指 點【さ】す牡丹の初めて綻【ほころ】べる朶【えだ】を,

日 高くして 猶ほも自ら  朱欄に 凭【よ】り,

顰【ひん】を含むも 語らず  春殘を恨むを。

 

 

(現代語訳)

早朝に置きだし化粧をやり直す、今日は清明節の一日なのです。柳絮が柳球になってが花鈿のところを左右になまめかしくゆらゆらと揺れ動いている。

すだれを巻き上げると直ちに美しく彩色してある建物の前に出てみたのです。

ボタン花がほころんだばかりの枝を指で摘して数える。日が高くなってくると、なおかつ、朱色の欄干に寄り添って遠くを見つめて物思うのです。

寂しくて眉をひそめて、移ろいゆく春の名残を惜しんで臨み、だけど、恨み言を口にすることができないのです。

 

 

(訳注)

浣溪沙

(きれいな谷間が砂でいっぱいになる。)

春の行楽、男女のようすを詠う新しい形の詩。

詞牌の一。詞の形式名。双調 四十二字。平韻一韻到底。この詞は花間集巻二所収の浣溪沙其一である。

 

淸曉妝成寒食天,柳球斜嫋間花鈿,

早朝に置きだし化粧をやり直す、今日は清明節の一日なのです。柳絮が柳球になってが花鈿のところを左右になまめかしくゆらゆらと揺れ動いている。

・淸曉:あかつきの最初。の夜が明けたばかり。

・妝成:清明の日の朝の身繕いもできあがり。

・寒食:清明節の3日前夜。現在の暦で言うと、四月四日前後か。“掃墓”(先祖のお墓参りをして、お墓の掃除をする日)の日でもある。春の盛りから晩春にさしかかる頃。

・天:日。一日(いちにち)。

・柳球:柳の枝で球状のものにした寒食の日の装飾。戴柳や挿柳(柳の枝を髪に挿して、厄よけとすること)の風習。これは、清明節の風俗と深い関係がある。清明節と柳については多くの諺があり、例えば「寒食、禁烟節」(火を使わない日)でもあることと関係づけて、また、黄巣の乱に関係付け、或いは、「鬼節」(“掃墓”)でもあることと関係づけて戴柳や挿柳の風習があるという。これらのこととは別に、風に方々飛ばされた柳絮が団子状に固まったものとも考えられる。現代語の“柳花球”のこと。

・斜:ななめに。きっちりとなっていないさまをいう。

・嫋:かぼそく弱々しいさま。風がそよそよと吹くさま。煙などがゆらゆらと立ち上るさま。ここでは、ゆらゆらと揺れ動くさまをいう。

・間:間する。隔てる。間(ま)をおく。ここは動詞の意。名詞とは声調が違う。

・花鈿:婦人の頭の装飾品で、前額にはりつけるもの。或いは、花かんざし。ここは花かんざしを挿した女をいう。女が見送り男が旅立つのである。

魚玄機『折楊柳』

朝朝送別泣花鈿,折盡春風楊柳煙。

願得西山無樹木,免教人作淚懸懸。

朝朝 送別 花鈿に泣き、春風に折り尽くすは楊柳 煙る。

願はくは 西山 樹木なしとし、人をして 涙の懸懸を作さしむるを免るるを得んことを。

 

 

捲簾直出畫堂前。

すだれを巻き上げると直ちに美しく彩色してある建物の前に出てみたのです。

・捲簾:スダレを巻き上げる。

・直出:直ちに…に出て。

・畫堂:美しく彩色してある建物。立派な建物。

 

 

指點牡丹初綻朶,日高猶自凭朱欄,

ボタン花がほころんだばかりの枝を指で摘して数える。日が高くなってくると、なおかつ、朱色の欄干に寄り添って遠くを見つめて物思うのです。

・指點:指摘する。一つ一つ指差して数える。

・牡丹:ボタンの花。

・初:咲いたばかりの。いましがた咲いたばかりの。

・綻朶:花がほころんだばかりの枝。

・日高:日が高くなる。お昼近くなる。

・猶自:…でさえ、なおかつ。

・凭:よりかかる。もたれる。

・朱欄:あかい欄干。

 

 

含顰不語恨春殘。

寂しくて眉をひそめて、移ろいゆく春の名残を惜しんで臨み、だけど、恨み言を口にすることができないのです。

・含顰:眉をひそめる。しかめる。 

・顰 顔をしかめる。眉を寄せる。

・不語:…を口にしない。言わない。

・恨:恨み言。

・春殘:移ろいゆく春。去りゆく春。

★この春に遊びにも来てくれないし、行楽に御誘いにいくら待っても来てくれない。一年取った女を男の側から見た詩である。

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