李珣《南子十首,其一》十巻 (長江下流域の南の地に来て、春の霞の中、雨がしとしと降る景色は故郷の景色であり、鷓鴣の啼くのは「いかないで」といった妻の声、泛ぶ小舟は、故郷で隠遁する私の気持ち、それでも季節は移り変わってゆくと季節の変わり目の気持ちを詠う)


 

 
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20-518《南子十首,其一》十巻 李珣唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-701-20-(518)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ5052

 

  

 

子十首

 

子十首其一

(長江下流域の南の地に来て、春の霞の中、雨がしとしと降る景色は故郷の景色であり、鷓鴣の啼くのは「いかないで」といった妻の声、泛ぶ小舟は、故郷で隠遁する私の気持ち、それでも季節は移り変わってゆくと季節の変わり目の気持ちを詠う)

煙漠漠,雨淒淒,岸花零落鷓鴣啼。

靄は煙霧のように遠く果てしなくおおっている、雨は淒淒と静かに降ると故郷を思い出す、すると、岸辺の花は雨に打たれてこぼれ散り、「行不得哥哥」といった妻の声を、鷓鴣がまた啼くので聞いたようで、切なさが増してくる。
遠客扁舟臨野渡,思處,潮退水準春色暮。

遠来の旅人にとって隠遁したい気持ちを増す大河に泛び渡る小舟を野に立ってじっと臨む、するとまた、故郷を思うのである、潮が退いてなぎになり、水面は鏡のように平らかになる。時の流れはやがて春景色は暮れてゆくのである。

 

(南子十首其の一

煙 漠漠として、雨 凄凄たり、岸花 零落して 鵡鵡 啼く。

遠客の扁舟 野渡に臨み、郷を思う処、潮 退き 水 平らかに 春色 暮る。

 

子十首其二

蘭棹舉,水紋開,競攜藤籠採蓮來。

迴塘深處遙相見,邀同宴,淥酒一巵紅上面。

 

子十首其三

歸路近,扣舷歌,採真珠處水風多。

曲岸小橋山月過,煙深鏁,荳花垂千萬

 

子十首其四

乘彩舫,過蓮塘,棹歌驚起睡鴛鴦。

帶香遊女隈伴笑,爭窈窕,競折團荷遮晚照。

 

子十首其五

傾淥蟻,泛紅螺,閑邀女伴簇笙歌。

避暑信舡輕浪裡,遊戲,夾岸荔枝紅蘸水。

 

子十首其六

雲帶雨,浪迎風,釣翁回棹碧灣中。

春酒香熟鱸魚美,誰同醉?

纜卻扁舟篷底睡。

 

子十首其七

沙月靜,水煙輕,芰荷香裏夜舡行。

綠鬟紅臉誰家女?

遙相顧,緩唱棹歌極浦去。

 

子十首其八

漁市散,渡舡稀,越南雲樹望中微。

行客待湘天欲暮,送春浦,愁聽猩猩啼瘴雨。

 

子十首其九

攏雲髻,背犀梳,焦紅衫映綠羅裙。

越王臺下春風暖,花盈岸,遊賞每邀鄰女伴。

 

子十首其十

相見處,晚晴天,刺桐花下越臺前。

暗裡迴眸深屬意,遺雙翠,騎象背人先過水。

 

 

『南子十首、其一』 現代語訳と訳註解説

(本文)

子十首其一

煙漠漠,雨淒淒,岸花零落鷓鴣啼。

遠客扁舟臨野渡,思處,潮退水準春色暮。

 

(下し文)

(南子、十首、其の一)

煙 漠漠として、雨 凄凄たり、岸花 零落して 鵡鵡 啼く。

遠客の扁舟 野渡に臨み、郷を思う処、潮 退き 水 平らかに 春色 暮る。

 

(現代語訳)

(長江下流域の南の地に来て、春の霞の中、雨がしとしと降る景色は故郷の景色であり、鷓鴣の啼くのは「いかないで」といった妻の声、泛ぶ小舟は、故郷で隠遁する私の気持ち、それでも季節は移り変わってゆくと季節の変わり目の気持ちを詠う)

靄は煙霧のように遠く果てしなくおおっている、雨は淒淒と静かに降ると故郷を思い出す、すると、岸辺の花は雨に打たれてこぼれ散り、「行不得寄寄」といった妻の声を、鷓鴣がまた啼くので聞いたようで、切なさが増してくる。

遠来の旅人にとって隠遁したい気持ちを増す大河に泛び渡る小舟を野に立ってじっと臨む、するとまた、故郷を思うのである、潮が退いてなぎになり、水面は鏡のように平らかになる。時の流れはやがて春景色は暮れてゆくのである。

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(訳注)

子十首其一

(長江下流域の南の地に来て、春の霞の中、雨がしとしと降る景色は故郷の景色であり、鷓鴣の啼くのは「いかないで」といった妻の声、泛ぶ小舟は、故郷で隠遁する私の気持ち、それでも季節は移り変わってゆくと季節の変わり目の気持ちを詠う)

【解説】 晩春における南国の船旅の旅愁を詠う。散ってしまった花、囁く鷓鴣、小舟、野の渡し、ふけゆく春、これらはすべて作者の隠遁したい気持ちを反映している。特に鷓鴣の語には、故郷に残してきた妻を思い、旅における身の孤独の思い、隠遁したい気持ちが込められている。野心のある者の詩ではない。きっかけがあれば、官を辞したい、一番いいのは、半隠半官の生活であるということ。

唐の教坊の曲名。『花間集』には十八首所収。李珣の作は十首収められている。三十字、単調に二平韻二仄韻で、3③⑦の詞形である。

煙漠漠 雨淒 岸花零落鷓鴣

遠客扁舟臨野渡   潮退水準春色

○●●  ●○○ ●○△●●○○

●●△○△●● △○●  ○●●●○●●

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煙漠漠,雨淒淒,岸花零落鷓鴣啼。

靄は煙霧のように遠く果てしなくおおっている、雨は淒淒と静かに降ると故郷を思い出す、すると、岸辺の花は雨に打たれてこぼれ散り、「行不得哥哥」といった妻の声を、鷓鴣がまた啼くので聞いたようで、切なさが増してくる。

○漠漠 ボーっと煙って定かならぬさま。

○凄凄 しとしとと小止みなく降り続くさま。

○鷓鴣 ① キジ目キジ科の鳥のうち,ウズラよりひとまわり大きく,尾が短くて,茶褐色の地味な色彩をしたものの一般的な呼称。 古く,ヤマウズラを誤って呼んだ称。中国南方のキジ科の鳥。その鳴き声は「行不得寄寄(あなた行かないで)」と聞きなしされてきた。ここでは、故郷に残してきた妻の顔が思い出され鷓鴣の啼くのが妻とどぶって切なくなるというもの。

 

遠客扁舟臨野渡,思處,潮退水準春色暮。

遠来の旅人にとって隠遁したい気持ちを増す大河に泛び渡る小舟を野に立ってじっと臨む、するとまた、故郷を思うのである、潮が退いてなぎになり、水面は鏡のように平らかになる。時の流れはやがて春景色は暮れてゆくのである。

○扁舟 小舟。李白『越中秋懷』「不然五湖上。 亦可乘扁舟。」(然ずんば 五湖に上ざる、亦 扁舟に乘るべし。)そうでなければ、越中の五大湖の上にただ一槽の船でもいいから浮かべている方が良いのである。

李白が隠遁で「扁舟」を浮かべて暮らしたいと願う詩である。
さらば長安よ「東武吟」 (出東門后書懷留別翰林諸公 )  李白 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白180』、

18-#4 《古風五十九首之十八》Index-32Ⅳ-7 753年天寶十二年53歳582古風,五十九首之十八天津三月時, <18-#4> Ⅰ李白詩1171 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4403

李白 97 把酒問月』、
李白 66 宣州謝朓樓餞別校書叔雲』、
 李白68秋登宣城謝眺北楼 李白69久別離 李白70估客行

○野渡 野中の渡し場。

○處 場や時を表す語。ここでは後者。

 

李珣『南子十首、其一』の世界観と同じように感じられる詩

柳宗元『江雪』

千山鳥飛絶,萬徑人蹤滅。

孤舟簑笠翁,獨釣寒江雪。

千山 鳥飛ぶこと 絶え,萬徑 人蹤滅ゆ。

孤舟 簑笠の翁,獨り 釣る 寒江の雪。

川に降りそそぐ雪。厳しい冬の情景は、都より左遷されて、永州司馬となった作者の心象風景でもある。
三峡 巫山十二峰001

 

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲『南子』十八首

 

 

作者



初句7字

 

 

欧陽烱           (歐陽舍人炯)

巻六

八首 其一

嫩草如煙,石榴花

 

 

巻六

子八首 其二

二八花鈿,胸前如

 

 

巻六

子八首 其三

岸遠沙平,日斜歸

 

 

巻六

子八首 其四

洞口誰家,木蘭舡

 

 

巻六

子八首 其五

袖斂鮫綃,採香深

 

 

巻六

子八首 其六

畫舸停橈,槿花籬

 

 

巻六

子八首 其七

翡翠鵁鶄,白蘋香

 

 

巻六

子八首 其八

路入南中,桄榔葉

 

 

李珣            (李秀才珣)

巻十

子十首其一

煙漠漠,雨淒淒,

 

 

巻十

子十首其

攏雲髻,背犀梳,

 

 

巻十

子十首其

傾淥蟻,泛紅螺,

 

 

巻十

子十首其

歸路近,扣舷歌,

 

 

巻十

子十首其

乘彩舫,過蓮塘,

 

 

巻十

子十首其

沙月靜,水煙輕,

 

 

巻十

子十首其

相見處,晚晴天,

 

 

巻十

子十首其

蘭棹舉,水紋開,

 

 

巻十

子十首其

漁市散,渡舡稀,

 

 

巻十

子十首其

雲帶雨,浪迎風,