(凍りつく寒さの厳しいなかに新しい芽をはぐくみ、暖かい陽気に芽吹き、緑の葉を茂らせてゆく、その盛りには、歓迎、送別にその魅力を発揮するが、やがてその一生を終えるものなのだ。柳を女の一生に喩えて詠ったものである。)


7-404《柳枝五首其一》牛給事嶠(牛嶠)唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-587-7-(404)  巻三漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4482

 

 

牛給事嶠(牛嶠)柳枝五首

柳枝五首其一

解凍風來末上青,解垂羅袖拜卿卿。

無端裊娜臨官路,舞送行人過一生。

(凍りつく寒さの厳しいなかに新しい芽をはぐくみ、暖かい陽気に芽吹き、緑の葉を茂らせてゆく、その盛りには、歓迎、送別にその魅力を発揮するが、やがてその一生を終えるものなのだ。柳を女の一生に喩えて詠ったものである。)

凍るような寒さの風が暖かくなってくると柳の梢の先に青い目が膨らみやがて葉になる。凍っていた枝が緑に垂れると、まるでその枝は、薄絹の袖を仰いで、身分の高い人にえしゃくをしてキョウキョウとして招いてくるのだ。

柳の並木道は細い腰の女たちのように、かぼそい腕の者たちのようにしなやかに城郭の中心の大道に並んで臨んでいる。ここを通る人、出征していくあの人を舞いで送り出して、こうしてその一生を過ごし終えるのだ。(花の盛りには後宮でその魅力で魅了するが、時期を過ぎれば一生は終わる。)

(柳枝五首 其の一)

解凍の 風來れば 末上の青となり,羅袖を解き垂れ、卿卿に拜す。

無端 裊娜【じょうだ】にして 官路に臨み,行人を舞い送り 一生を過す。

 

柳枝五首其二

王宮裡色偏深,一簇纖條萬縷金。

不憤錢塘蘇小小,引郎松下結同心。

 

柳枝五首其三

橋北橋南千萬條,恨伊張緒不相饒。

金羈白馬臨風望,認得楊家靜婉腰。

 

柳枝五首其四

狂雪隨風撲馬飛,惹煙無力被春欺。

莫交移入靈和殿,宮女三千又妬伊。

 

柳枝五首其五

裊翠籠煙拂暖波,舞裙新染麴塵羅。

章華臺畔隋堤上,傍得春風爾許多。

楊貴妃清華池002
 

『柳枝五首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

柳枝五首其一

解凍風來末上青,解垂羅袖拜卿卿。

無端裊娜臨官路,舞送行人過一生。

 

(下し文)

(柳枝五首 其の一)

解凍の 風來れば 末上の青となり,羅袖を解き垂れ、卿卿に拜す。

無端 裊娜【じょうだ】にして 官路に臨み,行人を舞い送り 一生を過す。

 

(現代語訳)

(凍りつく寒さの厳しいなかに新しい芽をはぐくみ、暖かい陽気に芽吹き、緑の葉を茂らせてゆく、その盛りには、歓迎、送別にその魅力を発揮するが、やがてその一生を終えるものなのだ。柳を女の一生に喩えて詠ったものである。)

凍るような寒さの風が暖かくなってくると柳の梢の先に青い目が膨らみやがて葉になる。凍っていた枝が緑に垂れると、まるでその枝は、薄絹の袖を仰いで、身分の高い人にえしゃくをしてキョウキョウとして招いてくるのだ。

柳の並木道は細い腰の女たちのように、かぼそい腕の者たちのようにしなやかに城郭の中心の大道に並んで臨んでいる。ここを通る人、出征していくあの人を舞いで送り出して、こうしてその一生を過ごし終えるのだ。(花の盛りには後宮でその魅力で魅了するが、時期を過ぎれば一生は終わる。)

丁子001
 

(訳注)

柳枝五首

唐教坊の曲名。単調と双調がある。花間集には二十四首所収(異名の「楊柳枝」十五首を含む)単調二十八字四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形をとる。

折楊柳が基本にあって、男の楊と女の柳を折り絡ませリーフを造り、出征する男の健康を願うものであるが、それが女の柳の枝だけであるというところに作者の意図を感じるものである。

柳枝五首其一

(凍りつく寒さの厳しいなかに新しい芽をはぐくみ、暖かい陽気に芽吹き、緑の葉を茂らせてゆく、その盛りには、歓迎、送別にその魅力を発揮するが、やがてその一生を終えるものなのだ。柳を女の一生に喩えて詠ったものである。)

 

解凍 風來 末上青,解垂 羅袖 拜卿卿。

凍るような寒さの風が暖かくなってくると柳の梢の先に青い目が膨らみやがて葉になる。凍っていた枝が緑に垂れると、まるでその枝は、薄絹の袖を仰いで、身分の高い人にえしゃくをしてキョウキョウとして招いてくるのだ。

末上青 柳の梢の先に芽吹き始めたことをいう。少女から大人になることを示唆する。 歐陽脩 『生査子』

去年元夜時, 花市燈如畫。

月上柳梢頭, 人約黄昏後。

今年元夜時, 月與燈依舊。

不見去年人, 涙滿春衫袖。

去年  元夜の時, 花市  燈は 畫の如し。

 柳の梢頭に 月は上(のぼ)り, 人は約す  黄昏(たそがれ)の後を。

今年  元夜の時, 月と 燈とは  舊に依る。

 去年の人に  見(あ)へずして, 涙は滿つ  春衫の袖に。

 

無端 裊娜 臨官路,舞送 行人 過一生。

柳の並木道は細い腰の女たちのように、かぼそい腕の者たちのようにしなやかに城郭の中心の大道に並んで臨んでいる。ここを通る人、出征していくあの人を舞いで送り出して、こうしてその一生を過ごし終えるのだ。(花の盛りには後宮でその魅力で魅了するが、時期を過ぎれば一生は終わる。)

無端 末端がない。何処までも終わりがないほど続く。

裊娜 嫋娜【じょうだ】 しなやかなさま。なよなよしたさま。

官路 朝廷の御門に通づる大道。

 
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