酒泉子 韋荘 月は西に落ちて星も沈みました。高楼の上にあの美人が遠くを臨みながらそのまま転寝、春の眠りについています。

 

2013年9月1日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 


酒泉子 韋荘  Ⅹ
唐五代詞・宋詩Gs-275-5-#29   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2922

柳絮01 








 

酒泉子  ---124

月落星沉棲上美人春睡。

月は西に落ちて星も沈みました。高楼の上にあの美人が遠くを臨みながらそのまま転寝、春の眠りについています。

緑雲傾金枕膩、畫屏

雲型のみどりの黒髪で横になっている。金の刺繍の枕が二つ並んでいる。そしてそれは綺麗に画かれた屏風の奥のことなのです。

子規破相思夢曙色東方纔動。

送り出した人を偲んでなく杜鵑は互いに重い夢にするのも破れて鳴いているのです。よあけの朝焼けは今日も東に動いて春も盛りになろうとしています。

柳煙軽、花露重、思難任。

柳絮の綿が飛び交い春霞に染まり、華は満開になり蕊の露は重たく、思うに任すのは難しいことなのです。

 

(酒泉子)

月落ち星沉み、樓上の美人春に睡る。

綠雲傾き、金枕 膩【ふたつ】なり、畫屏 深きに。

子規 相思の夢 破れても啼き、曙色 東方にわずか動く。 

柳煙は軽く、花露は重く、思いは任せ難し。

 

 

『酒泉子』 現代語訳と訳註

女性詩人0053













(
本文)

酒泉子

月落星沉棲上美人春睡。

緑雲傾金枕膩、畫屏

子規破相思夢曙色東方纔動。

柳煙軽、花露重、思難任。

 

 

(下し文)

(酒泉子)

月落ち星沉み、樓上の美人春に睡る。

綠雲傾き、金枕 膩【ふたつ】なり、畫屏 深きに。

子規 相思の夢 破れても啼き、曙色 東方にわずか動く。 

柳煙は軽く、花露は重く、思いは任せ難し。

 

 

(現代語訳)

(酒泉子)

月は西に落ちて星も沈みました。高楼の上にあの美人が遠くを臨みながらそのまま転寝、春の眠りについています。

雲型のみどりの黒髪で横になっている。金の刺繍の枕が二つ並んでいる。そしてそれは綺麗に画かれた屏風の奥のことなのです。

送り出した人を偲んでなく杜鵑は互いに重い夢にするのも破れて鳴いているのです。よあけの朝焼けは今日も東に動いて春も盛りになろうとしています。

柳絮の綿が飛び交い春霞に染まり、華は満開になり蕊の露は重たく、思うに任すのは難しいことなのです。

 

 

(訳注)

酒泉子

・酒泉子 唐教坊曲名。雙調四十一字、前段十九字五句二仄韻、

後段二十二字五句二平韻二仄韻一平韻(詞譜)。

唐以降の中国王朝における宮廷に仕える楽人や妓女たちに宮廷音楽を教習させるための機関をさす。楽曲や歌舞の習得を主な目的とするが、官妓にあたる妓女を統括する役割もあった。その後の王朝に引き継がれ、清代まで続いたが、雍正帝の時に廃止された。

『酒泉子』は宮廷で歌われたこの教坊曲である。 

『酒泉子』四首(一)温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-21-3-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1700

『酒泉子』四首(二) 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-22-3-#2 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1704

『酒泉子』 四首(三) 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-23-3-#3 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1716

『酒泉子』四首(四) 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-24-3-#4 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1720

 

 

月落星沉、棲上美人春睡。

月は西に落ちて星も沈みました。高楼の上にあの美人が遠くを臨みながらそのまま転寝春の眠りについています。

 

緑雲傾金枕膩、畫屏

雲型のみどりの黒髪で横になっている。金の刺繍の枕が二つ並んでいる。そしてそれは綺麗に画かれた屏風の奥のことなのです。

・緑雲 雲型のみどりの黒髪。

・膩 二つ並ぶ。

 

子規啼破相思夢、曙色東方纔動。

送り出した人を偲んでなく杜鵑は互いに重い夢にするのも破れて鳴いているのです。よあけの朝焼けは今日も東に動いて春も盛りになろうとしています。

・子規啼 望帝が百余歳のころ、楚(そ)の国で鼈霊(べつれい)という男が死んだ。ところが、その死体は長江を遡(さかのぼ)り、蜀の都に流れ着いて生き返り、望帝に会いに来た。そこで、望帝は鼈霊を宰相に任命した。おりしも、蜀で大洪水が起こり、鼈霊がまるで禹と同じように活躍し、それを治めた。ところが、この後、望帝は鼈霊の妻と密通してしまい、良心の呵責(かしゃく)にさいなまれて鼈霊に位を譲った。王となった鼈霊は開明帝と称したが、望帝の方は退位後に修行を積んでホトトギスとなり、毎年春が来るたびに鳴いた。蜀の人々はその鳴き声を聞いて望帝をしのんだという。

それを知った杜宇ホトトギスは嘆き悲しみ、「不如帰去」(帰り去くに如かず。帰ることが出来ない。)と鳴きながら血を吐いた。ホトトギスの口が赤いのはそのためだ。

 以上がホトトギスを不如帰、杜宇、杜鵑、蜀魂、蜀鳥、杜魄、蜀魄などと表記するゆえんだ。

杜鵑行 杜甫 成都(2)浣花渓の草堂(2 -16-1)  <379 1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1831 杜甫詩1000-379-557/1500

・東方纔動 彼岸の中日に太陽が真東になることを云い盛春から晩春になることを示す。

 

柳煙軽、花露重、思難任。

柳絮の綿が飛び交い春霞に染まり、華は満開になり蕊の露は重たく、思うに任すのは難しいことなのです。

・柳煙軽 この柳は男の性分を云うもので柳絮の綿も、春霞もどこへでも行くことをいう。

・花露重 この句は女の身を云う。春になって花の蕊に露があふれて重くなる、春になれば男が恋しくなるというもの。
柳絮01