河傳三首 其二春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

 

2013年9月13日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
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病鴟 韓愈(韓退之) <185-#4>Ⅱ中唐詩799 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2979
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    

 

106河傳二首 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        
 

河傳三首

河傳其一

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】春妝【しゅんしょう】して【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

河傳其三

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 DCF00055

 

 

『河傳三首』其二 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其二

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

 

 

 

(下し文)

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

 

 

(訳注)

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

 

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

○遊人 野山に出て遊ぶ人。ばくち打ち。風来坊。

 

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

・玉鞭:立派な乗馬用のむち。人が乗馬したことを表す。 

韋莊『古別離』

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

古別離 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-277-5-#31  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2932

・金勒 勒はくつわ。上に玉字を使ったので、こちらでは金字を用いたもの。

薛濤『贈段校書』

公子翩翩校書,玉弓金勒紫綃裾。

玄成莫便驕名譽,文采風流定不知。

馳驟 馬に乗って駆けまわる。早足で走り抜ける。

贈段校書 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-220-86-#80  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2647

・良晨 太陽がふるいたってのぼるあさ。生気に満ちた早朝の意に用いる。 とき。早朝、鶏がときを告げること。ここでは、前日の夜に逢瀬を過ごしたことを前提に良い夜明けを迎えたことを云う。

 

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

・翠娥 翠は若く美しい娥は艶めかしい女。選ばれた女。青娥 靑は若く美しい、娥は艶めかしい女。選ばれた女。・嫦娥:月世界に棲むといわれる仙女。姮娥 『准南子』に「翠、不死の薬を西王母に請ふ。その妻檀紙、これを病みて月官に奔る」とみえる。・誇蛾 恒蛾、嫦娥、常娥、娥娥 蛾娥など 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。常蛾の詩1. 道教の影響 2. 芸妓について 3. 李商隠 12 嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。

・邛酒 酒場で献身的に働く女性が注いでくれるお酒うぃうが司馬相如と卓文君の逸話に基づく。駆け落ちした司馬相如とてした卓文君は自分の所有物を売り払い、臨卭の街に酒場を開いた。そこで、卓文君は自らホステスとして働き、司馬相如は上半身裸で召使いのようにして働いた。

・纖纖 ほっそりとしているさま。かぼそいさま。 「纖纖たる細腰に軽綺の長裾を曳き/佳人之奇遇)」 

杜甫『句漫興九首』其八 

舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖

人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。

絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500

 

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

・鐘鼓 時を告げる鐘や太鼓。

韋莊『更漏子』.

鐘鼓寒,樓閣暝,月照古銅金井。

深院閉,小樓空,落花香露紅。

煙柳重,春霧薄,燈背水窗高閣。

閑倚,暗沾衣,待郎郎不歸。

韋莊『更漏子』2

星鬥稀,鍾鼓歇,簾外曉殘月
蘭露重,柳風斜,滿庭堆落花。
虛閣上,倚欄望,還似去年惆
春欲暮,思無窮,舊歡如夢中。

123 更漏子 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-282-5-#36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2957

・銷魂 ①驚きや悲しみのために気力が失せること。 ②夢中になること。我を忘れること。

杜甫『送裴五赴東川』

故人亦流落,高義動乾坤。

何日通燕塞,相看老蜀門。

東行應暫別,北望苦銷魂

凜凜悲秋意,非君誰與論?

送裴五赴東川 成都5-(9) 杜甫 462  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2255 杜甫詩1000-462-645/1500
白鬚草01