牛嶠《女冠子四首 其三》 災厄を消除する祭祀の祭壇に春になり草が一斉に伸びて一面緑に変わっている。中庭には花でいっぱいで杏の花の香りがいっぱいに広がる。恋の使者である青鳥がわたしの心にあるあの人への思いを伝えてくれ、この詩をあの人に渡してほしい。

 

2013年10月12日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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司馬相如 《上林賦 》(10)#4-2 文選 賦<110-#4-2>9分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩915 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3123
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《和侯協律詠筍》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <828>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3124韓愈詩-202-#3
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor663五言古詩 《寄題江外草堂》 蜀中転々 杜甫 <569-#2>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3125 杜甫詩1000-569-#2-819/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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『花間集』継続中

 
女冠子四首 其三 牛嶠  Ⅹ
唐五代詞・宋詩Gs-316-5-#57-7   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3127

 花間集に収める『女冠子』

Ⅴ-ID

詩人

首数

掲載

1

溫助教庭筠

女冠子二首

5

韋相莊

女冠子二首

9

薛侍郎昭蘊

女冠子二首

6

牛嶠(牛給事嶠)

女冠子四首

7

張舍人泌

女冠子一首

12

孫少監光憲

女冠子二首

15

魏太尉承班

女冠子二首

18

毛秘書熙震

女冠子二首

22

李秀才珣

女冠子二首

 

 

女冠子四首

其一

(奇麗で華やかだった女冠が年増になって少しさびしい様子を詠う。)其の一

綠雲高髻,點翠勻紅時世。月如眉。

黒髪が輝き両鬢の雲型に高くした髷のもとどり姿、翡翠の髪飾り、時代が移り変わっても赤くきれいな頬なのです。それは月に新月の眉を書いたようです。

淺笑含雙靨,低聲唱小詞。

心から笑うことがないけれど微笑めば両の頬にえくぼがあるし、聞いてくれる人がいないので低い声で詞譜をうたっているのです。

眼看唯恐化,魂蕩欲相隨。

鏡を見るとただ変わっていくのが怖ろしいけれど、あの人を思う気持ちはまだ湧き上がるものがあるだから一緒に連れ立って歩きたいと思うのです。

玉趾迴嬌步,約佳期。

耀く歌を謡って庭をいっしょに歩いてまわるのが大好きで、逢瀬の約束の期日をしてたのです。

其の一

綠雲の高髻,點翠 勻紅しく 時世なり。月 眉の如し。

淺笑 雙靨を含み,低聲 小詞を唱う。

眼看 唯だ化を恐れ,魂蕩 相い隨わんと欲す。

玉趾して嬌步迴り,佳期を約す。

 

其二

(女の立場に立ち、男に寄せる思いを描く。)

錦江煙水,卓女燒春濃美。小檀霞。

錦江の水面は煙りにかすむ、ここには卓文君をおもわせる女が温む燒春の新酒の美酒。それは薄紅色。

繡帶芙蓉帳,金釵芍藥花。

帯状の飾りある芙蓉の帳、金の簪、芍薬の花。

額黃侵膩髮,臂釧透紅紗。

生え際までの黄色の額に化粧をして、紅色の紗の袖に腕輪が透けて見える。

柳暗鶯啼處,認郎家。

緑濃き柳の木陰に鶯が囀るあたり、愛しき君の邸宅が見える。

 

其の二

錦江の煙水,卓女の燒春 濃美なり。小檀霞【しょうだんか】。

繡帶【しゅうたい】芙蓉の帳,金釵 芍藥の花。

額黃【がくこう】膩髮【じはつ】を侵し,臂釧【ひせん】紅紗【こうさ】に透ける。

柳 暗く 鶯 啼く處,郎が家を認む。

 

其三

(もう何年も来てくれない劉郎のようなあの人を思って詠う)その三

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

星の如く宝玉を鏤めて薄い刺繍の肩掛けを付けていて、額の中心に黄色い化粧をぬり、その中心に真珠を付けていて宮殿の内に住んでいる。そこには佩びの音がなりひびく。

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

翡翠のとばりを明るく照らされ蝉の翼が揺れる、きまのこまかい白粉の粉を寝化粧をする。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

災厄を消除する祭祀の祭壇に春になり草が一斉に伸びて一面緑に変わっている。中庭には花でいっぱいで杏の花の香りがいっぱいに広がる。

青鳥傳心事,寄劉郎。

恋の使者である青鳥がわたしの心にあるあの人への思いを伝えてくれ、この詩をあの人に渡してほしい。

其の三

星の冠 霞の帔,住むは蘂珠【ずいしゅ】宮裏に在る。佩し、叮し、す。

翠を明し 蟬翼搖れ,纖珪 宿粧を理す。

醮壇【しょうだん】 春艸【しゅんそう】の綠,藥院【やくいん】 杏花の香。

青鳥 心事を傳へ,劉郎に寄す。

 

其四

雙飛雙舞,春晝後園鶯語。卷羅幃。

錦字書封了,銀河鴈過遲。

鴛鴦排寶帳,荳繡連枝。

不語勻珠淚,落花時。

 美女004

 

『女冠子』 現代語訳と訳註

(本文)

女冠子 其三

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

青鳥傳心事,寄劉郎。

 

 

(下し文)

其の三

星の冠 霞の帔,住むは蘂珠【ずいしゅ】宮裏に在る。佩し、叮し、

翠を明し 蟬翼搖れ,纖珪 宿粧を理す。

醮壇【しょうだん】 春艸【しゅんそう】の綠,藥院【やくいん】 杏花の香。

青鳥 心事を傳へ,劉郎に寄す。

 

 

(現代語訳)

(もう何年も来てくれない劉郎のようなあの人を思って詠う)その三

星の如く宝玉を鏤めて薄い刺繍の肩掛けを付けていて、額の中心に黄色い化粧をぬり、その中心に真珠を付けていて宮殿の内に住んでいる。そこには佩びの音がなりひびく。

翡翠のとばりを明るく照らされ蝉の翼が揺れる、きまのこまかい白粉の粉を寝化粧をする。

災厄を消除する祭祀の祭壇に春になり草が一斉に伸びて一面緑に変わっている。中庭には花でいっぱいで杏の花の香りがいっぱいに広がる。

恋の使者である青鳥がわたしの心にあるあの人への思いを伝えてくれ、この詩をあの人に渡してほしい。

 木蓮001

 

(訳注)

女冠子四首

『花間集』には牛嶠の作が四首収められている。

温庭筠、韋荘、女冠子参照。

女冠子 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-254-5-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2652

女冠子 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-255-5-#9 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2657

女冠子二首 其一 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107

女冠子二首 其二 温庭筠  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-313-5-#57-4   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3112

其三

(もう何年も来てくれない劉郎のようなあの人を思って詠う)その三

双調四十一字、前段二十二字五句二灰韻二平韻、後段十八宇四句一平韻で、❹❻③5⑤/55③の詞形をとる。

 

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

星の如く宝玉を鏤めて薄い刺繍の肩掛けを付けていて、額の中心に黄色い化粧をぬり、その中心に真珠を付けていて宮殿の内に住んでいる。そこには佩びの音がなりひびく。

・帔 とは。意味や日本語訳。古代の女性の刺繍(し/しゆう)つきの肩掛け. 

蘂珠 粉心黃蘂は額の中心に黄色い化粧をぬること。その中心の真珠を付ける。

 1 身に帯びる。「佩剣・佩刀・佩用/帯佩」2 腰につける飾り。「玉佩」3 心にとどめて忘れない。

・叮 (1) (蚊やノミが)刺す,かむ被蚊子叮了一下蚊に刺された.(2) 問い詰める,しつこく尋ねる叮了她一句念を押すように彼女に尋ねた.

 鐘の音を表す擬声語。

 

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

翡翠のとばりを明るく照らされ蝉の翼が揺れる、きまのこまかい白粉の粉を寝化粧をする。

・纖〔繊〕【せん】1 ほそい。こまかい。「繊維・繊細・繊繊・繊毛」2 繊維。

・珪  主に石英粒からなる砂。花崗岩(かこうがん)などの風化で生じる。珪石を粉砕した人工珪砂もある。ガラスの原料、鋳物砂、研磨材に使用。石英砂。

 

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

災厄を消除する祭祀の祭壇に春になり草が一斉に伸びて一面緑に変わっている。中庭には花でいっぱいで杏の花の香りがいっぱいに広がる。

・醮 中国における道教の祭祀の一つ。《隋書》経籍志の道経序録によれば,醮とは災厄を消除する方法の一つで,夜中,星空の下で酒や乾肉などの供物を並べ,天皇太一や五星列宿を祭り,文書を上奏する儀礼をいう。

 

青鳥傳心事,寄劉郎。

恋の使者である青鳥がわたしの心にあるあの人への思いを伝えてくれ、この詩をあの人に渡してほしい。
ホトトギス
 

・青鳥 青色は五行思想方位で東に当たる。春の神を青帝ともいう。また靑鳥は天上の女神西王母の侍女でもある。そこでここは、青い鳥が春の使者として訪れたことをいうのであろう。恋の使者(青鳥 仙界とのなかだちをするという青い鳥、恋の使者である。この島に棲む青い鳥が使者である。仙女西王母の使いの鳥。杜甫「麗人行」にもある。お誘いの手紙を届けるものを指す。)

・劉郞 仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。