咲き誇った花は散り、夕靄が淡くひろがる、「謝秋娘」も少し年を重ねて家の豪邸の池のほとりの楼閣にすごしている、春も深まってきて物寂しさがひろがり。泣きぬれた袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直して思いに沈んでいる。奇麗な宝飾の香炉には火も消えて白き灰が近頃焚かれたこともなく冷ややかなままである、簾に日影を映し、紅い杏の花の咲くなか梁の上にはまた燕が帰って来る。

        
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14-352

《河傳四首(3)》孫光憲(孫少監光憲)唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-535-14-(352)  花間集 巻第七 (十三首)漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4222

 

 

孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 

花間集 教坊曲『河傳』十八首

溫助教庭筠

巻二

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

曉妝仙,仙景箇

花間集

巻二

河傳三首其二

雨蕭蕭,煙浦花

 

巻二

河傳三首其三

杏花稀,夢裡每

韋相莊

巻二

105 河傳 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-286-5-#40  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2977

何處,煙雨,隋堤

 

巻二

106 河傳三首 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982

春晚,風暖,錦城

 

巻二

107 河傳三首 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-288-5-#42  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2987

錦浦,春女,繡衣

張舍人泌

巻五

河傳 二首之一 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-350-7-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3297

渺莽雲水,惆悵暮

 

巻五

河傳 二首之二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-351-7-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3302

紅杏,交枝相映,

顧太尉

巻七

13-7 河傳三首 其一 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-459-13-(7) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3842

鷰颺,晴景。小

 

巻七

13-8 河傳三首 其二 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-460-13-(8) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3847

曲檻,春晚。

 

巻七

13-9 河傳三首 其三 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-461-13-(9) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3852

棹舉,舟去,波光

孫少監光憲

巻七

河傳四首其一

太平天子,等閑遊

 

巻七

河傳四首其二

柳拖金縷,着煙籠

 

巻七

河傳四首其三

花落,煙薄,謝家

 

巻七

河傳四首其四

風颭,波斂。

閻處士選

巻九

河傳一首

秋雨,秋雨,

李秀才珣

巻十

河傳二首其一

朝雲暮雨,依舊

 

巻十

河傳二首其二

落花深處,啼鳥

 

 

河傳四首

其一

太平,天子,等閑遊戲,疏河千里。

柳如絲,隈倚淥波春水,長淮風不起。

如花殿三千女,爭雲雨,何處留人住?

錦帆風,煙際紅,燒空,魂迷大業中。

(おおきな川には港があり、湊には大きな歓楽街がある。春になり沢山の女がいるところにたくさんの男があつまる)

天下は太平でいると天命を受け天下を治める人は、長閑の中にのどかに過ごし、遊び戯れる。そんなことは川の流れのようで千里先まで流れて行くようなものだ。

柳の枝が垂れるのは糸のようであり、川の流れの淵には春の雪解けで増水が緑の澄み切って流れている、長江や淮河の大河には大風が起こることはない。

ここの花の御殿のようなところには後宮のように三千人の宮女がいる。宋玉の「高唐の賦」に言う巫女は雨に化身し、男は雲に化身して絡み合う。あの人は何処に行ったのか、今はどこに住んでいるのだろう。

錦の帆柱に帆に風を受けて舟は進み、夕靄のただようその際には紅い花が咲いている。空は夕焼けに染まっていて、帰って来る船にもあの人はいない。あの人の魂は迷ってしまって帰ってこないけど旅の途中で大きな仕事をしている最中なのでしょう。

(河傳四首 其の一)

太平の天子,等閑し遊戲す,疏河すは千里なり。

柳 絲の如し,隈倚 淥波の春水,長淮 風 起らず。

花の如き殿には三千の女が,雲雨を爭い,何處にか人を留めて住わん?

錦帆の風,煙際の紅,燒空ありて,魂迷し 大業に中【あた】る。

 

其二

柳拖,金縷,着煙籠霧,濛濛落絮。

鳳皇舟上楚女,妙舞,雷喧波上皷。

龍爭虎戰分中土,人無主,桃葉江南渡。

襞花牋,豔思牽。

成篇,官娥相與傳。

(春の盛りに江南の舟遊びで官妓の美女は歌も踊りもその上詩を作るのもうまい、次の世にも伝えられる詩を交わそう)

柳の枝が土手を引き摺り、その枝は金色の紐を垂らす、夕靄はこの街を囲むように出てきて霧がそれを注素用に出てくる、そこにもうもうと柳絮が落ちて飛び交う。

鳳凰の絵が描かれた飾り船はその国の美女を載せている、美女は華麗に舞う、それに合わせた様に波の上に音を立て、鼓の音は雷のように轟く。

この光景は戦国時代の故事を筝曲に言うように「龍が爭い、虎が闘って天下を分ける」ようこの美女をわが手にしようとあらそう、しかしここには美女の主となる者はいない。それは王獻之の愛妾「桃葉」の詩のようにここ江南では、「桃葉よ桃葉、兎に角渡って来い」と美女にとに角この川を渡って来てくれればいいと言っている。

ヒダひだのスカートをゆらせて薛濤䇳にしたためる、魅力のある気持ちで引き付ける。

その光景を目にすれば詩篇はできるものだし、この美女は官妓でありこの私と共にこの詩をつたえていくことになるだろう。

(河傳四首其の二)

柳の拖,金の縷,煙 籠霧に着き,濛濛として絮を落す。

鳳皇 舟上の楚女,舞をに妙して,雷喧 波上の皷。

龍爭 虎戰 中土を分ち,人 主無し,桃葉 江南渡る。

襞花の牋,豔思 牽く。

篇成し,官娥 相いに與傳す。

 

其三

花落,煙薄,謝家池閣。

寂寞春深,翠蛾輕斂意沉吟。

沾襟,無人知此心。

玉鑪香斷霜灰冷,簾鋪影,梁鷰歸紅杏。

晚來天,空悄然。

孤眠,枕檀雲髻偏。

(愛妾の棲む豪華な家にも春も終るように年を重ねた女には諦めて過ごすよりない)

咲き誇った花は散り、夕靄が淡くひろがる、「謝秋娘」も少し年を重ねて家の豪邸の池のほとりの楼閣にすごしている、

春も深まってきて物寂しさがひろがり。泣きぬれた袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直して思いに沈んでいる。

奇麗な宝飾の香炉には火も消えて白き灰が近頃焚かれたこともなく冷ややかなままである、簾に日影を映し、紅い杏の花の咲くなか梁の上にはまた燕が帰って来る。

たそがれが宵闇迫り頃に変わると、空しさのあまりにうち萎れてしまう。

それからはあきらめるしかなく独り寝るだけで、香木の枕に横になると雲型の髷は片側に傾いて、もう直すこともないのだ。

(其の三)

花落ち,煙薄れ,謝家の池閣。

寂寞として春深し,翠蛾 輕く斂め 意 沉吟す。

襟を沾し,人 此の心を知る無し。

玉鑪 香 斷え 霜灰 冷ややかにして,簾 影を鋪く,梁鷰 紅杏に歸る。

晚來の天には,空しく悄然とす。

孤り眠り,枕檀 雲髻 偏る。

 

其四

風颭,波斂。

團荷閃閃,珠傾露點。

木蘭舟上,何處娃越豔,藕花紅照臉。

大堤狂殺襄陽客,煙波隔,渺渺湖光白。

身已歸,心不歸。

斜暉,遠汀鸂鶒飛。

 

 茶苑

 

 

『河傳四首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

 其三

花落,煙薄,謝家池閣。

寂寞春深,翠蛾輕斂意沉吟。

沾襟,無人知此心。

玉鑪香斷霜灰冷,簾鋪影,梁鷰歸紅杏。

晚來天,空悄然。

孤眠,枕檀雲髻偏。

 

(下し文)

(其の三)

花落ち,煙薄れ,謝家の池閣。

寂寞として春深し,翠蛾 輕く斂め 意 沉吟す。

襟を沾し,人 此の心を知る無し。

玉鑪 香 斷え 霜灰 冷ややかにして,簾 影を鋪く,梁鷰 紅杏に歸る。

晚來の天には,空しく悄然とす。

孤り眠り,枕檀 雲髻 偏る。

 

 

(現代語訳)

(愛妾の棲む豪華な家にも春も終るように年を重ねた女には諦めて過ごすよりない)

咲き誇った花は散り、夕靄が淡くひろがる、「謝秋娘」も少し年を重ねて家の豪邸の池のほとりの楼閣にすごしている、

春も深まってきて物寂しさがひろがり。泣きぬれた袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直して思いに沈んでいる。

奇麗な宝飾の香炉には火も消えて白き灰が近頃焚かれたこともなく冷ややかなままである、簾に日影を映し、紅い杏の花の咲くなか梁の上にはまた燕が帰って来る。

たそがれが宵闇迫り頃に変わると、空しさのあまりにうち萎れてしまう。

それからはあきらめるしかなく独り寝るだけで、香木の枕に横になると雲型の髷は片側に傾いて、もう直すこともないのだ。

 kairo10682

(訳注)

河傳四首

『花間集』 には孫光憲の作が四首収められている。双調五十一字、前段二十六字六句五仄韻、後段二十六字六句五仄韻で、❻❺❸❸❷❺の詞形をとる。

其三

(愛妾の棲む豪華な家にも春も終るように年を重ねた女には諦めて過ごすよりない)

【解説】 晩春の孤閏の恨みを詠う。後段の冷たい灰となった香は、女主人公の心そのものであり、

梁の巣に帰って来た燕は番で女主人公の孤独感を一層際立たせる働きをしている。そこには、燕は

帰って来たのに、あの人の帰らぬまま春は過ぎようとしている、という気持ちが込められている。

 

 

花落,煙薄,謝家池閣。

咲き誇った花は散り、夕靄が淡くひろがる、「謝秋娘」も少し年を重ねて家の豪邸の池のほとりの楼閣にすごしている、

○謝家 美女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。

 

寂寞春深,翠蛾輕斂意沉吟。

春も深まってきて物寂しさがひろがり。泣きぬれた袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直して思いに沈んでいる。

○翠蛾 ここでは翠蛾に同じ。女性の美しい眉を言う。顧夐「酔公子二首其二」○斂袖翠蛾攢 泣きぬれた袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直すことをいう。あきらめの境地をいう。

『醉公子二首』其二「岸柳垂金線,雨晴鶯百囀。家在綠楊邊,往來多少年。馬嘶芳草遠,高樓簾半捲。斂袖翠蛾攢,相逢爾許難。」13-338《醉公子二首 其一》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-521-13-(338) 花間集 巻第七漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4152

 

沾襟,無人知此心。

こぼす涙に襟をば濡らす。この心知る人はなし。

 

玉鑪香斷霜灰冷,簾鋪影,梁鷰歸紅杏。

奇麗な宝飾の香炉には火も消えて白き灰が近頃焚かれたこともなく冷ややかなままである、簾に日影を映し、紅い杏の花の咲くなか梁の上にはまた燕が帰って来る。

○梁燕帰紅杏 燕は梁の巣に紅い杏の花咲く時節に帰って来た。

 

晚來天,空悄然。

たそがれが宵闇迫り頃に変わると、空しさのあまりにうち萎れてしまう。

○晩来天 宵闇迫る時分。

 

孤眠,枕檀雲髻偏。

それからはあきらめるしかなく独り寝るだけで、香木の枕に横になると雲型の髷は片側に傾いて、もう直すこともないのだ。

〇枕檀 香木で作った枕。