歐陽炯≪獻衷心一首≫ あの人との情事が未だ終わっていないときでしたが心は通い合っておりました。脱ぎ捨てた衣でいっぱいの閨にはそれでもなお、自分自身で檀の葉が紅く色づいていたのです。


2014年1月27日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <935>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3659韓愈詩-242-(3)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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1 浣渓沙 三首 其一 欧陽烱
2 浣渓沙 三首 其二 欧陽烱
3 浣渓沙 三首 其三 欧陽烱
4 三字令 欧陽烱
5 子八首 其一 欧陽烱
6 子八首 其二 欧陽烱
7 子八首 其三 欧陽烱
8 子八首 其四 欧陽烱
9 子八首 其五 欧陽烱
10 子八首 其六 欧陽烱
11 子八首 其七 欧陽烱
12 子八首 其八 欧陽烱
13 獻衷心一首 欧陽烱
14 賀明朝二首 其一 欧陽烱
15 賀明朝二首 其二 欧陽烱
16 江城子一首 欧陽烱
17 鳳樓春一首 欧陽烱

獻衷心

(春が来て楽しい日々を暮らしそれが秋まで続いた、仲秋の日に棄てられそれっきりになってしまった女を詠う。)

見好花顏色,爭笑東風。

若い花のようなはちきれんばかりの赤く染まった顔を見るのがとても好きで、春風の吹くころには笑い声が絶えなかったのです。

雙臉上,晚粧同。

両のまぶたの上には夜の化粧をいつもと同じようにするのです
閑小樓深閣,春景重重。

奥まったところの高閣には、春の景色がいっぱいであり、その上に春の様相、行事と重なって華やかな暮らしのなかにも静かな離れの小さな楼閣のくらしがあるのです。
三五夜,偏有恨,月明中。

それは仲秋まで続き、十五夜の夜のこと、ひたすらに恨みに思うことがありました。それは月が明るく真上の上がった真夜中のことです。
情未已,信曾通,滿衣猶自染檀紅。

あの人との情事が未だ終わっていないときでしたが心は通い合っておりました。脱ぎ捨てた衣でいっぱいの閨にはそれでもなお、自分自身で檀の葉が紅く色づいていたのです。
恨不如雙鷰,飛舞簾櫳。

恨んでいるのは、ツガイの燕のようにしてくれなくなったことで、飛び交い、舞いを舞うのもこの閨の簾にかこまれたところだけに限られていることなのです。

春欲暮,殘絮盡,柳條空。

やがて春も過ぎようとする頃には、残った柳絮もことごとく飛んで行ってしまい、柳の枝でまた会う約束をしていてもそれは空しい思いに変わってしまったのです。


献衷心【けんそうしん】

見好し 花顏の色を,東風に笑うを爭う。

雙臉の上に,晚粧 同じゅうす。

小樓を閑かにし閣を深くす,春景 重重たり。

三五の夜,偏えに恨有り,月は明るく中なり。

情 未だ已まず,信 曾通し,滿衣 猶お自ら檀紅に染る。

雙鷰の如からずを恨み,飛舞すは簾櫳のみ。

春も暮んと欲せば,殘絮 盡くし,柳條 空し。
 
≪参考≫ 

獻衷心  顧夐

繡鴛鴦帳暖,畫孔雀屏欹。

人悄悄,月明時,想昔年懽笑,恨今日分離。

銀釭背,銅漏永,阻佳期。

小樓煙細,虛閣簾垂。

幾多心事,暗地思惟。

被嬌娥牽役,魂夢如癡。

金閨裡,山枕上,始應知。


木蓮001
 

『獻衷心』 現代語訳と訳註

(本文)

獻衷心

見好花顏色,爭笑東風。

雙臉上,晚粧同。

閑小樓深閣,春景重重。

三五夜,偏有恨,月明中。

情未已,信曾通,滿衣猶自染檀紅。

恨不如雙鷰,飛舞簾櫳。

春欲暮,殘絮盡,柳條空。

 

(下し文)

献衷心【けんそうしん】

見好し 花顏の色を,東風に笑うを爭う。

雙臉の上に,晚粧 同じゅうす。

小樓を閑かにし閣を深くす,春景 重重たり。

三五の夜,偏えに恨有り,月は明るく中なり。

情 未だ已まず,信 曾通し,滿衣 猶お自ら檀紅に染る。

雙鷰の如からずを恨み,飛舞すは簾櫳のみ。

春も暮んと欲せば,殘絮 盡くし,柳條 空し。

 

(現代語訳)

(春が来て楽しい日々を暮らしそれが秋まで続いた、仲秋の日に棄てられそれっきりになってしまった女を詠う。)

若い花のようなはちきれんばかりの赤く染まった顔を見るのがとても好きで、春風の吹くころには笑い声が絶えなかったのです。

両のまぶたの上には夜の化粧をいつもと同じようにするのです

 

奥まったところの高閣が、春の景色がいっぱいであり、その上に春の様相、行事と重なって華やかな暮らしのなかにも静かな離れの小さな楼閣のくらしがあるのです。

それは仲秋まで続き、十五夜の夜のこと、ひたすらに恨みに思うことがありました。それは月が明るく真上の上がった真夜中のことです。

あの人との情事が未だ終わっていないときでしたが心は通い合っておりました。脱ぎ捨てた衣でいっぱいの閨にはそれでもなお、自分自身で檀の葉が紅く色づいていたのです。

恨んでいるのは、ツガイの燕のようにしてくれなくなったことで、飛び交い、舞いを舞うのもこの閨の簾にかこまれたところだけに限られていることなのです。

やがて春も過ぎようとする頃には、残った柳絮もことごとく飛んで行ってしまい、柳の枝でまた会う約束をしていてもそれは空しい思いに変わってしまったのです。
 

(訳注)

獻衷心

唐の教坊の曲名。『花間集』には二首所収。欧陽烱の作が一首、古径の作が収められている。六十四字、単調九平韻である。

前半三十三字、後半三十一字、三字句が多く可愛らしさを陰僧都蹴るものである。(5④ ③③ ④ 33③ / 3③⑦ 5④ 33③)33 31

 

獻衷心一首

(春が来て楽しい日々を暮らしそれが秋まで続いた、仲秋の日に棄てられそれっきりになってしまった女を詠う。)

詩は物語のようで、若いころには、女のもとに足しげく来て一緒に過ごしていたものが、女が年を取ると〔この頃は二十代中盤を過ぎること〕見限られてしまったことを云う。おんなを檀の実に喩えて詠っている。

 

見好花顏色,爭笑東風。

若い花のようなはちきれんばかりの赤く染まった顔を見るのがとても好きで、春風の吹くころには笑い声が絶えなかったのです。

李白『宮中行樂詞八首 其五』「繡香風暖。 紗窗曙色新。 宮花爭笑日。 池草暗生春。 綠樹聞歌鳥。 青樓見舞人。 昭陽桃李月。 羅綺自相親。」

宮中行樂詞八首其五 李白 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白146

 

雙臉上,晚粧同。

両のまぶたの上には夜の化粧をいつもと同じようにするのです

 

閑小樓深閣,春景重重。

奥まったところの高閣には、春の景色がいっぱいであり、その上に春の様相、行事と重なって華やかな暮らしのなかにも静かな離れの小さな楼閣のくらしがあるのです。

 

三五夜,偏有恨,月明中。

それは仲秋まで続き、十五夜の夜のこと、十五夜の夜のこと、ひたすらに恨みに思うことがありました。それは月が明るく真上の上がった真夜中のことです。

 

情未已,信曾通,滿衣猶自染檀紅。

あの人との情事が未だ終わっていないときでしたが心は通い合っておりました。脱ぎ捨てた衣でいっぱいの閨にはそれでもなお、自分自身で檀の葉が紅く色づいていたのです。

○檀 ニシキギ科の落葉低木。山野に生え、葉は楕円形で、対生。雌雄異株。晩春に黄緑色の小さな4弁花が咲いて、枝にびっしり実をつけ、秋になると淡紅色に熟して四つに割れた実から真っ赤な皮におおわれた種子がぶらさがり、葉が散ったあとも枝に残る。初夏、緑白色の小花が集まって咲き、果実はほぼ四角形で、熟すと四つに裂けて赤い種子が現れる。古くは材で弓を作った。やまにしきぎ。かわくまつづら。《季 花=夏 実=秋》ここは、女性の性器を表現しているということは、満足できず、中途半端で帰っていったことを示す。十分な満足というのは、夜を共にして夜明け前に帰ることを言う。

檀の実00
 

恨不如雙鷰,飛舞簾櫳。

恨んでいるのは、ツガイの燕のようにしてくれなくなったことで、飛び交い、舞いを舞うのもこの閨の簾にかこまれたところだけに限られていることなのです。

○簾櫳 この頃の女性は自分だけで、どこかに出ることはできなかったのである。通い婚が基本であり、男が通ってくれなければ籠の鳥なのである。ここは、閨の四方にに架けられた、簾によってそこから出ることも、楽しいこともなくなったことを示す。

 

春欲暮,殘絮盡,柳條空。

やがて春も過ぎようとする頃には、残った柳絮もことごとく飛んで行ってしまい、柳の枝でまた会う約束をしていてもそれは空しい思いに変わってしまったのです。

○殘絮 春の盛りに柳絮が飛び交うころになると、いつも柳絮が飛ぶ春には女のもとに来てくれていた。その柳絮もあとわずかしか残っていない春も終わろうとしている。そういった思いを残●●という。

○柳條 柳は男性を意味し、枝が揺れるのをセックスに喩える。柳は柳枝詩にいう別れる時のおまじないを象徴するもので、柳の枝を見て男を思い浮かべ、別れる時の約束を思い浮かべるという意味になる。
tsubame