(薛昭蘊)≪喜遷鶯三首 其三≫ 清明節が来る、雨が上がって晴れている。まさに昨年から思っていたことが叶ったということ。馬も喜び跳ね回り、歩く道を軟弱にしていたがそれも乾いて、みちには、錦の飾りを列ねている。女たちも袖口にしっかりと香りをしみこませて、半分のブランコで遊ぶ。
 

2013年12月30日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ

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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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9 18 喜遷鶯三首 其三 (薛昭蘊)薛侍郎昭蘊Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-395-9-#18   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3522

 

 

花間集に『喜遷鶯』は韋荘二首、毛文錫一首、薛昭蘊三首みえる。

●韋相莊              喜遷鶯二首

113 喜遷鴬 其一 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-293-5-#47  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3012

114 喜遷鴬 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-294-5-#48  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3017

●毛文錫(毛司徒文錫)    喜遷鶯一首

●薛侍郎昭蘊       喜遷鶯三首

 

 

喜遷鶯三首 其一

(女、女妓の一生を詠う。)

殘蟾落,曉鐘鳴,羽化覺身輕。

名残の月も沈んで、暁の仕事始めの鐘が打ち鳴らされ、酔いはのこったまま、その身はまだ夢見心地なのだ。

乍無春睡有餘酲,杏苑雪初晴。

たちまちのうちにうとうとともできない二日酔いのようである。杏の中庭の庭園には雪のように花が咲いてお天気も晴れてきた。

紫陌長,襟袖冷,不是人間風景。

都大路は花が咲き長く続く、おんなの襟や袖は涙にぬれて冷たい、これは女の本筋ではなかったのだがこれが人の世の風景というものなのだ。

迴看塵土似前生,休羨谷中鶯。

この人の世の塵の様なものまで見まわしてみると結局、前の年も、その前も、そして、自分たちの前世も似たようなものなのである。春を告げる鶯の声を羨むことをやめたのだろう谷の奥の方に行ってしまった。

 

当時、長安は人口120万にを超す世界最大級の都市であった。
7
世紀に建立された大雁塔は古き良き長安の姿を今も残す。
この詩の杏園は大雁塔の皆々あった庭園である。
春、都では官僚になるための試験、科挙に合格した者たちの祝宴が開かれる。

貴族たちの家々は合格者に解放され、無礼講。

庭の花を競い、酒を競い、華やかな歌舞に宮廷料理、宴は賑やかに行われる。

科挙に合格した者だけがわが世の春を謳歌するのだ。
この日だけは、華やかな高殿の若き乙女たちも主役の座を譲ってくれる。

この試験のために全国から若者が集まってくる。

何年もかかってやっと合格するもの、どうしても及第しないもの悲喜こもごもの日なのだが、この詩は長安のにぎわいを詠った有名な詩である。

 

 

喜遷鶯三首 其二

(科挙に及第した両家の子息の合格前夜と合格の祝宴などを詠う)

金門曉,玉京春,駿馬驟輕塵。

昨日、科挙に受かったので、いま、金門を出て行こうとすると暁の空に変わろうとしている。それは科挙合格の耀く長安の春のことである。だから、駿馬にまたがって喜び勇んで砂塵を巻いて突っ走っていく。

樺煙深處白衫新,認得化龍身。

昨日の夜、樺の灯火の煙は奥まったところにまで漂っていったのだ。そこには白く新しい上着をまとった女がいて、そこで龍身に化身(男になった)したのだ。

九陌喧,千啓,滿袖桂香風細。

長安城の「九通」どの通りも喧しくなり、千個どの家も家の門を開いた。人々は手を振って喜んでくれ、桂のよい香りは春のおだやかな微風に乗って届いた。

杏園歡宴曲江濱,自此占芳辰。

杏園で、歓喜の祝宴を賜り、曲江のほとりの砂浜でも祝い、長安の街を園遊する。このようにいま自分はよい日、よい時を一人でかみしめているのだ。

 

喜遷鶯三首 其三

(前の年から願っていた春の盛り、清明節もはれわたり、野山に行楽に出かけ、楽しみ、帰り道まで、草むらで楽しんだ。春を謳歌する詩。)

清明節,雨晴天,得意正當年。

清明節が来る、雨が上がって晴れている。まさに昨年から思っていたことが叶ったということ。

馬驕泥軟錦連乾,香袖半籠鞭。

馬も喜び跳ね回り、歩く道を軟弱にしていたがそれも乾いて、みちには、錦の飾りを列ねている。女たちも袖口にしっかりと香りをしみこませて、半分のブランコで遊ぶ。

花色融,人競賞,盡是繡鞍朱鞅。

花が咲き乱れるとこの街にも華やかな色に和らいでいるし、人々も、競うように着飾っている、こんなはるはだれもことごとく刺繍で飾った馬の鞍をつけ、赤の馬のむながいをあたらしくしてやる。

日斜無計更留連,歸路艸和煙。

しかし、今日も日が傾いて来ても、何の計画もない、さらにここに留守居のように又過ごしているけれど、帰り道には草も成長していて、夕靄に覆われ馴染んできているところで楽しむのだ。 

喜遷鶯三首 其の三

清明節,晴天に雨ふり,意を得る 正に年りに當るを。

馬驕 泥軟 錦連として乾,香袖 半ば籠鞭す。

花色 融け,人は賞を競う,是を盡せば 繡鞍 朱鞅。

日斜となり計無く 更に留り連る,路に歸り艸煙に和む。 

曉鶯001
 

喜遷鶯三首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

其三

清明節,雨晴天,得意正當年。

馬驕泥軟錦連乾,香袖半籠鞭。

花色融,人競賞,盡是繡鞍朱鞅。

日斜無計更留連,歸路艸和煙。

 

(下し文)

(喜遷鶯三首 其の三)

清明節,晴天に雨ふり,意を得る 正に年りに當るを。

馬驕 泥軟 錦連として乾,香袖 半ば籠鞭す。

花色 融け,人は賞を競う,是を盡せば 繡鞍 朱鞅。

日斜となり計無く 更に留り連る,路に歸り艸煙に和む。

 

(現代語訳)

(前の年から願っていた春の盛り、清明節もはれわたり、野山に行楽に出かけ、楽しみ、帰り道まで、草むらで楽しんだ。春を謳歌する詩。)

清明節が来る、雨が上がって晴れている。まさに昨年から思っていたことが叶ったということ。

馬も喜び跳ね回り、歩く道を軟弱にしていたがそれも乾いて、みちには、錦の飾りを列ねている。女たちも袖口にしっかりと香りをしみこませて、半分のブランコで遊ぶ。

花が咲き乱れるとこの街にも華やかな色に和らいでいるし、人々も、競うように着飾っている、こんなはるはだれもことごとく刺繍で飾った馬の鞍をつけ、赤の馬のむながいをあたらしくしてやる。

しかし、今日も日が傾いて来ても、何の計画もない、さらにここに留守居のように又過ごしているけれど、帰り道には草も成長していて、夕靄に覆われ馴染んできているところで楽しむのだ。
 

(訳注)

喜遷鶯三首 其三

またの名を喜選鶯令、鶴冲天、鶴冲霽、燕帰来、燕帰梁、早梅芳、春光好などという。“花間集」には薛昭蘊の詩一首収められている。双調四十七字、前段二十三字五句五平韻、後段二十四字五句二仄韻二平韻で、③③⑤⑦⑤/3❸❻⑦⑤の詞形をとっている。

其三

(前の年から願っていた春の盛り、清明節もはれわたり、野山に行楽に出かけ、楽しみ、帰り道まで、草むらで楽しんだ。春を謳歌する詩。)

杏の白花012
 

清明節,雨晴天,得意正當年。

清明節が来る、雨が上がって晴れている。まさに昨年から思っていたことが叶ったということ。

・清明節 「清明節」は地球から見た太陽の位置で算出する暦上の二十四節気のひとつ。清明節の前日は「寒食節」と呼ばれる。二十四節気の第5三月節(旧暦2月後半 - 3月前半)。現在広まっている定気法では太陽黄経が15度のときで45日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から7/24年(約106.53日)後で47日ごろ。

期間としての意味もあり、この日から、次の節気の穀雨前日までである。

謝靈運『入東道路詩』

整駕辭金門.命旅惟詰朝.

懷居顧歸雲.指塗泝行飆.

清明節.榮華感和韶.

陵隰繁綠杞.墟囿粲紅桃.

入東道路詩 謝霊運(康楽) 詩<44#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩430 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1107

『月蝕詩 其二』

東海出明月,清明照毫髮。朱弦初罷彈,金兔正奇

三五與二八,此時光滿時。頗奈蝦蟆兒,吞我芳桂枝。

我愛明鏡潔,爾乃痕翳之。

月蝕詩 盧仝 詩7>Ⅱ中唐詩512 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1615

張泌『江城子 二首 其一』

碧欄干外小中庭,雨初晴,曉鶯聲。

飛絮落花,時節近清明。

睡起捲簾無一事,勻面了,沒心情。

江城子 二首 其一 張泌ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-357-7-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3332

 

馬驕泥軟錦連乾,香袖半籠鞭。

馬も喜び跳ね回り、歩く道を軟弱にしていたがそれも乾いて、みちには、錦の飾りを列ねている。女たちも袖口にしっかりと香りをしみこませて、半分のブランコで遊ぶ。

・半籠鞭 1.寒い時に鞭を持つ手が寒いので手袋のように袖口に加工をしたもの。半によって、暖かくなったのでそれが半ばいらなくなったというほどの意味。2.娼屋の女たちが游ブランコ。3.籠で作られた帽子のひもが緩んでいる。

 

花色融,人競賞,盡是繡鞍朱鞅。

花が咲き乱れるとこの街にも華やかな色に和らいでいるし、人々も、競うように着飾っている、こんなはるはだれもことごとく刺繍で飾った馬の鞍をつけ、赤の馬のむながいをあたらしくしてやる。

・融 景色に溶け和む。

・競賞 鑑賞を競う。馬飾、自宅の庭、着ている服などをじまんしあう。

・繡鞍 刺繍で飾った馬の鞍。

・朱鞅 赤の馬のむながい。赤い馬の腹帯。男を恨む。

 

日斜無計更留連,歸路艸和煙。

しかし、今日も日が傾いて来ても、何の計画もない、さらにここに留守居のように又過ごしているけれど、帰り道には草も成長していて、夕靄に覆われ馴染んできているところで楽しむのだ。

・艸和煙 うっそうと生えてきた草が夕靄になじんでくる、と抒情的な表現になるが、ここでは草は行楽に来ている不特定のおんなであり、煙は作者自身であり、草むらで一緒に過ごしたという意味になる。
朱槿花・佛桑華00