韋荘《江城子 其一》 男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

 

2013年9月21日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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103 江城子 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

 

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

江城子二首 其二

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

 

 

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

美女004
 

 

『江城子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

江城子二首 其一

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

朱唇未動,先覺口脂香。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

 

 

(下し文)

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

 

(現代語訳)

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

 

(訳注)

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)

またの名を江神子、春意遠、水晶簾と言う。「花間集』 には七首所収。韋荘の作は二首収められている。単調三十五字、八句五平韻で、7③③/4⑤/73③の詞形をとる。

女が愛する男と床をともにするさまを詠う。ここには差恥に顔を赤らめるような初心な女の姿は全く見られず、積極的で、愛一途に生きる女の姿が描かれている。

 

 

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

○恩重 女にかける男の愛情が深いこと。

○嬌多 女が艶めかしく男に接すること。女が男に甘える形で男の愛に応えることを言う。

○漏更長 更漏長に同じ。夜の時間の長いことを言う。更漏は水時計。

○解鴛駕 オシドリたちは帯を解く。ここは、詩の内容から鴛鴦の刺繍の帯ではなく、鴛鴦の男女が衣服を脱ぐと解すべきである。

 

 

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

○口脂香 口紅が香る。

 

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

○潘郎 晋の詩人播岳。潘岳は美男子であったために、後に美男子の代名詞、女性にとっての愛人を意味するようになった。薛濤『別李郎中』「花落梧桐鳳別凰,想登秦嶺更淒涼。安仁縱有詩將賦,一半音詞雜悼亡。」

別李郎中 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-214-80-#74  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

では潘岳の安仁と呼んでいる。

潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。
魚玄機『和新及第悼亡詩二首 其一』 
仙籍人間不久留,片時已過十經秋。
鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。
朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。
彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987

 

魚玄機『迎李近仁員外』

今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。

焚香出迎潘嶽,不羨牽牛織女家。

李近仁員外 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-115-50-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2122
pla026