それは人間の生きていくことに似ているものであり、長く調べてみるとそんなことがよくあるのである、旅から戻ってきたり、旅に出ようとするし、一方を排し、他方を立てること、逢うも別れもあるものだし、愛されていても、捨てられることもあるが、春風が吹いてくれば、万物は春に向っての思いはみんな一緒なのである。

 
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14-396《陽柳枝四首 其二》孫光憲(56)Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-579-14-(396)  花間集 巻第八 (四十八首)漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4442


 

 

楊柳枝四首其一

閶門風暖落花乾,飛遍江城雪不寒。

獨有晚來臨水驛,閑人多凭赤欄干。

(蘇州の花街の女妓が船で旅立った人が帰ってこないのを待ち侘びて舟が入って来るたびにそれを見守ると詠う)

呉城の西北門の「閶闔門」から見れば春も終わりの風が暖かく花を落下させやがて乾燥させる。やがて、風が北から偏って吹きはじめると大江のほとりに立つ城郭に雪が降ることるが寒気に堪えられないほどのものではないのです。(一人で居るのが耐えられないのです)

また一人で居るけれど夕闇が迫るころになれば、あの人のことが気になって水陸駅に舟の入って来るのを臨むのです。女と同じ暇を持て余す人たちが大勢、紅い欄干に倚りかかって眺めているのです。

(楊柳枝 四首其の一)

閶門 風暖く 花を落し乾く,飛遍 江城 雪寒からず。

獨り有る 晚來りて 水驛に臨み,人閑にして多く赤欄干に凭れる。

 

 

楊柳枝四首其二

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。

恰似有人長點檢,着行排立向春風。

(棄てられた女が春が来ればやはりあの人のことを思ってしまう。万物春が来ればみんなそうなのだと詠う。)

池があれば、あずまやがあるというものであるが、霧に包まれれば何が何だか分からなくなる。水につかったり、ずぶぬれになったり、あるいはひっくり返ったり起き上がったり、そうやって長く生物は養われ、育っていくのである。

それは人間の生きていくことに似ているものであり、長く調べてみるとそんなことがよくあるのである、旅から戻ってきたり、旅に出ようとするし、一方を排し、他方を立てること、逢うも別れもあるものだし、愛されていても、捨てられることもあるが、春風が吹いてくれば、万物は春に向っての思いはみんな一緒なのである。

(楊柳枝 四首 其の二)

池有り 榭有る 即濛濛とす,浸潤し 飜成して 長しく 養功す。

恰も 人に有る 長しく點檢するに似たり,行に着き 排立するも 春風に向う。

 

 

楊柳枝四首其三

根柢雖然傍濁河,無妨終日近笙歌。

驂驂金帶誰堪比,還共黃鶯不校多。

 

楊柳枝四首其四

萬株枯槁怨亡隋,似弔臺各自垂。

好是淮陰明月裏,酒樓橫笛不勝吹。

楊柳枝001
 

 

『楊柳枝四首』 現代語訳と訳註

(本文)

楊柳枝四首其二

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。

恰似有人長點檢,着行排立向春風。

 

 

(下し文)

(楊柳枝 四首 其の二)

池有り 榭有る 即濛濛とす,浸潤し 飜成して 長しく 養功す。

恰も 人に有る 長しく點檢するに似たり,行に着き 排立するも 春風に向う。

 

 

(現代語訳)

(棄てられた女が春が来ればやはりあの人のことを思ってしまう。万物春が来ればみんなそうなのだと詠う。)

池があれば、あずまやがあるというものであるが、霧に包まれれば何が何だか分からなくなる。水につかったり、ずぶぬれになったり、あるいはひっくり返ったり起き上がったり、そうやって長く生物は養われ、育っていくのである。

それは人間の生きていくことに似ているものであり、長く調べてみるとそんなことがよくあるのである、旅から戻ってきたり、旅に出ようとするし、一方を排し、他方を立てること、逢うも別れもあるものだし、愛されれていても、捨てられることもあるが、春風が吹いてくれば、万物は春に向っての思いはみんな一緒なのである。

 

 

(訳注)

楊柳枝四首其二

唐の教坊の曲名。単調と双調とがある。『花間集』には二十四百所収(同調異名の「柳枝」九首を含む)。孫光憲の作は四首収められている。溫庭筠と同じ単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形をとる。

(棄てられた女が春が来ればやはりあの人のことを思ってしまう。万物春が来ればみんなそうなのだと詠う。)

 

 

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。

池があれば、あずまやがあるというものであるが、霧に包まれれば何が何だか分からなくなる。水につかったり、ずぶぬれになったり、あるいはひっくり返ったり起き上がったり、そうやって長く生物は養われ、育っていくのである。

○榭 榭とは。意味や日本語訳。屋根のあるうてな,あずまや()水榭水ぎわの亭(チン)

濛濛 1 霧・煙・ほこりなどが立ちこめるさま。「―と砂ぼこりをまき上げる」2 心がぼんやりとしているさま。「木の本に―としてぞ立たりける」

飜成 ひっくり返ったり元に戻ったりする。

 

恰似有人長點檢,着行排立向春風。

それは人間の生きていくことに似ているものであり、長く調べてみるとそんなことがよくあるのである、旅から戻ってきたり、旅に出ようとするし、一方を排し、他方を立てること、逢うも別れもあるものだし、愛されれていても、捨てられることもあるが、春風が吹いてくれば、万物は春に向っての思いはみんな一緒なのである。

○恰[訓]あたかもちょうど。あたかも。「恰好(かっこう)」◇「恰好(かっこう)」「恰幅(かっぷく)」の「恰」の末尾促音は、「コウ(カフ)」の入声(にっしょう)pの変化したもの。

○點檢 スル 一つ一つ検査すること。くわしく調べること。 「エンジンを-する」 「人数を-する」 「点検」に似た言葉»。檢〔検〕[音]ケン[訓]しらべる[学習漢字]51 取り調べる。「検閲・検査・検察・検死・検出・検証・検診・検定・検討/実検・点検・剖検」2 とりしまる。「検束」3 検査。

 

○排立 二つのものを比べ、一方を排し、他方を立てること。排するとは、1 押しのける。しりぞける。排斥する。「万難を―・して進む」「反対勢力を―・する」2 並べる。排列する。「漢字を画数順に―・する」3 押し開く。
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