毛文錫更漏子ひたすらに別れに胸を痛めるは、美しき春であるがため別れがつらいのだ。庭先の丁字の花は我が胸のごとく千々に結び咲く。今日も宵闇の霧消え、朝焼けの空は輝き始めて、梁のあいだを番の燕がとびかう。
  

2013年12月2日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《西都賦》(12)#5-1 文選 賦<112―12>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩966 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3378
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《送李員外院長分司東都》元和十三年韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <879>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3379韓愈詩-222
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 707 《送陵州路使君赴任〔送陵州路使君之任〕》#1 蜀中転々 杜甫 <614>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3380 杜甫詩1000-614-870/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 211  《春雨後》 孟郊  唐宋詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3381 (12/02)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 更漏子 毛文錫【もうぶんせき】  ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-367-8-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3382
 
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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更漏子 毛文錫【もうぶんせき】  Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-367-8-#3   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3382

 

更漏子

(春の夜、遠きにある男を思う女性の情を詠う。

春夜闌,春恨切,花外子規啼月。

春分を過ぎたころ夜半、こんな春の恨みは身に染みるもので、花の彼方には月に囁く子規がなきはじめた。

人不見,夢難憑,紅紗一點燈。

あの人の姿をみることはないし、夢のなかで逢追うと思っても、それさえも難しくなる。灯火はただ一つ、紅く戸張に映るだけだ。

偏怨別,是芳節,庭中丁香千結。

ひたすらに別れに胸を痛めるは、美しき春であるがため別れがつらいのだ。庭先の丁字の花は我が胸のごとく千々に結び咲く。

宵霧散,曉霞輝,梁間雙鷰飛。

今日も宵闇の霧消え、朝焼けの空は輝き始めて、梁のあいだを番の燕がとびかう。

(更漏子【こうろうし】)

春夜闌【たけなわ】にして,春恨 切に,花外にして 子規 月に啼く。

人見ず,夢 憑【たの】み難く,紅紗 一點の燈。

偏【ひとえ】に別れを怨み,是れ芳節,庭中 丁香 千結す。

宵霧 散り,曉霞 輝き,梁間 雙鷰 飛ぶ。

 

波眼蝶0055
 

『更漏子』 現代語訳と訳註

(本文)

更漏子

春夜闌,春恨切,花外子規啼月。

人不見,夢難憑,紅紗一點燈。

偏怨別,是芳節,庭中丁香千結。

宵霧散,曉霞輝,梁間雙鷰飛。

 

(下し文)

(更漏子【こうろうし】)

春夜闌【たけなわ】にして,春恨 切に,花外にして 子規 月に啼く。

人見ず,夢 憑【たの】み難く,紅紗 一點の燈。

偏【ひとえ】に別れを怨み,是れ芳節,庭中 丁香 千結す。

宵霧 散り,曉霞 輝き,梁間 雙鷰 飛ぶ。

 

(現代語訳)

(春の夜、遠きにある男を思う女性の情を詠う。

春分を過ぎたころ夜半、こんな春の恨みは身に染みるもので、花の彼方には月に囁く子規がなきはじめた。

あの人の姿をみることはないし、夢のなかで逢追うと思っても、それさえも難しくなる。灯火はただ一つ、紅く戸張に映るだけだ。

ひたすらに別れに胸を痛めるは、美しき春であるがため別れがつらいのだ。庭先の丁字の花は我が胸のごとく千々に結び咲く。

今日も宵闇の霧消え、朝焼けの空は輝き始めて、梁のあいだを番の燕がとびかう。

 

(訳注)

更漏子

(春の夜、遠きにある男を思う女性の情を詠う。

前段は、眠れぬ時を送る孤閏の悲しみを述べ、後段、丁字(チョウジ)の花は愁いが心から離れぬことを表し、番の燕は身の孤独を際上江たせる。
『花間集』には毛文錫の作が一首収められている。双調四十六字、前段二十三字六句二仄韻二平韻、後段二十三字六句三仄韻二平韻で、3❸❻3③⑤/❸❸❻3③⑤の詞形をとる。更漏子という題で、花間集には温庭筠、韋莊、牛嶠、毛文錫、孫光憲、毛熙震などの作が収録されている。

123 更漏子 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-282-5-#36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2957

『更漏子 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-15-2-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1676

『更漏子 二』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-16-2-#2 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1680

『更漏子 三』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-17-2-#3 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1684

『更漏子 四』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-18-2-#4 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1688

『更漏子 五』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-19-2-#5 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1692

『更漏子 六』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-20-2-#6 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1696

更漏子三首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-325-6-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3172

更漏子三首 其二 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-326-6-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3177

更漏子三首 其三 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-327-6-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3182

 

春夜闌,春恨切,花外子規啼月。

春分を過ぎたころ夜半、こんな春の恨みは身に染みるもので、花の彼方には月に囁く子規がなきはじめた。

○春夜闌 :①盛春、②深夜、③宴席がたけなわ、④性交の絶頂期 ・春恨:①盛春を過ぎようとするのに待ち人が来ない、②春わずかな間に別れを告げられる ・子規:晩春から初夏にかけて鳴く。

○子規 ホトトギス。この三句で三春という時間経過を示す。

 

人不見,夢難憑,紅紗一點燈。

あの人の姿をみることはないし、夢のなかで逢追うと思っても、それさえも難しくなる。灯火はただ一つ、紅く戸張に映るだけだ。

○人不見 愛する人の姿のないこと。

 

偏怨別,是芳節,庭中丁香千結。

ひたすらに別れに胸を痛めるは、美しき春であるがため別れがつらいのだ。庭先の丁字の花は我が胸のごとく千々に結び咲く。

○偏怨別、是芳節 今が美しい春の季節であるがため、別離が一層辛い、の意。

○丁香千結 チョウジの花が千々に結び咲く。本句は実景を描くと同時に女性の愁いが千々に結ばれて解けぬことを言う。チョウジの花は、愁いに心が結ばれて解けぬ比喩。牛嶠「感恩多」其二

自從南浦別,愁見丁香結

近來情轉深,憶鴛衾。

幾度將書托煙鴈,淚盈襟。

淚盈襟,禮月求天,願君知我心。

チョウジの花が開花の崎でも花びらが閉じたようになっていること。愁いに心が結ばれて解けぬ比喩。香の字を用いているのほ、チョウジの花を乾燥させたものが薬剤や香辛料として用いられたことによるもの。

 

宵霧散,曉霞輝,梁間雙鷰飛。

今日も宵闇の霧消え、朝焼けの空は輝き始めて、梁のあいだを番の燕がとびかう。
楊貴妃清華池002