浣渓沙 其二 ぶらんこにのろうとおもったのに四肢・五体がだるくてしかたがないのです。あの人の連絡もないので使いの者を遣わしたいと思うけれどやっぱり心が不安だらけになってできないのです。
 

2013年8月22日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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符讀書城南 韓愈(韓退之) <166-#6>Ⅱ中唐詩777 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2869
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor 奉送嚴公入朝十韻  蜀中転々 杜甫 <534-#1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2870 杜甫詩1000-534-#1-768/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2 浣渓沙 其二 (欲上鞦韆四體傭) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-265-5-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2872
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。   
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html   
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html   
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。   
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。   
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

浣渓沙 其二 (欲上鞦韆四體傭) 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-265-5-#19   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2872

 

 

花間集

浣渓沙 其一 ---079

淸曉妝成寒食天,柳球斜嫋間花鈿,

早朝に置きだし化粧をやり直す、今日は清明節の一日なのです。柳絮が柳球になってが花鈿のところを左右になまめかしくゆらゆらと揺れ動いている。
捲簾直出畫堂前。 

すだれを巻き上げると直ちに美しく彩色してある建物の前に出てみたのです。


指點牡丹初綻朶,日高猶自凭朱欄,

ボタン花がほころんだばかりの枝を指で摘して数える。日が高くなってくると、なおかつ、朱色の欄干に寄り添って遠くを見つめて物思うのです。

含顰不語恨春殘。

寂しくて眉をひそめて、移ろいゆく春の名残を惜しんで臨み、だけど、恨み言を口にすることができないのです。

 

浣溪沙

淸曉 妝成す 寒食の天に,柳球斜めに 嫋【じょう】として  花鈿を 間す,

簾を捲き 直ちに出づ  畫堂の 前。

 

指 點【さ】す牡丹の初めて綻【ほころ】べる朶【えだ】を,

日 高くして 猶ほも自ら  朱欄に 凭【よ】り,

顰【ひん】を含むも 語らず  春殘を恨むを。

 

 

浣渓沙 其二 ---080

欲上鞦韆四體傭、擬教人送又心忪、

ぶらんこにのろうとおもったのに四肢・五体がだるくてしかたがないのです。あの人の連絡もないので使いの者を遣わしたいと思うけれどやっぱり心が不安だらけになってできないのです。

畫堂簾幕月明風。

美しく彩色に描かれた高楼にかかっている簾や帷幕に月影を映して、それが風に揺れています。

 

此夜有情誰不極、隔墻梨雪又玲瓏、

此の夜は誰の情けを受けたいとしても誰もいないのです。垣根を隔てて春の盛りに梨の花がゆきのようにさいている、そしてそれが玉などが透き通るようにただ美しいだけなのです。

玉容憔悴惹微紅。

美しい容貌の女は心痛のために、やせおとろえ薄紅を付けたその顔も涙で崩れているのです。

 

bijo06鞦韆【しゅうせん】に上らんとして四体慵【ものう】し 人をして送らしめんと擬【ほっ】するも又心【おどろ】く、畫堂の簾幕に月明らかに風ふく。

 

此の夜情有るを誰か極めざらん、墻【かき】を隔てて梨雪又玲瓏【れいろう】たり、玉容憔悴して微紅惹【みだ】る。

 


浣渓沙 其三 ----081

惆悵夢餘山月斜、孤燈照壁背窗紗、小樓高閣謝娘家。暗想玉容何所似、一枝春雪凍梅花、満身香霧簇朝霞。

 

惆悵たり夢の餘り山月斜なり、孤燈は壁背の窗紗を照らす、小樓高閣は謝娘の家。

暗かに想ふ玉容何の似たる所ぞ、一枝の春雪梅花を凍らし、満身の香霧に朝霞簇【むら】がると。

 

 

浣渓沙 其四----082

緑樹藏鶯鴬正啼、柳絲斜拂白銅堤、弄珠江上草萋萋。

日暮飲、綉驄馬一聲満身蘭麝醉如泥

 

緑樹は鶯を藏すも鶯は正に啼く、柳絲は斜に拂う白銅堤、珠を弄ぶも江上は草萋萋【しげり】たり。

日暮れ飲み歸るは何處の客ぞ、綉鞍の驄馬【あしげ】一聲嘶く、満身の蘭麝醉うこと泥の如し。

 

浣渓沙 其五一一一083

浣渓沙

夜夜相思更漏殘、傷心明月凭欄干。

よごとあなたのことを思っていると夜も更けてきて今日もあとわずか、傷ついた気持のまま、傾いた明月にうつる景色を眺めたりしながら、物思いに耽るのです。

想君思我錦衾寒。

君に想いを馳せれば、わたしの錦の掛け布団が寒いけれども、きっと私のことを思っていることをおもえばあったかいでしょう。

 

咫尺畫堂深似海,憶來唯把舊書看。

画堂が小さく僅かの距離でいるもの、狭い画堂が海のように深く感じられる。おもいだすのはただひたすら以前もらった手紙を見ているのです。

幾時攜手入長安。

いつになったら晋の謝安のように女を携えて長安の都に入れるようになるのだろう。


(浣溪沙)

夜夜相ひ思ひて 更漏殘れ。明月に傷心して欄干に凭る。

君を想ふに我を思ひて 錦の衾 寒からん。

 

咫尺の畫堂 深きこと海に似,憶ひ來って唯だ舊き書を把りて看る。

幾れの時か手を攜へて長安に入らん。

 

 

浣渓沙 其二 現代語訳と訳註

(本文) ---080

欲上鞦韆四體傭、擬教人送又心忪、

畫堂簾幕月明風。

 

此夜有情誰不極、隔墻梨雪又玲瓏、

玉容憔悴惹微紅。

 

 

(下し文)

鞦韆【しゅうせん】に上らんとして四体慵【ものう】し 人をして送らしめんと擬【ほっ】するも又心 忪【おどろ】く、畫堂の簾幕に月明らかに風ふく。

 

此の夜情有るを誰か極めざらん、墻【かき】を隔てて梨雪又玲瓏【れいろう】たり、玉容憔悴して微紅惹【みだ】る。

 

 

(現代語訳)

ぶらんこにのろうとおもったのに四肢・五体がだるくてしかたがないのです。あの人の連絡もないので使いの者を遣わしたいと思うけれどやっぱり心が不安だらけになってできないのです。

美しく彩色に描かれた高楼にかかっている簾や帷幕に月影を映して、それが風に揺れています。

此の夜は誰の情けを受けたいとしても誰もいないのです。垣根を隔てて春の盛りに梨の花がゆきのようにさいている、そしてそれが玉などが透き通るようにただ美しいだけなのです。

美しい容貌の女は心痛のために、やせおとろえ薄紅を付けたその顔も涙で崩れているのです。

 

 

(訳注)

欲上鞦韆四體傭、擬教人送又心忪、

ぶらんこにのろうとおもったのに四肢・五体がだるくてしかたがないのです。あの人の連絡もないので使いの者を遣わしたいと思うけれどやっぱり心が不安だらけになってできないのです。

鞦韆 2本の綱や鎖で横木をつり下げ、それに乗って前後に揺り動かして遊ぶもの。ぶらんこ。しゅうせん。《季 春》

四体 頭・胴・手・足。全身。五体。

・慵 物憂い,けだるい.

・忪 ドキドキする、動悸が不安定、驚く、恐れおののく。

 

 

畫堂簾幕月明風。

美しく彩色に描かれた高楼にかかっている簾や帷幕に月影を映して、それが風に揺れています。

・畫堂:美しく彩色してある建物。立派な建物。

 

 

此夜有情誰不極、隔墻梨雪又玲瓏、

此の夜は誰の情けを受けたいとしても誰もいないのです。垣根を隔てて春の盛りに梨の花がゆきのようにさいている、そしてそれが玉などが透き通るようにただ美しいだけなのです。

・玲瓏 1 玉などが透き通るように美しいさま。また、玉のように輝くさま。 2 玉などの触れ合って美しく鳴るさま。また、音声の澄んで響くさま。

 

 

玉容憔悴惹微紅。

美しい容貌の女は心痛のために、やせおとろえ薄紅を付けたその顔も涙で崩れているのです。

玉容 美しい容貌(ようぼう)。玉貌。

憔悴 病気や心痛のために、やせおとろえること。やつれること。
pla011