謁金門(薛昭蘊)散り落ちた花弁が庭一面に敷く花の数は何千の数があるだろう。あのおとこを思いだすたびに下腹の疼きは腸がはち切れんばかりが続いて忘れられない。逢瀬の夢を繰り返し見るという自慰のこの身は辛いだけなのだ。


2013年12月25日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《西都賦》(35)#14(上林苑の狩猟)-1 文選 賦<112―35>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩989 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3493 (35)#14(上林苑の狩猟)-1
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《路傍堠〔元和十四年出為潮州作〕》―#1 嶺南行(1)-#1韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <902>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3494韓愈詩-228
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 730 《柳邊〔草堂逸詩拾遺〕》 蜀中転々 杜甫 <637>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3495 杜甫詩1000-637-893/1500〔草堂逸詩拾遺-(6)〕
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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謁金門

棄てられた女妓の恋慕・悶絶の苦しみを詠う。

春滿院,疊損羅衣金線。

今年も春の景色は豊かに中の庭園に満ちあふれてきた、薄絹の衣裳は長く畳まれたままで金糸の縫い刺繍は損なわれている。

睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。

もう目覚めても水晶の簾をまだ巻き上げることもしない、それなのにつがいの燕が、軒先に囁き交わしている。
斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。

敲き金具が施された門は半ば閉ざされているけれど、散り落ちた花弁が庭一面に敷く花の数は何千の数があるだろう。

早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

あのおとこを思いだすたびに下腹の疼きは腸がはち切れんばかりが続いて忘れられない。逢瀬の夢を繰り返し見るという自慰のこの身は辛いだけなのだ。 

(謁金門【えつきんもん】)

春は院に満ち、畳みて羅衣の金線を損なう。

睡り覚むれど 水精の簾 未だ捲かず、簷前 双び語る燕。

斜めに掩う 金鋪 一扇、満地の落花 千片。

早に是れ相い思うて 腸 断えんと欲し、忍びて頻に夢に見せしむ。

 

朱槿花・佛桑華00
 

『謁金門』 現代語訳と訳註

(本文)

謁金門

春滿院,疊損羅衣金線。

睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。

斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。

早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

 

 

(下し文)

(謁金門【えつきんもん】)

春は院に満ち、畳みて羅衣の金線を損なう。

睡り覚むれど 水精の簾 未だ捲かず、簷前 双び語る燕。

斜めに掩う 金鋪 一扇、満地の落花 千片。

早に是れ相い思うて 腸 断えんと欲し、忍びて頻に夢に見せしむ。

 

(現代語訳)

棄てられた女妓の恋慕・悶絶の苦しみを詠う。

今年も春の景色は豊かに中の庭園に満ちあふれてきた、薄絹の衣裳は長く畳まれたままで金糸の縫い刺繍は損なわれている。

もう目覚めても水晶の簾をまだ巻き上げることもしない、それなのにつがいの燕が、軒先に囁き交わしている。

敲き金具が施された門は半ば閉ざされているけれど、散り落ちた花弁が庭一面に敷く花の数は何千の数があるだろう。

あのおとこを思いだすたびに下腹の疼きは腸がはち切れんばかりが続いて忘れられない。逢瀬の夢を繰り返し見るという自慰のこの身は辛いだけなのだ。

漢詩ブログ001
 

(訳注)

謁金門

棄てられた女妓・宮女の恋慕・悶絶の苦しみを詠う。

『花間集』には薛昭蘊の作が一首収められている。双調四十五字、前段二十一字四句四仄韻、後段二十四字四句四仄韻で、❸❻❼❺/❻❻❼❺の詞形をとる。韋荘の謁金門の解説参照。

韋相莊

謁金門二首

 

薛侍郎昭蘊

謁金門一首

 

牛學士希濟

謁金門一首

 

孫少監光憲

謁金門一首

 

 

謁金門 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-259-5-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2677

101 謁金門 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-280-5-#34  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2947

棄てられた女妓の恋慕・悶絶の苦しみを詠う。前段未句の番の燕は女性の孤独感を際立たせる。後段は、他の男と断絶された中にいてもてあます体の疼きが、ますます辛くなることを綴る。 

 

春滿院,疊損羅衣金線。

今年も春の景色は豊かに中の庭園に満ちあふれてきた、薄絹の衣裳は長く畳まれたままで金糸の縫い刺繍は損なわれている。

疊損羅衣金線 薄絹の衣裳が長い間畳んだヰ毒になっていたために、刺繍の金糸が折り目から切れてしまったことをいう。

 

睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。

もう目覚めても水晶の簾をまだ巻き上げることもしない、それなのにつがいの燕が、軒先に囁き交わしている。

簾未捲 悲しみに心が晴れず簾を巻き上げる気持ちになれぬことを言う。

双語燕 番の燕が仲睦まじく語らう。ここでは同時に女の孤独を際立たせる。

 

斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。

敲き金具が施された門は半ば閉ざされているけれど、散り落ちた花弁が庭一面に敷く花の数は何千の数があるだろう。

金鋪 門扉に付けて金輪を含ませた金具。敲き金。ノッカー。ここではそれが付いた門扉。

滿地落花千片 花弁は女性の局部を意味しており、次の聯で性的な世邱不満をより強調するためにこの句がある。

 

早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

あのおとこを思いだすたびに下腹の疼きは腸がはち切れんばかりが続いて忘れられない。逢瀬の夢を繰り返し見るという自慰のこの身は辛いだけなのだ。

欲断 切れそうだ。欲は今にも〜しそうだ、の意。

忍交頻夢見 むごくも、しきりに逢瀬の夢を見させる。

交ほ使役を表す。使役の主体は女を独りにしておいて帰らぬ男。帰らぬ意中の男を待つ女性は、せめて夢で会いたいと願うのが一般であるが、ここでは、それを逆手に取って、男の夢を見ることが女を一層悲しませることを言ったもの。

野鴨0111