(牛希濟)≪臨江仙七首其三≫(手を携えてゆけば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだと詠う。)この世の中にはいろんな障壁があるものであり、しかしここでは、彩り豊かな筆でもって美しく艶めかしく区切られた世界があることである。



2014年1月8日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(1)#1(はじめに)-1 文選 賦<112―49>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1003 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3563
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《贈別元十八協律,六首之一》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <916>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3564韓愈詩-232-2
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ743廣徳2年764-1 《韋諷錄事宅觀曹將軍畫馬圖-#2》 蜀中転々 杜甫 <651>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3565 杜甫詩1000-651-907/1500743
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ248 《直鉤吟》盧仝 中唐詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3566 (01/08)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor10 -7 臨江仙七首其三 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-404-10-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3567
 
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『花間集』継続中 
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10 -7 臨江仙七首其三 牛學士希濟(牛希濟)Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-404-10-#7   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3567 

 

 

      
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 ■ 牛學士希濟(牛希濟【ぎゅうきさい】)十一首  
 1五巻10 -1 生查子一首 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-398-10-#1 牛學士希濟十一首 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3537牛希濟 
 2五巻10 -2 中興樂一首 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-399-10-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3542牛希濟 
 3五巻10 -3 謁金門一首 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-400-10-#3 牛學士希濟十一首 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3547牛希濟 
 4五巻10 -4 酒泉子一首 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-401-10-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3552牛希濟 
 5五巻10 -5 臨江仙七首其一 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-402-10-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3557牛希濟 
 6五巻10 -6 臨江仙七首其二 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-403-10-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3562牛希濟 
 7五巻10 -7 臨江仙七首其三 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-404-10-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3567牛希濟 
 8五巻10 -8 臨江仙七首其四 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-405-10-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3572牛希濟 
 9五巻10 -9 臨江仙七首其五 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-406-10-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3577牛希濟 
 10五巻10 -10 臨江仙七首其六 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-407-10-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3582牛希濟 
 11五巻10 -11 臨江仙七首其七 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-408-10-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3587牛希濟 
      

臨江仙七首

其一

(三峡の巫峡を下る際に立ち寄った聖女の祠で夢かうつつかの時を過ごして神に見守られて急流を下っていく。)

峭碧參差十二峯,冷煙寒樹重重。

緑色をして高くけわしい峰が入り乱れて聳える巫山の十二の峯峯をのぞむ。薄雲が冷たくかかり、寒気は木樹に重々しく蔽っている。

宮殿是仙蹤,金鑪珠帳,香靄晝偏濃。

巫山の宮殿には姫巫女が踊り、ここの仙郷といわれる女の館に足を踏み入れる。金の飾りの香炉があり、宝飾のとばりに飾られている。お香が焚かれているここには昼というのに霞が濃く漂っている。

一自楚王驚夢斷,人間無路相逢。

ここに一たび入ってしまうと自然の内に宋玉『高唐の賦』にいう楚王の故事のように夢を見ていて驚いては醒めてしまう。人間の社会というものには決まった道はなくただこの日の今のために逢瀬を楽しむことなのだ。

至今雲雨帶愁容,月斜江上,征棹動晨鐘。

今になって思うのは楚王と巫女の化身である「雲雨」をおもうと愁いを持った顔つきななっている。月は西に下り始めて長江の水面に遷す。急流になって船の棹を制御して下るといつしか明け方の鐘の音が聞こえてくる。

今になって思うのは楚王と巫女の化身である「雲雨」をおもうと愁いを持った顔つきななっている。月は西に下り始めて長江の水面に遷す。急流になって船の棹を制御して下るといつしか明け方の鐘の音が聞こえてくる。

 

其二

(女のもとを訪ねる男の気持ちを詠う。)

謝家仙觀寄雲岑,岩蘿拂地成陰。

芸妓を携えるべく色男は女妓のいる仙郷寺観にむかうが、そこは雲がかかり厳しく聳えているところである。岩場に垂れる蘿は岩場や地面に箒で掃いたような跡を残し、木々に絡んで日を遮り陰を暗くしている。

洞房不閉白雲深,當時丹竈,一粒化黃金。

女仙人の居る、洞房は白雲が深く垂れこめているが閉まってはいない。丁度いま、不老不死の薬、丹薬を釜戸で練っており、その一粒は黄金に変わっていくのだろう。

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴琴。

石の壁にはうす絹の着物がかけられたようにもやがかかり、岩場に立つ松を風が抜けると琴が爪弾かれたような音が長くひびいてくる。

時間唳鶴起前林,十洲高會,何處許相尋?

時が来ると鶴が起きてきて林の前で鳴くだけでおどろくような生活をし、東方朔『海内十洲記』の中で高尚な出会いがあったようなことやなにかを、何処にあるのか尋ねたいけどだれに聞けばよいのだろうか。

 

其三

(手を携えてゆけば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだと詠う。)

渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。

渭水の傍にさかえた秦の都、その宮城とそれらを見守ってきた大木の秦樹も時が去れば凋落するものだ。きらびやかに輝いている高楼に一人登ってみるとそこからははっきりと見えて來るものはない。

含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。

だけど、心に情愛の気持ちを持てば、秦の穆公の時、「蕭史あり、善く簫を吹く。」とあり、簫を吹くだけで語り合うことはなかったが、情愛を共調することになり、怨みを和ませることになる。そして二人は天への道を登っていきついには風に乗りひらひらと行ってしまう。

何事乘龍入忽降,似知深意相招。

何事があったのかと云えば、斎史は竜に乗り、弄玉は鳳に乗って、入っていき、そして降りて行ったのだ。これらの話で類似していることは、意志を深く持つことであり、たがいにまねきいれることなのである。

三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。

道教の最高神格の「三清」は手を携えてくれてその道を行くから、はるか遠いとおもうことはないのである。この世の中にはいろんな障壁があるものであり、しかしここでは、彩り豊かな筆でもって美しく艶めかしく区切られた世界があることである。

花蕊夫人006
 

 

『臨江仙七首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

臨江仙七首 其三

渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。

含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。

何事乘龍入忽降,似知深意相招。

三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。

 

(下し文)

(臨江仙七首 其の三)

渭闕 宮城 秦樹凋ち,玉樓 獨り上りて無憀す。

情を含みて自ら吹簫を語らず,調情して恨を和み,天路 風飄を逐う。

何事ぞ龍に乘り入り忽ち降り,知るに似たり 深意 相い招くを。

三清 手を攜えて路 遙ならざる,世間 屏障,彩筆 嬌饒の劃【かく】す。

 

(現代語訳)

(手を携えてゆけば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだと詠う。)

渭水の傍にさかえた秦の都、その宮城とそれらを見守ってきた大木の秦樹も時が去れば凋落するものだ。きらびやかに輝いている高楼に一人登ってみるとそこからははっきりと見えて來るものはない。

だけど、心に情愛の気持ちを持てば、秦の穆公の時、「蕭史あり、善く簫を吹く。」とあり、簫を吹くだけで語り合うことはなかったが、情愛を共調することになり、怨みを和ませることになる。そして二人は天への道を登っていきついには風に乗りひらひらと行ってしまう。

何事があったのかと云えば、斎史は竜に乗り、弄玉は鳳に乗って、入っていき、そして降りて行ったのだ。これらの話で類似していることは、意志を深く持つことであり、たがいにまねきいれることなのである。

道教の最高神格の「三清」は手を携えてくれてその道を行くから、はるか遠いとおもうことはないのである。この世の中にはいろんな障壁があるものであり、しかしここでは、彩り豊かな筆でもって美しく艶めかしく区切られた世界があることである。

鳳翔から華山長安付近
 

(訳注)

臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。双調五十八字、前後段二十九字五句三平韻で、7⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤の詞形をとる。

江仙 一首 張泌【ちょうひつ】ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」Gs-349-7-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3292

 

臨江仙七首 其三

(手を携えてゆけば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだと詠う。)

花間集においては花街を仙郷と呼び、そこの女たちを巫女であったり、女神と表現される。この詩ではそうした語句を使わないで、故事や伝説を使って妓女を詠っている。前段は、秦の咸陽を取り上げ、秦の穆公の時代、長安の西、鳳翔に都をおいていたころの故事を詠い、言葉よりもその情愛、思い続けることで互いに愛し合えるものと云い、後段、愛し合えばどこへでも飛んで行けるものだし、女祠、巫女、道教の神と手を携えれば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだ、と詠っている。

 

渭闕 宮城 秦樹 凋,玉樓 獨 上 無憀。

渭水の傍にさかえた秦の都、その宮城とそれらを見守ってきた大木の秦樹も時が去れば凋落するものだ。きらびやかに輝いている高楼に一人登ってみるとそこからははっきりと見えて來るものはない。

渭闕 秦の咸陽の宮殿。

秦樹 秦から始まり漢、隋、唐とその都の姿をずっと見守ってきた京兆の木樹をいう。

無憀 心が晴れやかにならない。悲しんだり、恨んだりすることはない。

 

含情 不語 自 吹簫,調情 和恨,天路 逐 風飄。

心に情愛を持っていれば、秦の穆公の時、「蕭史あり、善く簫を吹く。」とあり、簫を吹くだけで語り合うことはなかったが、情愛を共調することになり、怨みを和ませることになる。そして二人は天への道を登っていきついには風に乗りひらひらと行ってしまう。

吹簫  簫史と弄玉との故事。 『列仙伝』に「簫史者、秦穆公時人也。善吹簫、穆公有女號弄玉、好之、遂以妻焉。遂教弄玉作鳳鳴。居數十年、吹似鳳凰、鳳凰來止其屋、為作鳳臺、夫婦止其下。不數年、一旦隨鳳凰飛去。」(秦の穆公の時、蕭史あり、善く簫を吹く。公の女弄玉これを好む。公もって奏す。遂に弄玉に教へて鳳鴫をなす。居ること数年、吹くに鳳凰の声あり。鳳来ってその星に止まる。公、為に鳳台を作る。夫妻その上に止りしが、一旦、みな鳳凰に随って飛去す)とみえる。・霊妃 秦の穆公の女の弄玉。
春秋時代、秦の穆公に弄玉というむすめがあった。帯の名手の蒲史を愛したので穆公は二人を夫婦にした。弄玉は夫から蒲の吹き方を教わり、鳳の鳴き声が吹けるようになり、その音につられて鳳がやってくるようになった。後に斎史は竜に乗り、弄玉は鳳に乗って、二人とも天上にのぼったという伝説がある。

風飄 風によってひらひらと飛び散るさま。

 

何事 乘龍 入忽降,似知 深意 相招。

何事があったのかと云えば、斎史は竜に乗り、弄玉は鳳に乗って、入っていき、そして降りて行ったのだ。これらの話で類似していることは、意志を深く持つことであり、たがいにまねきいれることなのである。

 

三清 攜手 路非遙,世間 屏障,彩筆 劃 嬌饒。

道教の最高神格の「三清」は手を携えてその道を行くならばはるか遠いということはないのである。この世の中はいろんな障壁があるものであり、彩り豊かな筆でもって美しく艶めかしく描くことである。

三清(さんせい)は、道教の最高神格のこと。「太元」を神格化 ... 老君)の三柱。 それぞれ道教における天上界の最高天「玉清境」「上清境」「太清境」に住し、この三天のことも「三清」と呼ぶ。道観(道教寺院)にはしばしば「三清殿」と称する三清を祀る建物がある。

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