(大江のほとりの女の館に貴公子たちが遊びに来る、遊んだあとはそれぞれ女を棄てて帰っていくと詠う)大江の岸辺のあたりで、女たちにむけて大きな声で呼び合っている。朝化粧をきれいにした女たちがいる、こちらには川辺の祠館の風景の中で、今しも、一人の女が蓮を摘み取っている。

 
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1-64-412《河傳三首其一》温庭筠Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-595-1-64-(412)  二巻漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4522

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲『河傳』十八首

 

 

溫庭筠

巻二

河傳三首其一

江畔,相喚。曉妝仙,仙景箇

 

 

巻二

河傳三首其二

湖上,閑望。雨蕭蕭,煙浦花

 

 

巻二

河傳三首其三

同伴,相喚。杏花稀,夢裡每

 

 

韋莊

巻二

105 河傳 其一 韋荘

何處,煙雨,隋堤

 

 

巻二

106 河傳三首 其二 韋荘

春晚,風暖,錦城

 

 

巻二

107 河傳三首 其三 韋荘

錦浦,春女,繡衣

 

 

張泌

巻五

河傳 二首之一 張泌【ちょうひつ】 

渺莽雲水,惆悵暮

 

 

巻五

河傳 二首之二 張泌【ちょうひつ】

紅杏,交枝相映,

 

 


巻七

 河傳三首 其一顧夐【

鷰颺,晴景。小

 

 

巻七

河傳三首 其二顧夐

曲檻,春晚。

 

 

巻七

13-9《 河傳三首 其三 顧夐

棹舉,舟去,波光

 

 

孫光憲

巻七

14-350《河傳四首(1)》孫光憲

太平天子,等閑遊

 

 

巻七

14-351《河傳四首(2)》孫光憲

柳拖金縷,着煙籠

 

 

巻七

14-352《河傳四首(3)》孫光憲

花落,煙薄,謝家

 

 

巻七

14-353《河傳四首(4)》孫光憲

風颭,波斂。

 

 

閻選

巻九

河傳一首

秋雨,秋雨,

 

 

李珣

巻十

河傳二首其一

朝雲暮雨,依舊

 

 

 

巻十

河傳二首其二

落花深處,啼鳥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《河傳三首其一》

江畔,相喚。

(大江のほとりの女の館に貴公子たちが遊びに来る、遊んだあとはそれぞれ女を棄てて帰っていくと詠う)

曉妝仙,仙景箇女採蓮。

大江の岸辺のあたりで、女たちにむけて大きな声で呼び合っている。

請君莫向那岸邊,少年,好花新滿舡。

朝化粧をきれいにした女たちがいる、こちらには川辺の祠館の風景の中で、今しも、一人の女が蓮を摘み取っている。

紅袖搖曳逐風暖,垂玉腕,腸向柳絲斷。

あなたにお願いしたいのは向うの方に行ってはダメだということ、あそこの岸辺のこと。貴公子がいるのだ。かれらはよい花の美人ばかりを新たに選んで行ってあの船をいっぱいにしようとしている。

浦南歸,浦北歸,莫知,晚來人已稀。

採蓮の女は、紅い袖をたくし上げて素肌を見せている。そちらから吹いてくる風は暖かい。しろくかがやくうでを船縁から垂らして蓮を摘む。恋い焦がれた思いをいくら向けようとも、貴公子は柳の梢を断ち切るようにすぐわかれるだろう。

入り江の港から南に向かって帰っていくもの、同じように北に帰るものがいたとしてもそれ以上を知ろうとするものではない。やがて夕刻になるように若さもやがてなくなるもので、歳をとっても捨てられないというのも稀な事なのだ。

(河傳三首 其の一)

江畔,相いに喚【よびあ】う。

曉妝の仙,仙景 箇女 蓮を採る。

君に請う 向う莫れ 那の岸邊,少年,花を好み 新たに舡滿つ。

紅袖 搖れ曳き 風暖を逐う,玉腕を垂れ,腸は向えど 柳絲斷つ。

浦南 歸りて,浦北 歸り,知る莫れ,晚來りて 人に稀れなり。

 

河傳三首其二

湖上,閑望。

湖のほとりの樓閣から、静かに湖面を眺めている。

雨蕭蕭,煙浦花橋路遙。

雨はしとしとと降り続いてる。雨靄のかかった入り江に、橋のほとりに花が雨に潤い鮮やかにさいている、その路はとおくはるかにかすんでいる。

謝娘翠蛾愁不消,終朝,夢魂迷晚潮。

嘗ては謝安に携えられた娘のようであったのに今は、みどりの蛾眉が消えかけても愁いは消えないでいるのです。宵の化粧もそのままについにあさになるのです、あの人は夜は夢のなか、昼は魂さえも雨靄に、夕ぐれになれば潮のあとを追って迷ってばかりなのでしょう。

蕩子天涯歸棹遠,春已晚,語空腸斷。

空のはてに行ったまま、わたしのことも忘れてしまっている放蕩癖のあの人が、舟にのって帰ってくることはないのでしょうか。この長雨で春はもう過ぎて行こうとしています。鶯の鳴き声を聞くたびにただむなしい下腹はいたくなるだけなのです。

若耶溪,溪水西。

若耶渓にも女が居ます、西施が足を洗って見初められた渓川の西の方に。

柳堤,不聞郎馬嘶

楊柳を折った柳の堤に、ここにはあの人が旅立つときに乗った馬のいなないたのに、今はなにもきこえないのです。

 湖の上り,閑かに望む。

雨 蕭蕭として,煙める浦に花橋の路遙なり。

娘 翠蛾を謝するは愁い消さず,終に朝なり,夢魂は晚の潮に迷う。

蕩子は天涯にあり棹して歸るは遠く,春 已に晚く,鶯語 空しく腸斷す。

若耶溪,溪水の西。

柳の堤,郎の馬嘶くも聞えず。
『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812


同伴,相喚。河傳三首其三

杏花稀,夢裡每愁依違。

仙客一去鷰已飛,不歸,淚痕空滿衣。

天際雲鳥引晴遠,春已晚,煙靄渡南苑。

雪梅香,柳帶長,小娘,轉令人意傷。

 

 

roudai112
 

河傳三首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首其一

江畔,相喚。

曉妝仙,仙景箇女採蓮。

請君莫向那岸邊,少年,好花新滿舡。

紅袖搖曳逐風暖,垂玉腕,腸向柳絲斷。

浦南歸,浦北歸,莫知,晚來人已稀。

 

(下し文)

河傳三首 其の一

江畔,相いに喚【よびあ】う。

曉妝の仙,仙景 箇女 蓮を採る。

君に請う 向う莫れ 那の岸邊,少年,花を好み 新たに舡滿つ。

紅袖 搖れ曳き 風暖を逐う,玉腕を垂れ,腸は向えど 柳絲斷つ。

浦南 歸りて,浦北 歸り,知る莫れ,晚來りて 人に稀れなり。

 

(現代語訳)

(大江のほとりの女の館に貴公子たちが遊びに来る、遊んだあとはそれぞれ女を棄てて帰っていくと詠う)

大江の岸辺のあたりで、女たちにむけて大きな声で呼び合っている。

朝化粧をきれいにした女たちがいる、こちらには川辺の祠館の風景の中で、今しも、一人の女が蓮を摘み取っている。

あなたにお願いしたいのは向うの方に行ってはダメだということ、あそこの岸辺のこと。貴公子がいるのだ。かれらはよい花の美人ばかりを新たに選んで行ってあの船をいっぱいにしようとしている。

採蓮の女は、紅い袖をたくし上げて素肌を見せている。そちらから吹いてくる風は暖かい。しろくかがやくうでを船縁から垂らして蓮を摘む。恋い焦がれた思いをいくら向けようとも、貴公子は柳の梢を断ち切るようにすぐわかれるだろう。

入り江の港から南に向かって帰っていくもの、同じように北に帰るものがいたとしてもそれ以上を知ろうとするものではない。やがて夕刻になるように若さもやがてなくなるもので、歳をとっても捨てられないというのも稀な事なのだ。

 

(訳注)
河傳
・双調五十五字、前段七旬同氏韻五平韻、後段七句三穴韻四平韻(詞譜十一)。

 

河傳三首其一

(大江のほとりの女の館に貴公子たちが遊びに来る、遊んだあとはそれぞれ女を棄てて帰っていくと詠う) 

 采蓮004

江畔,相喚。

大江の岸辺のあたりで、女たちにむけて大きな声で呼び合っている。

 

曉妝仙,仙景箇女採蓮。

朝化粧をきれいにした女たちがいる、こちらには川辺の祠館の風景の中で、今しも、一人の女が蓮を摘み取っている。

曉妝 夜の化粧を落として化粧を直すこと。

『浣溪沙』 

淸曉妝成寒食天,柳球斜嫋間花鈿,捲簾直出畫堂前。

指點牡丹初綻朶,日高猶自凭朱欄,含顰不語恨春殘。

(浣溪沙)

淸曉妝成す 寒食の天に,柳球斜めに 嫋【じょう】として  花鈿を 間す,

簾を捲き 直ちに出づ  畫堂の 前。

點【さ】す牡丹の初めて綻【ほころ】べる朶【えだ】を,

高くして 猶ほも自ら  朱欄に 凭【よ】り,

顰【ひん】を含むも 語らず  春殘を恨むを。

 

請君 莫向 那岸邊,少年,好花新滿舡。

あなたにお願いしたいのは向うの方に行ってはダメだということ、あそこの岸辺のこと。貴公子がいるのだ。かれらはよい花の美人ばかりを新たに選んで行ってあの船をいっぱいにしようとしている。

少年 少年:若者。年若い者。貴公子。いかに示すのは城下において我が物顔で遊び回るが、この詩では舟で花街に遊びに来た貴公子たちをいう。唐詩で「少年」といえば、王維 少年行
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。
李白 17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。
杜甫 少年行

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。
不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。
 
王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

 

紅袖搖曳逐風暖,垂玉腕,腸向柳絲斷。

採蓮の女は、紅い袖をたくし上げて素肌を見せている。そちらから吹いてくる風は暖かい。しろくかがやくうでを船縁から垂らして蓮を摘む。恋い焦がれた思いをいくら向けようとも、貴公子は柳の梢を断ち切るようにすぐわかれるだろう。

 

浦南歸,浦北歸,莫知,晚來人已稀。

入り江の港から南に向かって帰っていくもの、同じように北に帰るものがいたとしてもそれ以上を知ろうとするものではない。やがて夕刻になるように若さもやがてなくなるもので、歳をとっても捨てられないというのも稀な事なのだ。
采蓮003