顧夐《 虞美人六首 其三 》年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。


2014年2月28日 の紀頌之5つのブログ
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虞美人六首

其一

(逢えなくても我慢してきた春の心が約束の日にも訪ねてくれず、心も体も満たされず、女の浮気心を目覚めさせることを詠う。)

曉鶯啼破相思夢,簾看金泥鳳。

夜も眠りにつけずうとうととしていると、春を告げに鶯が啼き、あの人と過ごす夢の続きを破られてしまう。起き上がり、寝床を離れて金泥の鳳模様の簾を巻き上げてみる。

宿粧猶在酒初醒,翠翹慵整倚雲屏,轉娉婷。

寝化粧はそのまま残っていて、酒はいくら飲んでも初めから酔いはしなかった、鏡を見て、翡翠の簪を物憂げの心でなおしてみて、雲母の屏風に寄り添ってみる。どうみてもこれだけ艶めかしさいっぱいなのだ。 

香檀細畫侵桃臉,羅袂輕輕斂。

香しき薄紅色の白粉を眉尻から頬にかけてすかしを入れて、桃の花のように優しい顔に化粧をなおした。涙がにじむので薄絹の袂でそっとなんども拭う。

佳期堪恨再難尋,綠蕪滿院柳成陰,負春心。

逢瀬の約束の日というのに、再び語り合うことが出来ないという、恨めしき気持ちのまま堪えなければいけないのだ。奥の院の庭一面に草花は生えさきみだれ、やがて柳のはがしげって暗く影を為す季節になろうという、春になればあの人と情を交わし合うという期待はやぶられてしまった、もうその気持ちは失って他の人に思いを寄せることになるのだろうか。

(虞美人六首其の一)

曉の鶯 啼き破りて相いに夢を思い,簾 金泥の鳳を看る。

宿粧 猶お酒 初めの醒る在り,翠翹 慵じて雲屏にる倚を整え,轉た娉婷たり。

香檀 細かに畫き 桃臉を侵し,羅袂 輕輕として斂む。

佳期 恨むに堪え 再び尋ね難き,綠蕪 院に滿ち 柳 陰を成し,春心に負く。 

其二

(逢えなくて、別れてもなおわすれることもできないでいる、うらむだけでは生きていけないと廣い気持ちになろうと思いなおすと詠う。)

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

そよ風が簾を揺らしていく、春麗らかな昼下がり時を告げる鐘の音が聞えてくる。閨には鴛鴦の刺繍に牡丹の花が重ねて刺繍している蒲団がかけられている。

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

とばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝もやがまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になった。だけど、この艶やかさをだれに見せるともないので物憂げな気持ちになってしまう。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、その二朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて池の端にはいっぱいに繁っている。自分の身は清廉なもので枕にも、簟のシーツにもきれいなもので・別れたのに忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。どんなに恨んでみても落ち着いてあの人のことを思い続けよう。

 

(虞美人六首、其の二)

簾觸れ 風送りて 景陽の鐘,鴛の繡の花重るを被う。

曉の幃 初めて卷き 煙濃を冷くし,翠 勻【すくな】く 粉黛す 好く儀容し,嬌やかと慵うくを思う。

起き來りて 語らる無く 朝粧を理【おさめ】る,寶匣 鏡 光を凝【かため】る。

綠荷【ろくか】相い倚り 池塘に滿つ,露清く 枕簟【ちんてん】藕花【ぐうか】の香,悠揚【ゆうよう】を恨む。

其三

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、今は何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに籠の中のように高閣がある。

露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。

おなじ絲でも紅いれんこんの絲は、その露はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびなくものである。生娘だったころは喘ぎ声を限りに叫んだものだが決して狂ったわけではない。そんなとき、朝が来ても、疲れ果てて朝の化粧なおしをする気になれないものだった。

小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。

金糸のおしどりのとばりにお香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。

淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。

年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。

(其の三)

翠屏 閑かに掩う 珠箔を垂れ,絲の雨 籠池の閣。

露粘 紅藕 清香に咽び,謝娘 嬌極めて 不成狂,罷朝粧。

小金 鸂鶒 煙細やかに沉み,膩枕 雲髻を堆す。

淺眉 微斂 檀輕やかに炷【くゆら】せ,舊懽れ有る時に夢魂に驚き,多情を悔む。

其四

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。

小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

顛狂少年輕離別,辜負春時節。

畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

 

其五

深閨春色勞思想,恨共春蕪長。

黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。

玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

 

其六

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。

蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。

醮壇風急杏花香。

此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。


 『虞美人』 現代語訳と訳註

(本文)

虞美人六首

其三

翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。

露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。

小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。

淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。

 

(下し文)

(虞美人六首、其の三)

翠屏 閑かに掩う 珠箔を垂れ,絲の雨 籠池の閣。

露粘 紅藕 清香に咽び,謝娘 嬌極めて 不成狂,罷朝粧。

小金 鸂鶒 煙細やかに沉み,膩枕 雲髻を堆す。

淺眉 微斂 檀輕やかに炷【くゆら】せ,舊懽れ有る時に夢魂に驚き,多情を悔む。

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(現代語訳)

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、今は何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに籠の中のように高閣がある。

おなじ絲でも紅いれんこんの絲は、その露はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびなくものである。生娘だったころは喘ぎ声を限りに叫んだものだが決して狂ったわけではない。そんなとき、朝が来ても、疲れ果てて朝の化粧なおしをする気になれないものだった。

金糸のおしどりのとばりにお香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。

年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。

 

(訳注)

3 -3 虞美人六首 其三

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。他の男が手を出せない、美しい女妓、宮女を虞美人としてうたうもの。

 

虞美人六首其三

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翡翠の屏風、金箔のすだれ、雨の絲、レンコンの糸、糸のように立ち上るお香、金糸の刺繍、糸をテーマに年増になった女妓が籠の鳥のように閨で暮らすのを詠う。一夫多妻制、女には、房、閨にいるだけで、自分の意志では何処にも行くことが出来ない時代である。男にとっては通い婚ということであり、結婚しても姓が変わらないのもそこに起因するものである。 

虞美人六首其三

(あれほどもてはやされた乙女のころが思い出され、どうしてこうなったのか悔やんで暮らす女を詠う)その三

翡翠の屏風、金箔のすだれ、雨の絲、レンコンの糸、糸のように立ち上るお香、金糸の刺繍、糸をテーマに年増になった女妓が籠の鳥のように閨で暮らすのを詠う。一夫多妻制、女には、房、閨にいるだけで、自分の意志では何処にも行くことが出来ない時代である。男にとっては通い婚ということであり、結婚しても姓が変わらないのもそこに起因するものである。

 

翠屏 閑掩 垂珠箔,絲雨 籠池閣。

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、今は何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに籠の中のように高閣がある。

○珠箔 1 金属をごく薄く打ち延ばしたもの。金箔・銀箔・錫箔など。「―を押す」2 人が重んじる .... はく 【×箔】 [人名用漢字] [音]ハク(漢) 1 すだれ。「珠箔」 2 すだれ状のすのこ。「蚕箔」 3 のべがね。「金箔・銀箔」

 

露粘 紅藕 咽清香,謝娘 嬌極 不成狂,罷 朝粧。

おなじ絲でも紅いれんこんの絲は、その露はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびなくものである。生娘だったころは喘ぎ声を限りに叫んだものだが決して狂ったわけではない。そんなとき、朝が来ても、疲れ果てて朝の化粧なおしをする気になれないものだった。

○藕 レンコン.藕断丝连《成》(レンコンはちぎっても糸がつながっている>)(男女が)別れたのになお関係を断ち切れずにいる.藕粉 []レンコンの澱粉.◇くず湯のように溶いて食べる.

○咽 のど むせぶ〈イン〉のど。「咽喉(いんこう)」〈エン〉(「嚥(えん)」と通用)飲み込む。「咽下(えんか・えんげ)」〈エツ〉むせぶ。「嗚咽(おえつ)

・謝娘:「あの女性」の意。固有名詞ではあるが、詞では、若くて美しい女性を指す。乙女。マドンナ。

「初識謝娘時。」「はじめて乙女を知った時」といっていました。 ・初識:はじめて知り合ったとき。 

荷葉杯 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

○罷 やめる まかる1 仕事を中止する。「罷業・罷工」2 役目をやめさせる。「罷免」3 疲れてやる気がなくなる。

 

小金 鸂鶒 沉煙細,膩枕 堆雲髻。

金糸のおしどりのとばりにお香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。

○鸂鶒【けいせき】おしどり。

鸂鶒けいせき001

淺眉 微斂 炷檀輕,舊懽 時有夢魂驚,悔多情。

年を重ねると眉が少し薄れてしまうが眉間にしわを作ってしまうし、白檀を少し焚くと軽やかに立ち上るだけにしてしまう。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが思い出されて驚いて起きてしまう。あの夢多かりし頃を懐かしんでまた悔やんでしまう。

○多情 交わす情けが多いこと。ここでは夢多かりし頃を懐かしんでとした。