韋荘上行杯 其二 一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

 

2013年9月24日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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上行杯二首

其一

芳草灞陵春岸。柳煙深,滿樓弦管。

長安の別れは若草が香る灞陵の川の春の岸にある。柳も鬱蒼と煙り、高殿には楽の音が満ちわたる。

一曲離聲腸寸斷。

一節の別れの歌に帰りの遅いあの人を思い出し、腸は断ち切られる思いになる。

今日送君千萬,紅縷玉盤金鏤盞。

この日はるか千里万里の地、旅行く君を見送る、鱠盛る大血と金縁の杯をそえる。

須勸、珍重意,莫辭滿。

よし存分に飲もう。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

(其の一)

芳草 蘭陵の春岸、柳煙深く、滿樓の弦管。

一曲の離聾に腸は寸断さる。

 

今日君を千萬に送る、紅縷の玉盤に 金鐘の蓋。

須らく勸むべし、意を珍重せよ、滿つるを辞することなかれ。

 

 

其二

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

迢遞去程千萬裏。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

須愧,珍重意,莫辭醉。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

(其の二)

白馬に玉の鞭と金の轡、少年郎は 離別容易ならんも。

迢遞たる去程は千萬裏。

 

惆悵ことならん異郷の雲と水とに、一杯を勸和して涙和りに勘む。

須らくづべし、意を珍重せよ、酔うことをするなかれ。

 

 

『上行杯二首』現代語訳と訳註

(本文)

上行杯二首 其二

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

迢遞去程千萬裏。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

須愧,珍重意,莫辭醉。

 

 

(下し文)

(其の二)

白馬に玉の鞭と金の轡、少年郎は 離別容易ならんも。

迢遞たる去程は千萬裏。

 

惆悵ことならん異郷の雲と水とに、一杯を勸和して涙和りに勘む。

須らくづべし、意を珍重せよ、酔うことをするなかれ。

 

 

(現代語訳)

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

 

 

(訳注)

上行杯二首 其二

唐の教坊の曲名。『花間集』には四首所収。韋荘の作は二首収められている。双調四十一字、前段二十字四句三仄韻、後段二十一字五句四仄韻で、❻3❹❼/❻❼❷3❸の詞形をとる。

 

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

派手な白馬に、飾り立てた鞭に、金に輝くくつわを付けている。そこに貴公子の遊び人たちがいる。こんな奴は簡単に女と別れるのだ。

 

迢遞去程千萬裏。

あの男は遙かに遠くに去って行ってしまった、それも千里、万里の先の方にいるという。

・迢遞 遙遠的樣子。指路途遙遠。遙かに遠い。遠くに隔たる。遙か高く遠くに。

 

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

一所にとどまらず自由きままな男は異郷に行ったまま恨みに思う、宴席にあってみんな盃を注ぎ合い進め遭った、すると涙が和んできた。

惆悵 恨み嘆くこと。うらめしい。うらみがましい。

・雲水 1 雲が定めなく行き、水が流れてやまないように、一所にとどまらない自由な人。また、そのような境涯。2 行方を定めないで諸国を行脚する修行の僧。雲水僧。雲衲(うんのう)

 

須愧,珍重意,莫辭醉。

こんなことを愧じとする。我が意を酌んで、肴も酒も調えているので、これ以上飲めないと言ってはいけない。

〇珍重意 私の心を酌んで。