温庭筠歸國遙二首 其二 情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

 

2013年9月25日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
LiveDoor
司馬相如 《子虚賦 》(19)#8-1 文選 賦<109-#8-1>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩898 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3038
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
 LiveDoor
奉酬盧給事雲夫四兄曲江荷花行見寄并呈上錢七兄【徽。】閣老張十八助教 韓愈(韓退之) <189>Ⅱ中唐詩804 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ3004
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor 656 七言古詩 《春日戲題惱郝使君兄》 蜀中転々 杜甫 <561-#2>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3040 杜甫詩1000-561-#2-802/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2 曹植(曹子建) 《雑詩其四》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3041 (09/25)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 歸國遙二首 其二 温庭筠 <65> ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-299-5-#53  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3042
 
 ■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門)
 ■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex
『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩  
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html
 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html
 Ⅰ李商隠150首

 

歸國遙二首 其二 温庭筠 <65> Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-299-5-#53   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3042

 

 

歸國遙二首

 其二

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

 

(其の二)

雙の臉【ほお】,小鳳 戰【ふる】える蓖【かんざし】金 颭【きら】めきて豔【なまめ】かし。

舞衣 力無く 風 斂り,藕絲【ぐうし】秋色に染まる。

 

錦帳 繡幃 斜めに掩い,露珠 曉簟【ぎょうてん】清し。

粉心 黃蘂【こうずい】の花靨【かよう】,黛眉【たいび】山 兩點たり。

 

 

其一

香玉,翠鳳寶釵垂菉簌

鈿筐交勝金粟,越羅春水淥。

畫堂照簾殘燭,夢餘更漏促。

謝娘無限心曲,曉屏山斷續。

 

其一

香の玉,翠鳳 寶る釵【かんざし】 菉 垂れて簌【ふる】える。

鈿筐 交勝し 金粟,越羅 春水淥す。

畫堂 簾を照らし 燭殘り,夢餘 更漏促し。

謝娘 無限 心の曲,曉屏 山 斷續たり。

花と張0104
 

 

『歸國遙二首』 現代語訳と訳註

(本文) 其二

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

 

 

(下し文)

(其の二)

雙の臉【ほお】,小鳳 戰【ふる】える蓖【かんざし】金 颭【きら】めきて豔【なまめ】かし。

舞衣 力無く 風 斂り,藕絲【ぐうし】秋色に染まる。

 

錦帳 繡幃 斜めに掩い,露珠 曉簟【ぎょうてん】清し。

粉心 黃蘂【こうずい】の花靨【かよう】,黛眉【たいび】山 兩點たり。

 

 

(現代語訳)

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

 

 

(訳注)

歸國遙二首其二

(寵愛されていて歸えるべき故郷が遠いというのか)其の二

・帰国遙 草調四十二字、前段二十字四句四灰韻、後段二十二四句四灰韻(詞譜四)。❷❼❻❺/❻❺❻❺の詞形をとる。

前段、舞っている女の描写をズームアップしてその艶めかしさをうたい、後段ではその夜の閨を、そして夜明けを詠う。情事、性については全く触れてはいない。

 

雙臉,小鳳戰蓖金颭豔。

静かに舞う女の両の頬、鳳凰模様の櫛がゆれ、金の細工がきらめく。

・雙臉 静かに舞う女の両の頬。

・小鳳 細かいところまできれいな鳳凰模様。

・蓖 目の細かい櫛。

・颭豔 舞いを舞っている女のさまをえがく。櫛や、カンザシが細かく揺れ、その金細工が艶めかしく揺れ動く、そして、情事を連想させるものである。

 

舞衣無力風斂,藕絲秋色染。

風がやんで、舞衣 力なく垂れ、蓮絲の衣は秋色に染まる。

・風斂 舞いによっておこる風がおさまる。同時に性行為が終わったということを連想させる。

・藕絲 蓮根からとれる糸。そのよぅな細くて軽い繊維の衣服をいう。体の線がよく出て、宮女が閨に着る。

・秋色染 白うす絹が踊りによってか、情交によってか肌に汗をかいて肌に密着し、衣の絹の色が枯れ葉の色に変わる。

 

錦帳繡幃斜掩,露珠清曉簟。

情事が終わった閨には錦のとばり、刺繍に飾られた垂れ幕は斜めに蔽われる。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている清き朝露に光が当たりかがやく。

・錦帳繡幃斜掩 情事が終わった閨の描写。

・露珠清曉簟 そしてその時の目線は閨の簟越の外の景色を描写する。朝の光が簟の敷物にあたり、外ではおりている朝露に光が当たりかがやく。

 

粉心黃蘂花靨,黛眉山兩點。

白粉を整えた額の中心に黄色い蘂をぬり、頬のえくぼは可愛いポイントになっている。額には遠山のような眉が二つ、おんなは満足せず体を持て余している。

・粉心黃蘂花靨 粉心黃蘂は額の中心に黄色い化粧をぬること。花靨は可愛らしい女性のえくぼ。

・黛眉遠山綠 みどりの山は、晩春の山、遠い山の稜線は女の体であり、一人その体を持て余すことを云う。

菩薩蠻 十二

雨晴夜台玲日,萬枝香紅絲拂。

閑夢憶金堂,滿庭萱草長。

繡簾垂簌,眉黛遠山綠

春水渡溪橋,憑欄魂欲消。

『菩薩蠻十二』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-12-12-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1664
海棠花05